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「再訪 103 たきざわ」・「愛媛グルメ紀行」 508

今日は、昨年2月27日に”愛媛グルメ紀行”234番目のお店としてご紹介した、大街道3丁目ロープウェー街に一昨年11月にオープンした和食のお店”たきざわ”さんを再びご紹介します。(今日 1,000号 「たきざわ」・「愛媛グルメ紀行」 234


この”愛媛グルメ紀行”234番目の記事は、2009年9月20日に”じゅんのつぶやき”の記事第一号をアップしてから、通算”1000号目”となりました。


そこで、「1,000号”は、1,000回の出会いでした」という書き出しで、記事アップしました。


今日は、約1年2ヶ月振りに”再訪シリーズ”103番目、通算508番目のお店としてご紹介します。

玄関1
こちらが、開店して約1年半を経過したお店の玄関です。


午前11時30分の開店時刻とほぼ同じ時刻に入りまして、約30分で食事を終えましたが、その間に男性の一人客と、4人のグループ客がお店に入られました。平日のことです。


開業後1年半という経過で、ほぼ順調にお客様を獲得されてきたというのが実感です。

メニュー2
このお店のお昼のメニューは二種類です。

その一つが、画像に”まかないランチ”と手書きされた850円のメニューと、後は”釜飯”のメニューです。

ワタシは、前回同様に”まかないランチ”850円を注文しました。

このお店の店主さんご夫婦との出会いは、まだワタシが不動産会社の給料職員(正社員)だったころ、ある中古住宅を広告などで販売していたとき、こちらのご夫婦が気に入っていただき購入寸前までいったことがありました。

ご両親も、その中古住宅を見にこられましたが、結局その時は縁がなかったのでしょう、購入には至りませんでした。

その時の数回の出会いでしたが、こちらのご夫婦はその時のワタシのことを明瞭に覚えておられ、新しいお店での再会と言う”奇遇”にお互い感慨を新たにしたという訳です。

まかないランチ3
こちらは当日の”まかないランチ”です。日本食の職人さんの底知れぬ”凄さ”を味わうことになりますが、それは最後にご紹介することにしましょう。

このご夫婦とは長い人生を考えますと、最初の出会いはすれ違いざまの一瞬の”出会い”と言っていいと思います。

ところが、ブログを書き始めて記念すべき1000号を迎えたときに、偶然に再会を果たせました。

そのことが、1000号記念のキャッチコピーとして「1000号は、1000回の出会い」だったのです。

その時以降です”愛媛グルメ紀行”は、単に飲食店やそのメニューやお味等を紹介するにとどまらず、”人と人の縁”を求めての”旅路”にしようと、方向が定まったのは。

このお店の存在はワタシにとって、それ以降の”愛媛グルメ紀行”の路線を決定付ける大きな”ターニングポイント”となりました。

ちなみに、この再訪記事の記事番号は通算”1513号”になっています。1500号は自分でも気がつかない内に通過していました。

再訪した時、奥様の姿が見当たりませんでした。「アレ?奥様は?」とはワタシ。

「ええ妻は、本業に復職しました。妻の本業は保健師なんです」っと、店主さん。「じゃあワタシが初めてお伺いした時は?」っとワタシ。

「あの時は妻は産休中で、お店のオープンと重なりましたので手伝ってくれていました」と店主さん。

「あの時は”ブログ”で採り上げていただき、ありがとうございました。あの時以降”じゅんのつぶやき”を見たと言うお客さんが多数いらっしゃっていただきました」とは店主さん。

かつおフライ4
こちらは当日のメインディッシュ、”かつおフライ”です。

皆さんは、”魚類”の中で海を泳ぐスピードが早い魚の順位をご存知でしょうか?

一番早く泳ぐ魚は、マグロの仲間の”メカジキ”です。時速100キロ以上の猛スピードで泳ぎます。

二番目は”マグロ”で時速80キロ以上、そして三番目が今日のメインディッシュに化けた”カツオ”で60キロ程度で海中をまっしぐらに泳ぎます。

なお、カツオも身の危険を感じたときは時速160キロ前後の超高速で逃げると言いますし、魚の泳ぐ早さランキングも様々にありますから、一概には言えません。(以前瀬戸内海を走っていた水中翼船は時速70キロでした)

これはどういうことを意味しているかと言えば、”有酸素運動”のチャンピオンであるカツオは良質のタンパク源であり、同時に血合いにはビタミンB1などのB群、鉄分などのミネラル類を多く含んでいる”健康優良児”的な魚です。

その”鰹(かつお)”の調理法の代表選手が”刺身”であり”タタキ”です。つまり””で食べられることの多い魚です。

もちろん生以外にも、”鰹節”として日本人の味覚を支える大黒柱ですし、鰹節の前の段階の”生節”(なまぶし)は調理素材としてもよく使われます。

かつおフライ”の下には”当日のサラダ”として”ミズナ”と”ワサビナ”が敷いてあります。この二種の生野菜は、食感がもうパリパリです。しかも、”かつおフライ”というお料理の色合いに映えています。

かつお断面5
今回は初めて”かつおフライ”という調理法でいただきました。刺身に出来る”かつお”に小麦粉とパン粉をまぶして、まるで”トンカツ”の様に揚がったものが供せられます。

出された当初は、油の爆ぜる音がジージーと・・・。生と生節、及び鰹節以外のこういう”かつお”の姿は初めて目にしました。

店主・板長さんに「かつおをこういう形で拝見しいただくのは、初めての経験です」とお伝えしました。

「ええ、多分見たことがないでしょう。でも、まあ食べてみて下さい」と仰いました。

なるほど、口に入れてザクッと噛んだ瞬間はほとんど”トンカツ”です。でも次の瞬間にかつおの香りが口腔を充満します。

つまり、かつおの中心部はやや生に近い状態で供せられます。グズグズしていると、周りの衣の温度で中心部まで火が通った状態になります。食べ始めと食べ終わりでは、風味がまるで別のお料理の様に変化していきます。

プロの、修練を積んだ料理人の大胆な挑戦には完全に脱帽です。素人がとやかく言うレベルではありません。

鯛味噌汁6
こちらが鯛のアラを大胆に入れた”味噌汁”です。

中央に見える鯛のアラをご覧下さい。鯛のアラを入れた”味噌汁”は、瀬戸内では珍しくはありません。

つまり、”味噌汁タネ”に、鯛のアラを入れた。そこまでは普通です。ところがこの画像でお気づきになるかどうか?

鯛のアラのどの部分を入れたかで、店主の心が分かります。つまり、アラの中では最高の部位、”鯛の目の下”を大胆にもぶつ切りして入れてあります。

鯛の目玉と口の周りのゼラチン質、その大きな目を縦横に動かせる目の下の筋肉。人によっては意見が分かれるかも知れませんが、ワタシの経験では一番美味しい部位とされています。

つまり、そのお店に一番乗りしたお客、或は予約を頂いている客の中でお店として一番大切な客に出すものでしょう。

ただし、ワタシは前者です。

鯛のタイ7
さて、上の画像の白いもの、何だか分かりますか?分かれば、魚通の方かも。

これは”鯛の鯛”、もしくは”鯛中鯛”(たいのなかのたい)と呼ばれる””です。

硬骨魚の肩帯の骨の一部で、硬骨魚にはほとんどあるものですが、どの硬骨魚でもこの骨は”鯛の鯛”と呼ばれます。

見れば見るほど、目を持ったきちんとした魚に見えるでしょう?

江戸時代から、この”鯛中鯛”(たいのなかのたい=江戸時代はこう呼んでいた)は「めでたい鯛の中でさらにめでたい形である」とされ、縁起物として喜ばれていました。

つまり、上の項でも書きましたように”鯛の鯛”が含まれる部位が、味噌汁に入って入ることの意味を、江戸時代から”大切な客に出されるもの”として捉えられていたのです。もちろん、現代においては、そのことを知っている方自体がいなくなりましたが。

刺身8
刺身”は、鰤(ぶり)とマグロです。本来生もの=刺身は苦手ですが、この位脂が乗っていてトロトロの部位は美味しくいただけます。

生魚独特の臭みがないからです。

揚げ小松菜しめじお浸し9
こちらは小鉢に盛られた”煮物”です。

素材は”お揚げ”と”小松菜”と”シメジ”と、それに”ワラビ”です。お揚げ以外はどれも旬の物です。

”煮物”や”吸い物”は、そのお店の出汁が基本になっています。つまり、”煮物”や”吸い物”が美味しいお店が本物の”日本料理屋”さんです。

「この”お揚げ”さん、出汁の旨味を全部吸い込んで、他の素材へ”出汁の橋渡し”を上手にやっていますね!」っとワタシ。

「ええ、今仰られた”味のつなぎ”、”揚げ”の役目はそこに尽きます」と店主さん。

お子様は5歳と3歳。ワタシと出合った時、3歳のお子さんはまだ奥様のお腹の中でした。

店主さんとお話を重ねる毎に、初めての出会いの時の真夏の情景が脳裏を駆け巡りました。身重の奥様に中古住宅の2階を見ていただくために、階段を落ちないように手をすけたことが思い出されます。

ご飯10
ランチの決め手は、やはり”ご飯”でしょう。”お米”でしょう。

幾ら他のお料理が美味しくても、ご飯が美味しくなければ興ざめしてしまいます。

ところが、画像の”ご飯”を、よーーく見て下さい。

ご飯のお米、一粒一粒が立っているでしょう。艶があって輝いているでしょう。噛み締めれば甘いんです。

「日本人は美味しい米、それ自体が”旨い米”を得たが為に、美味しい副食への創意工夫が足りない」とは、世界的に言われていることです。

逆に言えば、ヨーロッパなど”不味いパン”しか手にすることが出来なかった民族は、セッセと不味いパンを食べ切るために、副食の調理に磨きをかけた。(ただし、これは完全に私見であり、偏見に満ちているかも知れません。ヨーロッパの方々、ゴメンナサイ)

つい最近ランチをご一緒した、ワタシのブログ友:”Kaori”さんご夫妻(ブログ名:Uber Days http://alexpluskaori.blogspot.jp/)、Kaoriさんは松山生まれでアメリカのロサンゼルス在住、ご主人のアレックスさんはドイツ生まれのロス在住。

3人でランチした時、ドイツ人のご主人”アレックス”さんは、ドイツ以外のヨーロッパのパンはフワフワ頼りなく美味しくない。それに引き換え”ドイツパン”は、繊維が硬くてシッカリしていて美味しいと。

でも、でも”アレックス”さん、日本の美味しいお米に比べたら・・・・・・ゴメンナサイ、お国の違いです。

さて、画像のお米は長野県産のお米です。実は店主さんのお生まれは長野県。美味しいお米を探しに探してたどり着いたのが、生まれ故郷の長野県産米。

「このお米、美味しいでしょう!自分でも驚いているんです。私はこういう飲食店をやっていますから、他のお店で美味しくないお米を食べると、正直ガッカリするんです。ところが郷里のこのお米、自分が食べた時、ああ違う!美味しい!と思ったんです」と、精一杯のろけられました。

フフフ・・・・「オラガ郷里の食べ物が一番美味しい」という原則通りのお答えでした。

でも、事実、本気で旨いのです!

大根カレー漬け11
今までご紹介してきたお料理も、日本食のプロの職人技の凄さに一々唸らされましたが、この日は上の画像で最後に大きく唸らされました。

上の画像を見ると、ほぼ全員の方が”大根の沢庵漬け”だと見るでしょう。事実ワタシも食べる前まではそう見ていました。

ところが・・・・・・ところが!なんです。口に入れた瞬間「エッ!!!コ レ ハ・・・・これは何???」

言葉になりません。ただ口の中で「□ △ 〇 ※ # ☆ ゞ ・・・・ёёё・・・・

伝統的な”沢庵漬け”の作り方は、大根を数日間日干しして、しなびた大根を、容器に入れて米糠と塩で1~数か月漬けます。その米糠の中に含まれる枯草菌の産出物によって、ダイコンは徐々に芯まで黄色に染まります。(今はほとんど人工着色料で黄色く染められている)

「たきざわさん・・・・・これは・・・・これは・・一体何で???」と搾り出すような声でお尋ねした。

すると、いとも平然と「ええ”カレー”です!」っと。「エッ・・・? え?カレーって・・・」とワタシ。

「はい、大根に塩をしましてね、その後カレーの液に漬けまして」と、店主さん。

確かにカレー風味の漬物になっています。「ウーーーーーン、やりますね!」ただの大根が、華麗な変身を遂げていたのです。

「アハハハ、やはり料理人ですから・・・アレ?っと思ってもらえるものを何時も考えていなきゃね!」

完全に脱帽です。修練を積んだ料理人の底力をマザマザと見せられました。興奮の連続の内に、完食していました。

「奥様におよろしく!ご馳走様でした」とお店を出るワタシを、玄関の外まで見送っていただきました。

「また、何度も来なきゃ!」っと、決意を新たにお店を後にしました。




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No title

じゅんさんおはようございます。
実はこのお店で先月の29日に退職する方の送別会をしました。
カウンターではなくて、奥の小部屋というのか席でいただきました。
ひとつひとつのお料理が運ばれてくるとみんなから歓声が起きました。
きれいですし、それからちょっとひねった工夫があって、、
コースでお願いしたのですが、ほどほどの量で、(若い人にはちょっと
少なかったかも、、。)自分には満足したものでした。
お料理だけなくて、テーブルの横に置いてあった爪楊枝入れから
トイレの小さいタオル地の手拭まで、隅々にまで神経の行き届いた
良い店でした。 
鯛の鯛は懐紙に包んでお財布の中に入れています。 でも、いまひとつ、その効果はないような、、。(笑)
またこのお店には行きたいと思っています。

それはよかったですね

謙介様
そうですか、29日と言えばつい最近ですね。多分その日のお昼頃に私が今日の記事にするために取材に行ったんだと思います。
ですから、時間差のニアミスだったんですね!まあ、それも奇遇の中に入りますね。

奥の座敷だと、落ち着いて食事が楽しめますからよかったですね。
そうでしたか、「爪楊枝入れから トイレの小さいタオル地の手拭まで」隅々に神経が行き届いていた。十分に納得ですね。あの店主さんの細やかな気配りならうなずけます。

また、お料理に一ひねりあって、職人技とチャレンジ精神には驚かされますよね。謙介さんにそう評価していただくと、我がことの様に嬉しいです。^^ありがとうございました。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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