「お食事処 勝山協食」・「愛媛グルメ紀行」 439

今日は愛媛大学や松山大学、あるいは松山赤十字看護専門学校を卒業なさった方なら懐かしいお店かもしれません。清水町3丁目にある”お食事処 勝山協食”さんをご紹介しましょう。


場所は、”松山赤十字看護専門学校”の北側の住宅地の中にあります。通称”護国神社通り”の清水小学校の北側にある”松村動物病院”と”ホットモット”との間の細い道を北に上がって、”松山赤十字看護専門学校学生寮”を過ぎた辺りに下の画像の看板が路上で見えます。

看板1
これが、駐車場脇に置いてある”路上看板”です。普通、お店の看板は市道の上に置いたりはしません。


でも、これが古くからの住宅街の細い市道なので、とがめだてする人はいないのでしょう。


警察関係者だって、松山市役所関係の方だって、この”勝山協食”さんのお世話になった方は少なくはないはずです。


「公道上に看板をおいてはいけな・・・・」などという野暮は通用しない世界で40年を遥かに越える昔からここでこうやって”食堂”をやっておられるのです。

玄関2
こちらがお店の玄関。

玄関にある看板には”中華料理”の表示がなされています。でも、中華料理と言うよりは、明らかに”街の食堂”です。

先日、お気に入りのスパゲティー専門店”フォンターナ”さんでお昼を食べていたら、一度フォンターナさんでニアミスし、改めて再会したカップルが入ってこられました。

ワタシが、”愛媛グルメ紀行”シリーズの400号記念の舞台として”フォンターナ”さんを選び、「出会いと旅立ち」という題で記事をアップしたときにコメントをいただいた”くく”さんご夫妻です。

そのラブラブごの”くく”さんご夫婦と、お店のカウンターで食事をしながらお話をしていて、このお店の名前が出てきました。(”くく”さん、このお店ではなかったのならゴメンナサイ)

実はこのお店、ワタシの前々職の若い頃、定期的に集金に行っていたお店だったのです。そこで本日の訪問となりました。

店内3
店内は見かけより広いのですが、テーブルの一部は物置と化していました。


でも、丁度お昼時でしたが、若い男性のサラリーマン風の客が3人、思い思いに漫画を見ながら食事をしていました。


もう40年近く前に出入りしていましたので、店内の記憶は全くありません。


間違いなく古ぼけた”食堂”ですが厨房には3人布陣し、駐車場もお店の前に2台確保されています。

メニュー4
メニューは、厨房の横に張り出された木製の”メニュー板”だけです。値段変更の紙が妙にリアル。


メニュー構成を見ると、中華風食堂の面目躍如といったところ。”本日の日替わり定食”は480円。


それを食べている若者横を通った時、”本日の日替わり定食”をチラリと横目で見た。御飯などは超大盛り。全体的にも、あのワタシが酷評する、復活した幻の”〇〇軒”並です。


でも、このお店は決して安易に冷凍食品などは使われていない。あくまでも愚直に一品一品厨房で手作り。だから”チン”という音はしない。


厨房に向かって”ちゃんぽん”っと注文を告げると、ワタシよりは年下風のおばちゃんが出てきて、ニコニコしながら、しかもワタシを包み込むような口調で「ウンウン、サムーーなったけん、”ちゃんぽん”がエーーーナーー!」と言った。

おでん桶5
店内を見渡すと、堂々と”おでん桶”が置いてあって、ワタシを誘うかのように湯気を立てていた。


フラフラっと、誘い込まれる様に”おでん桶”からおでんを取って席に着いた。先ほど注文した”ちゃんぽん”はお値段450円。この”おでん”はどれでも1本80円、もちろんすべて内税。

おでん6
コンビニだっておでんは売っている時代。別に珍しくはないけど、店内でメガネを曇らせながらおでんをフーフー言って突っ突くのは嬉しい。


特別唸るほどの味ではないけれど、どことなく懐かしい。


包み込むような笑顔で、ワタシより年下風のおばちゃんが近づいてきたので尋ねた。


「このお店、随分昔の話しやけど通っとったことがあるんよー。お店が出来て何年になりますか?」っと。


すると、「それは何年前ゴロの話しナーーン?」っておばさんが。


「そうよねー、40年近く前のことやったろかー?」っとワタシ。


「ああ、そのころやったら〇〇さん夫婦がやりよった時代やねーー。〇〇さん夫婦知っとるやろー?」と。


「いやーー、もう忘れたなーー」っとワタシ。


「そうなーん?じゃったら、〇〇さん夫婦、今も元気で居るケン、行ってみる?直ぐ近くに住んどるよ!」っと、ワタシの手を引っ張りかねない勢いで迫られた。

ちゃんぽん上7
それらの会話の間に”ちゃんぽん”が出来た。それがこの画像。


口が広く背丈の低い平皿で”ちゃんぽん”が出てきた。温かい湯気が出ている。スープは豚骨系の様にやや白濁している。野菜の甘い香りが鼻腔を刺激する。


サア食べようと思った瞬間「それでねー、このお店はワタシラで3代目なんよー」とおばちゃんが話を続ける。


「三代目ユーーテもなーー、引き継いでからもう30年以上経った!」と、目を宙に這わせた。

ちゃんぽん8
いい香りが食欲をそそる。この量なら完食できるに違いないと、ちょっと安心した。


そろそろスープを啜ってみようと思った瞬間「それでナー、昔このお店に来とったころは、このお店半分位の広さやったろー」っと話を続けられるので、ちゃんぽんに手が出せない。


「私らがお店引き受けた後、隣の・・・」と言って、移動を始めたおばちゃん。


今がチャンスと、スープを啜った。「ウフーー、温かい!そして結構いける!」と思った瞬間、移動を終えたおばちゃんが振り返った。


「そう、ここから先を継ぎ足して、お店を倍の広さに広げタンヨーー!」と、やや誇らしげ。


でも広げたという半分は、今は物置の一部と・・・・・・・。

アップ9
おばちゃんとの会話が途切れた瞬間を捉え、一気呵成にちゃんぽんをかっ込んだ。


もう”ちゃんぽん”は、難なくかっ込めるほど冷めていたし、麺は延びていた。


うん、見かけより旨い!と思った。でも唸るほどのものではない。でもでも野菜の甘さがタップリ染み出していて、豚骨系のスープによく合ってる。

麺10
優しい優しいスープを啜りに啜った。


伸びた麺もズルズル吸い込んだ。おばちゃんが話しかけて来ない間に。極々普通の中華麺だった。


「でも40年も前やったら、この店の場所覚えとった?」っと、おばちゃんが再び加わった。


「いやーー、細い路地をアチコチ迷いましたよ」っとワタシが言うと。


おばちゃん満面の笑みで「でも、それでも見つかった!!この店あって良かったねーーー!!」っと。


「やけん、また来てね!」と、ゾクッとする笑顔で微笑まれた。ワタシはこの言葉に弱い。


このおばちゃん、一瞬にしてワタシの弱みを見破った。


こんな入り組んだ細い路地、行き止まりの道に囲まれた住宅街にあって、なおかつ40年以上生き残っている。その秘密を垣間見た。




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母校の傍の食堂です(^^)

じゅんさん、こんにちは。

幼少時代をこの界隈で過ごしたんですが、此処へは行ったことがありません。
もっとも大飯を喰らうようになった頃には引っ越しちゃったんですけどね。
この界隈で思い入れのある食堂で今も在るのは「やせうま食堂」さんくらいですかね。

これからの季節、ちゃんぽんイイですね~♪
この記事の写真を拝見して、今日はちゃんぽんが食べたくなってきましたwww



意外でした

乱駆郎 様
乱さんだったら、このお店、行ったことあると確信して記事を書いたのですが、そうですかー、行ったことがない。これは意外でした。

まあ、大学からでも護国神社通りを超えなければならないし、目立ちにくい場所にありますからねー。

でも、この界隈では知る人ぞ知る的存在として、多くの若者達の胃袋を満たし続けて着ました。それが、今の時代にも残っていること自体が奇跡的だと思います。

でも、ぼちぼち社会的役割を果たし終える頃かも知れませんね。

学食も結構いいんですよ。

じゅんさんこんにちは
 勝山協食、一度行きたいなぁ、とは思っているのですが、噂に聞くと
ここのお店は、どのメニューも結構量が多い、とか。十代後半~二十代の体育会系の人なら、がっつり飯もいいでしょうが、おじさんには、ちと
多すぎで、、なんだかんだと行くのを躊躇していました。

 それとともに松大も愛大も学食がなかなか充実しています。
(仕事の関係でたまに行ってお昼を食べます。) 揚げ物ばかりで
なくて煮物とかおひたしもありますし、デザートもいろいろとあります。
(愛大の学食は予約しておけば丼いっぱいのプリン、というのまで
あるんですよ。)
 ご飯もサイズがいろいろありまして、お汁も普通の味噌汁以外に豚汁なんかもこの時期あります。 
 結構時期時期で北海道の料理特集とか韓国料理フェアとかやっていて、営業努力もがんばっています。
 学食がそんなふうに充実してきていますから、大学近辺の定食屋さんが以前ほど流行らなくなっているのかもしれないなぁ、と思います。

学食ねー

謙介様
大学の「学食」ですかー。全く発想の中にありませんでした。
最近の「学食事情」はそうなっているんですね。全く知りませんでした。
そこまで内容が充実し、営業努力もなさっているなら、値段も安いことでしょうし、周辺で個人家業として細々と営業されているところなどは、到底かなわないでしょうね。

ただ、今日の記事の、おばちゃんとの会話でもお感じになられたのでは、と思うのですが、ああいうお金に換算できない部分でこのお店は現在も続いてるのでは、と思います。
こういう人間関係の中に居心地よさを感じる人がいる限り、細々ながら続くと思いますし、続いて欲しいと願っております。

ここです、ここ(笑)

ここです、カツキョー。

E先輩に会いたかったらカツキョーに行けばいいと言われ、
本当にみつけてびっくりしたり、
「食べきれーん」って男子に甘える同級生を横目に、
がっつり自分で完食したこと。
その他、お店と直接関係ないことでもいろいろ思い出します。
楽しかったなぁ。

朝ごはん抜き、
昼は学食、
夜は居酒屋か定食屋かバイトのまかない。
研究室に入ってからは、
夜も学食、もしくは生協の弁当。
そんな生活でした。
(自炊はほぼなし(笑))

学食も大好きだったけど、
敷地からでてとる食事も大好きでした。
サークルの仲間とどこが美味しいらしいとか、
どこは面白い店員さんがいるとか、
そんな話してました。

懐かしいです。
いろんな情景が浮かびました。
楽しかった毎日を思い出しました!!

記事にしていただきありがとうございましたo(^▽^)o

合っていましたか

くく様
このお店で合っていて、良かった^^(心の中では半分くらい、アレ?間違っちゃったかな??って不安でしたので)

やはり、自分の青春を過ごした場所や音楽や映画などは、それを今になって見ただけで、一瞬にしてタイムマシンに乗って元の場所にもどれますものね。中味のギュッと詰まった濃い時代ですからね。

あの時、お話を聞いて、これは取材に行かなくては!と直ぐに思いました。ワタシも若くて駆け出しのころ、このお店に定期的に通っていましたから。

でも学生時代に過ごした時間と、仕事で過ごした時間は、記憶の濃度が違いますね。ワタシはすっかり忘れていました。

でも「くく」さんに記憶が鮮やかに蘇ったようで、記事にした第一の目的は果たすことができました。こちらこそ、ありがとう、です。^^

ここのおばちゃん

釣り好きだそうです。
壁にも魚拓あるみたい(((^^;)

古い記事に

ナンバー様

初めてのコメントりがとうございました。しかも、古い記事にまで目を通していただいて、感謝の念に絶えません。

ここのおばちゃん、釣り好きでしたか!そう指摘されてみて、改めて記事をよく見てみたら、壁面に魚拓が貼ってありますね。(上から3枚目の写真)
その時は、懐かしいという話題に集中していましたので、魚釣りの話は出ませんでした。

でも、コメントいただいて、このお店を再訪することにしまた。早速iPhoneに予定登録しました。ありがとうございました。

その時の記事には「ナンバー」さんのコメントがきっかけで再訪した!っと明確に書きますね。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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