「ミニショップ ていきびん」・「愛媛グルメ紀行」 430

今日は、ちょっと不思議なお店をご紹介しましょう。

それは、国道56号線を市内から伊予市に向かい、重信川を越える”出合大橋”を越えて松前町に入った直ぐの国道沿いにある”ミニショップ ていきびん”さんです。単に”ていきびん”とも言う。

場所は、松前町西高柳の”豚太郎松前町店”の向かい側です。

国道を通る車からも、国道沿いのお店ですからよく見えるのですが、一体どういうお店なのかの想像が付きにくいお店です。

玄関1
こちらが国道から見えるお店の玄関です。

確かに、これを見ただけではどういう種類のお店か判断が付きにくい。

ワタシも、ブログ友:乱 駆郎さんが採り上げなかったら、先ずお訪ねすることはなかったでしょう。

乱さんは、珍しくオヤジギャグを用いず「隠れ名店『ていきびん』の中華そば」と題して、このお店を紹介されていた。

店内2
店の外観から、どういうお店で何を提供しているのかが分かりにくいだけではない。

「このお店は・・一体・・・ナニ???」と戸惑うのは、実は店内に入ってから。

ざっと見回すと、中途半端な雑貨屋さん?あるいは、閉店間際の田舎の万屋(よおろずや=何でも売っている店)のようにも見える。

というのは、扱っている商品(主には食品)の種類も数も極端に少ないから。このコンビニ全盛時代に。

でもお店にはカウンターがあって、カウンターの前には”オデン桶”がドン!と据えられている。

カウンターの内側には、一種独特の風体をしたオヤジ(ワタシよりかなりご年配に見受けた)が、口を大きく開いて、2人の常連客と先週行ったゴルフの話しをしている。

メニュー3
このお店が”中華そば”を出すことは乱さんのブログで知っていた。一応、メニューを見渡すと店の壁に札が張ってある。

メニューらしいものはこれだけ。まあ、最初から注文するものは決めていたので関係ないといえば言えなくもない。

迷わず「中華そば!」っと、厨房のオヤジと常連さんの会話に割り込んで注文を通した。お値段は嬉しい450円(内税)。

メニューから言えば、街の食堂のそれ。

おでん4
ワタシが座ったカウンター席の隣に”オデン桶”から湯気が立ち昇っていたので、オデンを2本を勝手に取った。

1本が90円。味は特にどうと言うほどのものではないけど、これから寒くなたら自然に手が出そう。

お水は当然セルフサービス。

オヤジは、常連客とゴルフ談議を交わしながら、意外に手さばきよく”中華そば”を作っていく。その動作には年輪が刻まれていると見た。

中華そば上5
これがその手業に年輪を感じた、オヤジが作った”中華そば”です。

これは”愛媛グルメ紀行”で、7月18日にシリーズ334番目のお店としてご紹介した、余戸駅前にある老舗”お食事処 かわぐち”さんと同じ手法になる”中華そば”です。

「最近のラーメン屋さんのように、予め具材は用意していて、麺が湯がけたら用意した具材をその上に形よく乗せていく方法とは違う。」

「老舗の町の食堂に共通した、『具材フライパン炒め、後乗せ方法』とでも言うか。」っと説明したアレです。

中華そば6
ただし、このお店の具材は”かわぐち”さんよりずっとシンプル。

フライパンで炒める具材は豚バラとモヤシだけ。それを、ラーメン丼に並々と張った豚骨ベースのスープに湯掻いた麺をほぐし入れ、そこの炒めた具材と刻みネギとカマボコを2切れ乗せるだけ。

もちろん、堂々とした”化学調味料”のお世話になっている伝統手法。

味?

先ず正統派の”中華そば”の味です。唸るほどのものではないけれど。もちろん不味くはない。

アップ7
でも、結構スープは濃い。このワタシがスープを三分の二ほど残した。

全部飲み干すと、もう一度セルフのお水を取りに行かなければなくなるから。

「オヤジさん、このお店を始められたのは何時頃のことですか?」っとこの一言が、お店の中の今までの雰囲気を一変させた。

オヤジさん「良くぞ、お尋ねイタダキヤシタ!・・・・・・」と言わんばかりに、常連客をホッポリ出して語りに語った。

常連客の二人はオヤジさんに見放されたように、静かに新聞をやテレビを見ながら黙々と食べ始めた。

麺8
「もう、ソーデスネー、かれこれ30年は遥かに超したでしょうか・・・・・」っと、出店当時の事に思いを募らせ語った。

「いえねー、初めは”ナイトショップ”始めたンですよー、友達が”ナイトショップさくら”をやっていたので。場所は、ええココで始めた」

「ここは主に息子にやらせて、ワタシは南黒田で別のお店をやってて、もう掛け持ちですよー、夜中の2時まで店、やっていた。その内朝までやるようになって、生活が昼夜逆転しちゃって・・・・」

「ソリャー、その当時ナイトショップなんていう店はこの辺りにはなかったし、第一夜中の2時まで開けている店なんてなかった。随分珍しがられたモンですよー」

「そして、勢いに乗ってねー、松山の高砂町で”焼肉どんべい”を出しましてねー。更に、店を手伝っていた子に本町で同じ焼肉店出させましてネー!」

「ソリャー、忙しかった。その頃この店は息子がレストランに改装してやってたんですよー。裏のトンガリ帽子の屋根、アレネー、その頃の名残・・・・」っと、目を宙に這わせながら語り続けた。

「でねーー、マア、色々あって、今はこの店でこうやって・・・。この店だけはずっとやり続けた、ウチの原点ですからネー!」っと、表情を輝かせながら一気にココまで語った。

ワタシの後に入ってきた常連客が、オヤジの何時にない饒舌(じょうぜつ=おしゃべり)の合間を縫って「オヤジー、ナンか飯もん、作ってよー」っと、申し訳なさそうに小声で注文した。

オヤジのほとばしる言葉の勢いに気おされたのか、特定のメニューなど言えないと感じ取ったようで、「ナンか飯もん・・・・」という言葉の裏には「何でもエエケン・・・」という願いが込められていた。

オヤジは、その客には一瞥(いちべつ=一目見ただけ)をくれただけ、相変わらず回顧談が続いた。

ワタシも、オヤジの回顧談に聞き入っていて、オヤジの細かい手作業には注意が及ばなかった。

ととこが・・・である。

上の会話が終わった途端、「ハイこれねー!」っと、後から小声で注文した客に”秋刀魚の塩焼き定食”らしき”飯もん”をさっと出した。メニューには載っていない。でも”秋刀魚”は今が旬!

話している最中にも、手と体を動かしてちゃんと調理してたんだーー!ワタシは気がつきませんでした。

このオヤジ、中々やりますよ!




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饒舌だったのねwww

じゅんさん、おはようございます。

ていきびんの記事、楽しく拝見させていただきました。
ここのオヤジ、あんな風体なのにこんなに饒舌だったんですねーwww
私は店の雰囲気に気後れしてただ寡黙に中華そばをすするだけでしたので気づく訳もなく・・・www

最近、口を動かしても手を動かさない輩が跋扈してますが、ここのオヤジはちゃんと動いてた!
昔気質の"ちゃんと"職人だったんですね(^^)

じゅんさんの記事を読んでからこのお店に行くかどうか決めるとおっしゃってたファットマンさん。はてさて、その判定は如何に?www



さて、判定は?

乱駆郎様
この記事を書いてみて、「人間は語りたいことがある」んだということに気が付きました。

これはどなたにもあるのだと思うんです。ですから、チョコッとだけ、背中を押してあげれば、それまで溜めに溜めていたものがほとばしり出る。それを実感させられたお店となりました。

これは色々なお店を廻ってみて、常々感じていたことではありますが。

さて、この記事でファットマンさんがどう判断なさるか?その結果が、ワタシも楽しみになりました。

なーるほど

オヤジさんの饒舌を整理すると、このお店はナイトショップ→レストラン→焼肉チェーンと変遷して、現在のお店に落ち着いたということなんですね。
釣具屋さんの建物に同居しているので、私は釣り客向けのオールナイト食堂のようなものかと勘違いしてました。「常連さん」と親父さんの雰囲気はほぼ私が想像していたとおりですねえ。
じゅんさん、次行ったら完全に常連さんに同化して楽しく過ごされるんでしょうねえ。

行きますよ!私も。
というか松前町民として行かざるを得ません!
ちょっとコワイですけど。
心身ともにベストコンディションで行きたいのでちょっとお待たせするかもしれませんけど。

ワタシの書き方が

ファットマン様
まず、誤解の訂正から。
ワタシの文書から、コメントに書かれたお店の変遷を見てとられたとしたら、ワタシの記述力不足です。

スタートは今回採り上げたお店でナイトショップを開店なさいました。

その後、一貫してナイトショップは続けられ現在に至っています。つまり、店内が雑貨店風と言うのは、その当時の痕跡が未だに残っている。ただし、息子がレストランをしていた時代に、ナイトショップをどういう形で併営されていたのかは聞き漏らしました。

だた、オヤジさんの頭に中では、ナイトショップだけはこの場所で継続していたと認識されています。
ただ、現在は飲食店のスペースが広くなったことと、ナイトショップの(つまり雑貨屋)の営業時間が飲食店の営業時間に吸収された。と、そういうことなんです。

ですから、オヤジさんの頭には、店舗の一部に商品を残し、ナイトショップが商売の原点だから、雑貨などはそのまま販売し続けているわけです。

それと平行して、別のナイトショップも出し、息子が一時期レストランを併営し、それとは別にオヤジ自身が焼肉店を開いた。
そして最後に残ったのが現在の飲食店併営ナイトショップ(営業時間はオールナイトではない)というわけです。

ちょっと、誤解を招いたので訂正しておきます。ただし、実態はファットマンサンが指摘されたことに限りなく近い。オヤジさん独特の頭の整理の中だけのことかも知れません。

とにかく、一方的にほとばしる言葉をメモや録音を取らずに再現するわけですから、多少の混乱が生じたようです、と、言い訳しておきましょう。

かくして、このオヤジさんにぜひ挑んであげてください。何処かのスイッチにちょっと触れるだけで怒涛の如く、言葉の連射が始まりますから。それをBGMにして、ラーメン啜るのもオツなものですよ。

いやいや

ゆっくり本文を読み返してみたら、じゅんさんのコメント通りのことが書いてあるのが分かりました。
私の方こそ早とちりしてすみませんでした。
体調をととのえて突入してきますわ。

よかった^^

ファットマン様
誤解が解けてよかったです^^

一安心しました。

でひ、果敢なチャレンジ精神で突撃してください。

どこかで、ちょこっと、秘密のボタンを入れて見て下さい。次はオヤジが何をしゃべるのかを楽しみにしています。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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