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「再訪 75 季菜(きさい)」・「愛媛グルメ紀行」 450

今日は、昨年11月29日に”愛媛グルメ紀行”シリーズの427番目のお店としてご紹介したばかりの”昼どころ 夜話し 季菜”(きさい)さんを再度ご紹介します。(「季菜(きさい)」・「愛媛グルメ紀行」 427

場所は、東雲大学から石手寺に至る県道と、県道東部環状線交差点の東南角にあります。

昨年11月にご紹介したときに、このお店の和食に対する””の高さに感銘を受けたことを書きました。

従って、必ず再訪しようと決めていました。

ただ、このお店のお昼は”ランチコース”の中から”5種類の”鍋物”を選ぶというシステムになっていますが、そのベースとなっている”鍋物”以外は3ヶ月ごとに変わるということを聞いていました。

玄関1
ですから、3ヶ月目に変わった後に再訪したいと考えていたのです。

ところが、その3ヶ月目の変わり目が何月なのかは聞いていませんでした。常識的に考えれば、1月~3月、4月~6月と区切るでしょう。

なお、この日再訪したのは12月の下旬でした。ですから本来であれば1月に再訪すればいいのです。

ところが、待ち切れなかったのです。ひょとしたら、3ヶ月の区切りは12月~2月かもしれないという淡い期待を描いて。

店内2
こちらが訪問した日の店内の様子です。

画像中央近くに見える挿花は、店主の実家”伊台町”で取ってきた自然の柿が大胆に活けられていました。

3ヶ月の区切りのことが念頭にありましたので、店主の奥様に「3ヶ月毎にメニューの内容が変わると聞いていますが、その変わり目は何月ですか?」と真っ先にお尋ねしました。

すると、アッサリとというか予想通りと言いますか「はい、次は1月です」とのお答え。

この時、正直に言いますと”軽い落胆”を味わいました。こちらの見込み違えとはいえ。

そこで素早く頭を切り替えて、11月にいただいたお料理の素晴らしさをもう一度楽しもうと思いました。

ですから今日は取材の為ではなく、純粋にお料理を楽しもうと、カメラを早速仕舞い込みました。

メニュー3
そこで、前回見たメニュー表を見て、せめて”鍋物”だけは5種類の中から選べるのですから、今回は”鶏つみれ鍋”を選びました。前回は”鴨ねぎ鍋”を選びましたから。

従って、頼んだお料理は”季菜膳の鶏つみれ鍋”コース、お値段1000円(内税)です。

カメラは仕舞い込んでいますから、もう気楽に、頭を空っぽにして純粋にお料理を楽しもうという気持ちになっています。

さて、あの手間隙を惜しまず、板前さんの矜持(きょうじ=プライド)に満ち満ちたお料理をとことん味わい尽くしたいと、そういう期待に頭は完全に切り替わっていました。

ランチ4
ところが・・・・です。ところが、上に書いた期待は”大きく裏切られた”のです。

ここまで”劇的に期待を裏切られた”ことは、余り記憶にありません。

目の前に並んだお料理を見た瞬間「ウッ!」と、息を飲み込みました。

”期待を裏切られた”と言うのは、”いい意味で裏切られた”ことに気がついたのです。

3ヶ月に一度変わると聞いていたコースのベースとなるお料理が、前回とは全く違っていたのです。

もちろん、煮物、揚げ物、刺身、汁などの基本的な構成は変わっていません。

ところがお料理の中味はどれ一つとっても、1ヶ月前にいただいたお料理の中味と違っているのです。

直ぐに女将(店主の奥様)に確認しました。「確か、3ヶ月毎にお料理の内容が変わるのではなかったのですか?ここに出されたお料理の中味は、先月お伺いしたときのものとは違っていますが・・・・・」と。

すると、いとも当たり前と言う顔で「ええ、でもお料理は毎日入手できる材料によって変わります。毎日同じ食材を仕入れることが出来るわけではございませんので」と。

コロッケ等5
参りました。完璧に参りました

ワタシはこのシリーズを400回以上続けていますが、プロの料理人の技量や試みについて多少なら分かる!と思い上がっていた自分。それが完膚なきまでに打ち砕かれました。

本当の料理人の構想は、ワタシが考えるレベルなどの比ではなかったのです。2年近く食べ歩きを続けていて、有頂天になっていた、自惚れが出ていた自分に気付いて愕然としたのです。


前回いただいた揚げ物は、茄子等の天婦羅を”葛粉餡”でいただくと言う趣向でした。

でも、目の前の揚げ物は”手作りのポテトコロッケ”と”紫芋”を揚げたものに変わっていました。(わざわざ”手作り”と書いたのは、チンという音と共にコロッケを出すお店があるからです)

紫芋”の揚げ物はスウィーツの如く甘くてホッコリしている。

”コロッケ”も揚げたてですからコロッケに箸を入れて割っても、湯気が上がりポテトがホコホコとして美味しい。

大慌てでカメラを取り出したことは言うまでもありません。早速取材に早変わりです。

酢の物6
画像は”酢の物”です。素材は蕪(かぶ)と柿です。柿も蕪も伊台町のお父さんが作ったものです。

前回は、”豆腐”の様に見える”牛乳と生クリームとチーズを混ぜてくず粉で固めた”ものに度肝を抜かれました。

でも、今回は酢の物の素材に熟した柿を使っているのが新鮮でした。甘さと酸っぱさの混ざり合った”酢の物”でした。

ピーマン佃煮7
さて、この画像に写っているものの素材が分かりませんでした。

何かの煮浸(にびた)しに思えました。味にほろ苦さがありますが、その素材が分かりませんでした。

女将に「この素材は?」とお尋ねすると「それはピーマンの煮浸しです」と。

ピーマンは、”イタリアンキッチン 伊太めし屋”の”スモークサーモンとキノコのスパゲティー”のソースに刻み込んで使われていましたが、最後までその正体が分かりませんでしたが、今回も分かりませんでした。

プロの調理人と言うものの創造性に唸らされました。やはり素人がとやかく言える分野ではないことにも気がつきました。

煮物8
こちらは”煮物”です。素材は、大根、里芋、サツマイモとカツオです。

前回は、湯葉とサトイモとカボチャ、それに茄子でした。それに”葛餡”がトロッと廻しかけられていました。

今回も、立体的構成を考えた盛り付けがなされています。

それぞれの素材を生かした煮加減は、当然に申し分ありません。

マグロ刺身9
こちらは”刺身”ですが、今回は”マグロ”が素材となっていました。

前回は”戻り鰹”でした。

使われている醤油は、前回と同じに”大葉”を刻み込んで大葉の香りを移した醤油が使われています。

マグロは十分に熟成されていて、味が乗っています。

汁10茶碗蒸11
こちらは味噌仕立ての””と”茶碗蒸し”です。

”汁”の具材は前回と違っています。中に入れられたポテトが新鮮でした。サツマイモも甘く味噌がしみていました。

料理全般を見回しますと、同じ素材が調理法を変えながら巧みに”使い回し”されています。

当然、1000円と言う価格設定の中で採算を考えた場合、これはベストな使い回しと言えるでしょう。

前回11月に記事をアップしたところ、ワタシの知り合いのプロの調理人から電話がありました。

1000円であの料理は先ず出せない。幾ら実家から野菜を仕入れているとは言え、常識的にはあの料理内容と値段では到底採算に合わないというのです。

ですから、採算性を少しでも上げる為の効果的な材料の”使い回し”は当然のことです。

幾ら素晴らしい料理を安く提供しようと意気込んでも、それが長く続かなければ顧客への真のサービスとは言えないからです。

つくね鍋12
こちらが”鶏つみれ鍋”です。”鶏団子”から、美味しい出汁が滲み出していてこの季節にはありがたい。

このお店の出汁は、それはもう料亭の出汁ですから上品で出汁だけが存在感を主張するのではなく、具材から滲み出す味とのハーモニーで成り立つよう計算されつくしています。

柚子ゼリー13
さて、デザートです。前回は”鏡ゼリー”に、出始めのミカン、ブルーベリー、ブルーベリージャム、そしてミントの葉でが添えられた、一種の美術品でした。その彩りの見事さに息を呑んだものです。

ところが、今回は一転して”柚子ゼリー”でした。”柚子”は今がシーズン真っ盛りです。

日本料理は”季節”をいただくものですが、まさにこの”柚子ゼリー”がそれを示しています。

”柚子”を半分に切り分けて、スプーンで中の果肉を取り出し”柚子釜”を作ります。

その中に柚子の果肉をゼリーで固めたものを流し込んで、香り豊かな季節物の”柚子ゼリー”を堪能しようとして趣向です。

これに飲み物が付きますが、女将はワタシの耳元で「コーヒーではなくオレンジジュースもいただけますが、そちらになさいますか?」と聞いて来た。

前回は香り高いデミタスコーヒーをいただいた。それにしても女将はどこで、ワタシがそれほどコーヒーを好んでいるわけではないことに気がつかれたのか?

ここの店主(板さん)は、漱石亭グループで修行をされた。

勘定を済ませると、女将には玄関の外まで見送っていただいた。

その時「主人が作る懐石が凄いんです!私がそういうのもナンですが、それはもう溜息が出るほどなんです」とささやかれた。

夜出歩かないワタシには、やや辛い言葉でしたが、その言葉に偽りも誇張もないことは存分に理解できるところです。



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No title

ウチからは少し遠いのですが、採算度外視の1000円ランチとあってはぜひ一度行ってみたいですね。タケシカンパニーなどの似て非なるハリボテ料理店とは明らかに一線を画していそうに思います。
私はじゅんさんと違って、ボリュームが少なければ少ないほど可という胃袋ではないわけですが(笑)、これはチマチマといろんなオカズを食べているうちにお腹いっぱいにもなりそうですね。
ぜひ長くこのサービスで続いていっていただきたいものです。

スノッブにならないようにというじゅんさんの自戒には考えさせられました。もともと私などはスノッブになりうるほどの知識も蘊蓄もないのである意味気楽なものですが。おまり意識しすぎても書きにくくなってしまうしむずかしいものだと思いました。

厳しい指摘は

ファットマン様
先ずこのお店の、料理に対する取り組みは、何とかカンパニーの比では全くありません。気の緩みもありません。お見事と言う他ありません。

ただ女将さんのサービス精神が過剰と感じて、ちょっと勘弁してよ!って思う人がいることも事実です。その点、お含み置きください。

次に自戒の念に関してですが、厳しいコメントは、それを見たときは重い気分になることも事実です。ですが、わざわざマイナスのコメントを書く方も大変なことです。そして、そこに何か学ぶべきものはないか?真剣に考えざるを得ません。時に暴走する癖が自分にあることを知っているからです。

時折、そういう自分の嫌な部分が無意識に出てきます。本人は無意識に書いていますので、指摘されないと気がつかない場合が圧倒的に多い訳です。今回は、指摘された内容に納得がいきましたし、走りすぎた自分を明確に理解できましたのでお詫びしました。

ただ、余り萎縮しすぎますと逆に自分らしさが殺されて、味気ない記事になる危険性もありますね。おっしゃるように、これは難しい問題ですよ。

お久しぶりです!

今回の料理も素晴らしいですね♪前回は葛づくし、今回は様々な芋を使った、芋づくしでしょうか(^_^)v
なんとかカンパニーとは比べるのもこのお店には失礼でしょう。

お久しぶりです

ユッキー様
お久しぶりですね。

そうでしょう、手を抜かないという意気込みを感じさせてくれるメニュー群でした。しかも、個々のメニューの完成度も高い。

また、見た目でも楽しめる盛り付けをされていますよね。
それと、今回の芋尽くし、材料の使い回しとしては理想的ではないかと思いました。

もちろん何とかかんぱにーさんと比べては、このお店に失礼ですよ。

No title

初めてメールさせていただきます。以前から読ませていただいています。厳しい意見だなと思うことはありますが、楽しく参考にさせていただいています。星を四つも五つもつけてなんでこんな店にこの点数?とがっかりさせるより厳しい意見の方がいいと思います。上から目線でいいんじゃないですか。嫌なら読まなければいいだけですし。後は、評価の低い店は記載しないという手もありますが、読み手としては今のスタイルが面白いと思います。
これからも続けていってください。参考にさせていただきます。

ありがとうございました

jun 様

初めてのコメントありがとうございました。名前の呼び方が同じなんですね^^ それも、何だか嬉しいですね。

それと、ワタシの書いている記事のスタイルについて肯定的な見方をしていただき、心強く思います。
確かに、印象が余りにもひどかったお店は書かないほうがいいと思ったこともあります。事実、記事に出来なかったお店もあります。

ただ、余り自己規制し過ぎますと「いいお店のいいお話」ばかりの記事になりかねません。ところが、世の中、そんなことありえません。
ですから、今のスタイルに自然に落ち着いていったと言うのが実態です。

ですから、それで良し、と言っていただけると正直ホッとします。でも、マイナスでもプラスでも言っていただけるだけありがたいのも事実です。
最近になって色々な方から様々なご意見やご感想をいただくようになりました。これはブロガー冥利に尽きると、ありがたく思っているところです。
今後もよろしくお願いします。今日はありがとうございました。

ネット世界ですから。

じゅんさん、こんにちは。

なんだか話がじゅんさんのブログスタイルの方に行ってますね(^^;

私も今のスタイルを変える必要はないと思いますよ。
これが万人向けに情報を垂れ流すお茶の間のTV等だと話は違いますが、此処はインターネットですから。

情報を得るも得ないも自分次第です。何方かも書かれておりましたが、嫌なら読まなきゃいいだけです。

それに嫌な意見にも、いや、嫌な意見にほどちゃんとコメントを返されているんですから発信者のひとつの責任は果たされていると思います。

なので、今後も今のスタイルで突っ走って下さい!



ありがとうございます

乱駆郎様
ありがたい言葉、身に染みます。

今回は、自分のブログを離れた立ち位置から冷静に見る、いいきっかけとなりました。
お正月間に、昨年1年間の毎日のブログ読み直しましたよ。
そして、自分で自分に呆れましたね。まあよくも毎日毎日飽きずに書き続けたものだって思いましたよ。

ですから、その中には確かに筆が走りすぎているものもありました。それは素直に認めるべきだと思ったのです。

ただファットマンさんへのお返しのコメントでも書きましたが、あまり萎縮するとワタシの持ち味が死んじゃいますので、難しいですよね。
でも、この路線でいくっきゃないと思っていますので、時折振り返りながら今年も毎日書き綴りますよ。
ありがとうございました。

確かに

きぬ様
コメントありがとうございました。
私も訪問したのはまだ二度ですが、二度とも完成度の高さに唸らされました。

また仰るように、必ず玄関まで見送りされて、段差の注意も言われますね。プロのプロたる所以でしょう。

一つのモデルケースだと考えているところです。

そうでしたか

きぬ様
既に4度目の訪問になりましたね。お気持ちは分ります。
サービス担当の奥様はお休みでしたか。でも、その分板前さんでもある店主さんがフォローされていた。うなずけるお話ですね。
家族総出体制とは、原材料の提供だけではなく、誰かがどこか足りない分が出ると、空かさず残りのご家族がフォローされるという意味でもあったのですね。
さすがですね。ワタシが一種のモデルケースと書いたことも間違っていなかった。

それに、お料理の内容までパワーアップとは恐れ入りますね。既に2度アップしていますから、今度は記事にはなりませんが、それでも再度行ってみたいものです。

実は、昨日友人とお昼をいただくことになって、季菜さんともう1軒別のお店のどちらにしようと迷って、結局別のお店に行きました。季菜さんを選んでいたら、そこで遭遇ということになっていたのですね。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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