「松山市の地名・町名由来」・ 「祇園町・中村」 14

松山市の地名・町名由来」の第14回目は、石手川の南側に沿っている「祇園町」(ぎおんまち)と「中村」(なかむら)との2つの町名由来をご紹介しましょう。


国道11号線と国道33号線が市内中心部から石手川を越えて、それぞれ東温市経由高松方面と伊予郡砥部町経由高知方面へと伸びています。


それぞれの国道が石手川を越えますが、その石手川の土手から南一帯に広がるのが「祇園町」と「中村」です。


先ずは「祇園町」(ぎおんまち)の由来です。

祇園町標識7
上の標識は、「祇園町」という町名を示す標識です。


元々この「祇園町」は、昭和5年の町名改正までは”素鵞村”(そがむら)の一部でした。


その”素鵞村”(そがむら)の内、現在の「中村」と「立花」の一部が「祇園町」という町名に変わりました。

素鵞神社8
上の画像は、現在の”素鵞神社”(そがじんじゃ)です。


この”素鵞神社”は”素盞鳴尊”(すさのうのみこと)を祀っている神社です。


なお”素盞鳴尊”(すさのうのみこと)とは、日本神話に登場する神の名前の一つで、”日本書紀”にその記述があります。


松山市内には同じ神社名の”素鵞神社”(そがじんじゃ)が、7箇所もあります。


それは、浄瑠璃町、西長戸町、中村2丁目、食場町(じきばちょう)、安城寺町、樽味4丁目、宿野町(しゅくのちょう)です。


いずれの神社も主祭神は”素盞鳴尊”(すさのうのみこと)を祀っている神社です。


京都市東山区内にある有名な”八坂神社”(さやかじんじゃ)も、同じ”素盞鳴尊”(すさのうのみこと)を祀っている神社ですので、同じ系列にあるのかも知れませんね。

素鵞神社9
そして、中村にあるこの”素鵞神社”(そがじんじゃ)が、かつて”祇園神社”(ぎおんじんじゃ)と呼ばれていた時代があり、それが昭和5年の町名改正で「祇園町」となった由来です。


なお、上に書きました京都の”八坂神社”がある一帯は、舞妓さんで有名な”祇園”と呼ばれている地域です。


この画像の”素鵞神社”(そがじんじゃ)の例祭は10月8日で神職もいらっしゃいますが、非常駐です。


この神社の詳しい由緒などは分かっておりません。

中村町標識14
上の画像は「中村」の町名を示す標識です。なお「中村」も町名の最後に””が付かない町になり、1丁目から5丁目まであります。


通称”拓南通り”と呼ばれる、国道11号線から国道33号線を結ぶ東西の通りに沿ってある町です。

中村町商店街15
これは中村町の古い商店街である”拓南通り商店街”です。


この商店街も、地域商店街の現状を示すように大型商業施設に顧客が流れ、閑散とした通りになっています。


さて「中村」の由来ですが、その地域で農業が盛んになると集落が形成されていきます。その形成された集落を”むら”や”さと”などと呼びました。


松山市には、上に書いた経過から付いた町名が「中村」・「小村町」、及び「川の郷町」です。その中で「中村」は、むらの中心部にあったためその名が付きました。「小村町」は、逆に小さい村だったということです。


因(ちな)みに、全国で一番多い地名は「中村」で、二番目が「」、三番目が「新田」だそうです。


上位3つの地名・町名は、何れも””に関係ある地名・町名ですから、日本に稲作農業が定着していった過程で生まれた古い地名・町名だということが言えます。


次回の第15回目の「松山市の地名・町名由来」は、「正円寺」と「伊台町」をご紹介します。



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「再訪 125 踊るうどん」・「愛媛グルメ紀行」 550

今日は、ブログ友:”ジンゴズンゴ”(ジンゴズンゴ)さんが名づけた【うどん集中講義の旅】の4店目のお店です。


それは6月18日に初めてご紹介したばかりの、三津の須賀町にある”リバーサイドナカオ”ビルの1階に入っているうどん屋さん”踊るうどん”さんです。(「踊るうどん」・「愛媛グルメ紀行」 542


初めてご紹介して1ヶ月も経っていない内に”再訪”してご紹介します。


ジンゴズンゴ”さんとスタートさせた【うどん集中講義の旅】、愛媛の”官能的な麺”に焦点を合わせてジンゴズンゴさんの選択で旅をしております。


実はこの日は、うどん店を”ハシゴ”しました。ハシゴしたお店は明日紹介します。ワタシ一人では”ハシゴ”など、決して発想しなかったでしょう。ところが、不思議にジンゴズンゴさんとなら”ハシゴ”が出来ちゃうんです。

玄関1
こちらが、宮前川沿いにあるお店の玄関です。この日はハシゴをする予定でしたので、お店に入ったのは午前11時15分ころ。


既に女性の一人客が先客でいました。


ワタシとジンゴズンゴさんが注文を終えた頃には、ご夫婦であろうと思われる客が一組入ってきました。お昼にはまだ時間がある頃合ですが、客足は順調のようです。

メニュー2
ジンゴズンゴさんは、ワタシが前回いただいたこのお店の看板メニューの冷たい”しょうゆうどん”を2玉頼まれました。


ワタシは今回”かけうどん・ひえひえ”の1.5玉を注文。”ひえひえ”とは、丼に張ってある出汁も、その中に入っているうどんも冷たいものということ。


ジンゴズンゴさんには、お店の方が例によって「今なら、レモンに換えて50円増しで柚子にすることができます」っと、今回は割と明瞭に言われた。


ワタシの時は、何か秘密めいて囁かれたような感じだったのだけど・・・。当然「ユズ!」と、ジンゴズンゴさん。

青海苔天3
これは、前回も説明したとおり”天カス”ではない。


わざわざ、”青ノリ”を天婦羅に揚げられたもの。パリッと揚がっていて、これを出汁に漬すと、徐々にシンナリとなって磯の香りが広がる。


ただの天カスにしないのが、このお店の矜持(きょうじ=プライド)ではないか。(ただし、ジンゴズンゴさんの”青ノリ天婦羅”評価はイマイチだったようです)。

ひやひや4
さてこれが今回注文した”かけうどん・ひやひや”1.5玉で、トッピングに”温泉卵”と”ワカメ”を追加した。


お値段は350円+100円+200円で、合計650円。


上から覗きこむと、冷やされた出汁からいい香りが漂っている。見た目も極めてシンプル、まるで”墨絵”の世界だ。


隣では、ジンゴズンゴさんが”麺”に何も付けずに食べていて「ウッ・・・ウッ・・・・・エ・・・」などと、訳が分らない呻き声を上げてる。

ひやひや5
”は、”官能的麺”の極めつけ。


それが、静かに静かに時を待って佇んでいる。丼全体が”静謐”(せいひつ=静かで落ち着いていること)そのもの。


余計な具材を乗せない。ここはうどんの””と、品性高い”出汁”を堪能する為にやって来た。


「あ、あああ、あ、うどんに何も付けないまま食べていたら、もう半分になっちゃった!」と、悲鳴があがった。


「じゅんさん、この”麺”は、たたただ””だけで幾らでも食べられますよ、このまま行くと終わっちゃう!」

アップ6
どうです、この麺。一言も発せず静かに時を待っている様。


「何の時か?」って?      それはワタシに食べられる時を、です。


「じゅんさーーーーん、柚子を絞ったら味が・・・・アジが・・・・・ウーーーン・・このメンは何と言いますか・・・・・」っと、興奮の極に達しつつあるジンゴズンゴさん。(分かるワカル、その気持ちの高ぶり!)


静かに麺を啜ってみた。「え????ええええ?え????」っと、今度はワタシが騒がしくなった。

温泉卵7
うどん麺を前にして、次第にボルテージがあがる男2人を前にして、温泉に浸かってホノかに肌の色を上気させた卵が、”泰然自若”(たいぜんじじゃく=落ち着いていてどんなことにも動じない様子)と構えている。


二人のオッサンの興奮を他所に、「ホント・・・・・いい湯だったわ。ちょっとのぼせちゃったかモ・・ウフン・・・」っとばかりに。

「じゅんさーーーん、青ノリの天婦羅・・・・・・・これ・・・・スグレモノですねーーー。どんどん、味が変わっていく。この味の変化を楽しむんですねーイヤーーーー、いや、コレハ・・・・ちょっと・・・」


もう夫々が、目の前の優れモノの””に翻弄され尽くしている。

ワカメ8
ワカメ”ちゃんも割と冷静だった。


でも、「オジチャンたち、人も私たちも、元々は海から生まれたのよ!忘れたわけではないでしょう??」っとのたまった・・・・ヨウナ。


「そうだったよなーー、人といい、君達も含めて、地球上の”生きとし生けるもの”はすべからく海から生まれたんだよなーー」っと感慨に耽りながら”ワカメ”を食べた。


もちろん”海の香”が、口腔を充満した。

青海苔天9
この青ノリだって、天婦羅粉に身を纏(まと)って天婦羅油の湯に一風呂浸かって揚がってきたけど、うどんの出汁に天婦羅粉の衣を脱がされると、ホノかな海の香りが全体に広がった。


透明で上品な出汁(これが実にいい出汁なんです)に、油を吸ってふくよかになった衣がジンワリと溶け込んで、全体として艶のある出汁に変身してきた。


麺が幾らでも喉をスルスル通っていく。

麺10
しょうゆうどん”の時の””に比べると、冷たい出汁に浸かっていた分、麺が引き締まって”男麺”に変わっていた。


一体どうやったら、こんなに艶のある滑らかでいて弾力がある”官能的”過ぎる麺が打てるのだろう。


今の店主さん、客の出入りごとに「イラッシャイマセーー!と「ありがとうございます!」との威勢にいい声を高らかに上げられる。


ところが、一旦麺を切ったり湯掻いたりし始めると、途端に寡黙になり眼光も鋭くなる。


一人前の麺も、キチンと計量器で図っておられる。大柄な体で、声も大きいけれど、動きは実に繊細だ。


肝を据えてうどんに打ち込む、その姿と動作は美しい。名店だ!


隣のジンゴズンゴさん「じゅんさん、その残った”かけうどん”の出汁、残りを頂いていいですかー?」


ジンゴズンゴさんがいやしい訳ではない。ここのお出汁は残すのが勿体ない、ただそれだけだ。




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「再訪 126 うどん きり麺や」・「愛媛グルメ紀行」 551

今日も、ブログ友:”ジンゴズンゴ”(ジンゴズンゴ)さんが名づけた【うどん集中講義の旅】の5店目のお店です。

昨日ご紹介した”踊るうどん”さんの次に”ハシゴ”したお店で、元・旧空港通りとでも言いますか、今の空港通りの前の空港通りが開通するまで”空港通り”と呼ばれていた通り沿いの南斉院町にある”うどん きり麺や”さんです。

このお店も、【うどん集中講義の旅】を一緒に廻っている”ジンゴズンゴ”さんの選択です。

このお店は既に2度ご紹介していて、今回が3度目のご紹介です。

初めてのご紹介は、2011年9月20日でした。(「うどん きり麺や」 ・「愛媛グルメ紀行」 133)その時ご紹介したメニューは”肉うどん”(480円)と、3個で150円の”巻き寿司”でした。

2回目にご紹介したのは、昨年8月9日でした。(「再訪14 うどん きり麺や」・「愛媛グルメ紀行」 350)その時にご紹介したのは、”ひやかけ”でお値段350円でした。

玄関1
ジンゴズンゴさんは、20分ほど前にいただいた”躍るうどん”の”しょうゆうどん”との出会いに興奮まだ冷め遣らぬ様子でこのお店に入った。

既に常連客らしい2人の男性客が、”夏メニュー”のうどんを食べておられた。

小上がり席とカウンター席だけの小ぶりなお店で、店主さんとその奥様と思しき女性の2人でお店をやっておられる。

このお店は”小田うどん”を標榜されている。店主さんが小田のご出身で、子供の頃慣れ親しんだ”小田のうどん”を出されている。

小田うどん”の特徴は、何と言っても”大豆”と”干し椎茸”から丁寧に取られた”出汁”にあります。

大豆”から採った出汁は、微かに”酸味”がありますが、そこが特徴です。

メニュー2
などと、隣のジンゴズンゴさんに説明していると、「じゅんさーーーん、ここ”おでん”が1本50円、ごじゅーえんですよー!」っと、声を上げた。

この瞬間から、”躍るうどん”の興奮は、その対象が鮮やかに”きり麺や”さんに切り替わった。見事!

そして二人のメニュー選びが始まった。

すると、ジンゴズンゴさんから「この”ひやかけ”の横にある”冷え冷え”ってなんですか?」と質問が。

ワタシも分からなかったので店主さんにお尋ねした。

「ええ、その”冷え冷え”は夏だけのメニューでして、うどんを細く切ったものを、つけ汁でいただきます」っと。

「え???うどんを細く切った???麺はうどんと同じですか?」っとワタシ。

「はい、うどんと同じです。それを細く細く切りました」とは”きり麺や”」さんの店主さん。

おでん3
うーーん、具体的なイメージが沸かなかった。

ジンゴズンゴさんは、アッサリと「じゃあソレ!」」の一言。思い切りが早かった。

そしてさっと立ち上がって、”おでん”を取りながら、サランラップに包まれている”お握り”を2個も手にして「じゅんさん、このお握りも1個ごじゅーえんですよーー!!」っと感動の体。

ワタシは”おろしぶっかけ”を頼み、ワタシもおでんを選んだ。

この”おでん”、味が出汁によくシュミてる。(乱さん風)

おろしぶっかけ4
これが頼んだ”おろしぶっかけの冷や”、お値段は450円。

このお店の価格は”愛媛価格”とは明確に一線を画す。店主さんの決然たる思いに敬意を表したいと思います。

たおやかにくねる麺、底に”大豆”と”干し椎茸”で採った香り高い出汁が張ってある。

伊予市名物の”花かつお”が乗せられている。通常言われるのは、鰹節の”削り節”ですが、地元では”ヤマキ”のこの商品名のほうが通りがいい。

後は僅かなカイワレと刻みネギと生姜が乗せてあるだけ。実にシンプル。別添えで”生姜”が出され「生姜が足りなかったら加えてください」と声が掛けられる。

隣では「じゅんさーーーん、この””切れませーーーーーん!」と、悲鳴に近い声が上がっている。

見ると、”冷麦”よりやや幅広の”細切り麺”を、つけ汁に漬けて一種の”ざるうどん”の様相で食べているジンゴズンゴさんの姿が。

おろしぶっかけ5
うどん麺は、その幅によって規格が決っていることはご存知の方が多いでしょう。

日本農林規格(JAS規格)で決められている”機械麺”の場合、ひやむぎの麺の太さは直径1.3mm以上1.7mm未満とされています。

ですからそれ以上がうどんです。また”素麺”は、逆に直径1.3mm未満とされています。このお店の”冷や冷え”の場合、おおよそ2mm足らずでしょう。

その”細うどん”が、伸びるは伸びるは!伸びるけれど、歯では噛み切れない。「噛まずに、ズルズル飲み込むしかありませーーーん」と。

その様子を見ていた店主さんが「してやったり!」っとばかりに、ニンマリと微笑まれた。

混ぜた6
ワタシの方はぶっ掛けですから、例によって混ぜに混ぜた、原形をとどめない位に。


別添えの生姜も全部投入した。麺と出汁と削り節が渾然一体となった。そこに生姜の香りが効いている。


この交じりに交じり合った複合の味がいい!

麺アップ7
”はもちろん”官能派”ではあるが、それだけを特筆大書するほどではない。


また隣の”細うどん”の様に歯で噛み切れない程でもない。


でも、この麺の””をご覧下さい。この麺の旨さが伝わりませんか?


今日のお昼は「うどんに決めた!」っと、思った方はいませんか?

生姜8
この”生姜”が実にいい仕事をしてくれているんですよ。


このうどん全体を清々しい方向で、味を整えてくれています。


夏うどんでは、生姜を忘れてはいけません。

鰹節9
そして、この香り高い削り節。ヤマキの商標(?)では”花かつお”。

注>上の記述、”花かつお”はヤマキの登録商標かどうかを調べましたところ、それを確認することが出来ませんでした。圧倒的なシェアを持っていることは事実ですが、現時点の私の調査能力では確認できませんでしたので、未確認情報としておきたいと思います。


これが全体として上品な味を、ややワイルドな味に引きこんでいます。


ここのうどんの多くは、土から生えたもので占められていますが、出汁の一部と具材としての削り節が、喧嘩せずお互いの足場をしっかり固め、いい持ち味を出し合っています。


ここまで彼らを手なずけられたのは、店主さんの腕。

麺10
讃岐の麺とも違います。


これぞ正しく”愛媛の麺”でしょう。”愛媛艶うどん”でしょう。


このところ、ずっと提唱しています”愛媛艶うどん”の良さを。


まだまだ、ジンゴズンゴさんとの【うどん集中講義の旅】は、幕が切って落とされたばかりです。


旅路の先には、一体何が待っているのでしょう?




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「本格風味中国料理 寿慶(じゅうけい)」・「愛媛グルメ紀行」 552

今日は、県道40号線(県道松山東部環状線)沿いの北久米町にある中国料理店”本格風味中国料理 寿慶(じゅうけい)”さんをご紹介します。


県道がカーブしている所にあるので、車で走っていたら気がつかずに通り過ぎてしまいがちです。


でも、この地に移転してからでも今年で19年目を迎えるお店です。駐車場はお店の南側の広場です。

玄関1
こちらがお店の玄関です。この道はよく通りますが、ここに”中国料理屋”さんがあったとは最近まで気がつきませんでした。


ところが、この場所に開店してから19年目だと仰います。詳しくお話をお伺いしてみますと、昨年までは暖簾を上げていなかったそうです。


つまり、電話注文による”出前専門店”という位置づけでお店を運営されていたそうです。

配達中表示2
ところが、昨年になって知り合いから「誰か評判を聞きつけてお店に来ても、営業しているかどうかが一目見て分らないのではお客様に失礼ではないか」と忠告を受けて、それで初めて暖簾を掲げたそうです。


道理で、車で走っていた位では気がつかなかったはずです。


店内に入ると、今でも”出前優先”が分る表示板があって、出前でお店を空けるとお客さんは勝手にお店に入って店主さんの帰りを待つと言う仕組みです。何とも”のどか”ではありませんか。

本日のランチメニュー3
本日のランチ”と表示されたコルクボードが置いてあって、当日は”肉団子甘酢あんあけ”と書いてありました。


ウフフ・・・・”ウサギちゃん”が・・・・可愛い!


店主さん、ワタシとは同年代、なんですよ!


なお本日のランチの値段が書いてありませんので、幾らかは分りません。多分、値段を知っている方がお客様のほとんどなのでしょう。


なお、お勘定を支払う際に幾らか値段をお聞きすると「ご飯が小でしたから600円いただきます」というお答えでした。すると、普通なら650円ないし700円なのでしょう。


この地に移る前は、北久米小学校の西隣、今は”ひまわりこどもクリニック”がある西側で営業されていて、通算すると30年を超える業暦をお持ちです。

メニュー4
ですから、一般メニューを拝見するとお店の名乗り”本格風味中国料理”の雰囲気が感じられるメニュー構成です。


松山で中国料理の修業を始められ、一時期横浜などにもおられたそうです。しかも11ヶ月間ですが、台湾の台北で修行もされたという経歴の持ち主です。


その”この道一筋”という店主さんが「肉団子、割りにいけますよ!」とご推薦をいただきましたので”本日のランチ”(ご飯、ウ~ンと少なめ)を注文しました。

ランチ5
こちらがワンプレートに全て収まった”本日のランチ”です。大きく分けると6品です。


ちっちゃく”型抜き”されたご飯が可愛く収まっています。甘酢餡の香りも鼻腔をくすぐってくれます。

ランチ6
席はカウンター席だけで、6人も座ればいっぱいになりますが、それでも”出前”も店頭でも対応できるのも店主さん一人。


従って、後片付けが容易に出来るようにワンプレートに全ての料理を盛られました。


各料理は混ざり合わないようにアルミ箔で区切られています。これであれば、後の洗い物が楽です。

肉団子7
こちらがメインの”肉団子甘酢あんかけ”です。


大き目の”肉団子”が5個とブロッコリーとタマネギの炒めたものに甘酢餡がたっぷり廻しかけられています。


”肉団子”は柔らかく、いいお味が付いていました。30年の業暦が作り上げた味です。

卵とじ8
こちらは牛肉を炒めて卵とじにされたもの。派手ではありませんが、きちんとした味付けで、オカズとしていい役割りを果たしています。


濃い過ぎず、薄すぎず。


店主さんとワタシはほぼ同年代。お互い少年のころの食生活や地域行事など、懐かしい思い出話が花開きました。

薬種スープ9
すると、店主さんが「お客さんに何のサービスも出来んから、ワタシが自慢の薬種を掛けたスープを飲んでみて下さい」と言って出されたのがこのスープ。


容器などは何の色気もありませんが、中々に滋味深い味がしました。スープの表面に黒い粒に見えるのは、店主さんが6年掛けて習得できたという”秘伝の薬種”です。


24種類の生楽を2年間(と聞いたような?)、下の画像の大きな瓶に入れて漢方薬種を抽出して、さらにそれを乾燥させて最後に粉末にしたものが入っています。


「この粉末に酒を混ぜると”養命酒”になるんですよ」と、店主さん。

漢方薬10
これがその薬種を入れた瓶。「これを覚えるために、6年間修行しました。これを飲むと、食後の胃が軽くなります」と仰います。


「私自身の健康の為もあるのですが、お客様にも飲んでもらいます」と。


既に胃が縮んでいるので、食後、胃が軽くなったかどうかは分りませんが、何れにせよ全体的に美味しくいただきました。


次に来る時は、普通の””のメニューをいただいてみたいと思いました。ワタシは、人類ならぬ”麺類”ですから。



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「再訪 127 讃岐手打ちうどん 鶴鶴」・「愛媛グルメ紀行」 553

今日は”再訪シリーズ”128番目のお店、清水町3丁目、県道六軒屋石手線(通称護国神社通り)沿いにある”讃岐手打ちうどん 鶴鶴 清水町店”さんを再度ご紹介しましょう。


このお店は、一昨年9月13日に”愛媛グルメ紀行”シリーズ129番目のお店としてご紹介しました。(「讃岐手打ちうどん 鶴鶴 清水町店」・「愛媛グルメ紀行」 129


お店の道路をはさんだ、南側は”勝山中学校”です。

玄関1
こちらがお店の玄関です。ちょうどお昼時でしたので、お店の前の駐車場はワタシが車を入れたら満車になりました。


このお店のお昼時は、お客さんが多いのでお店の玄関前だけでなくて、直ぐ近くにも駐車場を確保されています。


本店は山越にあって、今年で開業32周年を迎える老舗のおうどん屋さんです。


今日ご紹介する”清水町店”は、本店の息子さんがやっておられて、この地で9年目となります。

店内2
お店は、こじんまりした規模ですが、活気があって小気味いい雰囲気のお店です。


道路に面して、麺を打つ台が置いてあって、ちょっと時間が空けば、若い大将は麺打ちに余念がありません。

メニュー3
こちらがレギュラーメニューです。


愛媛のうどん屋さんでは、常連のメニューが並んでいます。

五目皿うどん4
前回お伺いした時は、上の画像の夏季限定メニュー”五目皿うどん”を注文しました。


この時は、以下の様に食後感を書いています。


「”麺”の色と艶(つや)をマア見て下さい。艶(なまめ)かしい肌をしているではありませんか。噛み締め、味わい尽くして完食しました。食べ終わった後の清涼感は格別でした。」っと。


つまり満足したということです。ですから再訪もしました。

おでん4
前回いただかなかった”おでん”もいただきました。お値段は1本110円です。


特に唸って言うほどではありませんが、普通に美味しくいただきました。

天ざるうどん5
そして、今回注文したのが画像の”天ざるうどん”(並)、お値段700円です。


愛媛のうどんは何故か”讃岐”を冠したがりますが、お値段だけは決して讃岐のそれではありません。全くの別人です。


ここが何時も思う、”愛媛のうどん屋”さん事情です。もちろん、名前は”讃岐”を名乗りませんがお値段はしっかり”讃岐”価格と言うお店もあります。

ざるうどん6
さて、このお店の”ざるうどん”です。


残念ながら、ワタシの好みの””とは対極にある”麺”でした。


この””は、ワタシが言うところの”官能的”な麺とは縁遠いところにあります。


しかしこのお店の繁盛振りからしますと、このお店ではワタシの好みの方が圧倒的”マイノリティー”(少数派)なのでしょう。

天婦羅7
”並”とされた”天婦羅”のネタは、カボチャ、ピーマン、ナス、エビでした。


こちらは可もなく不可もなく、普通にいただきました。

麺8
問題はこの””です。前回いただいた時に書きましたように、色と艶(つや)はいいのです。


ですから、前回いただいた”五目皿うどん”は美味しくいただきました。


でも、その時は、”錦糸卵”と”キュウリ”、”ワカメ”に”煮含めたシイタケ”、それに”カニカマボコ”の五目に、酢味が効いた出汁とのバランスが良かったので美味しくいただけました。


ところが、今回は”ざるうどん”。””そのものの味わいが勝負です。


大変、大変残念ですが、ワタシにはただただ”硬い麺”としか・・・・・・麺好きのワタシが、麺を残してしまいました。


食べ物とは、本当に奥が深いと思わざるを得ません。同じ麺をいただいて、具材と酢味の効いた出汁の時は美味しくいただけて、ただ”麺”勝負のざるうどんでは残念ながら、少しの麺を最後まで食べ切れない。


でも、このお店は繁盛を続けています。多くの方の支持がなければ10年近くは続きません。このお店の”麺”がこの上もなく好きだと言う方が圧倒的に多いことは事実です。


飲食店のいいところは、このように個人的好みには大きな差があって、それだからこそ様々な味のタイプのお店が共存できるというところでしょう。



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「愛媛グルメ紀行」を振り返る 67

今週の土曜日も”愛媛グルメ紀行”シリーズを振り返ってみましょう。

今日振り返るのは、一昨年の年末から年始にかけてアップした199号から201号までのお店です。



先ず最初に振り返るお店はは、一昨年12月29日にシリーズ199番目のお店としてご紹介した、国道56号線沿いの、伊予市中山町の第三セクターが運営している”クラフトの里”の蕎麦屋”こねこね亭”さんです。(「こねこね亭で年越し蕎麦」・「愛媛グルメ紀行」 199

年末でしたから、”こねこね亭”さんの手打ち蕎麦で”年越し”を迎えたいという趣向です。

玄関1
ここ”こねこね亭”では、12月1日から”新そば”を出しています。

ここは単なるお食事処ではなく、県内では貴重な”蕎麦打ち”を体験させていただける”蕎麦打ち道場”もあります。

国産そば粉の生産は年々減少しており、国産そば粉の値段も、その年の作柄によっては高騰することもある昨今、地元産のそば粉を味わえるということは、実は贅沢な環境にあるともいえます。

蕎麦5
ワタシは、新そばを味わうには最適な”もりそば”を注文しました。お値段は、嬉しい630円(内税)です。

ここにいる皆さんは、普通の農家などの奥さんが主体で運営されていて、蕎麦打ちはベテランの男性職人さんが受け持っておられます。

”新そば”独特の、やや”青っぽい香り”とでもいいますか、清新な香りが楽しめます。

理屈抜きで一気呵成に、蕎麦が伸びないうちに食べて(やって)しまいました。

このお店は再訪しません。やはりお昼に中山町までというのは遠いからです。



二番目に振り返るのは、年が明けまして昨年1月6日にシリーズ200番目のお店としてご紹介した、朝生田町6丁目にあるイタリアンレストランの”TRATTORIA nature natura(トラットリア ナトウーレナトウーラ)さんです。(「TRATTORIA nature natura」・「愛媛グルメ紀行」 200

場所は、南環状線の1本南側を東西に通っている道沿いで、ダイキナーサリーの裏辺りです。

玄関2
こちらが”玄関”ですが、どこが入り口なのかちょっと分かりにくいですね。

もっとも、お店の場所もちょっと分かりにくいので、このお店を目指して来られるお客さんが多いのでしょう。

このお店を運営するのは、愛媛では洋食界の老舗中の老舗で、1923年(大正12年)に、小松町で産声をあげました。もう90年も前のことです。

今でも、小松で”マルブン”を営業されています。小松のお店のほかには、松山市南高井町で”マルブン”を10年前にオープンされていて、松山でもイタリアンのお店としては超有名店です。

ピッツア6
メニューの数が多いので注文に迷いますが、お昼には6つのランチメニューが用意されていますので、その中から”ハーフ&ハーフランチ”を選びました。お値段は、1,280円(内税)です。

こちらのピッツアが”小エビと五明栢森さんのほうれん草(マリナーラソースのチーズなし)”です。

大きな”石釜”で、薪を燃やして焼かれています。

生地をとっても、マリナーラソース、そして小えびとほうれん草にしても、それぞれにいい味わいを出しています。

このお店は200回記念として訪問しましたが、再訪はしません。超有名店ですので、ワタシがご紹介するまでもないと思うからです。



最後に振り返るのは、昨年1月10日にシリーズ201番目のお店としてご紹介しました、スーパーセブンスター東長戸店の道路を挟んで北側にある”海鮮 文殊亭”さんです。(「海鮮 文殊亭」・「愛媛グルメ紀行」 201

玄関1
このお店の近くにお客様がいらっしゃって、その訪問の帰りに寄りました。

このお店は、同じビル内にある”荒井鮮魚点”というお魚屋さんが経営されています。

生魚が苦手なワタシが、和食のお店に入るのは珍しいのですが、お店の前のメニューを見ますと、刺身関係以外のメニューもありそうなので入ってみました。

手羽先定食4
ワタシが選んだのは、”新メニュー”と銘打ってある”手羽先定食”です。

説明では、骨まで柔らか、全部食べられますとありました。お値段は800円(内税)です。

メインの”手羽先”が3本と、ハマチの刺身3切れ、味噌汁、漬物、フルーツなどがついています。

手羽先は、揚げられているのではなく、想像では圧力鍋で蒸されて調理されているように見えました。

食べてみますと、なるほど手羽の中の骨まで完全に違和感なく食べられます。

骨まで全部食べられるということと、それがおいしいということとはまた別ですが。今まで味わったことがない、不思議な味と食感でした。

このお店は再訪しません。やはり和食店は苦手だからです。



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「千舟町由来 15」・「再訪 128 ラ・セーラ 」・「愛媛グルメ紀行」 554

じゅんのつぶやき”というブログを書き綴っており、この記事はもう少しで1600号に迫りますが、その中で幾つかのシリーズを書いております。

一番長期に続いておりますのが”愛媛グルメ紀行”で、今日はその通算554番目のお店です。

そして”愛媛の歴史”というカテゴリーで「松山市の地名・町名由来」もシリーズとして書いております。今日の記事は、それの15番目に当ります。

今日は、その二つのシリーズを融合させたものをご紹介しましょう。初めての試みでありますし、ブログ友:”ファットマン”さんにかつて提案されたことでもあります。

ちょっと長くなりボリュームもありますが、2つのシーリーズの融合です。最後までお付き合いいただければ嬉しい限りです。

通常”愛媛グルメ紀行”は、火曜日から金曜日の週4回書いておりますし、「松山市の地名・町名由来」は週1回、月曜日に書いております。

今日の”愛媛グルメ紀行”シリーズは、「松山市の地名・町名由来」シリーズとの初めての融合ですので、月曜日の今日アップします。

先ず”再訪シリーズ”128番目のお店としてご紹介するのは、千舟町3丁目の鴻池ビル2階にある”ラ・セーラ”さんです。

このお店は、”愛媛グルメ紀行”シリーズ100番目のお店として、2011年8月2日に初めてご紹介しております。(「ラ・セーラ」 真っ当な「B級グルメ店」 100

そして「松山市の地名・町名由来」として同時に採り上げるのは「千舟町」(ちふねまち)です。1丁目から8丁目まで東西に長く帯の様に続いております町です。

なお「千舟町」の南に位置しています「湊町」の由来にも触れます。「湊町」も1丁目から8丁目まであります。

「千舟町」「湊町」も、1丁目は共に勝山通りと接しています。そこから西に”幅広い帯状”に並んで伸びています。それぞれの”丁目”は、南北で重なるように並んでいて、この2つの町の成り立ちを表わしています。詳しくは後ほど。

玄関1
こちらが、千舟町通りに面したお店の玄関です。

この時期にこのお店を再訪しようと思った動機は、ブログ友:”ジンゴズンゴ”さんの以下の記事に触発されたからです。(【大野ヶ原ドライブ5】大洲『食堂ロカーレ』のラザーニャ

”ジンゴズンゴ”さんの記事を拝借すれば、このお店の創業は1986年だそうです。既に30年近い業歴を誇る”イタリアンの老舗”です。

ジンゴズンゴさんは上の記事の中、大洲”『食堂ロカーレ』のラザーニャ”を一刀の元に紹介し切ったと思ったら、その返す刀で「千舟町」に飛んだ上に”ラザーニャ”つながりとばかりに”ラ・セーラ”を紹介するという荒業を展開されました。

それについて行こうと思ったのが、今のタイミングで再訪した理由です。(ついていけるかどうか?)

メニュー3
初回訪問の時は、”若鶏のオーブン焼き・バルサミコソース”をいただきました。

今回はズバリ直球で、このお店の一番人気である”ラザーニャ”を注文しました。お値段は1,000円。

実はこのお店の”ラザーニャ”何度かいただいているので、今の自分の胃で食べきれるかどうか?一抹の不安がありました。

サラダ4
とりあえず”サラダ”が付いています。

隣では、ワタシの娘よりははるかに若い女の子(大学生)3人が、恋の悩みを打ち明けあいながら”ラザーニャ”と、このお店オリジナルの”ロールパン”を食べています。そのロールパンもサイズが大きいのです。

体は頼りなげに見えるほど細い子たちなのです。ところが食欲は旺盛。適いっこありません。

ラザニア5
この画像が”ラ・セーラ”名物の”ラザーニャ”です。どうです?ニンニクとチーズの焦げたいい匂いがそちらにまで届きませんか?

ラ・セーラ”さんの”ラザーニャ”の作り方をご説明しましょう。お店の説明に従ってご紹介します。先ず最初に”ミートソース”作りからスタートです。(ただし、お店の方とは会話らしい会話は一度も出来ていないお店です。観察した結果を書きます。当然にお店の方はワタシが誰か?など全くご存知ありません)

熱したフライパンに刻んだニンニクを投入し、オイルにニンニクの香りを移します。ニンニクは焦がさないように。

そこに”合い挽き肉”と”ニンニク”を加え、”赤ワイン”を加えて炒めます。そこに、更に大量の微塵切りしたタマネギを加えて、ただひたすら根気良く炒めます。

炒め終わりましたタマネギと合い挽き肉に”トマトピューレ”を加えてコトコト煮込みます。

すると、”ラ・セーラ”特性の野菜たっぷりの”ミートソース”が完成します。

アップ6
次に”ラザーニャ”の土台となります”ホワイトソース”を作ります。

小麦粉をサラダ油で炒めて”ルー”を作ります。

そこに牛乳とタマネギを加えて煮込みます。それを丁寧に漉せば”ホワイトソース”の出来上がりです。

アップ7
チーズ”は、大きなリンゴのような形をした”エダムチーズ”を使います。

このお店が”エダムチーズ”のことを”リンゴ”のようなと表現された理由は、オランダからの輸出用のエダムチーズには赤いワックスがかけられていて、”赤いリンゴ”の様に見えるからです。

それを摩り下ろして”粉チーズ”にします。

また”マリボーチーズ”も細かく刻んで、とろけるチーズにします。

なお”マリボーチーズ”とは、デンマーク産を代表するハードチーズをいいます。ピッツア・チーズフォンデュなどを始め、火に通すと滑らかになり、とろけるチーズの代表選手です。

使いますパスタは”ラザーニャ”です、小麦粉をこねて、生地から作ります。それをねかします。小麦粉の熟成を待つのです。

ねかせた生地を延ばしていきます。全部手打ちで作っています。最終的には長さが3mもある巨大な”ラザーニャ”が出来上がります。

それを切っていって、平たい生地に仕上げます。縁(ふち)が波打ったような幅広パスタです。

パスタ8
上の画像が、幅広く帯の様に伸びたパスタ”ラザーニャ”です。縁が波打っています。新鮮ですね、麺が生きていますね。

さあ、いよいよ仕上げです。先ずパスタを茹でます。

ミートソース、パスタ、マリボーチーズ、ホワイトソースを重ねながら鉄板に敷き詰めて、その上にたっぷりのエダムチーズを乗せます。

これを、鉄板ごと300度に熱したオーブンに入れて、7~8分で焼きあがります。

テーブルに運ばれて暫くは、チーズがフツフツと沸き立っています。アツアツを、フッフッフと言いながらいただきます。目が細くなります。笑みがこぼれるのは当然でしょう。

蕩けたチーズが糸を引きます。ニンニクとタマネギとパスタが二種類のチーズを仲立ちにして、実に仲良く絡み合います。市内でいただける”ラザーニャ”の最高峰でしょう。

心配が的中しました。全体の四分の一を食べ残してしまいました。情けない胃になったものです。

千舟町標識10
さて”ラ・セーラ”さんがある町が”千舟町”です。

皆さん不思議に思われませんか?この町中(まちなか)、松山市の中心街が「千舟町」であり「湊町」ですよ。

「千舟町」の”千舟”とは、”多くの舟が数珠繋がりに連なっていた”様を示した言葉です。「湊町」の””は現実にこの町にありました。

この町は、”松山城”を築いた”加藤嘉明”の”城下町作り”の中で生まれた町名です。

松山城の城下町作りは、慶長7年(1602年)1月から始まったと言われています。町づくりのことを”地割”(ちわり)といいますが、先ずは”武家町”の屋敷の”地割”から始められました。(武家屋敷の地割のことは、別に日を改めて触れます)

そして、それに続いて”町人町”の地割が行われました。それは慶長7年(1602年)6月からのことです。(町人町の地割のことについても、別に日を改めて触れます)

町の北西部の”古町地区”から”町人町”の地割が始まります。

藩の厚い庇護を受けた町人町”古町地区”の外側に、外側の商人町が育っていきました。

千舟町通り11
免税などの特典がない代わりに、自由な活動が可能となって、近くに武家屋敷が多かったこの地区が、にわかに発展してきました。

そしてこの地区から”三津港”まで、多量の商品や米を運ぶという需要が生まれました。

陸路で三津からこの地域まで運ぶのは、量的コスト的限界がありました。そこで発達したのが”水路”による物流です。

中の川12
そこで生まれたのが、画像の”中の川”を使った水上交通でした。

今の”中の川”からは想像できにくいかも知れませんが、当時の”中の川”は、上りは小舟を川岸から綱をつけて人力で引っ張って運び、下りは流れにまかせる水運が生まれたのです。

そういう由来から、町の中心部に「湊町」という町名が生まれました。当時は、三津港と中の川水運で直結していた””があったので「湊町」という町名が今に残ったのです。

中の川13
今の「千舟町」は、武家屋敷の地割りから「四番町」と言われていた地域が、急速に発展した「湊町」に合わせて「千舟町」と町名を変えました。

冒頭に「千舟町」と「湊町」を、東西に”帯状に延びる町”だと書いたのは、数珠つながりになって”中の川”を上り下りする無数の小舟の列が当時の「湊町」「千舟町」の姿だったからです。

なお今の”中の川”は、市駅の南を西に下り(水路は地下水路)済美高校体育館の南で地上に顔を覗かせます。西部環状線(フライブルグ通り)を潜り、松山市下水道中央浄化センターの真ん中を西の方向に流れ下っています。

そして南江戸4丁目辺りで”宮前川”と合流し、北斉院町の”弁天山”の東端から一部は”弁天山”のトンネルを通る放水路に、”宮前川”はそこから北の方角に流れ下り、別府町、清住町、若葉町、神田町、住吉町を下って三津湾に至ります。

上に書いた、三津湾から宮前川を通り中の川に入って、「千舟町」と「湊町」の南側を並行して流れる”水運”があったのです。「千舟町」と「湊町」が南北に並行して”帯状”に続いている理由です。

さて、その「千舟町」の”ラ・セーラ”でいただいたのは”ラザーニャ”、パスタの中で”帯状に延びるパスタ”の代表です。

帯状に延びる町”でいただいたのも、何かの””でしょう。




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「再訪 129 さようなら・和ビストロきむら」・「愛媛グルメ紀行」 555

今日の”愛媛グルメ紀行”シリーズで通算555号を迎えましたが、ワタシがその間にお訪ねした様々なお店の中で、そのお店の”閉店”を採り上げるのは初めてです。

そのお店は今回で4度目の、そして最後のご紹介となります、県道伊予川内線沿いの砥部町高尾田にある”和ビストロ きむら”さんです。

このお店を一番最初採り上げたのは、今年の1月11日でした。(「和ビストロ きむら」・「愛媛グルメ紀行」 452)このお店は、時々お店の情報をいただいています:”のしうめさん”さん(愛媛美味探訪)の記事を拝見してお訪ねしました。

二度目にご紹介したのは、今年の4月2日でした。(「再訪 101 和ビストロきむら」・「愛媛グルメ紀行」 504)このお店の奥様から、ワタシにコメント頂いた事が”再訪”の動機となりました。

そして三番目にご紹介したのは、今年の5月10日。(「再訪 108 和ビストロきむら」・「愛媛グルメ紀行」 525

5ヶ月間に三度ご紹介するのは、ワタシにとってもやや異例なことです。その”和ビストロ きむら”さんから以下の内容のお知らせを受けました。

閉店のお知らせ
この”閉店のお知らせ”は、奥様の直筆であり文章です。これに加えまして、7月5日と6日の両日、午後5時から”Close Party”のご案内を、ワタシのブログのコメント欄に頂きました。

ワタシは、このお店の最終営業日となりました7月6日午後5時からの会に参加いたしました。

つまり”和ビストロきむら”さんは、2013年7月6日をもって閉店されました。

もともと、このお店に関するワタシの係わり合いは、やや特殊でした。初めて訪問した時の印象を以下の様に書いています。

<でも、このお料理は何を語りたいのだろう?優れたお料理には主張がある。お味も悪くは決してない。手抜きしていないことは容易に分かる。>

<ご本人自身が、何をやったらいいのか?何一つ決断が出来ていないようにお見受けした、ワタシはまだお若いのだから、自分の色合いは何なのか?を考えることから新しいスタートが切れるのではないか?と、正直に思った。>と。(1回目記事からの抜粋)

窓1
すると奥様から以下の内容の、長い長いコメントをいただきました。

そこには、<「ご来店ありがとうございます。和ビストロきむらです。当店でお食事いただいたお客様の感想ご意見が聞きたくて検索したところ、じゅん様のブログにたどりつきました。皆様、貴重なご意見ありがとうございます。読んでいて、なるほど~見抜かれているなぁ~。という感想です」>という書き出しで始まる長いコメントをいただきました。

そのコメントの最後に<「2月からはリニューアルしてメニューを絞っております。是非またお越しください。その際は、お勉強になるのでよろしければお話聞かせてください。」>と結んでありました。

そして<皆様の貴重なご意見を参考にさせて頂きながら、一皮剥けるように努力してまいりたいと思います>と。

このお店の記事に関しましては、実に多くの方々からコメントを頂きました。

メニュー3
今日の画像とお料理は、奥様から”閉店のお知らせ”と”Close Party”のご案内をワタシのブログのコメント欄に頂いた翌日お伺いした時のものです。

最終営業日の5日と6日は、ビュッフェスタイルで運営されるとお聞きしましたので、今日のこの記事が、ワタシにとっては通常営業を取材する最後となりました。

メニューだって、当初のころに比べると随分分かり易く、尚且つお洒落になりました。このお店の最後に注文したのは”パスタランチ”950円です。

スープ4
こちらは前菜と共に出される”スープ”です。

当日は、ポテトを素揚げしたものが2片と、”レンズマメ”がたくさん入った”コンソメスープ”でした。

何時も書くことですが、”味は全く申し分ない”。

シェフに声を掛けました。「まだお若いんだから、どうとでもやり直しが出来る。今回のことは、新たな”旅立ち”なんですよ!」っと。

野菜ラタティーユ5
こちらは”夏野菜のラタティーユ”です。トマトソースで煮込んであります。

なお、お料理の内容も説明して頂きましたが、シェフとお話をしながらでしたので聞き間違いがあるかも知れません。その時はご勘弁を。

夏野菜は、大根、ズッキーニ、ニンジンなど5種類ほどが柔らかく煮てあります。

シェフが「はい、私もそう思っております。また勉強して出直したいと思っています」っと、明るく答えられたのが救いでした。

さわらカルパッチョ6
上の画像は”サワラのマリネ”です。サワラは””と書いて、春先に海岸近くに産卵にやってくるサバの仲間で、大変に美味しい魚です。

ただ身が柔らかく刺身にされることが少ない魚ですが、刺身に引いてレモンで酢締めにされていてサッパリと味わえます。

サワラの下に敷かれている緑色の葉物野菜は”ルッコラ”です。ゴマのような風味と多少の辛み・苦みがありますが、シェフの自宅で作られたもの。

ワタシがシェフに語りかけます。「シェフはまだお若いので、今回のことは”挫折”などという程大げさなものではありませんが、でも、人間の成長に”挫折”は付き物です。”挫折”する度に、それまで自分が見えていなかったものがいかに多いかと言うことに気が付きます」

「今まで見えていなかったものが見え始めますと、一皮向けて成長ができます。その意味では今回のことはシェフにとっては大きなチャンスだと思うんです」

「はい、ありがとうございます。自分もそう思います」っとシェフ。

ホウボウレモンソースペペロンチーノ7
「アッ!今日のパスタは、前回食べていただいた時と同じ”ホウボウ”を使っております!」と、シェフの笑顔。

プロの調理人だな!」っと思いました。客が前回何を食べたのかをキチンと覚えておられる。当たり前のようで中々難しいことだと、素人考えではそう思います。

「ウンウン、”ホウボウ”だったですね!でも前回は”ゴウボウの親子”だった!」っとワタシ。

「はい、そうでした。でも今の”ホウボウ”は既に産卵を終えていますから”魚卵”を抱えておりません。そこで、今回はレモンソースで頂く”ペペロンチーノ仕立”にしてみました」っと笑顔。

ホウボウ”の調理法は前回と同じ”ポアレ”です。ポアレ”は、フライパンに多めの油をひき、焼く調理法で、”ホウボウ”の表面の皮目はパリパリに揚がっています。その香ばしいことと言ったらありません。

ホウボウ”ってどんな顔した魚なの?っというお孫さんと奥様の疑問に、このお店を創業したおじいちゃんが”魚類図鑑”を買ってきた。そのエピソードを思い出しました。

こういう店主さんとの”対話”を、ワタシは単なる”雑談”とは捉えていませんし、そのことによってお店の評価を変えることもしておりません。これだけは誤解の無きよう。

実は匿名の方からコメントを頂きました。<雑談が出来たお店、自分のブログを知っているお店は評価が高い。それは面白くない>と書かれていました。その方もワタシのブログを読んで頂いている大切な読者の方です。でも、その方が”雑談”と言われた”対話”が、ワタシのブログの全てです。どうかご理解下さい、ワタシのブログのスタイルを。

話題が逸れました。戻します。「ホーーー、ペペロンチーノ、でもレモンソースで。なるほど初めていただく味ですね」

ホウボウレモンソースペペロンチーノ8
「ホウボウとレモンは分かりますが、緑色と黄色の野菜は?」っとワタシ。

「はい、あれは緑色と黄色の二種類の”ズッキーニ”です。今が”旬の野菜”なので」っとシェフ。

ズッキーニ”は、一見キュウリに似ていますがカボチャの仲間です。夏野菜の代表選手。カボチャも緑色種と黄色種がありますが、ズッキーニも同様です。

そこで早速いただいてみました。なるほど、上にレモンの櫛切りが1片乗せられていますが、ソース自体にレモンが絞られている。それに、このソース、いい出汁が出ているんです。

しかも表面からは見え難いのですが、”セロリ”にいい仕事をさせているではありませんか。

アップ9
「シェフ、このレモンソース、いい出汁が出ていますねーー!しかもこの”セロリ”の使い方、これは凄く効果的ですね!」と、顔が緩んだワタシ。

「はい、例によってホウボウの骨などから出汁を取っています。その”セロリ”いいでしょう?セロリを加えると、味に奥行きが出ると思って」

「間違いなく、ソースの味に深みと広がりが出ていますね。ところで、今からどうされる計画なんですか?」っと、ワタシ。

「はい、もう次のことは決めております。食品関係ではないのですが、新しいスタートにしたいと思っています」とシェフ。

完食10
「ウンウン、どういう仕事でもいい。思いっきり謙虚になって、しかも貪欲に何でも吸収してやろうと、そう思って取り組んで!」

「ハイ、もちろんその積りです。今まで色々ありがとうございました」と店主さん、締まった顔つきに。

「だから6日のパーティーは、”再スタートおめでとうの会”ですね」っと。

店主さんが渾身の力と心を込められて作られた”ボウボウのペペロンチーノ、レモンソース仕立”のお皿、スープの最後まで、”フォカッチャ”(イタリアンのパン)で拭って拭って舐めるようにいただいた。

お勘定をした。店主さんのお母さんが「今まで色々と力添えいただいたのに・・・・・・」っと、その後の言葉が出なかった。

「ナーーニ、お母さんシェフさんはまだ35歳ですよ。これかが楽しみじゃないですか!頼もしいですよ!!」っとお声をお掛けし、お店を出た。

色々なお店にお伺いしていますと、こういう出会いもありました。でも今回の閉店は別れではないと思っております。

力強く戻っていただけることを信じてやみません。



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「再訪 130 ラーメン くーた」・「愛媛グルメ紀行」 556

今日は”再訪シリーズ”130番目のお店、”はなみずき通り”から一本西に入った古川北3丁目にある”ラーメン くーた”(はなみずき店)さんを再度ご紹介しましょう。

このお店は、2012年4月18日に”愛媛グルメ紀行”シリーズ270番目のお店として一度ご紹介しています。(「ラーメン くーた」・「愛媛グルメ紀行」 270

また、ブログ友:”乱 駆郎”さんの5月29日(「ラーメン く~た」で塩とんこつ食うたわ♪)の記事を拝見して、再訪しました。

玄関1
こちらがはなみずき通りから、1本西に入ったお店の玄関です。

一回目でご紹介しましたように、”ラーメン くーた”さんは、大分県大分市に本部がある株式会社温という会社が手がけるフランチャイズチェーン店です。

その約1年前にご紹介したときは、全国13府県にチェーン店がありました。(台湾にも2店)それが一年後の現在では11府県になっています。

愛媛でも2店あったお店の内、56号線沿いにあった土居田店が閉店され現在ではこのはなみずき店が1店のみとなっています。

店内2
国道沿いにあったお店が閉店され、地方道から1本奥に入ったお店が現在残っています。

不動産屋的常識では、国道沿いに広い間口の立地店の方が一等地のはずです。

しかしこの所、久万高原町の”キッチン スプーン”さん(「キッチン スプーン」・「愛媛グルメ紀行」 514)、西条市の”西條そば 甲(きのえ)さん(「西條そば 甲(きのえ)」・「愛媛グルメ紀行」 522)。

また、西条市の”讃岐うどん 結結亭(ゆうゆうてい)”さん(「讃岐うどん 結結亭(ゆうゆうてい)」・「愛媛グルメ紀行」 526)さんや、同じく西条市にある”十割そば 竹ばやし”さん(「十割そば 竹ばやし」・「愛媛グルメ紀行」 530)さんなど、不動産屋的価値観では三等地に立地されているお店が、実に堂々と”存在感”を保って営業なさっていることを目の当たりにしました。

メニュー3
一体、”飲食店立地”とはどういうことなんだろう?と、考え直さざるを得ない事態に直面しました。

そこで同じチェーン店ながら、国道沿いのお店は撤退したけど主要国道や主要県道沿いにあるわけではないこのお店は生き残っている。

そこには、何があるのだろう?と思ってお訪ねしました。

なおお店の玄関に入るまでは、乱 駆郎さんお薦めの”塩とんこつ”にするつもりでした。ところがお店の玄関を開けた途端にそのことを失念。メニューを見て、つい”味玉醤油”を選んでしまいました。

この選択が決定的に間違っていたことは、一口スープを飲んだ時に直ぐに気が付きました。

なお、”ランチメニュー”の方が決定的にお得な価格設定になっていますが、今のワタシの胃では”ラーメン”に何かを無料でプラスされても食べ切れませんので単品メニューを注文しました。

醤油ラーメン5
それが、この画像の”味玉醤油”です。今では”豚骨スープ”にも苦手意識はなくなりましたが、それでも基本的には”醤油ラーメン”派なので、メニューを目の前にしたとき本能的に注文してしまったというわけです。

でもこの選択、決定的に間違いでした。このチェーン店の出発店は大分県。やはり”豚骨スープ”文化圏でしょう。

乱さんお薦めのメニューを、玄関を跨いだ瞬間忘れてしまったのが判断ミスでした。

アップ6
画像で見れば、申し分ないのです。実に端正な姿で、気品すら感じました。

配色も、盛り付けも、シンプルな具材も、麺の発色も見事です。

スープの香りも、醤油ラーメンの澄み切った醤油が漂い、何の申し分もありません。

ところが、実際にスープを啜ってみますと、個人的には”辛い”としか感じられませんでした。辛いといっても”塩辛さ”とはちょっと違います。

スープに深みがないと言いますか・・・・・・もちろん、超個人的な感覚に過ぎませんが。

味玉7
従って、この”味玉”もただひたすら”辛い”とだけしか・・・・・

卵の風味と言うか、味わいが消えている。いえ、この塩加減が最適だと、本部では判断なさったし、それで全国展開なさっているのですから、これを辛いとだけしか感じないワタシの方がマイナーな存在であることは分っています。

また、若い方など塩分を必要とされる方など支持層は広いと思います。

お店が広いせいか、座席に空席が目立ちますが、駐車場には車が15台~16台はとまっていました。

特にこのお店の、”とんこつ系、替え玉無料”のサービスは、多くの方の支持を得ていているようです。

麺8
麺はしっかり力がある麺で美味しくいただきました。とんこつ系の麺はもっと細いのでしょう。

やはりここは、得意分野の”とんこつ系”を選ぶべきでした。

飲食店立地とは?と、頭の中で考えながら注文してしまって、このお店のウリを忘れてしまうなんて!

残った9
かくして、スープを僅かに残してしまいました。通常ならこの程度の分量なら完食していたと思います。

作戦ミスでした。

1回目にご紹介した時の”ちゃんぽん”の”スープ”に関しては、以下の様に書いています。

<何よりも、この”スープ”が絶品でした。野菜から抽出された自然の甘さがスープに溶け込んでいて、豚骨スープにすっかり馴染んでいるのです。ひょっとすると、今まで食べた”ちゃんぽん”のスープの中で一番に美味いスープかも知れません。>(前回記事から抜粋)

やはり”豚骨スープ”ベースのメニューは美味しいのです。

後悔先に立たず”とは、正にこのことを言うのだと実感しました。

なお”飲食店立地”については、何か書くべき材料を得ることは出来ませんでした。




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「再訪 131  男前ちゃんぽんの店 とらや」・「愛媛グルメ紀行」 557

今日は”再訪シリーズ”131番目のお店、通算557番目のお店として県道松山松前伊予線(旧国道56号線)沿いの余戸南4丁目にある”男前ちゃんぽんの店 とらや”さんを再度ご紹介しましょう。


初回訪問は、昨年5月18日に”愛媛グルメ紀行”シリーズ290番目のお店としてご紹介しました。(「男前ちゃんぽんの店 とらや」・「愛媛グルメ紀行」 290


場所は、今の国道56号線の西側に走っている県道の”出合橋”を200m程松山に寄った辺りです。

玄関1
こちらがお店の玄関です。


お店の看板に大きく”往年の大スター 石原裕次郎”さんの似顔絵を張り出しているお店ですから、記憶にある方は多いと思います。


初回に訪れた時、店主さんに「おおお、”石原裕次郎”ですかー、懐かしいですね」と話しかけました。


すると、瞬時に「ソーヨ、ワシらの青春時代の”大スター”やけんナー、洋画やったら”アラン ドロン”ヨー!!」っと、ワタシよりやや年上のご主人。

店内2
その店主さんと奥様の二人でお店をやっておられます。午後5時以降は”居酒屋”に変身します。


お伺いした日は学校がお休みの日、おそらくお孫さんとお見受けした女の子がおじいちゃんとおばあちゃんにしきりに甘え掛かり、お昼をおねだりしていました。微笑ましい光景でした。

メニュー3
昼間のメニューはコレだけです。

最初にお訪ねした時は、お店の看板メニューである”ちゃんぽん”をいただきました。

その時交わした言葉がこちら。「ここのちゃんぽんは美味い!って友人に聞いたもので」っと、ワタシ。

「そうよなー、ワシは熊本で修行したケン、ウチのちゃんぽんは”熊本ちゃんぽん”よー!」っと、鼻を動かせながらご主人。

そして、ワタシが”ちゃんぽん”を啜って、思わず「ウーーーン、スープが旨い!」っと言った時の会話が次の通りでした。

「ふふふ、ウチは”熊本ちゃんぽん”やケンナー!”長崎ちゃんぽん”は鶏がらで出汁を取るンよー、」と、ご主人が語り始めた。

「ところが”熊本ちゃんぽん”はナー、鶏がらに加えて豚骨、野菜などをたっぷり入れて長い間煮詰めて出汁を取るンよー」っと。

その時から、次に来る時は”皿うどん”を注文しようと決めていました。

調理4
さて、ワタシがお訪ねした時は狭い店内にお客さんが5人ばかり、注文したメニューを待っていました。ワタシ以外の5人は、全員”ちゃんぽん”を注文。

調理を一人で担当する店主さんは大忙し。そういう時に話しかけるのはマナー違反です。黙って、店主さんの調理を観察する事にしました。

最初に、器に”皿うどん”用の特性麺を乗せて調理をスタートさせました。

次に、大きな中華鍋を強力な火力で熱して、その中にザルに入れた野菜やエビやイカなどの具材を一気に投入しました。熱した鍋からは、一斉に大きな炎が上がります。

具材をザックリ炒めた後は、隣の部屋で絶えずグラグラ沸いている”鶏がら・豚骨特性スープ”を取りに行きます。椀に入れた”豚骨スープ”を先ほど炒めた具材に漬(ひた)します。

その間に、シッカリと”化学調味料”も投入します。ワタシは、科学調味料を全否定する立場には立ちません。適度な量は結構ではないか!という立場です。

そして”水溶き片栗粉”を、具材とスープが入った大きな中華鍋に廻しかけます。ここでスープにトロミをつけます。

そして最初に用意していた”皿うどん”の麺の上に、トロミが付いた餡(具材と豚骨スープ)をタップリ掛けて出来上がり。

寸胴鍋5
こちらが、”ちゃんぽん”はもとより”皿うどん”など、全ての麺類メニューの味の基本となる”鶏がら・豚骨特性スープ”が入った”寸胴鍋”です。


調理場の隣に小部屋があって、そこに置いてあります。置いてあるというより、寸胴鍋の下には強力な火力が出るガスコンロが置いてあり、”鶏がら・豚骨特性スープ”は絶えずグラグラ沸き立っています。


店主さんは、凡(おおよ)そ10分おきにその寸胴鍋の様子を見に行きます。そしてお湯を足したり、アクを掬ったり、火を強めたり弱めたり。それはもう”付きっ切り”でスープの番をします。


このお店にとてっては、この”鶏がら・豚骨特性スープ命!”という感じです。


大地震があった時、うなぎ屋は自分の命と同じ価値を込めて”蒲焼のタレ”を命がけで持ち出すと言います。


恐らくこのお店で、大地震が起こったならば、この”寸胴鍋”だけは担いで逃げるのではないか?と思わせる店主さんの気遣いです。

皿うどん6
さて、こちらが来る前から注文することを決めていた”皿うどん”です。


今年の2月12日と13日に、大手町と大街道の”びいどろ”さん(両店は、店名は同じですが直接の関係はありません)の”皿うどん”を連続してご紹介しました。


ところが、このお店、”皿うどん”用の”特性麺”以外の、”トロミ餡”の加減は上に書いた2店と全く違っていました。

皿うどん7
具材は、大量のキャベツ、キクラゲ、ニンジン、チクワ、豚肉、エビ、イカ、特性カマボコなど、”ちゃんぽん”の具材とほぼ同じ。


ただ決定的に違うことは、強力な”トロミ”です。2月にご紹介した2店の”トロミ餡”とは比較にならないくらい、”水溶き片栗粉”がタップリと入っています。


個人的には片栗粉が勝ちすぎていて、具材の持ち味が却って損なわれてしまうのではないか?と思いました。

アップ8
アップで撮った画像を見ていただければ分かると思いますが、”トロミ餡”と””が全く馴染んでいません。


これはトロミ餡の片栗粉の分量が多いからです。でも、これも所詮(しょせん)”味覚の世界”のお話しです。


このトロミ加減をこよなく愛しているお客さんがいたとしても何等不思議はありません。食品とは、或は味覚とはそういう世界なのです。

麺9
「麺はやっぱり違うねーー、美味しい!」と、今回一言だけ店主さんに声を掛けました。


「うん、そりゃあそうよ!本場長崎から直接仕入れとるケンネー!!」と、胸を張る店主さん。店主さんの笑顔とワタシの笑顔が完全に同調した瞬間です。


前回「「そうよなー、25でこの店開いてもう40年以上経った。もう、ワシ65歳ヨー!」と言われたご主人。ワタシとは同世代です。


その現役同世代に強力な”エール”を贈りたいと思います。「お互い、何時までも”現役”で頑張ろうね!」って。




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「再訪 132 ラーメン館麺人(めんと)」・「愛媛グルメ紀行」 558

今日は”再訪シリーズ”132番目のお店、伊予市米港にある”熊本ラーメン”がウリの”ラーメン館 麺人(めんと)”さんを再びご紹介しましょう。


場所は、道路幅が拡張された国道56号線の南の端の、出光のGSがある交差点を伊予市市内に折れたら直ぐ左側です。


初めてご紹介したのは、2011年10月18日でした。(「ラーメン館 麺人(めんと)」・「愛媛グルメ紀行」 150

玄関1
こちらがお店の玄関。


同じビルの中のお隣に”くし坊”という居酒屋さんがありますが、この”ラーメン館 麺人(めんと)”のことの始まりはその居酒屋さん。


本来は居酒屋さんですが、店主さんのラーメン好きが高じて隣に”熊本ラーメン”をウリにするラーメン屋さんを始められて早12年が過ぎました。

店内2
今では、スッカリ伊予市を代表するラーメン屋さんの一軒になりました。


ワタシがお伺いした日も、既に若者が一人”熊本ラーメン”を、スポーツ新聞を食い入るように見ながら啜っていました。


ワタシの後にも、近所のサラリーマンらしきワイシャツ姿の2人連れが「熊本ラーメンとラーメン!」っと、注文をしていました。


もうこの地に認知され、揺るがぬ地位を占められていることをうかがわせる光景でした。

メニュー3
ワタシも凡(おおよ)そ1年半前にお訪ねした時は、お店の看板メニューである”熊本ラーメン”をいただきました。


その”熊本ラーメン”をいただいた食後感を、当時以下の様に書いています。


<、”熊本ラーメン”を熊本ラーメンとしてご当地ブランドにさせた功労者の”焦がしニンニク”の効用で、久留米から伝わった”久留米ラーメン”の獣的な強烈な匂いから脱することができています。ですから、スープの基本は白濁した”豚骨スープ”ですが、あの独特の”豚骨臭”は消え失せています。>(当時の記事の要旨)


その当時は、”豚骨ラーメン”発祥の地である”久留米ラーメン”に端を発した、”豚骨ラーメン”が全国へ”伝播”(でんぱん=伝わり広まること)していった、”味の歴史と地域の変遷”を探求していた時期でもありました。


今回は、一回目お伺いしたときから再訪した時はコレにする、と決めていました。


それは”熊本ラーメン”とともに、このお店の二本柱である”つけ麺”です。予定通りそれを注文しました。

つけ麺4
上の画像が、”つけ麺”です。お値段は650円(内税)。


看板メニューの”熊本ラーメン”と比較しますと、どうしても”華(はな)”に乏しいことは否めません。


見た目からして実に地味と言いますか、華やいだところがないのです。


見たときに”ドキッ”とするインパクトがありません。

麺と具材5
こちらが、麺と具材です。


”は、中太の縮れ麺。具材は、煮豚を炙ったもの2枚とワカメと刻み海苔だけです


麺自体はかなり白っぽく、カンスイを余り効かせてない麺のようで、熊本ラーメンで使ってある麺よりはやや太いのでしょう。

麺アップ6
こちらが、その””です。


小麦粉の香りが漂ってこない不思議さがありました。それに、麺自体に粘りというか弾力に通じる”モッチリ感”が感じられません。


正直に言って、やや期待はずれでした。麺そのもので唸るというものは感じ取れませんでした。

つけ汁7
こちらの”つけ汁”は、かなりの存在感がありました。量もタップリ。


豚骨ベースのスープなのでしょうが酢味が効いてて、麺がスルスル幾らでも入りそうです。


この”つけ汁”の中に半熟卵が入っていて、酸味とのバランスをとっています。これが実に優れものでした。


熊本ラーメンを特徴つける”焦がしニンニク”もタップリ入っていて、このスープだけでこの”つけ麺”を頂いた価値は十分にありました。

チャーシュー8
お隣の若い方、スポーツ新聞を貪るように見ながらラーメンを啜っています。新聞を正面に、ラーメンはその右手に。食べているラーメンには目もくれません。


そして、ちょこっと顔を上げたかと思うと「替え玉ね!バリカタで!」の二言、声を発した。


お店は店主さんと女性の2人でしたが、麺の調理はほとんどが女性担当。その女性「バリカタね!」こちらも一言。


画像のチャーシューは、煮豚ではありますは供せられる直前にキチンと炙られていますから、豚の焦げた油の香りが刺激的です。チャースーを口に含めば、口中でハラリと解けます。いい出来栄えです。

麺9
こちらが、先ほど書いた弾力に乏しい麺。


ですから、モソモソという感じで啜りましたが、スルスル、チュルチュルという感じでは啜れません。


いかにも惜しいです。つけ麺は、言うまでもなく麺とタレで食べるもの。その肝心の麺に力がなければ、魅力は半減します。


せっかく素晴らしい出来栄えの”つけ汁”をご用意されているのですから、そのタレを活かしきる麺を検証なさってはいかがか?と、素人的には思いました。

完食10
でも、”つけ汁”が素晴らしく美味しかったので、麺もタレも”完食”です。

ただし、正直に告白しなければなりません。完食、或は完飲した”つけタレ”のことです。

ワタシの個人的価値観では、つけ麺やうどんにしろ蕎麦にしろ、ザルでいただいた後に残った”つけタレ”は、何も加えずそのままで飲み干せるものを理想だと考えています。

でも、感覚的には99%のお店の”つけタレ”は、麺を完食した後飲み干そうとしますと、水や麺を湯掻いたお湯を足さなければ濃くて飲み干せません。

その例外が、ラーメンの”つけ麺”であれば二番町2丁目の”魚介系らーめん あずま家”の”つけ麺”です。(「魚介系らーめん あずま家」・「愛媛グルメ紀行」 154)ここのつけ麺は、つけ麺を食べ終わったら、”残ったタレ”は、何も足さずにそのまま飲み干せます。

またうどんの”ざるうどん”に於いては、萱町の”どん”さん(ワタシが一番好きなおうどん屋さん)です。(「どん」 真っ当な「B級グルメ店」⑤)このお店も麺を食べ終わった後の”残ったタレ”は、そのまま綺麗に飲み干せます。(ただ、このお店のつけタレは物足りないといわれる方もいらっしゃいます)

ところがこのお店の”残ったタレ”は、お店の方の目を掠めるようにお水を足して濃さを調整しながら飲み干しました。でも、美味しかった!

横の若者!「替え玉ね!バリカタで!」の二言を再度発した。ワタシが認識した範囲では3杯目のようですが、ひょっとしたら4杯目かも?

彼にも盛大な拍手を贈りたい!!




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「愛媛グルメ紀行」を振り返る 68

今週の土曜日も”愛媛グルメ紀行”シリーズを振り返ってみましょう。

今日振り返るのは、昨年の年初めにアップした202号から204号までのお店です。



先ず最初に振り返るお店はは、昨年1月11日にシリーズ202番目のお店としてご紹介した、伊予郡砥部町の県道伊予川内線沿いにある、ラーメン・餃子の”豊来”さんです。(「豊来」・「愛媛グルメ紀行」 202

駐車場は7台しかなく、お店も大きい規模ではないので、つい見過ごしがちなお店かも知れません。

それでも、この地で開業して今年で17年を迎え、この地ではすっかり根付いているお店です。

玄関1
県道沿いで、しかも一日中大型トラックの往来が多いので、店への出入りには神経を使います。

お客さんの主な層は、作業服姿の男性がほぼ9割を占めています。

現場現場で昼ごはんを食べるお店が変わる方なら、こっち方面は「このお店が安くて美味しい」ということをよく知っているのでしょう。

ラーメン5
注文した”ラーメン”は実にオーソドックスなもので、どこか屋台の香りがする”ラーメン”です。お値段はうれしい500円。(もちろん、内税です)

チャーシューとメンマとモヤシと、刻みねぎだけの、シンプルなもので、スープは透明です。

昔懐かしい醤油ラーメンそのままです。麺はカンスイのしっかり効いた中華麺で、もっちり感があってスープにもよく絡まる麺でした。

従ってこのお店は既に再訪しました。昨年12月25日に”再訪シリーズ”71番目のお店、通算444番目のお店として(「再訪71 豊来(ほうらい)」・「愛媛グルメ紀行」 444)ご紹介しました。



二番目に振り返るのは、昨年1月12日にシリーズ203番目のお店としてご紹介した、”フジグラン 重信”の敷地内にある中華料理店の”蓬莱閣(ほうらいかく)”さんです。(「蓬莱閣(ほうらいかく)」 ・「愛媛グルメ紀行」 203

このお店の本店は今治市の拝志にあり、その他に西条市(旧東予市三津屋)にも支店があります。

この地にお店を出したのは平成21年の12月ですから、開店して3年目です。

このお店のキャッチフレーズは”美味しい一番 安い一番”です。

玄関1
画像がこのお店の玄関です。

お店の名前”蓬莱閣”の”蓬莱”は、古代中国で東の海上にあって、”不老不死”の秘薬を作ることができる仙人が住むといわれている山、”蓬莱山”を指します。

蓬莱”は”台湾”の別名でもあります。

ランチ4
こちらが注文したAセットの”チンジャウロースとエビマヨ”です。お値段800円(内税)です。

メインの二品の他には、中華卵スープと、漬物とご飯が付いています。

青椒肉絲”の”青椒”とはピーマンのことで、細切りした肉と炒める料理です。

このお店の具材は、ピーマン、タケノコ、ニンジン、玉ねぎと豚肉です。牛肉を使うお店もあります。

 ”エビチリ”を出すお店は多いのですが”エビマヨ”が珍しかったので注文しました。

食べてみると、中身のエビが結構ボリュームがあってプリプリアマアマです。

またマヨネーズが、コッテリ味で絡められていて美味しくいただきました。

このお店は再訪しません。再訪しても、何か新たな感動は期待できないと思うからです。



最後に振り返るのは、昨年1月13日にシリーズ204番目のお店としてご紹介した、松山市駅から県立中央病院に至る道筋にある”中華そばうどん 美祇(みくに)”さんです。(「中華そばうどん 美祇(みくに)」・「愛媛グルメ紀行」 204

ちょっと漢字では読みにくい店名の由来は、お孫さんのお名前。一昨年の7月30日に開業されたばかりの新しいお店です。

玄関1
場所は、一昨年11月28日にこのシリーズで採り上げた”お食事処 いよ家”さんのお向かいにあります。

メニューは、超シンプル。中華そば系が2品、うどん系が2品、後は”田舎風にぎり寿司”と、ミニ丼が3品だけです。

セット3
ワタシは、”中華そば”と”田舎風にぎり寿司”3貫を注文しました。

お値段は、中華そばがうれしい500円、田舎風にぎり寿司が3貫で120円、合計しても620円です。

メニューもシンプルですが、”中華そば”のスープの味も、鶏がらで丁寧に出汁をとっていることが一口飲んだだけで分かるスッキリ系で、好きなタイプです。

でもこのお店は再訪しません。メニューが余りにもシンプルすぎるからです。



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「松山市の地名・町名由来」・ 「正円寺・伊台町」 16

松山市の地名・町名由来」の第16回目は、「正円寺」(しょうえんじ)と「伊台町」(いだいちょう)の町名由来をご紹介しましょう。


この二つの町名を同時にご紹介するのは、何れもそれぞれの地にある”寺院”が町名の由来となっているためです。


先ずは、松山市の東部にある「正円寺」(しょうえんじちょう)です。なお「正円寺」も町名の最後に””が付かない町となり、1丁目から4丁目まであります。

正円寺バス停19
上の画像は、「正円寺」の町名が付いた伊予鉄バスのバス停標識です。


正円寺」と言うのですから、どなたでも容易に町名由来は”正円寺”という寺院名ではないかと想像が付くと思います。


ところが、では今の「正円寺」のどこに、由来となったであろう”正円寺”があるのか?をご存知の方は少ないと思います。また、現に「正円寺」にお住まいの方でも、最近お住まいになられた方はご存じないと思います。

由来となった”正円寺”は、正円寺1丁目にありますが、県道からちょっと西に入っているので見つけにくいかもしれません。

正円寺山門
この画像が現在の”正円寺”山門です。


場所は、久米の八幡神社から石手寺に向かう県道松山東部環状線沿いにある”伊予銀行東野支店”の南側の住宅地内にあります。画像の”正円寺”が今の町名の由来となったお寺です。


この「正円寺」は江戸時代”松山城”の初代藩主”加藤嘉昭”の庭園があった地域で、今でも古い建物が多い地域です。


正円寺の山門”は、”加藤嘉昭”が松前から松山に移った際に寄進したもので由緒ある寺院ですが、今では往時(おうじ=昔の)の面影はありません。


またこの”山門”が当時のままのものか、再建されたものかは分かりません。なお、本堂や庫裏(くり=寺院の僧侶の居住する場所)は昭和48年に再建されたものです。

伊台町町バス停21
さて、次は「伊台町」(いだいちょう)です。上の画像は「伊台町」の町名を示す伊予鉄バスのバス停標識です。「伊台町」は、現在「上伊台町」「下伊台町」に分かれています。


この「伊台町」の由来には、諸説あるといいます。


その諸説の一つに、ここ「伊台町」にある”薬師如来”を祀った”西法寺”(さいほうじ)がありますが、その”薬師如来”の台座を”医王の台”(いおうのだい)ということから「伊台」になった説があります。


その他にも、天正年間(1573年から1592年までの期間をいい、時代は室町時代から戦国時代初期)この地を統治していた、伊代伊左衛門(いだい いざえもん)の名前を採って”伊代”から”伊台”になったという説もあるそうです。

ただ歴史的常識から言えば、”在地姓”(ざいちせい=自分が所在していた地名を、自分の姓とした)を踏まえて考えますと、”伊代伊左衛門”も「伊台町」に居たから自分を”伊台姓”で名乗ったと考えるほうが自然でしょう。

伊台町町西法寺22
そして上の画像が、「伊台町」の由来になったと言う説がある”西法寺”(さいほうじ)です。

この”西法寺”は歴史と由緒がある寺で、この寺が開かれたのは平安時代のことです。今からおおよそ1000年も前のことです。

当時は、今”西法寺”がある位置から約2kmも山奥にあって、七堂伽藍(ひちどうがらん=寺院の主要建物群が7棟あったという意味)と22の支院を要する一大精舎(いちだいしょうじゃ=寺院・僧院のこと)でした。

ただ、度重なる戦火に焼かれ、戦国時代末期に子院の一つ十蔵坊があったこの地に移転されたものです。


次回の「松山市の地名・町名由来」の第17回目は「居相」をご紹介しましょう。



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「再訪 133 お好み焼・鉄板焼 HARU」・「愛媛グルメ紀行」 559

今日の”再訪シリーズ”は133番目のお店、西石井6丁目の普通の住宅街に一昨年6月23日にオープンし、2周年を越したばかりの”お好み焼・鉄板焼 HARU”さんをご紹介しましょう。

場所は、朝生田町にある”ジョー・プラ”の西側の道を上吉木橋を通ってどんどん500mほど南下していますと、道路の東側にあります。

最初のご紹介は昨年6月4日でした。ですから、ほぼ1年ぶりの再訪となりました。(「お好み焼・鉄板焼 HARU」・「愛媛グルメ紀行」 303

実際にこのお店を再訪したのは、先月15日(土曜日)で、空梅雨で雨が降っていなかった中で久方ぶりの雨の日でした。

玄関1
こちらがお店の玄関。雨の土曜日の正午、客はワタシ一人でした。

このお店の向かい側に、昔ながらの喫茶店があります。そこの駐車場には車が6~7台停まっています。

開店2周年を直前にした段階で、集客と言う点では楽観を許さない状況にお見受けしました。

メニュー2
初回お訪ねした時は”ホルモンうどん”をいただきました。

その時の食後感を、前回はこう書いています。<ちょっと真似の出来ない秘伝のタレの旨さと、野菜のまだパリパリした食感が残る甘さ、そしてホルモンの濃厚な油の旨さ、しっかりとしたうどんと相まって、複雑で奥深い味わいです。>と。

そこで今回はもう一つの焼きうどん系列の”マグマうどん”を頼みました。お値段は900円。やや高めか?

しかも”マグマうどん”とは一体どういうものなのか?ちょっと想像ができませんでした。

酢の物3
ワタシのその注文に、お母さんと言ったらいいのか、年齢差から言えばお姉さんか?

その店主さん「お客さん、辛いのは大丈夫ですか?かなり辛いですよ?」っと。

「辛いというのは”唐辛子”の辛さですか?それなら大丈夫です」と答えた。そして「以前お伺いした時は”ホルモンうどん”を頂きました。美味しかったですよ!」っと言った。

すると、これ以降ちょっと仰天するようなお話が。

なお、画像は「それ、今日家庭用に作ったんやけど、食べみる?」っと出された、キュウリとワカメの酢の物です。絶妙な酢加減でした。

鉄板4
ワタシが注文した”マグマうどん”を鉄板で作る傍ら、店主さんの独白が始まりました。

「お客さんが以前に来られたこと、覚えておりますよ!その時は、そっちに座られた」

「え????覚えておられる?たった一度来ただけですよ!。あの時は娘さんもお店におられましたね」っとワタシ。

「ええ、そうでした。今日は家に帰っております」

鉄板うどん5
「実は、前回お伺いしたときにお店の名前”HARU”さんの店名由来を聞き忘れていました。それで今回は、忘れ物を取りに帰ったつもりでそれをお尋ねしたくて」っとワタシ。

「それにしても、たった一度、しかも一年以上前に来た客を覚えているとは・・・・・」

「でもね、それって当たり前でしょう。数多くあるお店の中で、わざわざ足を運んで訪ねていただいた。そりゃあ嬉しいですよ!」

「そのありがたいお客さんを忘れるなんて、そんなことできないでしょう」

鉄板うどん6
「ワタシは今78歳です。子供は3人いて、男の子が一人、後は娘二人です」

「娘がお店を手伝ってくれています。でも何時までも私がこうやってお店に立ち続けることはできんし・・・。何時かはお迎えが来る、それは仕方ないんよねー」

「それでね、娘がこう言うんよ!」っと話を続けられます。

「このお店の名前に私の名前を付けておけば、お母さんがおらんなっても、このお店に立ってお好みを焼いている時、ずっとお母さんと一緒に仕事続けてるような気持ちがするって!」

ここでワタシは「ウッ!」っと胸を詰まらされられた。涙を見せてはいけないと、そっぽを向きながら、お母さん(年齢的にはお姉さん)の話の続きを聞いた。

鉄板仕上げ7
お母さんは、鉄板の上で手馴れた小手さばきで”マグマうどん”を作っていく。

「じゃけんネー、お店の名前は私の名前なんよー!」っと。

「おかあさん、嬉しいお話ですね。第一、子供が自分のお店を継いでくれる!いいお話じゃないですか」

「ウン、嬉しいヨー。新しいお店を一軒出すって、お金も大変じゃし・・・・じゃけん、私がお店を作って、それを娘等が継いでくれる。そりゃあ、今はそう言いよるけど、実際は分からんヨ!でもね、それは仕方ナインよ。色々事情ができるケンネ!」

「でも、母娘二代でお店を一軒持つ。それが精一杯やし、それでいいんよ。そりゃあ78にもなると体がしんどいときもあるよー」

「でもね、お店を開いたからには水曜日の定休日以外は、絶対お店は休まんのよ。法事とかで休まないけん時は、お客さんには事前に言っておくし玄関に張り紙もする」

マグマうどん8
「これが”マグマうどん”ですか?これを”マグマうどん”と命名した理由は何ですか?」

「ウン、その名前は娘が付けたケン、分からんのよ!」っと笑顔のお母さん。

「確かに、見た目は火山から湧き上がってきた”マグマ”に似てなくはないですねー!」っと言いながらいただいてみた。

確かに”唐辛子”の辛さが全身を襲ってきた。それ以外にも、お母さん特性の”辛し味噌”は超濃厚で尚且つ辛い!

「その”辛し味噌”ナー、全部イチから私が作るンよー。味噌に唐辛子にニンニクに・・・・アト、そうよ!とにかく色んなものが詰まっとるんよ」と、いささか胸を張られた。

アップ9
中央部分に、ちょっと焦げ目が目だつものが乗せられている。それは、うどんの麺が鉄板に焦げ付いたもの。

「このうどんのお焦げ、乗せてカマーーン???一番美味しいとこじゃけん!」

「うん、いいよ!ありがとう。ところで、ここに入っとる”ホルモン”、えらい立派ヤネーー!」

「うん、ウチ”ホルモン”は自慢なんよ!これだけ大きくてフックラしとるんはー、他にはナイヤロー」

「この”ホルモン”は、ユーータラ、そう”コラーゲン”のカタマリじゃけんねー」

「若い女のお客さんがユーンよ!おばちゃん、これ食べた翌日はお肌がツルツルになるんよー!ユーテね」

辛し味噌ご飯10
「お客さん、ちょっとこれ食べてみるーー?」っと言って出されたのがこれ。

ご飯に、お母さんご自慢の”手作り辛し味噌”を乗せたもの。

「うん、アリガト!ホッホーーホー。これエーーーネーー!これやったらご飯何杯でも、コレだけで食べられるねーー。もう年取って胃がチイソーなったから、僕ではいけんけど」

「うん、ソーーーナンヨ。若い子なんかねー、おばちゃんお代わり!ユーテね、コレだけでご飯大盛り3杯は食べる!」

「”マグマうどん”、ちょっと辛いけど、辛いもの平気やけん、いける。でも苦手な人やったら、ちょっと辛いやろーね」

「じゃけん、注文聞いたら必ず確認するんよ。でも正直に味の感想ユーーテね、参考にするけん」

取り皿11
マグマうどん”は、辛い上に超超濃厚な味だった。ご飯とお水がなければ食べ遂(おお)せることはできなかったろう。

これは確かに、お母さんの”情念”が詰まった”マグマ”に違いない。

お母さんは広島でこの世界に入った。そして、このお店は”76歳の時に開店”された。普通のサラリーマンなら、とっくに定年退職して年金生活に入っている。

でも、敢えて76歳で”チャレンジ”の道を選ばれた。

娘さんは、そこをちゃんと分かっておられて、そのお母さんの幾つになっても燃え滾る(もえたぎる)”情念”を象徴するこのメニューに”マグマ”の名前を冠された。ワタシはそう思います。

食べ終えてお勘定をしようと立ち上がった。するとお母さん、すかさず「”スタンプカード”持ってきた?」っと。

色々なお店を廻るワタシ・・・・・・、あのスタンプカードに弱い。

「ゴメーーン、持ってこんかったんよーー!」

うん、ええよ!私の心の中に2個目のスタンプ押したケン!忘れんケン!!

お母さんのこの”殺し文句

完全にこの殺し文句で”ノックアウト”された。

初めての世界初挑戦に臨んだプロボクサー。1ラウンド始まりのゴングが鳴った瞬間にKOされた。

世界王者に一発のパンチを当てることなく、マットに沈んで天井を見ていた。

グルグル廻って見える天井を見ながら「何でオレはここで廻る天井を見てるんだろう???」っと。

・・・・・・・



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「井上のそば屋」・「愛媛グルメ紀行」 560

今日は4月28日に開店したばかりの、国道56線沿い保免3丁目の蕎麦屋さん”井上のそば屋”さんをご紹介します。

お伺いしたのは連休開けでしたから、開店後2週間経っていない時です。(アップは3ヶ月遅れてしまいました、様々な理由で)

以前うどん屋さんの”多磨屋 保免店”があったところに、店舗を大幅に改装されてオープンされました。

ワタシも上に書いた”多磨屋”さんは、2011年9月9日に、”愛媛グルメ紀行”127番目のお店としてアップしました。(「多磨屋(たまや)」・「愛媛グルメ紀行」 127

店舗1
こちらが玄関です。お伺いしたのは午前11時30分。ワタシにとっては、お昼の定時です。

開店直後の喧騒は既に落ち着いていました。客の入りは概ね4割。これから正午までにどう変化するか、興味の一つでもあります。

お店の外観や看板の様子から感じたことは、「ああこのお店は、”蕎麦屋”特有の緊張感を強いられるお店ではないな!」っと言う率直な感想です。

お店の一番目立つ看板5枚が、屋根の部分まで掛かるほど大きく掲げてありました。

そのお店を代表するメニュー、5枚の看板の内訳です。”せいろ”・”みょうがそば”・”天ぷらそば”、ここまでが蕎麦メニュー。そして他の2枚は”ちらし寿司”と”親子丼”です。

この看板で、気軽に入れる新しい”蕎麦屋”が誕生したと思いました。

店内2
お店の看板を見た時点で、本格的”蕎麦屋”を意識するお店特有の、言わば特異な”緊張感”など気を使うことなく気軽にお昼を過ごせる”食堂”の空気を感じ取りました。

店内はさすがに開店直後、開店祝いの”胡蝶蘭”が雛祭りの雛壇よろしく華々しく飾り立ててありました。

多くの関係者の方々の、期待を一身に背負って開店されたことが如実に伺えました。

メニュー3
さてメニューを見て、「ああ、このお店は”食堂”だ。いや”居酒屋”かも知れない!」っと思いました。

メニューを一目見れば分かります。メニューのトップからしていきなり”セットメニュー”が4セット並んでいます。

そしてやっと2番目に蕎麦メニューが来ました。その蕎麦メニューの並びも、”かけメニュー”から登場します。

蕎麦屋”の”ウリ”とも言うべき”せいろ”が、第三グループに登場したかと思うと、”せいろ”或は”ざる”という分野は僅か2メニューのみ。”せいろ”と”天せいろ”だけ。

メニュー4
後は、食堂メニュー”と”居酒屋”メニューが並びます。

店員さんにお尋ねしました。「このお店、4月28日に開店されたのは知っています。ところで、店主さんはこのお店の前は、どこで?」っと。

それに対して、店主さん「ハイ、岡山で7年間、”寿司屋”で修行をしていました」と、飾らない笑顔。その横で、厨房で洗い物を担当されているのは店主さんのお母さんでしょう。(あくまでも想像ですが、お顔がうり二つでした)ワタシとは同年代と見えました。

おでん5
店員さんの「”おでん”も、あります」という言葉で、我に帰っておでんをいただいた。


普通に美味しかった。蕎麦の出汁でおでんを煮ておられます。やや甘め。

辛味大根そば6
注文したのは、唯一蕎麦屋”らしく感じた”辛味大根そば”です。お値段630円。

でも正直驚いたのは、”辛味大根そば”の提供の仕方です。

本格的蕎麦屋で出される”辛味大根そば”の”辛さ”は、半端ではありません。(”半端ない!”などと言う”日本語にならない日本語もどき”言葉は使いません)

私達が日常生活で出会い味わう”大根”は、甘く甘く品種改良された”青首大根”です。全国の大根作付面積の実に98%を占めているのです。

地方の味覚を訪ねる”などと言うテレビ企画で、時折”大根”の生産農家から中継する番組があります。その時に、畑から引き抜いた大根を、食のタレント達に生で齧(かじ)らせて「このダイコン!アマーーー~~イ!」などと言わせているのは”青首大根”です。

ですから、大根が持っていた本来の辛さを残した”辛味大根”を蕎麦屋で提供する時は、甘い大根の味に慣れたお客さんを驚かせないように、”辛味大根”を摩り下ろしたものは”別添え”で提供するお店が多いと思います。

ところがこのお店、”辛味大根そば”に添えられる”辛味大根”の全量をいきなり蕎麦の上に盛られた。但し辛味正体である絞り汁は絞ってありますので、辛味で顔が歪むということはありません。

”辛味大根”の辛さに慣れていないお客様に対する、店主さんの工夫が生きた”辛味大根”の新しい提供のされ方でしょう。

これはこれで、ご自分のお店の客層を考えられた、店主さんの戦略だと思いました。

但し、飽くまで”私見”ですが、日夜”蕎麦道”に励んでおられる”蕎麦職人”からすれば、「こんなものを同じ次元の”蕎麦”と呼んで欲しくはないね”!」の一言でしょう。目を背けたくなる光景と写るに違いありません。

辛味大根そば7
この”辛味大根そば”。綺麗に盛り付けられています。

ですが、ちっとも”辛味大根”の辛さはありません。

でも、この画像をシッカリご覧下さい。盛られた蕎麦の上に、海苔に包まれた”お団子”が見えますでしょうか。これが”辛味大根”の辛さを和らげる工夫された姿です。

辛味大根を大量に摩り下ろして、それをまとめ、ボール玉の様に固く絞って”お団子”にしました。

辛味大根の本来の辛味は、摩り下ろされて団子状に絞られた瞬間、絞られた水分と共に流れ出ました。

”辛さを和らげる”為の店主さんのオリジナルな工夫でしょう。

ただし、伝統的な蕎麦の名店では到底考えられない提供の仕方です。(ただし蕎麦の提供の仕方は、地方によっても違いますので、こちらの方が一般的なのかも知れません)

混ぜた8
さてお蕎麦を食べてみました。

それは、予想通りの味でした。理屈通りの味でした。これまで経験していない、初めていただく味でした。

これが、蕎麦界に於ける”ヌーベル・キュイジーヌ”(新しい味かも知れません)

混ぜたアップ9
寿司屋で7年間修行なさった。ところが、寿司屋を開業するとなると、あの悲しい”回転寿司”を意識せざるを得ない。

かと言って、座って1万円と言う本格的”寿司屋”を名乗るのは、さすがにおこがましい。

っと自然と、愛媛では競合が少ない(と、思った?)蕎麦と寿司屋のコラボ!ウン、これでいける!

飽くまでも素人であるワタシの白昼の空想に過ぎません。もっともっと深い思索があったのかも知れません。

かくしてこの度、新しい挑戦がスタートしました。

フランスで”ヌーベル・キュイジーヌ”が始まった時の評判は散々でした。ポール・ボキューズやトロワグロ兄弟が登場するに至ってやっと一般的な市民権を得たのです。

でも間違いなくこのお店、かなり冒険的な船出をされたことには違いありません。

ワタシは、このお店の若き店主さんの”蛮勇”に拍手を贈りたいと思います。

なお、このお店の蕎麦の単品メニューでお腹一杯になるのは、年中ダイエットの若き乙女と試合を前に減量中のプロボクサーだけでしょう。

かくしてこのお店の実質的なメニューは、メニュー表のトップに掲げてある、蕎麦と寿司類のセットメニューに落ち着くということに相成ります。

ここで、店主さんの寿司職人としての本領が発揮できる。ちゃんと計算してあるのだと思いました。

なお、このお店のことをどう書けばいいのか?随分迷いました。良く言えば”新しい挑戦”、その一方で伝統的な蕎麦屋の常識から言えば”型破り”、”常識外れ”。

記事の書き振りによれば、正反対の記述ができるお店です。

それが、取材して3ヶ月間もアップできなかった理由です。

こんなに、アップするかどうか?を迷ったお店はありません。この3ヶ月の間に恐らく40回以上、記事を書き直したと思います。今も41回目の書き直しをしました。

自分の”持ち味”を活かす記事にするのか?それとも、無難にまとめるのか?・・・・・・・

イヤハヤ、今回は迷いに迷って、”トコトン疲れました!

アハーーー!!

それだけに・・・・”蕎麦”が伸びてしまいました。

お後がよろしいようで!」。



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「再訪 134 瓢太」・「愛媛グルメ紀行」 561

今日で通算”561店目”のお店ですが、延々と書き綴ってきたこの”愛媛グルメ紀行”シリーズがスタートしたのは、2011年1月24日でした。

そしてこのシリーズのトップに選んだのは、平和通にあって萱町商店街の入口付近に昔からある中華料理のお店“梁山泊”さんでした。(「梁山泊」 真っ当な「B級グルメ店」①

ある時期、ほぼ毎日通っていたお店(約5年間)なので第1店舗目に採り上げました。

そして第2店舗目に採り上げたのが、今日561店目に採り上げる、三番町六丁目、花園町の電車通りを三番町通り西に入った”瓢太”さんでした。

それは2011年1月25日でしした。(「瓢太」 真っ当な「B級グルメ店」②

玄関1
こちらがお店の玄関。過去に何度、ここの暖簾を潜(くぐ)ったことでしょう。ただし、夜には一度もお訪ねしたことはありません。

このお店の営業のメインは夜です。美味しいオデンや季節の瀬戸内料理で”一杯引っ掛けて”家路に着くというお店です。

でも私は昼、このお店の”中華そば”しかいただいたことはありません。延々と、おおよそ10年以上、ただひたすら”中華そば”と”おでん”をいただき続けました。

シリーズの2番目に登場させたお店ですから、行った回数は数え切れません。全く同じメニューで通いつめました。ワタシは、同じメニューだけを食べ続けるには一向に平気なのです。

なお、このお店では”中華そば”と言っているもの、それを”松山ラーメン”と、ワタシは呼んでいました。

巷では、それを”瓢系”ラーメンなどと、今風に呼ぶ方もいます。”瓢太”さんが辿ってきた道程を語りますと、戦後の焼け跡から生まれてきたこのお店の”源流”を語らなければ、本当の道程(みちのり)は理解できません。

その歴史の重みと悲しみとを理解された上で”瓢系”ラーメンを語っていただけたら、このお店の古くからのファンとして嬉しいですね。

でも、今日はその歴史を紐解くことがテーマではありませんので書きません。

店外メニュー2
第2店目に採り上げるほど通いつめたお店を、なぜ今まで”再訪”しなかったか?

それは、このお店を採り上げた2011年1月当時、先代さんが、ある”お師匠”さんから伝えられ、ある意味全国的にも珍しい”中華そば”を、二代目さんも守り続けておられますから、昼間に限って言えばそれ以外にご紹介したいメニューがなかったからです。

ところが最近お店の前を車で通りかかって、何気なくお店玄関を見たところ、画像の”夏メニュー”なるものの張り紙を見かけたのです。

「オ?おおおお、オ???あの”瓢太”さんに夏メニューが?????」っと。

すると、その張り紙を見た日から時を経ずして、時折コメントを交換し合っている以下のお二人の記事を拝見しました。


それは”大洲のひでさん”の以下の記事(松山市三番町「瓢太」で久しぶりの中華そば。その甘さに魅了される!)と、”おっさん”さんの(久しぶりに行きました  瓢太

お二人の記事は先月6月15日、同じ日にアップされました。その記事を拝見して、急に”里心”が付いたという訳です。

しかも従来の”瓢太”さんでは、見たことも聞いたこともなかった”夏メニュー”なるもの。一体どういうメニューなんだろう?という好奇心で、2年半振りに再訪したという訳です。

辛口つけそば3
そして、レギュラーメニュー表には載っていない”辛口つけそば”というを注文しました。お値段は650円(内税)です。

お店に入って驚いたのは、先代の奥さん、つまり二代目のお母さんがお店に出ておられませんでした。(たまたまかも知れませんが)

そのお母さんに代わって、レジ係り兼フロアー係りに若い女性が入っておられました。

その若い女性に「このお店の”夏メニュー”というのは、何時頃登場したのですか?」っとお尋ねしてみました。

すると「さあ~ー・・・・3年位前でしたか?」と。時代と共に人も変わり、メニューも変わる!でした。

そば4
辛口つけそば”は、器の底に敷き詰められた”クラッシュ氷”の上に乗せられて登場しました。

なるほど、先代さんとは一緒にゴルフをしたこともあって、かなり親しくさせていただいていましたが、”冷たいラーメン”とは無縁の世界で、”お師匠さん”から習った、あの独特の”甘口超濃厚スープ”をただひたすら作り続けておられました。

先代から当代(二代目)に代替わりしてからでも、既に20年近く経っています。二代目さんが新メニューに取り組まれるのは当然と言えば当然。

麺を湯がいた後、冷水で締められて”クラッシュ氷”の上に乗せられ、オデンタネの””を半分に切って乗せ、その上にこのお店の”中華そば”の味の根幹をなす”厚切りチャーシュー”(豚バラ角煮と言ってもい)が乗ります。

さらに、カイワレと刻み海苔と刻みネギが乗せられて完成です。

氷6
”麺”は、中細の縮れ麺でした。このお店の看板メニューである”中華そば”は、中細のストレート麺だったように記憶しています。

この姿かたち、シーンを見ても・・・・・・・「ウーーーーーーン・・・」どこかインパクトに欠けるような、そのような予感がしました。

理由は分かりませんが、””自体が語ってくれない、無表情なのです。

「何を訳の分らないことを言っている!麺が語るなんであり得ないじゃないか!」っと思われるでしょう。

でも長年の経験で、優れた麺は、もちろん無言ではありますが迫ってくる何かがあるものです。

それがこの麺からは感じ取れない。

つけ汁7
つけ汁”にスープを張る前に、スプーンで唐辛子の粉をすくって入れられました。

”辛味”の秘密は、秘密と言えないくらい簡単明瞭。スプーン一杯の唐辛子の粉。・・・・

このお店の”中華そば”の”超甘口濃厚スープ”は、全国でもこのお店と、師匠を同じくする二番町の”瓢華”さんの2軒だけです。

その作り方は秘伝中の秘伝で、一子相伝(いっしそうでん=スープ作りの奥義・秘法は自分の子の中の一人だけにしか伝えないこと)的なもの。

このお店の初代店主さんと親しくさせていただいていた時も、決して漏らしてはもらえませんでした。(当たり前です)

ですから、初代店主さんに「このスープ作りの秘伝は、息子さんには早く伝えておくべきですよ。人生何があるかも分らないのですから」と言いました。それが今、活きました。

ですから”辛口つけそば”のスープにも期待していました。で、ちょっと、スープを啜ってみた。

「ん?ン?・・・・、秘伝スープの香りが伝わらない・・・・・・コレハ・・・・」

チャーシュー8
これが、このお店のスープ作りの土台となる”チャーシュー”、豚バラの角煮以上の厚みがあります。

これを甘い秘伝のタレで煮ます。そのタレが、このお店のスープの骨格をなしています。

早速味わってみました。この”チャーシュー”は、しっかり先代さんの味そのものでした。

つまり、このお店を支え続けている”中華そば”の味は守り継がれていることの証です。

お店のお客さんの9割以上が”中華そば”を注文されていました。

メンマ9
というより、”夏メニュー”と称されたものを頼んだには、そのタイミングではワタシただ一人。

お客さんの中には、明らかに出張中と思える”キャリーバック”を片手のサラリーマンが2人。

出張時にこのお店で食べた”松山ラーメン”の味にすっかりはまった方のようにお見受けしました。

そして、松山空港に着くや否やこのお店に直行、という状態でしょう。一言も物言わず”中華そば”を無心で啜っておられた。

この”メンマ”は、彩りの一種で、味を決定付けるものではないけど、なければ淋しい。

おでん卵10
このゆで卵は、オデン桶からヒョイと卵を取り出し、スパッと半分に切ったもの。

このお店の”おでん”は、喉を掘って震えながら「        ・・・・・・」っと言うレベル。

ですからつけ麺の具材に応用されて、当然に美味しい。肩肘張って突っ張って”らあめん”なるものを出して、そこに半熟の煮卵を後生大事に出す”ラーメン屋”さんが増えた。

でもそんな”宝物”の様に扱われる”半熟煮卵”より、このお店に普通のオデンタネ卵の方が余程美味しい。

麺11
さて、サテ、肝心の”麺”とつけ汁の味とバランスです。

先ず麺・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・香らない・・・・語らない・・・・存在感を主張しない・・・・・。

つけ汁・・・・・・・・・・このつけ汁の中に”瓢太”は・・・・どこ?

ズバリ言えば、このお店に来なければいただけない”つけそば”ではない。

普通に美味しいけど、このお店だからこそ物足りなさが残る。これが普通のお店であれば、それなりに満足していたでしょう。

でもここは”瓢太”さんです。ワタシは、”瓢太”さんでしか食べることができない”つけめん”を期待していました。

師匠を同じくする”瓢華”さんとも、味が明確に違う”瓢太”さんの”中華そば”は、既に一種の伝説的メニューになっていると、ワタシは先代さんに敬意を込めてそう考えています。

その意味で、今日いただいた”辛口つけそば”は、”瓢太”さん流にもう一工夫あってしかるべきではないかと思いました。

辛口つけそば”を”辛口評価”しましたが、もちろん美味しかったことは間違いありません。それが証拠に、麺も辛口つけ汁も一滴も残さず啜って完食しました。

やはりこのお店は、師匠から直接伝授された初代さんが更に味を深められ、それを立派に引き継がれている二代目さんが繰り出す”中華そば=松山ラーメン”のものです。



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「石ヤキ製麺所」・「愛媛グルメ紀行」 562

今日は、今年の3月15日にオープンしたばかりの”石ヤキ製麺所”さんをご紹介します。


場所は国道196号線、”パルティフジ姫原店”のやや市内より、道路の東側にあります。

玄関1
こちらがお店の玄関です。


店頭の雰囲気は、まるで”3丁目の夕日”の世界そのままです。


この店頭の設(しつら)えで、あるグループのイメージが浮かんできました。””です。

店内2
店内に入ると、上に書きましたイメージを一層強く持ちました。


店内にさり気無く張られた、大正から昭和初期をイメージする”ポスター”の類(たぐい)、意識されてお店の雰囲気作りをされたことが髣髴(ほうふつ)と湧き上がります。


店内は、厨房に若い男性と女性、フロアー係りに店長と思(おぼ)しき男性の3人体制。店内の席数は、小規模店舗の域を出ません。それなのに、何故3人体制なのか?


それに対する、ある想像は後ほど。

メニュー3
メニューを見ました。極めてシンプルでかつ個性的。


注文を聞きに来られた”店長”さん格の男性にお尋ねしました。


「このメニューにある”石ヤキ麺”とは初めて目にするメニューですが、これはこのお店のオリジナルですか?それとも、全国にはこういうメニューを出している地方はあるのですか?」っと。


すると、予想通りの答えが返ってきました。「このメニューは、”ウチの社長”が試行錯誤の末考案したものです。社長は別の所におりますが


ここで、ワタシはお店の玄関と店内ディスプレイの演出、正に”3丁目の夕日”を下敷きとした(これはあくまでもワタシの個人的想像に過ぎません。真実はべつのとこころにあるのかも知れません)お店作り、メニューにおける消費税の表示の仕方、店内に専門の調理人さんを置かなくても運営できるシステム作り。


これらから当初に””であったものが、超個人的・偏見的ではありますが、あるグループの影をこのお店に感じました。


まあ、それはどうでもいいことですが。

ミックス焼麺4
さて注文したのは、画像の”ミックス焼麺”とお店が呼んでおられるもので、値段は580円(外税・・・・・消費税込みで609円・・・・・・)


これも、どこかで見たような・・・・・


まさに”デジャブ”(すでにどこかで体験したことのように感じる”既視感”=多くの場合、既視感は過去に実際に体験したという確固たる感覚があり、夢や単なる物忘れとは異なる感覚)です。


視覚的には、このお料理は”石焼ビビンバ”のご飯を麺に代えて、具材を極々シンプルにした。


「器の”石鍋”が熱いですから、火傷にご注意下さい。そして”トング”(英語です。主にパンやパスタなどの食品を挟んでつかむための道具を言います)などを使って、よくかき混ぜてお上がりになって下さい」っと店長さん格。

ミックス焼麺5
一番シンプルなメニューは”石ヤキ麺”の350円で、消費税込みで367円です。


このお店は”家業”ではなく”企業”がなさっていることを強く感じました。(もちろん、企業がやっていて何の不都合もありません)お店のオーナーさんはお店にはおられず、おられるのは皆さん従業員さんです。


なお”石ヤキ麺”の内容は、麺とモヤシだけです。


確かに、”石焼きビビンバ”のご飯の代わりに、”自家製麺”を演出されたことは目新しい。


見た目もお味も。


でもお料理に”唸る”ほどのものは感じられませんでした。普通に美味しいことは確かです。味こそ、百人百通りなのですから、いただく方によって感想は様々でしょう。

混ぜた7
そこで、”石焼きビビンバ”の麺バージョン的な”ミックス焼麺”を徹底的に混ぜました。


ビビン”は混ぜることを意味しますし、店長さん格も混ぜて下さいと仰いましたので。


石鍋の熱で、既に麺はパサパサですが、同時に個性的ではあります。(何等かのスープがなければ食べ辛い。でも美味しいスープを作るには余分なコストがかかる・・・・・・)


麺と具材のモヤシ、更には”自家製チャーシュー”と”炙り豚”とお店が呼んでいるものが入っています。


このお店のメニュー、ワタシの食歴と直感的な感覚では、一種の”ファーストフード”的な雰囲気がしました。

アップ8
しかし、メニューの数が極めて少ないのは事実です。この新しい”石焼き麺”という分野で、このメニュー数でお客様の関心を引き続けておくことが果たして可能でしょうかか?


しかも、味に関してこの程度の掘り下げ方で、飲食業が成り立つ?


飲食業って、それほど”イージー”な業態でしょうか?もちろん素人目での感想ですが・・・・・


このお店の椅子数の少さにも関わらず、3人体制が維持できると考えたのは、専門の調理士がいなくても運営できるシステムを開発なさったという自信でしょう。(これも、超素人的個人的発想に過ぎません)


このお店の今後の行方に注目したいと思いました。

麺10
ただし””単独で言えば、さすがに文句の付けどころがない素晴らしい出来です。


実にモッチリした”平打ち麺”で、これには心底唸らされました。もうこの麺をいただけただけで、わざわざこのお店に駆けつけた価値があるばかりではなく、十分にお釣りが出ました。


この出色の””の力を活かせて、今後も次々とヒットメニューを開発されることでしょう。


そのところに、まさにこのお店のオーナー(どなたかは存じませんが)の図抜けた企画力の可能性を予感させていただきました。


但し、最初から書けることがあります。


もう、このお店を再訪することはないでしょう。再訪するだけの好奇心と言いますか、興味が湧いて来ませんでした。





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「愛媛グルメ紀行」を振り返る 69

今週の土曜日も”愛媛グルメ紀行”シリーズを振り返ってみましょう。

今日振り返るのは、昨年の年初めにアップした205号から207号までのお店です。



先ず最初に振り返るお店はは、昨年1月16日にシリーズ205番目のお店としてご紹介した、松山市の城北地区にあるうどん屋さんの”うどん茶屋 神楽”さんです。(うどん茶屋 神楽」・「愛媛グルメ紀行」 205

場所は、中央通りから和気に向かう県道沿いの伊予かすり会館の敷地内にあります。町名は久万ノ台です。

店内
こちらが、そのお店の店内の様子。

現在は店舗を改装されましたので、また様子が違っているかもしれません。

鍋焼き6
これが注文した”牛すじ鍋焼きうどん”です。

お値段は590円(内税)です。懐かしいアルミの鍋に入って出てきました。

出汁は本当に文句のつけようがないくらい美味しいのです。

でも、”麺”がワタシにとっては「・・・・・・・」と、言葉が出ませんでした。艶も弾力も・・・・

讃岐うどんの腰を”腰=硬い”と錯覚された、一番悲しい例でしょう。とても正視できる麺ではありませんでした。

残念ながら再訪しません。申し訳ないのですが、全くその気がしないからです。



二番目に振り返るのは、昨年1月17日にシリーズ206番目のお店としてご紹介した、石手寺と久米の日尾八幡神社をつなぐ、県道松山東部環状線沿いにある”コーヒー&レストラン・タイムトンネル”さんです。(「コーヒー&レストラン・タイムトンネル」・「愛媛グルメ紀行」 206

場所は、東雲大学から久米の八幡神社へ抜ける県道沿いにあります。業暦は、もう30年近くになります。

ドア1
玄関ドアは、まるでマンションに入り口のような雰囲気です。

中に入ると、店内は広々としていて、椅子と椅子の間も十分な空間が取られていて、ユッタリ落ち着けるお店の作りです。店内にはグランドピアノも置いてあります。

デミグラシハンバーグ6
注文したのは、画像の”デミグラスハンバーグ”です。お値段は1000円(外税です)です。

鉄板に乗せられて出されました。先ず”鉄板の表面”にご注目下さい。

通常、ハンバーグステーキが熱く熱せられた鉄板に乗せられて出されますと、鉄板の上にソースが流れ出て”ジュージュー”という音をたてながら湯気が立ち昇っています。

もちろん、鉄板は熱せられていますからそのまま手で触れると火傷をします。

ところがこのお店で出された”鉄板”、素手で平気で触れることができました。熱くない鉄板には初めて出会いました

このこと一つ取っても、再訪する気には到底なれません。再訪しない理由は他にもありますが。



最後に振り返るのは、昨年1月18日にシリーズ207番目のお店としてご紹介した、土居田町の住宅地の中に、ちょっと隠れ家なお店、”トアル食堂”さんです。(「トアル食堂」・「愛媛グルメ紀行」 207

一昨年の1月23日にデビューしたばかりの、新しいお店です。場所は、南環状線と旧の空港通が交わる、市内でも有数の渋滞区域交差点を、西に(空港方面)向いて折れます。

その一つ目の信号を南に入り、道なりに下ると、サーパス土居田西マンションの北西角にある”八束ビルの1階”にあります。

玄関1
これが、このお店の玄関です。何とも可愛いお店でした。

まあちゃん”と、その”ママとも”の2人でやっておられます。”まあちゃん”が調理担当されていました。

ランチ4
さて、これが当日の”トアルランチ”です。

その日のメインは”きのこあんかけハンバーグ”でした。

内容は、メインディッシュと小鉢三種、それにお代わり自由のご飯に味噌汁、漬物とデザートという構成です。お値段は850円です。

盛り付けや配色、それと各料理の構成がバランスよく、見た目も鮮やかで美味しそうに見えます。

過剰な演出などせず、さりげなく”ママの手料理”が並んだという感じです。

先ず、”味噌汁”が出色の出来なのです。いい出汁が出ていて、奥深い味を堪能できます。

和風の味付けですから、ハンバーグ作りにはお決まりのナツメグを余り効かさず、きのこ餡とマッチするような味付けがなされています。

それでいて、よく練られて余分か空気が抜かれたハンバーグは、しっかり味付けされ、口当たりはあくまでも滑らかです。

付け合せの葉物サラダにも、きのこ餡がよくマッチしていて、美味しくいただきました。

このお店は再訪したいと思っていました。それでこの原稿を書いた翌日に、お店が営業されているはずの時刻にお訪ねしました。定休日ではありません。

でも、お店の暖簾は上がっておらず、店内の明かりも消えていました。お店を閉められたのか、たまたま店主さんが体調を崩されていたのか分かりません。でも一時休業なら、その旨の告示があるでしょう。残念でした。



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「松山市の地名・町名由来」・ 「居相」 17

松山市の地名・町名由来」の第17回目は、「居相」(いあい)の町名由来をご紹介しましょう。

なお「居相」も町名の最後に””が付かない町になり、1丁目から6丁目まであります。


「居町」は国道33号線を天山方面から砥部町に向かうと、国道の西側に広がった町で”椿神社”(正式名:伊豫豆比古命神社(いよずひこのみことじんじゃ)があることで知られた町です。


そして「居相」の町名の由来も、上に書いた”椿神社”(正式名:伊豫豆比古命神社(いよずひこのみことじんじゃ)が決定的に関係してます。

居相町標識1
こちらは、「居相」の町名標識です。町の様子は、落ち着いた住宅地になっていて、しかも住宅密集地です。


それだけ住環境がいいということでしょう。人口も増加し、1丁目から6丁目まであります。

椿神社山門2
この画像が”椿神社”(正式名:伊豫豆比古命神社(いよずひこのみことじんじゃ))の山門です。

この”椿神社”は社伝によると”御鎮座二千数百年”と言いますから、神話時代からお社があったということになっています。

伊豫豆比古命”(いよずひこのみこと)は”湯の国の主宰神”という意味で、神格化された呼び名です。

そもそも”椿神社”の社地の丘を”舟山”と言っており、神社の社地が丘をなす場合に広く使われた言葉で、丘の形状を小船の形の見立ててそう呼んだものです。

御蔵神社3
ただし伝承では、この地は海にまわりを囲まれていて、”伊豫豆比古命”が舟でこの地に来られた時、”翁神”が舟のとも綱を巌頭(大きな岩のへ先)に繋いでお迎えした。そこからこの地を”舟山”と呼ぶようになったとあります。

また、”翁神”が”伊豫豆比古命”をお迎えしたので、この地を”居逢”(いあい)と呼び、それが後に”居相”という地名に変わったと言われています。

この伝承が「居相」の町名由来です。

奏者社4
この画像は”奏者社”(そうじゃしゃ)と呼ばれる社殿で、”翁神”が”伊豫豆比古命”をお迎えしたことに因(ちな)み、昔は本社殿に参詣するものは、先ず”奏者社”をお参りして本社殿にお参りすることの取次ぎをお願いするためのお社でした。

それは”伊豫豆比古命”がこの地に舟を近づけられたとき、”翁神”がお迎えする前に先住民の代表者である”奏者社”(そうじゃしゃ)の御祭神たちがお取次ぎをしたという古事に因(ちな)んだ習慣が残ったと言われています。

椿神社扁額5
また”椿神社”という名前の由来は、この地がもともと海岸線がせまっていたことから、”津の脇の宮”(つのわきのみや)が”椿の宮”になったとも伝えられています。”椿の木”とは、関係がありません。

伊豫豆比古命神社”の初祭りは”お椿さん”という親しみを込めて呼ばれ、祭りは旧暦の正月八日を中心に三日間行われます。

松山では”お椿さん”が終わると春が来ると言われ、不思議に”椿さん”がある三日間に厳しい寒さが訪れ、終わるとポカポカ陽気の温かさが来ると言われています。これは松山市民ならどなたもご存知のことでしょう。

ですから、”椿さん”は伊予路に春を告げる祭りだと言われています。

椿神社本殿6
この”椿祭り”の起源は、江戸時代参拝者を増やすことを頼まれた城下の侍が、参拝を繰り返し行ったといいます。

それを見た町人や農民が、お侍さんがあそこまで熱心にお参りするのがご利益があるからに違いないと、自分達もお参りするようになったと言う言い伝えが残っています。

「松山に伊予鉄道の”森松線”がまだ残っていた時代のコトヨー!、近在の人々は皆で連れ立ってナー、先ず国鉄で松山まで来て、次に伊予鉄森松線に乗り換えて”椿神社”まで行って椿神社を参拝したもんヨーー!、多くの出店の賑わいは子供心に刻まれてノー、今でもノコッロルー!」とは、今治が御出身と言うお年寄りからお聞きした話です。

それを話されたときの、あの”目の輝き”が今でも印象に残っています。

次回の「松山市の地名・町名由来」18回は、「星岡町」「天山町」をご紹介しましょう。




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「再訪 135 Chinese Cafe DINING 茶縁」・「愛媛グルメ紀行」 563

今日は”再訪シリーズのお店は”、4回目のご紹介です。お訪ねしたお店は中国料理(特に四川料理)”Chinese Cafe DINING 茶縁”さんです。

再訪シリーズ”を初めて書いたのは、2012年6月8日のことでした。その”再訪1号店”は、イタリアンの名店”フォンターナ”さんでした。(「再訪1 フォンターナ」・「愛媛グルメ紀行」 307

”愛媛グルメ紀行”が300号を越えたのを境に、気に入ったお店を再訪した時に、そのお店の別の魅力を発見することが多い事に気がついて”再訪シリーズ”をスタートさせました。

そして、このお店は4回目の登場となりました。(今まで4回登場したのは、”フォンターナ”さんと”うどん 麦わら”さんと、今回のこのお店・茶縁さんです)

このお店を初めて採り上げたのは、2012年11月12日でした。(「Chinese Cafe DINING 茶縁」・「愛媛グルメ紀行」 415

そして2回目は2013年1月8日でした。(「再訪 74 Chinese Cafe DINING 茶縁」・「愛媛グルメ紀行」 449

更に3回目は、2013年3月28日でした。(「再訪100 Chinese Cafe DINING 茶縁」・「愛媛グルメ紀行」 503

玄関1
こちらがお店の玄関。

場所はおさらいです。場所は国道33号線を市内から砥部に向かい松山インターに入る一つ前の信号東南角に上田内科があります。

その”上田内科”を市内から言えば左折、東に約300m入った道路の南側にある”新勢アパート”の1階にあります。北土居2丁目の住宅街です。

メニュー2
店主さん、ワタシが入るなり「アアア、お久しぶりですねー!」と破顔一笑。

奥様の顔が見えませんでしたので、それをお尋ねしました。

「いやーー、腰を傷めましてね、それで手術したんですよ。今はやっと、何とか歩けるようになって・・」

「え!そりゃあ大変でしたね。双子ちゃんはお幾つに?」

「ええ、やっと1歳。つかまり立ちを始めました!」と、お父さんの顔に。

「でも奥様が手術でしたら、3人の小さいお子さん抱えてお店を一人で?」

「いえ、私の母が子供達の面倒を見てくれています。助かりました!家族がいなかったら、乗り切れませんでした!」っと。

「ところで冷たい麺メニューはありますか?」っと言って頼んだのが、”四川和えそば冷製”のランチメニュー。お値段1050円。

スープ3
一番最初に、このスープがでます。

店主さんは上海に料理留学され、奥様が四川省の方と言うこともあって”四川の家庭料理”を得意とされています。

中国の四川省で一般の家庭で食べられているお料理を、あまり日本人向けを意識せず、原形を生かして提供なさっています。

このスープに入っている”ザーサイ”のピリカラ刺激が心地いいんです。小エビの出汁が効いています。

四川和えそば冷製4
こちらが、”四川和えそば”(このお店の一番人気メニューです)の”冷製”です。

冷たい麺は、トマトソース味のものをもう一つ用意されています。

しかも画像の”四川和えそば”は、普通に唐辛子のタップリ効かせた本場の味ですが、辛い味が苦手な方用に、胡麻ペースト味(こちらは、全然辛くない)も用意されています。

彩(いろど)り”が鮮やかでしょう!この店主さんは、色彩感覚が優れた方で、さり気無い色使いに天性の才能を感じます。

画像の右端や、麺の中に”黒い”ものが散りばめられています。あの黒いものは”豆豉”(とうち)です。

四川和えそば冷製5
豆豉”(とうち)とは黒大豆のことで、発酵させて作ります。日本には奈良時代に伝わって、浜納豆や大徳寺納豆などの”寺納豆”の形で残っています。

大豆の発酵食品ですから納豆の兄弟のような食品で、栄養価に富んだ食品です。中国内陸部では、貴重なタンパク源として広く使われています。

でもこのメニューでは、高い栄養的価値以外に、”彩り”の基調をなすものとして効果的に配されています。

どうです!このうず高く盛り込まれた”四川和えそば”の凛々(りり)しい姿。まるで”チョモランマ”(英語では”エベレスト”ではありませんか。

チョモランマ”(エベレスト)は、中国チベット自治区にある世界最高峰であることはご存知の通りです。

四川和えそば冷製6
麺の頂上にある、やや幅広い麺は”春巻き”の皮で作ったもの。

この麺の製作過程の一部は、一番下とその上の画像で示しております。

広いお皿に、サラダを敷き詰めます。そして麺を湯がき、茹で上がった麺を流水で粗熱を取って、氷を入れたボールに入れて麺を締めます。

素早く麺をサラダの上に盛り付け、各種の調味料を加えて出来上がり。何れも唐辛子が効いていますから、麺は冷たくても、額からは汗が垂れます。

これが、中国大陸内部の料理の特徴です。熱く乾燥した気候ですから、発汗は命に関わる大切な生理作用。

アップ7
この辛酸っぱさが、梅雨時の蒸し暑い季節、体の内部から発汗作用を促してくれて、食後の爽快感は格別です。


この”四川和えそば”こそ”医食同源”(いしょくどうげん=バランスの取れた美味しい食事をとることで病気を予防しようという考え方。日本で生まれたこの言葉は、今や中国に逆輸入されました)の意を体で表わすものです。


ボリューム的には結構な量ですが、唐辛子と酢味であっという間に”完食”しました。

抹茶アイスブルーベリー8
こちらは、食後に選んだデザートで”抹茶アイス”です。

抹茶アイスの上に黒いものが乗っていますが、”ブルーベリー”です。

また、抹茶アイスの下に敷き詰めてあるのは”コーンフレーク”。アイスクリームの冷たさで舌先の感覚が鈍った時、このコーンフレークで常態に戻します。

辛い”四川和えそば”の食後のデザートとしては、最高のコンビネーションでした。

ココナツジュース9
こちらは、飲み物として選んだ”ココナツジュース”です。

横浜や神戸の中華街を歩きますと、必ず街頭で売っているのが”椰子の実”に穴を開けてストローを入れて飲む”ココナツ”。

あれを一度街頭で飲んでみたいと思っていますが、未だにその夢果たせず。この”ココナツジュース”で、夢を満たした積もりに。

「このココナツって、椰子の実に穴を開けて直線飲むのに比べてどうナン?」っとワタシ。

「これはジュースですから、こちらの方が甘い。アレはそう甘いものではありません!」っと店主さん。

製作現場10
最後に、4人客(全員女性)の注文が入りましたので(4人とも”四川和えそば”の辛いもの2枚と辛くないもの2枚)その製作過程を撮影させていただきました。

普通は、厨房の中を細部に渡って写される事を嫌う料理人さんが多いですね。

でも「どうぞどうぞ!」と、快諾していただきました。

これは麺を湯掻いている過程で、予め作っておいた野菜サラダを4枚、皿に盛ります。

「こうしないと、一度に複数の注文には応じきれないんです」っと、製作の手を休めないまま説明される店主さん。

製作現場11
麺が茹で上がりました。麺を四等分して4皿に盛り込み、調味料の”ラー油”などをかけていきます。

麺の色が、左2枚と右2枚では違っていることが分かりますか?

そうです、左の2枚は唐辛子ベースの調味油を廻しかけていますので、赤い色に見えます。

右2枚は、ゴマペーストが味のベースになっています。辛くない”四川和えそば”です。麺が緑色に見えると思います。

後は一気呵成です。麺が茹で上がってから、あっという間に完成しました。

「奥様の腰、お大事にね!ご馳走様でした!」と、双方が笑顔で挨拶。

大切にしたいお店の一つです。




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「再訪 136 伊予 味芳」・「愛媛グルメ紀行」 564

今日は4度目のご紹介のお店です。それは、国道56号線沿いの伊予市市場にある”伊予 味芳”さんです。

このところ、”再訪シリーズ”も4順目のご紹介となるお店が増えてきました。超お気に入りのお店は、この際一挙にご紹介しておこうと思ったからです。

今まで4回ご紹介したお店は、イタリアンの名店”フォンターナ”さん、城南地区うどんの名店”うどん 麦わら”さん、そして昨日ご紹介した”Chinese Cafe DINING 茶縁”さんで、このお店で4店になります。

場所は、国道56号線沿いの伊予市市場にあります。

先ず最初にご紹介したのは、2012年9月3日(「伊予 味芳」・「愛媛グルメ紀行」 367)その時は”冷やしラーメン”を頂きました。

最初の訪問で、すっかりこのお店の店主さんやお料理の出来栄えのファンになりました。

2回目は、2013年1月21日(「再訪79 伊予味芳」・「愛媛グルメ紀行」 458)その時は”中華そば”を頂きました。もうすっかり虜(とりこ)になりました。

3度目は、先月2013年6月11日(「再訪 116 伊予 味芳」・「愛媛グルメ紀行」 538)この時は”冷麺”を頂きました。

玄関1
このお店の業態は”割烹”です。それなのに、今までの3回は全て””を頂きました。

そして4回目の今日も、注文したのは”麺料理”です。

実はブログ友:”ジンゴズンゴ”さんと、ジンゴズンゴさん命名の【うどん集中講義の旅】を最近スタートさせました。

そのテーマは、”愛媛の優れたうどん店”巡り旅、取り分け焦点を”官能的な麺”に絞りました。

メニュー2
そういう背景の中で、この”割烹のお店”が、夏仕様の”うどん”を出されていることは、前回の訪問で知っていました。

ワタシがゾッコンのこのお店で、”ジンゴズンゴ”さんと共に追求している”官能的な麺”を頂けるのか?

その点で、このお店は”和食専門店・割烹”のお店です。当然に、麺は手打ちではなく製麺業者から仕入れておられます。

そのお店で、”ジンゴズンゴ”さんと追及旅をしている中で、うどん専門店でないこのお店に”官能的な麺”を期待するのは酷だと思い、単独でお訪ねしたという訳です。

そこで注文したのは、このお店が”サラダうどん”と呼んでいるメニューです。お値段は650円。

興味の焦点は、製麺業者から仕入れられている麺を使って、どう?割烹の味に仕上げられているか?にありました。

サラダうどん3
この画像が、このお店が言う”サラダうどん”です。まあ見事な盛り付けではありませんか!

この”盛り付け”の妙に、先ず第一点”割烹”の力を見ました。

このメニューは、うどん店では恐らく”ぶっかけ”の系譜に属するものでしょう。

サラダうどん4
具材から見て行きましょう。

先ず、左上11時の方向に”キュウリの千切り”、以下時計廻りに、恐ろしく細い”海苔”、カマボコ、刻みサラシネギ、トマトの櫛切り、”椎茸の煮たもの”、”千切りハム”。

そして中央手前から”下ろし大根”と天カスの上に盛られた”半熟卵”の面々です。半熟卵には炒り胡麻が振り掛けられています。

彩りといい、材料のバランスといい、そして上に書いた盛り付けの妙、さすが”割烹”のお店の細かな手仕事です。

椎茸6
先ず、この”椎茸の煮たもの”に唸らされました。本日のこのメニューの中でも”割烹仕様”の最たるものでした。

思わず「こ・・・・この・・・・そ  う・・・このシイタケ・・・いいお味に煮あがっていますねーーー!」っと、自然に声が漏れた。

「ありがとうございます。そうですねーー、ウチはシイタケをカンピョウと一緒に煮ますから、そういうお味になるんです」っと、実にサラッと、素人の私に味付けの種明かしをされた店主さん。

このシイタケの煮物で、このお料理の格が決ってしまうほどの質の高さです。

刻みハム7
これは”千切りされたハム”です。

丁度これをいただいている時、店主さんと”蕎麦談議”に花が咲いていていました。

「いやーーー、蕎麦って世界が深いと思うんですよー。私ら和食の職人にとっても”旨い蕎麦”を打ってみたいという不思議な願望があるんです」

「そこでねー、徳島県の祖谷渓に行って”蕎麦道場”に一日入門しましてね!蕎麦打ちに挑戦したことがあるんです」

「生粉打ち(蕎麦粉100%)は、水回しからして大変だったでしょう!」っとワタシ。

「いえ、そこは何とかなったんです。ことろが、イザ蕎麦を切る段になりましてね!」と、店主さんが話を繋ぎます。

「蕎麦を折りたたんで、板を宛てて蕎麦切り包丁で切るでしょう!あれが出来ないんです、和食職人には」

「ああそうか!和食の包丁は、刃の構造が”引き切り”するように出来ている。それに比べて蕎麦切り包丁は”押し切り”ですね!」

半熟卵8
そ!そーーーなんですよ。私たちはどうしても包丁を引いてしまう。体が覚えているんです。それに比べて、蕎麦切り包丁は、包丁自身の重さを利用して真っ直ぐ上から押し切りして、決して引いちゃいけないんです」

「蕎麦切り包丁で押したら、手首を使って、蕎麦を押さえている板に沿ってちょっとだけ、こう”クイッ”とひねってやる!これが、和食職人には難しいんです」っと店主さん、手振り身振りで。

このお店をお訪ねすると、お料理に使う””の話から始まって最近の”穴子”の脂の乗り方の変化、味覚の変化など、お料理談議に花開く。

さて、天カスの上に乗せられた”半熟卵”が、このメニューの”味のコンダクター”の役割りを担っています。

コンダクターとは、一般的には”指揮者”を言いますが、お料理の場合は、全体の味のバランスを整える役割りです。

おろし大根9
例えば、この”下ろし大根”です。全体にピリ辛とした刺激を与えて、緊張感を演出してくれます。

ところが、大根でも葉の付いている上の部分が甘くて、尻尾の方、つまり下の部位が辛いんです。

ですから、1本の大根を下ろしても部位によって辛さが全然違います。当然に割烹ですから、そういうことは先刻承知で全体を満遍なく混ぜて辛さを平均化しています。

それでも、極稀に辛さが違うことがあります。その時に半熟卵を使って味を和らげます。これが味のコンダクター。

混ぜた10
個々の具材の味を少しづつ味わった後は、一気にかき混ぜます。

混ぜに混ぜて、複雑な味を楽しみます。混ぜた方が美味しいお料理には情け無用です。

こと””だけに関して言えば、冒頭に書いた<”愛媛の優れたうどん店”巡り旅、取り分け焦点を”官能的な麺”に絞って>という下りの”官能的”とは言いがたい”麺”でした。

しかし、このお店の具材のバランスのよさとシイタケの奥深い味、そしてなによりも酢味の効いた”出汁”の旨さには唸らされます。

やはり、これは”割烹料理屋”が手がけた”サラダうどん”です。総合力では多を寄せ付けないレベルです。

麺11
”麺”は、伊予市ではナンバーワンと言われる製麺業者から、麺の仕様を特注して仕入れています。

このお店の近くに、中華そば専門店と号する老舗”みかさ”さんがありますが、その”みかさ”さんも同じ製麺所から麺を仕入れられているそうです。

喉を通しただけで身震いするほどの”官能的”なムッチリ感には欠けますが、適度な腰と粘りで美味しく頂けました。

ただし、三津にある”躍る永木うどん”の様に、””を酢橘(すだち)を搾っただけで頂けるというものとは別種の麺です。

店主さんご自身が「麺を冷水で締めて、それに素朴に酢橘(すだち)を絞りいれ、僅かの醤油だけで食べる!これが理想ですよね!」と目を輝かされました。

「イエネー、一度だけ香川に”うどんツアー”と称して個人的に1日に5軒廻った日があったんですよー!」

「その時にねーー、二番目のお店で食べたうどんがそれだったんですよーー。あの味は忘れられません。もうそりゃあ、衝撃でしたね」と。

完食12
店主さんと、散々に”味談議”を楽しんでいる内に”完食”です。

「女房にね!うどんやラーメンのスープは残すように!って言われているんですよ。でもね!美味しければ無意識にスープ全部飲み干して、その後で女房の言葉を思い出すようにしてるんですよ!」

「ウフフフ・・・・・ありがとうございます!内緒にしときますよ!」っと、密談が整った。

最後にお子さんの情報を一部訂正です。今まで、お子さんは男の子だけ3人いて、その3人全員が中学を卒業すると同時に板前修業に、と書いてきました。この部分に一部ワタシの聞き間違いがあったので以下に訂正させていただきます。

店主さんのお子さんは全部で5人でした。その5人全員が男の子。その中の4人が15歳の春、板前の道を目指して旅立ちました。皆さん、現在修行中です。




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「再訪 137 中国料理 彩華」・「愛媛グルメ紀行」 565

今日は”再訪シリーズ”137番目のお店、”セブンスター石手店”と県道松山東部環状線を挟んだ、道路の向かい側にある”中国料理 彩華”さんの3度目のご紹介です。

初めてご紹介したのは、2011年2月23日でした。(「中国料理 彩華」・「愛媛グルメ紀行」 232

その時いただいたのは、このお店で二番人気という”エビチリ定食”でした。
エビチリ定食4
お値段は850円。フランス産の海老がプリプリで、その味の見事さに絶句しました。

2度目にご紹介したのは、2012年9月12日でした。(「再訪32 中国料理 彩華」・「愛媛グルメ紀行」374

その時いただいたのは、メニューにはないけど作ってもらった”冷麺”900円と書きました。

冷麺5
上の画像がそれです。でも今回メニューをしっかり見ますと、ちゃんと載っていました。”冷風麺”と名づけられていて、夏季限定とありました。

この”冷風麺”の細やかな出来栄えは、ちょっと他のお店では見られない水準だと思いました。このお店の”冷風麺”の完成度の高さについては、ぜひ過去の記事をご覧になって下さい。

文章の下にアンダーラインが入っているところをクリックしていただければ、過去の記事が飛び出します。

玄関1
こちらがお店の玄関です。

今までにも書いたことですが、南久米からお店を大街道に移し、一時閉店されて郷里の宮崎に帰られていました。南久米町にお店があった頃は、子供もまだ小さかったので”ハレの日”には、家族連れでよく行ったお店です。

そしてこの地で三度目のお店を再開されて、3年が過ぎ4年目に入りました。個人的には”中華料理”あるいは”中国料理”の、松山に於ける”東の名店”だと思っております。

メニュー3
こちらがメニュー表の一部です。

この日は、このお店の三番人気の”五目やきそば”を注文しました。750円です。ランチや定食類も充実していますし、お得な”日替わり定食”も用意されていますが、今は”単品”しか完食できません。

さて、”焼きそば”という料理は一体何ぞや?中華料理(中国料理)なのか、はたまた日本固有の料理なのか?

一般的に言って(常識的に言って)、”焼きそば”とは大きく分けて4種類あるでしょう。

先ず第一は、麺と具を一緒に炒めた柔らかい”焼きそば”です。中国風に言えば”炒麺”(チャオミェン)でしょう。

五目やきそば4
このお店の”五目やきそば”は、上に揚げた第一カテゴリーには属しません。

第二のカテゴリーに上げられるのは、具を餡かけにして乗せた焼きそば、中国風に言えば”煎麺”(チェンミェン)でしょう。

ところがこのお店の焼きそばは、この第二カテゴリーにも属していません。

第三のカレゴリーに上げられるのは、麺を油で揚げて餡をかける”硬焼きそば”、これを中国風に言いますと”炸麺”(ザアミェン)です。

つまり、このお店の”五目やきそば”は、中華料理の分野では”炸麺”(ザアミェン)と呼ばれているものです。

なお第四のカテゴリーは、日本で独自に発達したソース焼きそば”です。

五目やきそば5
さてこのお店で出された”五目やきそば”は、上に書きました様に明らかに中華料理で””炸麺”(ザアミェン)と呼ばれ、日本では総称して”硬焼きそば”と呼ばれているものです。

この”五目やきそば”の、標準的調理法を示しておきましょう。

先ず超高温で中華鍋を熱して、その鍋に油を投入して鍋に油を馴染ませたら、その油は元の油入れに戻します。

この過程を”空焼き”といい、これをすることで材料が鍋に焦げ付かず、スムーズに調理できる準備ができます。

そして水分が出る白菜を投入し炒めて、他の具材も追加投入します。

中華鍋を大きく煽る様に振って材料を油に馴染ませ、そこに酒、砂糖、醤油、塩などの調味料を入れます。調味料の分量は目分量、体で覚えておられます。

アップ6
そこにスープを注ぎいれます。そのスープ作りが料理人さんの命でもあります。その間、ずっと強火です。
そして、スープ投入後、玉杓子でスープをすくって味見します。味見したら、調味料を追加しながら味を調えます。

そしてそこへ、紹興酒とオイスタソースを投入します。そこで再度味見をします。そこに胡椒を少々。

続いて火の通り安い葉物野菜、このお店の場合、青梗菜(チンゲンサイ)と空芯菜(クウシンサイ)を投入し、水溶き片栗粉でトロミをつけます。更にごま油で香りをつけます。

そして予め皿に用意しておいた硬焼きそばの麺の上に、上に書いた””を廻しかければ出来上がり。

つまり上に書きました調理法は、ワタシの頭の中にある一般的な調理法で、このお店の調理法と完全にイコールではありません。

普通店主さんと会話が出来ない条件や環境ですと、ワタシは必ず厨房を覗き込んで店主さんの調理法を観察します。そうしなければ、ワタシの記事にはならないからです。

ところが、このお店は厨房の調理過程も覗けない構造になっています。だから止む無く、一般的”五目やきそば”(但し”炸麺”(ザアミェン)と呼ばれるカテゴリー)の調理法を書くしかなかったのです。

つまりこのお店では、店主さん兼シェフさんとは会話らしい会話は一度も出来ておりません。でも、このお店は中国料理の東地区に於ける”名店中の名店”であると思います。

具材アップ7
この”五目やきそば”に入っています”具材”です。野菜から言えば白菜、ニンジン、ゴボウ、タケノコ、青梗菜と空芯菜、レンコン、慈姑(くわい)に食感と味が似ているもの、タマネギ、キクラゲ、シメジです。

その他に、豚肉、エビ、イカ、鶉の卵。ここまでは確認できました。ワタシの目と舌で確認出来なかった具材もあるでしょう。

確認出来ただけで、全部で15種です。とても”五目”などで収まる数ではありません。

それを殆ど瞬時に調理されるのですから、店主さんの技量は並外れたものがあります。

ワタシが、松山の東地区の飛びぬけた”名店”であると断言する所以(ゆえん=りゆう)です。

麺8
麺は揚げてありますから、水溶き片栗粉でトロミが付いた””と良く混ぜて、餡のスープの旨味味を麺に移した上でいただきます。

中華料理(中国料理)の料理人さんが陥(おちい)る罠(わな)があります。それは、化学調味料というある意味”魔物”と水溶き片栗粉でつけた”トロミ”です。

化学調味料は、添え物として使う分には大きな穴に落ちずに済みますが、何しろ何時間もかけて丹念に作ったスープが僅か数分で出来てします。一度それに依存し始めると、明らかな”化学調味料依存症”に陥ります。

同じく、水溶き片栗粉でつけた”トロミ”です。スープの味を均等に行き渡らせて、中華料理らしいものが出来あがります。

ところが、使いすぎますとそれぞれの素材の持つ味が生きてこなくなります。シャキシャキした食感の空芯菜なども、その独特の食感を失います。

完食9
それらの点においても、このお店は万事抜かりがありません。

それぞれの食材が持っている味と食感が生々しく生きています。

中国料理は”炎の芸術”です。強い火力がなければ作れないし、強い火力だからこそ素材の持ち味を生かしながら瞬時に調理できるのです。

中国料理にナマモノが少ないのは、素材の味そのものを楽しもうという日本料理と違って、強い火力から生み出された素材を最良の状態で仕上げることこそ料理の真髄という捉え方があるからでしょう。(素人考えかも知れませんが)

このお店こそは、中国料理の真髄に迫ることができる名店中の名店です。何度お伺いしても、五体に満足感が行き渡ります。いーーーーーーーい、お店です。



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「再訪 138 ちゃんぽん食堂 てっちゃん」・「愛媛グルメ紀行」 566

今日の”再訪シリーズ”138番目のお店、道後一万町、勝山町の電車通りを北上して平和通と交差する交差点を、そのまま更に北上した県道松山北条線沿いにある”泰州ハイツ”1階に昨年7月にオープンした”ちゃんぽん食堂 てっちゃん”さんを再度ご紹介しましょう。

初めてご紹介したのは、今年の4月17日のことです。(「ちゃんぽん食堂 てっちゃん」・「愛媛グルメ紀行」 511

その時は、このお店の文字通り看板メニュー”ちゃんぽん”を頂きました。

ちゃんぽん5
上の画像がその”ちゃんぽん”です。間違いなく看板メニューだけはありました。

そして、このお店の店主さんのお父さんがやられている”てっちゃん”さんを4月18日に連続してご紹介しました。(「てっちゃん」・「愛媛グルメ紀行」 512

お父さんのお店でも、お父さんが長年かかって作り上げた大看板メニューの”チャンポン”を当然いただきました。

チャンポン4
上の画像はお父さんのお店の”チャンポン”です。息子さんのお店のものとは、その容器からして違います

ただ両店とも、その”スープ”のお味は同じです。スープの味が同じだからこそ”てっちゃん”という暖簾を分けてもらったのです。

お父さんは、やはり”ちゃんぽん”とは呼ばず”チャンポン”でした。ここにも世代の差を感じます。

玄関1
これがお店の玄関です。

このお店は、初回に訪問したときから再訪しようと決めていました。30年続いているお父さんのお店から”暖簾分け”されて昨年にこの地で開業なさいました。

若い店主さんと可愛い奥様の二人で、けな気にお店を立ち上げられました。

駐車場がないという、不利な条件を抱えながら、自分なりの工夫を凝らされながら懸命にお店を切り盛りされている、その様子に拍手を贈り続けたくなったからです。

厨房2
注文を伝えた後、「このお店、一度来たことがあって、その2日後、高浜観光港の前のお父さんのお店にもお伺いしました」っと伝えました。

その瞬間、お二人の顔に笑みが広がり「わざわざ遠いところまで足を運んでいただいてありがとうございます」っと。(ああ、あの時の客だということは、その瞬間に分かったようです)

「実は昨日お店の前まで来たんです。でも昨日は大雨の日で周辺の駐車場はどこも空いていなかったので」

「そうなんですよ、雨になると日赤へ来られる車が溢れて、周辺のコインパーキングも満車になってしまうんです」

メニュー3
今回はメニューをよく見てみた。気が付いたことは、メニューのバリエーションが少ない

ラーメン屋”さんでもなく”中華料理屋”さんでもない。お父さんのお店は”チャンポン”をメインに、後は地域の”食堂”という位置づけでやっておられる。

このお店も基本路線はそうなんでしょうけど、余り”食堂・食堂”し過ぎると、近くに”安さとボリューム”をウリものにした”大衆食堂”があってまともに競合してしまう。

このお店が今後どういう路線を採るのか?それによってメニュー構成にどう””をつけていくのか?それがこのお店の生き残りをかけた決め手になるのではないか?

メニュー構成を見て率直にそう思った。なお注文したのは”皿うどん・やわ”で610円。

皿うどん4
これが”皿うどん・やわ”です。昨日は中国料理の名店”彩華”さんを訪れ、”五目やきそば”をいただいた。

中国料理に於ける”焼きそば”と、日本の”焼きそば”、あるいは”皿うどん”は、姿かたちは似ていてもその発達過程は全く別のもの。

中国料理の”焼きそば”は、”中華スープ”と”オイスターソース”を味のベースにしている。

一方日本の”焼きそば”は、食材は似ているけれどソースに”ウスターソース”あるいは”醤油”を使って独自に発展した。

また長崎で生まれた”皿うどん”の考案者は、長崎市の四海樓で、”ちゃんぽん”を開発された”陳平順”氏だとされています。

しかも、現在の”皿うどん”の主流は、麺に”揚げ麺”を使ったものになっておりますが、元々”陳平順”氏が考案した時は”蒸麺”を使っていた。揚げ麺を使うようになったのは、その後のこと。

皿うどん5
つまり、このお店のメニューの原点は”ちゃんぽん”にあるので、中国料理の”焼きそば”でも、日本で独自に発達した”焼きそば”でもない、長崎で発展した”皿うどん”を作られる。

しかも”皿うどん”メニューには、揚げ麺を使った”かたい”と、蒸麺を使った”やわ”と呼ばれる両方を出しておられる。

ワタシが注文したのは”皿うどん”の原形である”蒸麺”を使った”やわ”。

「この”皿うどん”の味のベースは、例のお父さん直伝の”ちゃんぽんスープ”を使っておられますね?」っとワタシ。

「ええ、もちろんそうです。それにお酒などを加えて、味を柔らかく調整しました」っと店主さん。

なるほど、いい出汁に仕上がっています。具材の炒め加減、”ちゃんぽん”の時にも書きましたが、炒め過ぎておられないので、素材の持つ食感と味がキチンと出ています。

皿うどん6
”具材”で野菜類は、キャベツ、ピーマン、椎茸、ニンジン、タケノコ、コーン、モヤシ、キクラゲなど。

その他の”具材”は、エビ、豚バラ、イカ、カマボコ、鶉の卵など、全部で13種以上入っています。

中々に豪勢で彩りも申し分ありません。水溶き片栗粉の分量も適切で食材の持ち味を引き出す役割りを過不足なく担っています。

お店の中には、この水溶き片栗粉分量を多く入れすぎて、粘度が強すぎる””がかかっていることもあります。アレでは食材の持ち味を殺してしまいます。

アップ7
どうです!この””の”テリ”。具材と蒸麺の量的バランスも見事です。味は、お父さんが長年かかって育(はぐく)まれた”ちゃんぽんスープ”の旨味が存分に生きています。

食材についても丁寧な仕事がなされています。このメニューは、スープの味と餡の塩梅(あんばい=全ての味加減)、食材の生かせ方、それらがバランスよく生きていて、美味しくいただけました。

「お父さんは、あの辺りのスターですね。お父さんのお店に行きますと、お客全員が<てっちゃん>って声を掛けておられました」

「てっちゃん、この前の〇〇の会、来トラナンダローー、皆でてっちゃん来トランナーー??ユーテ探したンヨーー!!」とね。

「あの辺りは田舎ヤケン、ドコに誰が住んでいて何をしているか、皆知っとるケン。皆、お互いを名前で呼び合うんです!」っと店主さんの笑顔。

麺8
ただ、このお店のこのメニューの唯一の問題点は、画像で示した””にあるとい思いました。

ご覧なって下さい。”蒸麺”が、互いにくっ付いて塊になっています。麺を啜って食べることができません。

ここまで麺がくっ付くと、箸で麺の塊をつかんで、”麺の束”をモソモソと口に運ぶ事になります。

これが”蒸麺”に”片栗粉餡”を掛けた時の処理の難しさでしょう。もう少し麺をバラけさせる工夫が必要だと、率直に思いました。

このお店は”大好きなお店”となりましたが、このメニューに関して言えば、まだまだ工夫と研究が足りないと思いました。

次ぎにお訪ねした時には、このことをキチンと伝えたいと考えています。(ただしワタシは調理に関しては全くの素人、効果的なアドバイスが出来るなどとはうぬぼれていません。客の立場で感想を正直に伝えるのみです)

完食8
でも当然に”完食”です。トロミが付いたスープ餡まで舐め取りました。満足しました。

それを見ていた店主さん、いきなりなんの前触れもなく「じゅんさんは、どちらにお住まいなんですか?」っと・・・

え???「じゅんさん」って・・・・何時の間にワタシの名前を・・・・・・?

二度目の訪問で、お店の方からいきなり「じゅんさん!」って呼ばれたのは、”フォンターナ”さん、”リンジーズ”さん、”愛 LOVE ハンバーグ”さん、”茶縁”さんに続いて5店目になりました。

もちろん嬉しいしありがたいのですが、還暦過ぎのワタシには照れくさくって!でも、先ほどの店主さんのお話、「ウチラは(高浜の者は)、みな”名前”で呼び合う」という話と附合します。

つまり、ワタシを近所のオッチャンの名前を呼ぶときと同様に考えていただいているということでしょう。そりゃあ嬉しいですよ。

嬉しいことには違いありませんが、今日のメニューに関する評価とは全く別問題です。

「ご馳走様でした。次ぎに来たときは、そこに張り出されている夏季限定メニューの”冷やしつけ麺”、それに決めた!」っと挨拶しました。

「わざわざ遠くからお越しいただいてありがとうございました。次もお待ちしております!」っと、若夫婦の声が揃った!



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「愛媛グルメ紀行」を振り返る 70

今週の土曜日も”愛媛グルメ紀行”シリーズを振り返ってみましょう。

今日振り返るのは、昨年の年初めにアップした208号から210号までのお店です。



先ず最初に振り返るお店は、昨年1月19日にシリーズ208番目のお店としてご紹介した、県道松山東部環状線沿いの久米窪田町にあるおうどん屋さん”活うどん いってつ庵”さんです。(「活うどん いってつ庵」・「愛媛グルメ紀行」 208

このお店は、かつては上一万の市内電車電停近くにありましたが、ここに移転してきました。業暦は、お店の方に聞いてもよく分からないということでしたが、少なくとも通算では20年を越す老舗だと思います。

玄関1
お店の前を通る道路は、国道11号線と国道33号線をつなぐ県道です。

しかも、四国八十八箇所第48番札所”西林寺”と、第49番札所”浄土寺”を結ぶ遍路道の一部でもあります。

このお店の玄関には、順番待ちのウエイティングシートが置いてあります。またこのお店の強力なライバル店”うどん瓢月”さんはここから車で、ほんの4~5分のところにあります。

その”瓢月”さんも評判のお店で、行列が出来ることでも有名ですね。

鍋焼き5
こちらが注文した”鍋焼き”で800円です。

メニューには、えび天、肉、卵入りと表示されていました。

麺は細麺ですが、しっかりしています。ワタシ好みの、モッチリ艶やかな麺とはかなり異なりますが、これだけお客さんを集めているお店だけのことはあります。

具材も、しっか味が付いていて、肉(牛肉)とえび天と半熟状になった卵と、ワカメがそれぞれに持ち味を出して、その相乗効果も出ています。

ただ、ワタシには出汁の味が濃い過ぎると感じました。(完全に個人的感想に過ぎません)

ですから、いつもなら飲み干せる出汁を、かなり大量に残してしまいました。

このお店は再訪しません。このお店の近くにワタシの大好きなうどん屋さんの”うどんの味十味”があるからです。



二番目に振り返るのは、昨年1月20日にシリーズ209番目のお店としてご紹介した、国道33号線沿いの東石井2丁目、スーパーセブンスター石井店の敷地内にある”四季萬菜 北斗七星”さんです。(「北斗七星」・「愛媛グルメ紀行」 209

同じ”一六グループ”のセブンスター改築時に、同じ敷地内を移転新築オープンしました。

以前はおうどん屋さんでしたが、今は巨大な”ファミリーレストラン”に華麗に変身していました。

玄関1
店舗全体の面積も増え、2階まであります。ですから客層も、まさしく家族連れが大半です。しかも、子供からお年寄りまで幅広く。

ワタシが”愛媛グルメ紀行”シリーズを書いていなければ、先ず入らないお店かも。

少なくとも、サラリーマンの昼食向けとは言いがたい雰囲気とメニューとお値段です。

定食4
これが注文した”特性ハンバーグ定食”です。お値段は1,080円(内税)です。

さすがは”一六グループ”の飲食店部門を代表する”基幹店”だけあって、万事に手抜かりがありません。

鉄板に乗せられて出されますから、厨房では、ハンバーグの外側を熱くソテーして、中心部分は生に近い状態で仕上げてあるのでしょう。

それが、お客さんに出される頃には中心部が”レア”の状態になり、食べ進めるうちにそれが”ミディアムレア”の状態に変わって、食べ終わることには完全に”ウエルダン”になって、肉の旨みを味わいつくす。

これが、鉄板で出される場合のハンバーグの状態変化でしょう。

また、温野菜(付け合せ)のニンジンとポテトとブロッコリーにもしっかり熱が通っていて、それでいて柔らかく仕上がっています。塩加減も絶妙です。

誰の異論も出ないほどの完成度の高さだと思いました。

このお店は再訪しないっと考えていました。でも、ある事情で最近再訪しました。その時の記事は8月15日にアップします、しかも意外なメニューで。



最後に振り返りますのは、昨年1月23日にシリーズ210番目のお店としてご紹介した、国道33号線沿いの砥部町麻生にある”蔵グルメ あこう”さんです。(「蔵グルメ あこう」・「愛媛グルメ紀行」 210

砥部町麻生の国道33号線沿い、特にこのお店の道路を隔てて向かい側には”ゆうゆう亭”さんが。

同じ側には”haco"さんの砥部店という有力・有名店がひしめく、郊外型飲食店の大激戦区。

玄関2
こちらが、””をモチーフにしたお店の玄関です。

激戦区にあって、4年ほど前にオープンしたこのお店は、土日はもちろんのこと、平日であってもお昼時には広い駐車場(50台が駐車可能)は満車。

席も予約しておかなければ座れないという盛況振りを続けています。客層は極めて広く、ファミリーからカップル、子供さん、そして団体さんまで受け入れる、巨大店なのです。

セット5
これが、注文した”日替わりメニュー”のセットです。お値段は900円(外税ですので、945円)です。

このお店、メニューの幅広さとその内容、料理種類の多さと全てのお味、全く申し分ありません。

その全てが、中予地域では屈指のレベルだと思いました。駐車場が連日満車になる理由も納得です。

でもこのお店は決して再訪しません

それは店内で店員同士が繰り広げた激しく醜い口論、バトルを目の当たりにしたからです。客の前では決して見せてはいけない醜態です。いいお店には違いないのに残念です。

ワタシの脳裏に、人をあからさまに罵倒し合う女性2人の罵声と姿が焼きつきました。



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「松山市の地名・町名由来」・ 「星岡町・天山町」 18

松山市の地名・町名由来」の第18回目は、前回にご紹介した「居相町」の近くにある「星岡町」(ほしおかまち)と「天山町」(あまやままち)の町名由来をご紹介しましょう。

なお不思議な事にこの二つの町は、「星岡町」(ほしおかまち)と、「星岡1丁目~5丁目」と二つの呼び名に分かれています。「星岡町」という町は、国道33号線をまたがって、国道の西と東に広がっています。

また「天山町」(あまやままち)も、それとは別に「天山1丁目~3丁目」という別の地域があります。なぜこうなったのかは分かりません。恐らく、人口の拡大に継ぐ拡大で、急遽”丁目”が付く町を作ったのでしょう。

なお、松山市には上の様に元の町名と、元の町名の””という表記を外してその後に”丁目”が付く町名が並存しているところが全部で11ヶ所もあります。

それぞれ元の町名を揚げますと、上の2つの町名以外に「今在家町」・「祝谷町」・「小栗町」・「竹原町」・「畑寺町」・「古三津町」・「南江戸町」・「室町」・「山越町」です。


ここでは便宜上「星岡町」と「天山町」を採り上げます。

星岡町標識1
先ずは「星岡町」(ほしおかまち)です。

なお、現在の町名の呼び名は「星岡町」(ほしおかまち)ですが、かつては”天山”の一部に属していた時期もあって、その当時は”ほしのおか”と呼ばれていました。今でも地元の人に中には”ほしのおか”と呼ぶ方もいらっしゃいます。


さてその「星岡町」は、この地域が五つの丘から成り立ち、その様が星の形に似ていることからこの地名になったといいます。

星岡2
でも不思議ですね、その話。上の画像は、石手川沿いに立つあるマンションの10階ベランダから”星岡山”(ほしおかやま)を含む五つの山(丘とも言えます)を臨んだものです。

山(又は丘)が五つ、星の形に点在していると見えるのは、かなりの高度から見ないと分からないことです。

最低、ヘリコプターで上空を飛んでみないと”星の形”には見えないでしょう。昔の人は、この”五つの山(丘)”をどうやって眺めて”星の形”だと見たのでしょうか?

でも、コレぐらいで不思議がっていてはいけないのかも知れません。と言いますのは、南米はペルーにある有名な”ナスカの地上絵”です。

サルやリャマや魚の形をしたり、”ハチドリ”の絵など、かなりの上空から見なければ何の形なのか判別が付かないものばかり。

人間は、昔からとてつもない力や想像力を持っていたと考えるほうが却って自然かも知れません。

星岡山3
この画像が「星岡町」の中心を占める”星岡山”(ほしおかやま)で、標高74mです。

この周辺は愛媛でももっとも初期に古代文化が興った場所のひとつで、天山・星ノ岡古墳群と呼ばれ、土器や銅鏡・鉄剣など多くの出土品が発見されています。

上の画像は、”星岡山”の南の麓にある”雲門寺”(うんもんじ)を臨んだ画像です。画像の道路の一番奥に”雲門寺”があります。

雲門寺”の側の山頂近くには”岡薬師堂”があります。更に岡薬師堂の奥にある山頂には、鎌倉幕府終焉のきっかけともなった”星岡古戦場”を記念した石碑が建っています

鎌倉時代末期(何北朝に分かれていた時代)、この地方の豪族(この時代は河野氏が守護大名でした)も天皇側と幕府側に分かれて血で血を洗う激しい戦乱に巻き込まれました。

その時の主戦場が、愛媛に於いてはここ”星岡山”だったのです。この闘いで河野一族の土居道増 (南土居)と得能道綱(丹原)が天皇側に付き、結局天皇側が勝ったので”鎌倉幕府”は終焉を迎えました。

そういう日本の歴史の流れを変える大きな闘いが、この地であったことを知らない方は多いでしょう。

天山町標識4
さて、話を「天山町」(あまやままち)に進めましょう。上に書いた「星岡町」も関係する話です。

伊予風土記”の逸文には「天から山が降ってきて、一つは奈良の”天香具山”(あまのかぐやま)、もうひとつが伊予の”天山”になったという記録が残されています。

奈良の”天香具山”は、”大和三山”の一つで、他には”耳成山”(みみなしやま)と”畝傍山”(うねびやま)です。中学校の歴史で習ったのでは?もう忘れました?ワタシは最近のことは直ぐ忘れるのですが、昔習ったことは覚えている性質(タチ)です。

特に”天香具山”では、神話時代の神々がこの山で様々な合議をしていたなどの話が残っています。

なお、奈良の大和の”大和三山”に比して、伊予には”伊予三山”が存在していて、北に”天山”、東に”星岡山”、西に”東山”があります。その中を小野川が流れていて、政治をするには絶好の地形だったのです。

この地が、農耕に適し優れた土地であったことを示しています。

天山神社石段2
さて、この”天山”の山頂に”天山神社”があることをご存知の方は、地元の方ぐらいに絞られるでしょう。

国道33号線の天山3丁目にある四国電力天山変電所から東に進んで突き当たった山が”天山”です。”天山”の西側に”天山神社”に至る急な石段があります。

上の画像がそれです。このシリーズも18回目を数えますが、取材は実に大変なんです。記念になる神社仏閣は、ほぼ例外なく山頂にあります。そこを喘ぎながら歩いて上らなければ取材にはなりません。

天山神社3
この画像が、”天山神社”社殿です。ここには”天照大神”(あまてらすおおみかみ)と”天櫛真智命”(あめのくしまちのみこと)が祀られています。

”天櫛真智命”(あめのくしまちのみこと)というのは聞きなれない名前かもしれませんが、鹿の骨を焼いて占う”太兆”(ふとまに)を始められた”卜占”(ぼくせん=うらない)の神様だそうです。

天山香具山交流碑4
この画像は、奈良の”天香具山”と伊予の”天山”の起源伝承が同じであることから、お互いに交流を持たれておりその”交流20周年”を記念して立てられた石碑です。


多分、松山のお住まいの方で、この地の”天山”と、奈良大和の”天香具山”の起源伝説が同じであり、互いに交流をされていたことをご存知の方はゴク少数でしょう。

かく言うワタシも、今回の調査で初めて知りました。

天山から市内5
奈良の大和は、日本の朝廷の起源を語る上では欠かせないところです。


つまり神話の時代から、史実として記録が残っていて様々な伝承が確認できる時代に至る狭間(はざま)で、重要な役割りを果たしたところが”奈良大和”です。

実は来週、弟の長男(ワタシにとっては甥)の結婚式が京都であります。ワタシは松山から、妹は千葉から参加します。そして結婚式の後、兄弟妹の3人で京都と奈良を旅する予定です。

兄弟妹の3人だけで旅をするのは初めてです。昨年と一昨年に相次いで父母を亡くしましたので、残された兄弟妹の3人水入らずで子供の頃に帰って4泊5日の旅です。

その時、大和(奈良)も訪れて”天香具山”の姿も見に行く積りです。その準備を兼ねて、松山の”天山”に登ってみたという訳です。

こうやって、その大和の伝承に思いを馳せながら松山市内を”天山神社”から眺めていますと、自分がその時代にタイムスリップして吸い込まれるような錯覚を覚えました。

歴史を身近に触れることの意義が、そこにあるのではないかと思った瞬間です。



次回19回の「松山市の地名・町名由来」は、「桑原」をご紹介します。




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「再訪 139 土佐長寿司」・「愛媛グルメ紀行」 567

今日の”再訪シリーズ”139番目のお店は、通称”椿神社”の表参道沿いにあるお寿司屋さんの名店”土佐長寿司”さんを二度目のご紹介です。


初めてご紹介したのは、今年4月9日のことでした。(「土佐長寿司」・「愛媛グルメ紀行」 507


600回に近づきましたが、”寿司屋”さんをご紹介したのはこのお店だけです。


初めてお伺いした時、若くして夭折(ようせつ=若くして亡くなられた)されたYさんという共通の知人がいることが分かり、店主さん共々思わず鳥肌が立ったことを鮮やかに覚えております。

玄関1
久しぶりにお訪ねし、「以前、Y先輩のことで・・・・・・」っと、ここまで話しかけますと、「ああ、あの時の・・・」っと、直ぐに思い出して頂きました。

そして、殆ど開口一番に仰ったことは「ブログに書いて頂いた中で、一部間違いがありました。私が修行を始めたのは大阪の”北新地”だったんです」と。

前回の記事では<板前の修業は松山の一番町でスタートされ>と、確かに書いていました。

そして「それ以外は、小さいことですチョコっと。ただ、やはり何処で修行を始めたということは、職人にとっては大切なことなので・・・」っと仰っいました。

「アレ、それは失礼しました。今回も記事にしますので、その時に訂正させて頂きます。それにしても、ブログ読んで頂いていたのですね」っと、恐縮して言いました。

ランチ2
このお店のランチは、1500円と2000円のランチの二種類です。今回はワタシが何も注文しなくても、黙って1500円のランチを出して頂きました。

お昼に1500円というのは確かに一般的ではありませんが、久しぶりに”日本料理”を頂きたかったのと、このお店のランチは、お値段の数段上の価値がある内容だということは、前回で分かっていました。

ただ最近、ワタシのブログの大切な読者の方である、”読者”さんと名乗られる方から、ワタシだけが読めるコメントの一部で<値段は無頓着なじゅん様は、・・・・・・>と指摘されました。

ワタシは夜の食事は家でしかしませんので、外食はランチだけです。そして”読者”さんに指摘されましたように、ワタシのランチにかける思いと費用は普通では無いかも知れません。

ただ、ワタシにとっては「”ブログ”がワタシの人生そのものなのです」と言いたいのです。大袈裟かも知れませんが、ご理解を頂きたくお願い致します。

さて、まあ見て下さい。お寿司が5貫、天ぷら盛り合わせ、茶碗蒸し、お吸い物、小鉢が5皿、これにコーヒーもしくはデザートが付きます。

しかも、単に品数が多いというだけではなく、それぞれのお料理が実に手が込んでいますし、随所に板前さんの創意工夫が凝らされています。

いただく方は、このお料理は一体材料が何で、どういう工夫が隠されているのだろうと、想像を巡らせるだけで嬉しくなってしまいます。

「お客さん、ブログを拝見しますと多くのお店を回られているのですね。食べるものが好きな事はよく分かりますよ」っと店主さん。

実は店主さん、ワタシのブログを隅から隅まで読んでいただいていることが次の言葉で分かりました。

天ぷら3
これは”天ぷら盛り合わせ”です。

実は、前回も”天ぷら盛合せ”が出されていました。それは覚えておりましたが、その内容までは書いた当人すら忘れておりました。

しかし店主さん「前回の記事の中で、アレは”よもぎ”だったんですよ!”よもぎ”や”柿の葉”は、まだ柔らかい時はいいネタになるんですよ!」っと話しかけられました。

実はその時正直に言いますと、前回ワタシが書いた記事のどの部分を仰っていたのかが理解できていませんでしたので、曖昧に話を合わせました。

そして帰って早速前回の記事を確認しまして、やっと店主さんが仰っていた意味が理解出来ました。それは、前回の”天ぷら”のネタの中で<手前の緑は”明日葉の天婦羅”ではないかと思いますが、確認していないので自信はありません。>と書いた部分でした。

あれは”明日葉ではなく”よもぎ”だったというわけです。店主さん、実に細かく記事をご覧になっておられました。恐縮することしきりです。冷や汗が出ました。

小鉢4
この5つの小鉢、サラダ、焚き物、和え物、酢の物、豆腐料理と、ちゃんと要素を揃えておられます。

しかも、ひと品ひと品が手間をかけ、お客さんが気が付かなければ一瞬で口に収まってしまうお料理にも手を抜かれていません。

また、この”彩りの妙”をご覧になって下さい。日本料理であろうが西洋料理であろうが、もちろん中華料理であろうが、一様にお料理は”器をキャンパスに見立てた絵画”です。

絵心”がなければ、優れたお料理にはなりにくいのではないか、と思っています。でも店主さんは「それは違います!」と明確に否定なさいます。

そして<「”思いやりの心”です!自分が食べる客の立場になって、食品・食材とどう向き合えるか?なんです」と。>(前回記事から)

タコ5
これ、”蛸(タコ)”を炊いたものですよ。どうですか!


瑞々しくって気品があるではありませんか。誘っているんですよ、「フフフ、食べてみる?」って。


甘くて柔らかくって、瀬戸内の”潮騒の香り”が、ネットリと口腔に広がります。

ハモの子ゼリー寄せ6
皆さん、この画像は何か?想像できますか?

白い粒々が見えますから、何かの”魚卵”を使われてることは想像ができると思いますが、何の卵か?

梅雨明けから一斉に脂が乗り始めて””を迎える瀬戸内の”鱧(はも)”の卵です。

”は、姿形は鰻や穴子によく似ていますが、淡白で上品な味で、小骨が多い魚なので”鱧の骨切り”という調理法で有名ですね。

”鱧(はも)”の産卵期は夏ですから、産卵前の今の季節しか食べることが出来ない貴重な”魚卵”です。

それを惜しげもなくフンダンに使って、ゼリー寄せ(違っているかもしれません、間違っていたらゴメンナサイ)に料理されました。口腔内で”プチプチ”と弾ける鱧の卵。唸りますよね、それしかないですよね。

京都で”はも料理”が始まりますと、日本の夏到来という、一種の風物詩になる魚です。

今週の土曜日から4泊5日で、ワタシと妹と弟の兄弟3人で京都と奈良を旅して来ます。京都にも2泊しますから、”京料理”を楽しんで参りたいと思っています。さて、”鱧(はも)”料理もいただけますか?

南京7
さて、もう一つ。この画像が何か?分かりますか?

下の黄色い玉のようなものです。上のゼンマイのようなものは、人参を切ったものですね。直線に切らずに球形、つまり立体に切ってあります。

その下のボールのようなものは”南京”です。カボチャです。それをこれまた球形に切って、煮含めてあります。

単純に、櫛形や短冊形に切ったものなど、先ずありません。”一品”一品に手を加え、細工し、味を付けて”逸品”に仕上げられています。

この”南京”の甘旨いことといったらありません。煮汁で柔らかくなって瑞々しい仕上がりです。

砂肝ズッキーニ8
このお料理も手が込んでいます。職人さんの心が込められています。


手前に、やや茶色に見えるのは”鶏の砂肝”です。どう調理されたのかは分かりません。でも、コリコリした歯ざわりは刺激的です。一度油を通されて煮られたものか?そこは素人なので分かりませんでした。


砂肝の奥に黄色く見えるのは”ズッキーニ”です。ナスの仲間。この”ズッキーニ”だって、丁寧にメンドリされています。


その他にキュウリなどが見えますが、実はこのグラス容器の底には”オレンジ”の果肉が潜まされているのです。食べ進むうちに「オッ!甘い!これは何だろう?」っと、好奇心を擽(くすぐ)るのです。単純な料理は全くありません。

寿司9
ワタシがお訪ねした日は、たまたま”土用の丑の日”、7月22日でした。厨房はもうてんてこ舞い状態でした。

「いえね、”天然物の鰻”を、今年もやっと必要数仕入れることが出来たんですよ。仲間の協力を得ましてね。年々少なくなる一方の天然鰻です。でも、毎年これを楽しみに待っておられるお客さんが多くいらっしゃって」と笑顔で店主さん。

厨房を覗くと、藁(わら)が豪快に炎を天井まで上げています。このお店の”名物料理”である”鰹のたたき”料理も佳境に入っているところでした。

お客さんが、予約客を含めて次から次へと入ってきます。ワタシのように一人客でカウンターに座っている客は他にはいません。こういう日は、店主さんに話しかけたりして店主さんを煩わせては迷惑がかかります。

大人しく黙って、”寿司”を頂きました。寿司ネタの”玉(ぎょく)”が美味しかった。

茶碗蒸し10
これは茶碗蒸しですが、単純な”茶碗蒸し”でないことは当然です。

”茶碗蒸し”の上を覆っているには”銀あん”です。出汁が効いて、しかも片栗粉でトロミが付いていて、茶碗蒸しの美味しさと温度を逃しません。

しかも、この茶碗蒸しには隠し味的に、おろされた”生姜”が入っています。

この酷暑の季節”生姜”には生薬としての成分が有り、その中の”健胃作用”は、食欲の落ちた季節にありがたいですね。しかも香りも食欲をそそってくれます。

もちろん”茶碗蒸し”自体のお味もしっかりとしていて、具材のエビやキノコも美味しくいただけました。

雲丹チーズ11
店主さんは、次々と入る注文に大忙し。厨房の中にいる板前さんとの呼吸を合わせながら、次から次へと”逸品揃い”を繰り出されています。


それらのリズム感を、ワタシも楽しみながら静かに目の前のお料理に没頭しておりますと、店主さんにいきなり画像のお料理を出して頂きました。

「それ、ちょっとお試しになって下さい。色々工夫して試しているんですが、ソレ、割に評判がいいんですよ!」っと笑顔で。ランチには入っていないお料理を出して頂きました。

「コ・・・・コレハー・・・・・」っと、ワタシが言い淀んでいますと「ええ、それは”チーズ”を味噌漬けにして”雲丹(うに)”と合わせて炙ったものです」っと。

「オホホーーー、これはチーズが随分濃厚な味になっていますね。チーズの燻製はありますが、味噌漬けは、その燻製の手法に通じているように思います」と、ワタシ。

「ええ、ええそうです。マッタリしたいい味になっているでしょう!酒のアテにお出しすると喜ばれるんです」と、店主さん。

「味噌が適度にチーズの水分を逃して、味がクリーミーだけど、でもそれが実に濃厚!また雲丹(うに)と、見事に合っていますね」っとワタシ。

「ええ、これが意外に合うんです。しかも炙っているから風味が増しているでしょう。こういう工夫が楽しんですよ!」っと、笑顔がはじけました。

水菓子12
最後に、奥様が「コーヒーか水菓子の何方かが選べますが」っと。

「ええ、”水菓子”をお願いします」と言って出されたのがこの画像。

抹茶の水羊羹に生クリーム、赤いのは”イチゴジャム”、そしてグリーンは”ミント”の葉です。

「そのイチゴジャム、召し上がってみて下さい」と店主さんが。「え?エエエ??これは・・・・」とワタシ。

「ええ、イチゴの粒々をわざと残してジャムにしてみました。どうですか?」

「どうですか!って言ったって、これは今治にある”登泉堂”さんの”氷イチゴ”のイチゴに勝るとも劣らない!」

「ええ、有名なお店ですね、その”登泉堂”さん。まだいただいたことはないんですが、何時かは食べてみたいと」

「うーーん、抹茶の香りに生のイチゴの食感、しかもその”イチゴジャム”は甘過ぎないように作ってある、ですから酸味が生きていますね。そして生クリームとミントの葉が爽やかですね!」

店主さんと交わした会話は、前回の四分の一程。でも、何時も書くことですが”優れた食品”とは、きちんと対話ができる。そういうお店の典型でした。

「ご馳走様でした」と挨拶してお店を出ますと、目も眩むような暑さ。この暑さなんぞに、参ってたまるもんか!




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「再訪 140 トアル食堂」・「愛媛グルメ紀行」 568

今日は”再訪シリーズ”の140番目のお店、土居田町の住宅地の中に、ちょっと隠れ家なお店があります。その”トアル食堂”さんを再度ご紹介しましょう。

住所は、土居田町3丁目、八束第三ビル1階です。

このお店の再訪に関しては、”愛媛グルメ紀行を振り返る”をアップしたことが大きなきっかけとなりました。(「愛媛グルメ紀行」を振り返る 69

その中で、このお店を再訪したいけれど、お店の状況を確認に行ったところお店が閉まっていましたので、閉店されたのかも知れないと書きました。

そうしますと、その記事に対してお二人の方からコメントを頂きました。お一人は、初めてコメントを頂いた”ゆいな”さんと、コメントの交流が続いています”おーちゃん”さん(NEW! とっても気まぐれおーちゃん。)さんから、ちゃんと営業なさっているという情報を頂きました。

おーちゃん”さんは、お店まで行かれて、現在ガス工事中で7月23日から再開されるという詳しい状況まで情報提供頂きました。

ワタシのブログは、様々な読者の方々のお力添えでアップを継続できていることを、改めまして実感しました。

玄関1
さてこちらが玄関です。

ワタシがこのお店を初めてお訪ねして記事にしましたのは、2012年1月18日のことでした。(「トアル食堂」・「愛媛グルメ紀行」 207

その時が開店して1年(開店日は2011年1月23日)でしたから、今では開店2年半余り。

その当時は店主の”まーちゃん”さんと、その”ママ友”さんのお二人でお店をやっておられました。

店内2
でも今回お伺いした時は(7月23日の再開日)、”まーちゃん”さんお一人でした。

事情をお伺いしますと、1年半前に”ママ友”さんが辞められ、それ以降はずっとお一人でやっれていると。

このお店の営業時間は、11:30~14:00と、18:30~24:00です。(このお店のホームページから。トアル食堂

「もう時間との戦いです。お店を閉店して後片付けして、家の帰ることが出来るのは早くて午前2時です。3時を過ぎることも・・・」とまーちゃんさん。

「だから、大きく派手には営業できないんです。ウチを知っていただいているお客様に、気軽に来て頂いて、気を安められて食べたり飲んだりできる空間を何とか提供し続けたくて、それだけでやっています」と。

メニュー3
従って、このお店のランチメニューは一種類だけです。しかも、その日によって変わりますから、お客さんはお店に来てからそれを知ります。

ランチの基本的構成は、メインディッシュ(日替わり)、小鉢3品、ごはん、みそ汁、漬物、デザートです。これでお値段850円です。

「今日のメインは、”豆腐ハンバーグ”ですがいいですか?」と、まーちゃんさん。

「ええ、それでお願いします。最初に来た時は”きのこあんかけハンバーグ”でした。そしてみそ汁がとっても美味しかったことを覚えております」とワタシ。

「えーー!2回来られて、2回ともハンバーグ。ハンバーグってめったに作らないのに!!」と笑顔が広がりました。

ランチ4
これが当日の”トアルランチ”です。どうです!立派なものでしょう。

ボリュームも結構あって、ワタシは最後まで食べきれませんでした。でも、ごはんはお代わり自由なんです。

オマケに、そのごはんのお米が際立って美味しい。粒だっていて艶があるごはんでした。また、兵庫県からワザワザ直送してもらっている””があって、それで”卵かけごはん”が頼めます。プラス100円。

レストランや食堂で”卵かけごはん”、余り見かけませんが懐かしくって頼みました。”愛媛グルメ紀行”シリーズでも初めてです。

豆腐ハンバーグ9
こちらが”豆腐ハンバーグ”です。上に大根おろしが乗せられ、たくさんの生野菜がサラダとして添えられています。

「この夏、暑いでしょうー。だから食欲も落ちているのではないかと思って。こういう時はビーフ100%より、お豆腐が入っている方が食べやすいかな?って」

お客さんの胃の状態を考えて作られたメニューは、他にもありました。優しいお母さんの心遣いでしょう。(ただし、お母さん的と言っても、極めてお若い)

ヒジキとトマト5
こちらが新鮮でプリプリ弾けそうなトマトと、ヒジキを煮たもの。

「この”ヒジキ”は、双海のおばあちゃんが海岸に行って取って干してくれたものなんです。そして実家は中島なんで、お魚とかはそちらから送ってもらっています。」

「ご家族総掛かりの応援ですね!」”ヒジキ”に含まれる含まれるフコキサンチンは脂肪燃焼効果があると言われています。

また”ヒジキ”を食べると長生きするということは昔から言われていて、9月15日の「敬老の日」「ひじきの日」でもあります。

「ええ、家族だけでなく、お客様からも支えられて今まで何とか続けてこれました。こういうお店をしていますと、色々な方との”ご縁”が出来て」

「このお店に来て頂いた、知らない同士のお客さんが友達になったって、報告に来てくれることもあります。もうその時なんかは、嬉しくって!ああ、こういうお店やってて”良かった!”って思います」

そうめん6
「アレレ・・・コレは?」っと、画像のものを尋ねました。

すると「それは”そうめん”です。出汁に梅干しの汁を入れて、少し酸っぱくしてみましたが、どうでしょう?」とまーちゃんさん。

いただいてみました。「ウーーーン、これはいい!この夏食欲が落ちている時に、このやや酸っぱい出汁はピッタリ合いますねー。氷を入れてキリキリに冷やしてあるから、暑い外から来たお客さんにはありがたいです!」

「それに、この”茗荷(ミョウガ)”の香りも生きていますね。ウフーーー、美味しい!」

「ああ、よかった、喜んでいただけて」と、笑顔が更に広がりました。

味噌汁8
そして、このお店の出色の出来は何と言っても、この具沢山の”みそ汁”でしょう。


みそ汁の具材には人参や大きめに切ったじゃがいもなど、根菜類がタップリ入っています。


子供に栄養のバランスを考えて、具材にさり気なく入れた。そしていい出汁が出ています。


この”みそ汁”をいただくと、何だか癒されるんです。不思議ですが。

卵かけご飯10
これが”卵かけごはん”です。実はこのごはんんのお米自体が美味しいので、何も加えなくてもそれだけで十分美味しく思いました。

”卵かけごはん”は、懐かしさをいただいた、そういう感じでした。

っと、そこに2人組みの女性のお客様が入ってこられました。それから5分も経たない内に、近所で仕事をされている方たちなのでしょう、3人組の男性客が次々と入ってこられました。

「一週間の閉店が長かったー!」っというお客様ばかりです。

このお店の”トアルランチ”は、1日12食限定なのです。果たしてそれで間に合うか?心配になりながらお店を後にしました。これからも、お店を続けていただきたいことを切に祈りながら。

そして、最後になりましたがコメントで情報を頂いた”ゆいな”さんと”おーちゃん”さん、ありがとうございました。




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プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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