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「再訪79 伊予味芳」・「愛媛グルメ紀行」 458

今日は”再訪シリーズ”79番目のお店、国道56号線沿いの伊予市市場にある”伊予 味芳”(いよ あじよし)さんを再度ご紹介しましょう。


場所は、鳥の木バザール市場店の東隣。


このお店は、お互いのブログ記事を見て、更にコメントし合うようになった”のしうめ”さん(ブログ名:愛媛美味探訪:http://39001919.at.webry.info/)からの情報でした。


昨年夏に”冷たいうどん”と”冷たいラーメン”を追い求めていた中で、”冷やしラーメン”を求めて初めて訪問しました。その時の記事は、昨年9月3日に”愛媛グルメ紀行"シリーズの367番目のお店としてご紹介しています。(「伊予 味芳」・「愛媛グルメ紀行」 367

玄関1
こちらが、国道56号線から見えるお店の玄関です。


夏にお伺いし”冷しラーメン”をいただいたときは、以下のような感想を書いています。


<「このスープ・・・・・これは・・・・・旨い・・・・これはナンデ???」というワタシのうめき声に店主が応えた。>


<「これは〇〇と、貝柱をベースにして、それに良質の鰹節、塩味のスープ。やっとここまでできた」と、店主も微かに呻(うめ)いた。>


<礼儀として、〇〇の材料名は秘す。高級食材で、採算を考えたら使わないし、ラーメン屋さんでは使わないとだけ。>

店内2
その時に、”中華そば”も研究しているというお話をお聞きしていました。


このお店は瀬戸内で採れる新鮮な魚介類を中心に、本格的”料亭料理”をいただけるお店です。


ですがランチタイムは、毎日夜のコースに出てくるような料理を、惜しげもなく700円の”日替定食”として食べさせていただける。


それを目当てに、ちょっと敷居が高く見えるお店ですが、お昼には広い駐車場が埋まります。

メニュー3
さて、”昼のおすすめメニュー”を拝見した。

すると、そこに”ひゅうが飯定食”というメニューが”伊予さつま定食”の下に載っていた。

「ご主人、この”ひゅうが飯定食”というのは生の鯵(あじ)を使った、南予の郷土料理ですか?」とお尋ねしてみた。

「いえ、あの”日振島”で生まれたという”ひゅうが飯”ではありません」と断られた上で。

「材料には鯛の刺身を使った、南予で言う”鯛めし”です。でもここらで”鯛めし”と書くと”鯛の炊込み御飯”に間違えられるのでそういう名前にしています」とのお答え。

この間、”さつま飯”や、本来の”ひゅうが飯”談議が続いたのですが、それは本日のテーマから外れるので省略します。

ここは迷わず”中華そば”を注文した、お値段は650円。

中華そば上4
これが、割烹で出される”中華そば”です。


まあ何と端正な表情をしているではありませんか。


第一、いきなり香ってくるスープの香りが鼻腔をくすぐるんです。食べる前から「これは、旨い!」って明らかに分かる”中華そば”です。

中華そば5
具材は、丁寧に髭をとった”モヤシ”と、ゆで卵半分、カマボコ2キレ、刻みネギ、そして東北地方の銘柄豚の肩ロースだけを使って、自家製でハムにした”チャーシュー”です。


この”チャーシュー”は後でもう一度触れます。


早速スープを味わってみた。・・・・・・・声が出ません。ナント・・・・・・・


「ウーーーーーーン・・・・・。ご主人このスープは・・・・・・・・」と言ったっきり、後の言葉が続きません。


ラーメン屋さんのスープとは明らかに味が違います、””も段違いに違います。


複雑で、コクがあって、なおかつ円(まろ)やか。確かに上品な出汁が出ているのですが、それが決して上品過ぎず、麺に負けていない。


料亭料理の味の格を判断するには、そのお店が一番最初に出す”お澄まし”(汁)を吸ってみれば分かるといいます。


それの雰囲気はあるのですが、明らかに単なる”お澄まし”ではありません。明らかに中華そばのスープに仕上がっているのです。

中華そば6
唸り続けているワタシを前にして、微笑みながらアッサリ味の秘密をお話していただきました。


「そのスープの元になっているものは、カツオと昆布出汁です。ウチは日本料理ですから」と。


そして続けられます。「それに”鶏がらスープ”を合わせてあります。そこに”ホタテ”からも出汁を。」まだ二度目の客に、惜しげもなく味の秘密を・・・・・・。


更に「”豚足”を一本。これを入れすぎると匂いがきつくなるので注意しますが、やはりコラーゲンが欲しいんです。そして”スルメイカの足”の部分を」


「そこに”煮干”を一掴みフライパンで炒って炙って、それを粉に挽いて足します。これが過ぎると味が下品になりますので気を使います」と、一気にスープの秘密を明かしてくれた。

アップ7
本来、スープの味など”秘中の秘”である筈です。一見(イチゲン)に近い客に明かすはずがありません。


でも、どこかにスイッチが入ったのか、一気に話し終えられました。その表情には満足感が漂っていたようにお見受けしました。


実は、その前段にご主人が子供の頃好きだった食べ物の話や、化学調味料の話など”味談議”が弾みました。


それらの”味談議”が二人の下敷きにあったのでしょう。

チャーシュー8
これが、ご主人のもう一つに拘(こだわ)りの”チャーシュー”です。


先ほども書いたように東北地方の銘柄豚の”肩ロース”だけを使い、それを生肉の段階から塩加減と肉の熟成度合い、それにスモーク(燻製)加減に注意しながら”ハム”を作ります。


手間隙掛けて出来上がった”手作りハム”を、今度は丁寧にタコ糸を豚肉の繊維がほぐれ過ぎないように硬く巻いて煮ます。煮上がってタコ糸を切り、各自の分に切り分けられたものがこちら。


肩ロースの肉の部分と脂の部分のバランスが絶妙です。口に入れると、ハラリと解(ほど)けます。


何と表現すればいいのでしょう、優しくて甘くて柔らかくて、香気に満ちていて、そして脂の旨さが閉じ込められていますが、それが一気に口中で解けて広がります。

麺9
麺もいい小麦が使われていることが分かります。モッチリしていて、スープに負けていません。


丼に吸い込まれるように、一気呵成に食べました。もちろん、その間は満面の笑みをたたえながらいただいたことは言うまでもありません。


当然に”宝物のスープ”も一滴残らず飲み干しました。

完食10
「ご主人、板前の世界に入られて何年になりました?」と、満足しきった表情でご主人に向き合いました。

「15歳でこの世界に。エエ、中学出て直ぐですよ。それから36年経ちました・・・・」と目が宙を向いた。

「最初の2年間は高知の割烹に。そりゃあ厳しかったですよ。何度鍋を磨いても、<磨いた鍋に顔が写っとらん!やり直し!>と怒鳴られました」

「それから松山に帰って寿司屋で修行して、最後は料亭の”花月”さんに。でも、もう料亭や割烹の時代は終わりました。大街道の西に、南北に通っていた”料亭街”は、今見る影もありません。そりゃあ寂しいですよと」と話は続きます。

「でもね、私には男の子だけ5人の子供がいるんですよ!その内4人が中学を出て直ぐに料理人の道に進んでくれまして・・・」と顔を輝かせます。

「じゃあ、このお店の跡継ぎはシッカリ育っていますね」と話を引き取りますと。

「いえいえ、4人の内1人は今京都で修行してるんですがね。1年目は徹底して掃除と鍋磨きと包丁研ぎをやらされました。それに耐えて今は3年目です」と、目を輝かせながら語りに語ります。

「そやあオヤジですから息子が気になりますよ、それで京都にも行って見たんです。でねー、やはり仕事柄板場や鍋や包丁に目が行くんですよ。それでねー、<あああ、俺はここまで到底出来ない>と思いましたよ。そりゃあ見事なモンでした!ピッカピカなんですよ、全部が」

「それでねー、息子にはこう言うんですよ。<こっちに帰るなんて思うな!やっぱり京都は日本料理の都だ。日本中だけでなく、世界中から一流の客が日本食を求めて京都に集まる。オマエはそこで徹底的に自分の味に磨きを掛けろ!>ってね」

「そしてね、<京都を出るとしたら東京の銀座を目差せ!>ってね」と続けられた。

ご主人の目が輝いていた。まるで自分の””を語っているように。

たった一杯の”中華そば”で、ここまで話が弾みました。

いい味と、濃い時間帯を過ごすことが出来ました。「ご馳走様でした!」、とお店を後にしました。




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おはようございます♪

良いお話だったわぁ~(^^ゞ
最近の子はって直ぐに言っちゃうけど、こんな子もいるのねぇ(^^)

私の従兄も割烹の料理人だったけど、あの業界は腕が良いと
引き抜き話が頻繁に有ったといってました。

そして腕の良い職人は、中々引き抜くことは出来ません。
義理人情も絡むから(^^ゞ
ウチの従兄は、板前の腕は一級品だったけど、経営は下手で、
自分で出した料理屋は1年で潰しちゃいました(笑)

最高級の材料を使って、料理だけをしていたら良い、雇われ板さんの
域が抜けなかったんですよ(^^ゞ

美味しい物を食べ過ぎて、糖尿病で逝ってしまいましたが、
これも職業病だったのでしょうかねぇ~(^_^;)

職業病

ベル様
そうでしたか、従兄弟さんが板前さんだったとは。
中々厳しい世界のようで、若いときに我慢ができないと、一人前にはなれません。10人いたら、3年目に入る子がせいぜい3人程度だと。

でもお父さんは、子供さんが同じ世界に入ってくれて、本当に嬉しそうでした。最近珍しいですものね。

そして「職業病」の言葉に、思わずドキリ!ですよ。ワタシも今では、昼間の食べ歩きが一種の職業になっていますから、人事ではありません。それに多少糖尿病の気がありますから。あああ・・・・・・・

ご無沙汰のお店

じゅんさん、こんにちは。

このお店の事は私も少なからず知ってるんですが、この中華そばは食べたことないですね。

つか、知りませんでした。(冷たい中華そばを含めて)
うちが伊予市で事業展開を始めた頃は相当の頻度で利用してたんですけどね・・。

確かにレベルの違うウマそうな中華そばですね。これはちょっと食べてみたいですね。
勇気を出して行ってみようかな(^^)


勇気を出さんでも

乱駆郎様
そういういきさつのあるお店でしたか。
ワタシは、昨年夏、ファットマンさんと遭遇すれ違いしたお店なので印象に残りました。

そして、夏の「冷たい中華そば」を頂いた時に、本格的「中華そば」に挑戦していることをお聞きしていました。
店主さんは、新しい麺のメニューを開発することが無性に好きで、既に何種類ものオリジナルメンヒューを生み出されています。

勇気なんか出さなくても、普通に行けるお店じゃないですか?
そして、あの「黄金スープ」をぜひぜひ、啜って見て下さいよ。

スープの材料に何を使っているか、今回は特に詳しく書いていたでしょう。あれは、決してカプサイシンなど入っていないことを理解してほしいという、私のメッセージでもあったのです。

No title

良いお話で ますます味芳さんが 好きになりそうです^^

じゅん様より 先にいただくワケにはいかない 中華そばでしたが(笑)

これで 解禁ですね^^

近日楽しみに行ってきます~

のしうめさんに

のしうめ様
本当にいいお店ですねー。ワタシも一度で好きになりました。

のしうめさんに先を越されてなるものか!と、あの時慌てて「中華そば」をいただきに駆けつけました。ですから、何とか先を越されずに済みました。(笑)

ぜひぜひ、店主さんが工夫を凝らされてプロの腕によりをかけて作られた「中華そば」をお試し下さい。

記事には書きませんでしたが、全く化学調味料は使われておりません。化学調味料を使うと、簡単に驚くほど美味しい味に仕上がるのだそうです。「だから余計に怖くて、化学調味料は使えない」と仰っていました。調理人の鑑のような方です。

のしうめさんのお陰で出会えました。ありがとうございました。

了解です

リンジーズ様

あれれ、そうでしたか!すっかり了解です。

それじゃあ、一緒にお昼頂きましょう!

このところ、仕事が急に忙しくなっておりますが、合間を見てお休みの前日位にお電話します。

積もる話をタップリお話しましょう!楽しみにしています。^^

No title

わ~♥楽しみにしていますネ♥
私のお仕事は水曜がお休みなので
お待ちしてます♥ショートメールデモくださいね♥

合点です

リンジーズ様

はい、分かりました。事前にご連絡します。明日は、昼の時間帯に仕事のスケジュールが入っていますので、来週以降となります。

ちょっと、気長に待っていて下さい。詳しくはショートメールで!!^^
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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