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「季菜(きさい)」・「愛媛グルメ紀行」 427

今日は東野2丁目、県道松山東部環状線の遍路橋近くにある日本料理中心の居酒屋”昼どころ 夜話し 季菜”(きさい)さんをご紹介します。


場所は、東雲大学から石手寺に至る県道と、県道東部環状線交差点の東南角にあります。

看板1
こちらがお店の看板です。


サークルケイ松山東野店の、県道を挟んだ東側です。 

玄関2
お店の玄関を見ただけでは、ちょっと何のお店か分かり難いかも知れませんね。


看板には大きく、料理の写真が見えますから日本食のお店であることは分かると思います。


この地でお店を開いてから4年目になり、若いご夫婦とお手伝いの方の3人でお店をやっておられます。


お店の営業時刻は、お昼は午前11時30分から午後2時まで。夜は午後6時から午後9時までの5時間30分です。

メニュー4
お昼は”季菜の選べる小鍋御膳”、お値段1000円だけが用意されています。


選べる小鍋は、”鶏つくね鍋”、”鴨ねぎ鍋”、”豚しゃぶ鍋”、”うどんすき鍋”、そして”魚すき鍋”の5種類から選べます。旬の味を楽しむために、メニューは3ヶ月毎に変わります。


メニューの写真を見ると、まるで夜の”宴会コース”のミニチュア版のように見えました。


「ワタシは見かけによらず小食なので、とても””までは食べられません」と言うと、「申し訳ないのですが、鍋を外したメニューはないのです」と、奥さんが。


仕方なく「ご飯をホンの少しにしていただいて、鍋は”鴨ねぎ鍋”でお願いします」と注文した。

ランチ5
それで出てきたのがこの画像。この画像の右側には”鴨ねぎ鍋”がセットされ、固形燃料に火が入れられました。


温泉旅館の夕食のコースが思い浮かびました。


右下から時計廻りに、”揚げ物とサラダ”、”豆腐”、”香の物”、”煮物”、”刺身”、そして”鍋物”と”汁物”、御飯”(御飯は白御飯か炊き込み御飯のどちらかを選べます)。


これに、後は”デザート”と”デミタスコーヒー”まで付いています。


そして、どの料理も実に手が込んでいます。一手間二手間余分に掛けられた料理が並びました、お昼に。

揚げ物6
こちらは、ピーマンと茄子(なす)と赤芋の”天ぷら”です。


普通、天ぷらは”天汁”(てんつゆ)、あるいは”お塩”でいただくことが多いのですが、こちらの天ぷらは”葛餡”(くずあん)がかけられています。


その横には野菜のサラダ。普通の天ぷらにしないところがこのお店の板前さん(店主)さんの心意気。


初めての食べ方でしたが、まあ見事な味でした。

豆腐7
こちらは普通の豆腐、”冷奴”と”香の物”に見えますが、これが大違い。


この”豆腐”の様に見えるもの、実は”牛乳と生クリームとチーズを混ぜてくず粉で固めた”もの。


食べてみると、チーズの香りがして口当たり滑らか。チーズを切ったものをそのまま食べるより、ずっと上品でまろやかな味に唸りました。和食なのに洋食のテイストを加えられた逸品です。


女将さんに「実に手の込んだ料理ですねーー」と言うと「主人の師匠が、それは厳しい方でして、決して手を抜くなと厳しく鍛えられました」と仰る。

煮物8
こちらは”煮物”ですが、この煮物にも味付けされた餡がかけられています。


煮物は、湯葉とサトイモとカボチャ、それに茄子です。素材の配色、”彩り”もご覧下さい。こういうセンスが料理人さんには必要なんです。


料理人さんは、”画家”でもあり”彫刻家”でもあるのです。


これら”煮物”も上品な出汁で煮含められ、それでいてそれぞれ素材の味を引き出している。

刺身9
刺身”は、実は苦手で、”愛媛グルメ紀行”シリーズでも和食のお店は過去に延べ21軒しか選んでいません。


ところが、この”戻り鰹”の刺身、上にかかっている醤油が普通の醤油ではありません。


なお”戻り鰹”は、秋になって東北・北海道沖から南下してくるカツオのことで、脂がのってこれは美味しい。ネットリとした舌触りです。


上に書いた醤油ですが、この醤油は”大葉醤油”です。醤油の中にみじん切りした大葉を混ぜて、大葉の香りを移したもの。普通は、何も加えない醤油が用いられる。


この一手間に、このお店の板前さん(店主)さんの矜持(きょうじ=プライド)が見て取れます。

鍋物10
こちらが火にかけられた”鴨ネギ小鍋”です。鴨とネギの相性は抜群。


そこに白菜と”葛きり”が入れられ、カツオをタップリ使った料亭の出汁で煮立っています。


小皿にとっていただきます。この”小鍋”がこのお店の自慢の一品であることは直ぐに気がつきます。


別に付けられた汁椀は、味噌仕立てですが、その具にはナント”焼き茄子”が入っていました。


これだって、ナスを切って入れたら済むものを、わざわざ一度焼いて香りを付けて汁に入れました。


「奥さん、わざわざ茄子を炙って入れましたね。まあ手間の掛かっている事」と唸りますと、女将に満面の笑みが。「分かってくれました?」と言わんばかりの笑みです。

デザート11
その後に供せられたのがこの”デザート”です。まあ見てください、この”彩りの妙”。


思わず息を呑みました。


透明に見えるのは”鏡ゼリー”です。それに出始めのミカン、ブルーベリー、ブルーベリージャム、そしてミントの葉です。


涙が出るほどに、一品一品に店主の心意気が添えられています。


ブルーベリーもミカンもミントも、そして料理で使われていた野菜類は、全部実家のお父さんが伊台町で作られているもの。


お店に出られているのは僅か3人ですが、これらの料理は家族総動員の”もてなしの心”の結晶なのです。


これに最後は、香り高い”デミタスコーヒー”まで付いているのです。


最初、ランチで1000円は高いな!っと思っていました。でも考えてみたら、タカがラーメン一杯に1000近いお金を取るラーメン屋の多いこと。


それと比すれば、この”ランチ”の目差す””のまあなんと高いこと。完全に脱帽です。


今回の味のベースに””(くず)が巧みに、しかも効果的に使われています。一つの素材をこれだけ多彩に利用し切ったお料理には出会ったことがありません。


なお”葛(くず)”とは、マメ科の多年草で、その根のデンプンを粉にして”葛粉”や漢方薬を作ります。そして、その”葛粉”からは、”葛切り”や”葛餅”などが作られ、昔から食品としてから多様に利用されてきました。


あえて、この名店の今回の味に名前を付けるとしたら”葛(くず)のアーティスト”と言ったところでしょうか。


また一店、”名店”に出合えた喜びを胸に、お店を出ました。爽やかでした。




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おはようございます♪

じゅんさんの、満面の笑みが見て取れるようです(笑)
美味しい物を食べた後は、幸せ気分に浸れますね(*^_^*)

沢山のメニューを敢えて出さないのは、このメニューに全力で
勝負してるんでしょうね(^_-)-☆

本当にこれで1000円は安いと思う、近ければ娘と行くでしょうね。
亭主は外食嫌いだから(゚m゚*)プッ

タレ目に

ベル様
ええ、お察しの通り、タレ目が更にタレました。

顔の大皺と小皺も増えました。仕方ないんです、こういうお店に遭遇するといつもそうなっちゃうんです。

娘さんを誘って、ぜひどうぞと言いたい所ですが、やはり遠いですね。

ワタシは事務所から車で5分もかかりませんので、年内には再訪して、メニューの内容によっては、来年お正月当たりに使いたいなと、思っています。

心が込められた料理は素敵ですね。それに比べたら、明日ご紹介するお店はひどかった!
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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