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「久万高原町 真木食堂」・「愛媛グルメ紀行」 258

今年3月17日に、新しく”三坂道路”が開通しました。


これは、松山市と久万高原町を結ぶ国道33号線の難所”三坂峠”を回避するバイパス道路です。


今日は、新しくなった”三坂道路”を通って、久万高原町にある”真木食堂”さんをご紹介しましょう。

三坂道路1   こちらが開通した”三坂道路”です、走行する車の中から撮ったもの。


”三坂道路”は、平成8年に事業化が決定されて以降、用地買収や道路工事が行われ、平成24年3月17日の開通式を迎えました。


全長は7.6キロで、これにより三坂峠越えに要していた今までの時間14分が8分となり6分の短縮が出来ることになりました。


16年もかけて、たった6分かと思う方もいらっしゃるかも知れませんが、冬季のチェーン規制の減少などが期待され、久万高原町の人たちとっては大きな朗報でしょう。

看板2   さて今日ご紹介する”真木食堂”は、久万高原町でも上野尻というところにあり、久万の町並みからはかなり離れて高知寄りにあります。


国道33号線に面していますから分かりやすい立地ですが、お店の規模も大きくはなく駐車場も突っ込みで10台位しか停めることができません。


画像の看板も、そう目立つものではありません。

玄関3   ところがこのお店、平日でもお昼時は駐車場に入りきれない車が国道33号線の道路わきにとまって空くのを待っています。


そして、正午前後にお店に入ると、平日でおおよそ30分以上、休日だと注文した品が出てくるのに1時間以上待たされるのが当たり前というお店です。


この国道沿いにお店を移してからもう20年以上が経ちます。


旧道沿いにお店があったころからの通算では、既に”60年”を越えたという老舗中の老舗なのです。


ところで、このお店の正式名称は”真木辻中食堂”と言うらしい。(ブログ友の”ファットマン”さんの記事によりますと)


多分、旧道沿いにあった頃の名残りではないでしょうか。玄関の暖簾には、確かに”辻中食堂”の文字が見えます。


ですから、お客さんは久万高原町の方はもちろんく、休日など松山市内から駆けつけるお客さんの方が多いほどの”超有名店”です。

メニュー4   メニューは、厨房前の壁に札が掛かっています。


厨房内に調理を担当するご主人、注文取りやお運び、清算などを担当する女性との2人で平日はやっておられます。


お店にこられる方の9割以上が”中華そば”お目当てです。お値段は560円(内税)です。


慣れているお客さんになると「そば2、大1!」で注文は終わりです。


「そば」」と言えば、このお店では当たり前に”中華そば”であり「大」と言えば”中華そば大盛り”のことです。


そして、注文を伝えると後は出てくるのをひたすら待つ。

薬缶5   待っている間に店内を見廻すと、皆さん思い思いに新聞や雑誌などを見ながら黙って大人しく待っています。


時折電話が掛かってくると、決まって「ええ、今日はお店やっています」という答えが。


そうです、久万高原町以外から来るお客さんが、「今日は営業してますか?」と訊ねる電話です。


それはそうでしょう、三坂峠を上ってきて「休業日」ではちょっと・・・・。


お茶は、それぞれ自分で備え付けの”薬缶”から取ります。

ストーブ6   ワタシが行った日は、まだ3月でしたので店内では昼間ですが”灯油ストーブ”が焚かれていて、これもごく自然な光景でした。


もう、松山市内では桜の開花宣言が出されているのと同じ時期です。

チャイナマーブル7   そして、目についたのがこの画像です。


ちょっと分かりにくいかも知れませんが、ショーケースの中には”チャイナマーブル”や”カンロ飴”の袋物が並んでいます。


チャイナマーブル”なんて知らない方が圧倒的でしょうが、ワタシが子供のころにはめったに買ってもらえないお菓子でした。歯で噛んでそれを割ると、中は色変わりの渦が巻いてある飴玉です。


ショーケースの外に置いてあるのが、右から左に読む”サクマ式ドロップス 果汁入り”ですよ。


団塊の世代にとっては、涙が出るほどに懐かしいお菓子です。ここではまだ”昭和”が息づいているのです。

中華そば8   さてさて肝心の”中華そば”がこれ。


丁寧に鶏がらで出汁をとったしょうゆ味の”黄金色のスープ”、どうですか?


薬味は、カマボコと魚肉ソーセージと小ぶりのチャーシューが5枚、後はネギだけです。


麺からは”カンスイ”の匂いがかすかに漂う中華麺。


スープは、戦前戦後にかけて開店した老舗特有の甘さが特徴です。


三津の”高見屋”さん、湊町の”アサヒ”や”ことり”さん、松前町の”双葉食堂”さん、更には本町の”松屋”さんや中央通りの”高市食堂”さんなど、古くは100年以上前、新しいお店でも60年以上経っているお店に共通する味です。

中華そば9   ”食べログ”などの記事を拝見すると、このお店の”中華そば”を評して、「とても評価に値しない!」とか「麺の腰がなくグシャグシャで、スープも甘ったるい!」などと酷評されている方がいます。


また、待ち時間が長いことを採り上げて「お店の中で、老人がモタモタして客を待たせる!」と怒りの声を書いている方もいます。


それを読むと、思わず笑ってしまします。


その方たちは、このお店の”中華そば”を、今の”らーめん”とか”ラーメン”とか表記するものと比較することしか出来ない人ではないか?と。


このお店や、先に書いた、少なくとも60年以上経っている食堂”の”中華そば”は、世の中一般的な”ラーメン”などとは全く別の食べ物であることを理解していないと評価など出来ないし、する資格もないと思うのです。


食べ物は、その味や形に歴史を含んでいるものです。


食べ物とは、それに含まれている歴史を含めて味わうものだとワタシは考えています。


60年以上も、客が連日お店に列をなす。


1時間待たされても、黙って”そば”を啜る喜びを味わう方が列をなす。


その時間軸の重みと客が集まるという事実を前にして、”中華そば”の麺にも”コシ”が、などと言うのはいかがなものでしょう。




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No title

私の大好きな真木食堂さんの記事でうれしくなってしまいました。また、拙ブログにまで言及していただいてありがとうございます。
たしかに真木食堂の中華そばにコシがないとか甘いとか言われてもちょっと困ってしまいますよね。それはそうだけどなあって感じですかね。
暖かくなってきたので久しぶりにドライブがてら行ってみたくなりました。

おはようございます

ファットマン様
おはようございます。そして何時もコメントありがとうございます。

ファットマンさんの記事を確認していたおかげで、暖簾に正式店名が染め抜かれていることに気が付きました。読んでいなかったら、真木食堂さんの歴史に触れる記事は書けていなかったでしょう。こちらこすお礼を申し上げます。

言葉で表わすとメニューは同じですが、それぞれのお店にはそれぞれの歴史があって、その歴史を含んだ味であることを味わう。それが伝統あるお店を訪れる楽しみの一つだと思います。

近々・・・

じゅんさん、おはようございます。

4月に入ってもバタバタ続きで弱音を吐きそうです(笑)

真木食堂さん、私の行ってみたい市外の中華そば屋さんのひとつでしたので参考になりました。
松前町の『さくや』さん、内子町の『片岡食堂』さんは既に行ってみましたので、『真木食堂』さんも行ける日を画策していたところです。

この度、三坂道路も開通しましたし、この春が行き時ですね。
行った折には、しっかりとこのお店の"歴史"を味わってきます。

忙中

乱駆郎様
年度末を乗り切っても、時間は続くわけですから、急には暇になりませんよね。
「忙中閑あり」というタイミングを狙って、ぜひに訪れてみて下さい。純粋な意味での味という観点で食べると、その旨さに唸るというほどではありませんが、歴史を含んでしみじみ味わうと、何ともいえない懐かしさが込み上げてきます。

なお、松前町の『さくや』さん、内子町の『片岡食堂』は、ワタシは行ったことがありません。いい情報を頂きました。早速調べて、訪問する計画を立ててみたいと思います。

三坂道路開通に伴って

チラホラと『真木食堂』のブログ記事を見掛けるようになりました。
皆さん、“開通したから→『真木食堂』直行”みたいなセット物になってます。

私、実は『真木食堂』未体験です。
こりゃ行かねばなぁ~!!ヽ(;´Д`)ノ アセアセ

今風のラーメンしか知らない今どきの若者には
昔ながらの中華そばの味というか、意義というか、
そういうのは理解し難いかも知れませんね。
まぁ、若さゆえの了見の狭さと言いましょうか。
彼らもあと数10年経てば、気付いてくれるかも知れませんよ♪

十数年後には

ジンズゴンズ様
問題は、十数年後まで、食堂の「中華そば」が残っているかどうか。
でも、切実に残っていてほしいと祈らざるを得ません。

ファーストフードで育った世代、その味に慣れた世代には、この味が理解できますかどうか。味覚は保守的ですから、子供時代の味が将来を支配します。

いずれにせよ、セッセと様々な味を紹介し続けたいと思っています。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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