「再訪 111 松屋」・「愛媛グルメ紀行」 529

お店に入ると、いきなり「アア、久しぶりやったなー!」と声を掛けられた。


そのお店は、昨年2月17日に”愛媛グルメ紀行”の228番目のお店としてご紹介した、”松屋”さん、本町7丁目の山越交差点東南角にあります。(「松屋」・「愛媛グルメ紀行」 228


お店は”創業明治38年”で、今から108年前のこと、”愛媛グルメ紀行”シリーズで採り上げたお店の中では最も歴史があるお店です。

玄関1
こちらがお店の玄関。目立たないお店ですが、松山の城北地区に住んでおられる方で、ある程度年齢がいった方なら知らない方はいないのではないか?という老舗”食堂”です。


明治の創業当時は”米屋”としてスタートし、途中から”旅館”に業種を変え、更に”旅館”を続ける傍らで”食堂”を併営されていた時代が続きました。

メニュー2
戦時中も営業を続け、旅館と食堂の併営が出来ない決まりが出来た後は”食堂”を残し今日に至っています。


1年3ヶ月振りにお訪ねすると、いきなり「久しぶりやネー!」と声を掛けていただいた今の女将さんは”4代目”です。


前回は大よそ30年ぶりにお訪ねしましたが、その時もまだ若かった頃の私を覚えていただいていました。


このお店の時間の経ち方は、実にっゆったりです。

いなり類3
お店を入るとすぐ左手にこの”寿司ケース”があって、”いなり寿司”や”巻き寿司”、更には”ばら寿司”が並んでいます。


このお店の”巻き寿司”は、極めて個性的です。ワタシは”巻き寿司”大好き人間で、市内で”巻き寿司”が美味しいといわれているお店のほとんどを食べてきましたが、このお店の”巻き寿司”が一番甘い!


何の甘さかと言えば、巻き寿司に巻き込んである”えびそぼろ”の砂糖の甘さです。これは、”美味しい=甘い”という時代を潜り抜けてきたお店に共通した味作りです。

鍋焼きうどん6
前回いただいたのが上の画像にある”鍋焼きうどん”です。


このアルマイト鍋に入って出てくる”鍋焼きうどん”も極めて甘いんです。


大鍋で大量に炊く牛肉は、最初に少量の砂糖で甘く味付けし、アルマイト鍋に移した後にもほんのちょっとだけ”砂糖”を加えれば、明治大正時代から続く”秘伝甘口出汁”の出来上がり。 

中華そば4
さて今回頂いたのは、このお店の三本柱メニューの一つ”中華そば”です。お値段は”鍋焼きうどん”と同じ500円です。


このお店の三本柱メニューとは、ワタシが勝手に思っているだけですが”鍋焼きうどん”と”中華そば”、そして”巻き寿司”だと思っています。


その根拠は30年以上前から今日に至るまで、このお店に入って他のお客さんの食べているメニューが”鍋焼きうどん”と”中華そば”に集中しており、持ち帰りのお客さんのほとんどは”巻き寿司”を注文されているとの観察結果からの判断です。

中華そば5
画像の”中華そば”、このメニューに限って甘くありません。


4代目の女将に「このスープは、”豚骨スープ”なんですね!」と声を掛けました。


すると「ウフフフ、うん”豚骨”と”鶏がら”よ!それに大量の野菜やね!」っと胸を張られる。


食堂の中華そば”というより、中華料理店、あるいは豚骨スープがウリのラーメン屋の味に近い味でしょう。実にシッカリした骨太のスープです。

アップ6
具材は、炒めた”豚肉”とタマネギ、ニンジンと白菜、それにカマボコ2切れです。後は刻んだネギだけと、至ってシンプル。


”だって、決して特注したような麺ではなく、ゴクありきたりの”中華麺”です。


ところが、これらが合わさったこの”中華そば”、”ラーメン専門店”のそれにも決して見劣りがしない出来です。

麺7
美味しく麺を啜っていると、4代目の女将が「今はナニされとるんー?」っと話しかけてこられた。


「うん、今は半分遊んドルンヨー!まあ勝手気ままってとこヤネー!」とワタシ。ここの女将は、ワタシの前前職をご存知です。その頃からのこのお店への出入りですから。


ウンウンそれがエエそれでエエンヨ!今まで真面目に、几帳面に働いてきたんやケーーン」と女将。


「私らもナーー、今では昼の2時までヤリヨルンヨー。2時がきたらお店閉める。そりゃー、昔は夜の9時、10時まで店開けとったけどなー。今は2時がちょうどいいんよ!」と。


このお店は今の4代目で終わり。後継者はいない。


ゆっくり、のんびり無理せずにやられて、少しでもながーーー~く、続けて欲しい。切実にそう思います。




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まいろです!

いかにも商売って感じではないどこかのどかなお店。
街の歴史の一部でしょう。
ずっと続けていただきたいものですね!

歴史そのもの

おーちゃん様
そうですねー。このお店は地域の歴史をそのまま象徴するお店ですね。
街の発展とともに栄え、街の元気がなくなくなるに従って、お店も年を取ってきた。

でも、このお店だけは、時間の経ち方がユックリ流れていく、そういう感じですね。

仰るように、少しでも長く続けていただきたいです。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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