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「再訪 95 茶房 ひょん」・「愛媛グルメ紀行」 499

今日は「再訪シリーズ」95番目のお店で、今年1月31日にご紹介した”茶房 ひょん”さんを再度ご紹介しましょう。(「茶房 ひょん」・「愛媛グルメ紀行」 466

場所は喜与町1丁目、一番町1丁目交差点の国際ホテル南館から北上し日赤に至る道沿いにありますが、ちょっと目立ちにくいかも知れません。

このお店をご紹介した理由は、久万高原町にお住まいの”木工師”と”漆師”の兒玉高次様ご夫婦の紹介でした。

そこで、店主さんの大屋さんの驚くほどの博識に驚愕させられました。”博覧強記の人”(はくらんきょうきのひと=広く物事を見知って、よく覚えている人を言う)とは、まさに大屋さんに相応しい言葉だと実感しました。

玄関1
こちらが、お店の玄関です。”茶房”とは書いてありますが、店内がどういう感じか分かりにくいので、知っている方がお客さんのほとんどでしょう。

499番目のお店としてこのお店をご紹介するのは、前回お伺いした時に”道後”という地名の由来が話題に上りました。その時に店主”大野さん”の博識振りに驚かされました。

それが刺激となり、3月25日(月曜日)から週一回”松山市の町名・地名の由来”というシリーズをスタートさせるきっかけとなったお店ですので、今回再び採り上げる事にしたのです。

店内2
店内では、既に一組のカップルと、カウンター席の一番奥で一人静かにファッション誌を読んでお料理を待っておられた妙齢のご婦人という構成の先客3人がいました。平日の午前11時45分です。

カウンター奥の妙齢のご婦人は、そこに居るだけで絵になる雰囲気を持った方で、結局最初からお店を出るまで一言も話しに加わることなく出られましたが、一言を発しなくても実に存在感がある女性でした。

カウンター席の一番手前に座りますと「前回来られた時もそこにお座りでしたね」と、店主さんに話し掛けられ、再訪のお礼まで言われて、却って恐縮しました。

ワタシに続くように、ワタシよりやや年嵩(としかさ=年上)と思しき女性3人組がカウンター席の中央に座り、これでカウンター席が全部埋まりました。

食器3
カウンター奥の食器棚には、品のいい食器類が綺麗に整理され並べられています。

そこからは、ワタシに続いてお店に入られたご婦人3人組が店内の話題を一手に引き受けた格好になりました。

どうやら、このお店は店主の真正面に当るカウンター席の中央を陣取った者が、店全体の話題の中心になるような暗黙の約束事でもあるかのように、自然にその3人が話の中心になりました。

ワタシの出る幕など一切ありませんでした。前回も、店主さんと大洲市から出てきたという”家庭菜園家”のおばちゃんとの話題に中々入るチャンスはありませんでした。

幸い大洲のおばちゃんが、餌をやって飼っている”ミドリガメ”が懐かないと嘆いていた瞬間に、「彼等が懐(なつ)かんのは、日本に入ってきてまだ80年位しか経っていないんで、多分彼らは、まだ日本語が分らんと思うんよー!」という一言で会話に参加できました。

ひょんの
この画像は、店主さんと3人のご夫人の中の一人に教えて頂いた”ひょんの虫癭”(ちゅうえい)というもの。

このお店の店名”ひょん”の由来は前回ご紹介しました。正岡子規の俳句の一節で使われている”ひょん”から採られているのですが、”ひょん”とは柞(ゆすのき)の別名で木質が非常に硬い木です。

その”ひょん”という木の葉に付く”虫こぶ”を”虫癭”(ちゅうえい)と言うのだそうです。

この”虫こぶ”は、さまざまな寄生生物の寄生によって、植物体が異常な成長をすることでこういう形になるのだそうです。

でも、こんな事を常識的なことの様に会話しながらワタシにお教えいただいた店主さんとお客さんの一人、一体どういう頭の構造をお持ちなのでしょう。

ランチ4
このお店は、お昼は一種類のメニューしかありません。お値段700円です。

一目見て分る思いますが、完全に野菜中心と言うか、動物性たんぱく質は魚の佃煮だけ。これは前回と同じです。

主な客層は女性陣が概ね7割、残りの男性客はワタシより幾らか年上と言う感じの方が中心ですから、お客さんには受け入れ易いメニューでしょう。

今回の3人組みの話題は、実に多岐に渡り、しかも実に詳細でなおかつ奥深いテーマに終始しました。

ご飯5
なお今回の”ご飯”は、ゴボウを出汁で炊き込んだ汁とキノコを混ぜいれた”焚き込みご飯”でした。単純な白米ご飯など出されません。

なおワタシの右手の3人の女性陣、その中に一人に特に話題が豊富で深い方がいらっしゃいました。

3人は店主さんのお話では俳句仲間だそうで、3人の話の特徴は、言葉の一つ一つの意味と文字を確認しながら話を進めていくところでした。やはり”俳人”ならではのことでしょう。

しかも、3人の役割り分担もきちんと出来ていて、話題の中心になる方が知識の宝庫のような方。

その話題を更に深める、或は別の世界に置き換えて考えてみる為に質問中心の役割りを担っている女性もいます。

そして、絶えず二人の話に相槌を打ち続ける一人。見事な役割り分担でした。なかり長いお付き合いの結果でしょう。

豆腐6
こちらは新居浜から取り寄せた”豆腐”です。残念ながらどういう材料で出来ているかは聞き漏らしてしまいました。

ワタシがお訪ねしたときは、3月3日の”節句”前でした。彼女達の話題は”ひな祭り”の話題から入りました。

何時も見事な雛壇を組まれるお宅が話題になって、その雛壇に何を添えるのか、それはその地方特有のことなのか等の話題が、実に熱っぽく語られます。

女性陣は幾つになっても”女の子”です。

コンニャク7
こちらは、”コンニャク”を千切ったものが上品に煮付けられています。歯ざわりも最高です。

自然のコンニャク芋から作られた材料を使われていることが、一目見て分りますし、一口口に入れただけでも味わえます。

彼女達のご飯の注文の仕方が、実に振るっていました。

私たち、御飯は”お嬢さん盛り”で!」と、3人が声を揃えてて言うのです。密やかに微笑みながら。可愛いではありませんか。

でも、ここで噴出しては悲惨な結果が待ち受けていることは百も承知ですから、ただひたすらニコニコとしながら話をお聞きして、自分の食事を進めます。ワタシは完全に3人と店主さんの観客です。

白菜味噌漬け8
こちらは”白菜の酢味噌和え”です。ただの酢味噌ではなく、胡麻を挽いて酢味噌と混ぜ、更に柚子を絞りいれてあります。

ほのかに柚子の香がして、しかも白菜のシャキシャキ感を損なっていません。

店主さん、話題が深くて豊富なだけでは決してありません。お料理のセンスも調理の才もそれはお見事と言う他ありません。

高菜卵とじと醤油豆9
こちらは”高菜の卵とじと香川の醤油豆を煮たもの”です。

今の季節に合ったものを、女性ならではの繊細なセンスで選ばれ調理され、それを可愛く盛り付ける。

ついつい、多用多岐に渡る話題に意識が集中しがちになりますが、目の前のお料理一品一品に”おもてなしの心”を感じ取ることができます。

これらのお料理と3人の女性陣の話題の深みの前では、ワタシなど何ほどのものではありません。

南予の料理”ふくめん”の話でも、その素材や料理法が詳細かつ具体的に語られ、その用語の一つ一つの意味と使用する漢字の確認は決して忘れません。

しかも”ふくめん”というお料理が郷土料理として出来た時代背景や南予地域の貧しい生産力というか、貧しさの中から工夫を凝らせて作り上げられたことろまで、キチンと押さえられて語られます。

貧しさの中の辛さ苦しさを、決して嘆いてばかりでは終わらせない、美味しい味に昇華させた南予人の心まで語られます。

南予人のワタシはニコニコ笑って聞きましたが、心の中では泣いていました。嬉しかったのです。

漬物10
この”漬物”でも決して平凡ではありません。キュウリと緋の蕪(ひのかぶら)、それに蕗(ふき)を辛子味噌で和えられたもの。

味も色合いも全部違います。手を抜いた後など微塵もありません。

決して豪華な食材を使っている訳ではありませんが、お料理と言うものの深さを感じさせていただける一品一品です。

この”一品”という言葉は、そのまま素直に”逸品”という言葉で置き換えが出来ると感じました。

食後におミカンを出していただき、お土産にと新居浜市近藤酒造の”酒粕”までいただきました。

食も話題も実に濃厚な時間を過ごさせていただきました。ただひたすら感謝あるのみです。

ご馳走様でした。そしてありがとうございました

最後にご紹介いただきました兒玉高次ご夫妻にも、再度感謝の意を表します「ありがとうございました」。




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No title

なかなか味のあるお店ですね。でも、私には少々敷居が高く感じそうな雰囲気です(^^;)
言葉の魔術師?であるじゅんさんなら、ぴったしかもしれませんね。お昼のメニューが1種類っていうシンプルさは好きかも。

いけますよ

やきものがかり様
いやいやどうして、「やきものがかり」もいけますよ、このお店。

おまけに、私よりずっと若いんですから、大いにウケること・モテること請け合いです。
チャレンジするには、時間的距離的困難がありますが、こういうお店を知っておくのも、ブロガーとしては大変有益だと思います。
ブロガーとしての、将来の財産になるお店だと思います。

「言葉の魔術師」と言われれば、マルで詐欺師にも通じちゃいます(笑)。普通ですよ、私は。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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