「再訪 108 和ビストロきむら」・「愛媛グルメ紀行」 525

今日は”再訪シリーズ”108番目のお店、県道伊予川内線沿いの砥部町高尾田にある”和ビストロきむら”さんをご紹介しましょう。


このお店は、今年に入って1月11日に”愛媛グルメ紀行”シリーズ452番目のお店としてご紹介しております。(「和ビストロ きむら」・「愛媛グルメ紀行」 452


更に”再訪シリーズ”101番目のお店(通番504番目)として4月2日にご紹介したばかりです。都合3度目のご紹介となります。(「再訪 101 和ビストロきむら」・「愛媛グルメ紀行」 504


4月に”再訪シリーズ”として採り上げたのは、店主さんの奥様から「2月にお店をリニューアルしたので、一度見に来ていただきたい」とのお誘いを受けたことでした。

玄関1
こちらがお店の玄関。当日は雨でした。


実はその前にも3度目の訪問をし、その時は記事にはせず普通に食事をいただきました。なお、3度目の訪問の時に偶然にも、再訪のきっかけとなった店主さんの奥様にもお会いしました。


その奥様がブログを書いておられることを、今回店主さんにお聞きしましたので早速ブログを覗かせていただきました。ブログ名は”和ビストロ きむら  ゆるゆるぶろぐ。”でURLはhttp://ameblo.jp/udonya-kimura/です。

店内2
早速ブログを拝見し、コメントしようとしましたが「アメーバ会員IDを持っている方のみコメントできます」とありましたので、コメントを断念しました。


何故コメントしようと思ったのかと言いますと、奥様がワタシが訪問した日の4月24日にアップされていたメニューをその日にいただいたからです。


奥様のブログは、実に個性的な、そして感性的な”不思議ワールド”的なブログでした。決して誰にも真似できない、奥様の感性をそのまま表現されたもので、しばらく声が出ませんでした。


その独特の空気感、世界観、研ぎ澄まされた超個性的な世界に拍手を贈りたくてコメントしたかったという面もありました。ワタシには決して真似できません。


何と表現したらいいのでしょう?まるでメルヘンの世界が、不思議に現実の世界とクロスオーバーしているのです。宇宙人の世界ではこういう会話をしているのかも知れません。

メニュー3
さてこちらが当日の、”パスタランチ”メニューです。お値段は950円(内税)です。


メニューの上に張られている”付箋”、これは恐らくワタシが奥様のお誘いで2回目に訪問した時に「どういうメニューなのかを、もっと具体的にプレゼンスしたほうが、お客様にシェフの意図が伝わるのではないか」とアドバイスしたことを受けられての工夫なのでしょう。


それを忠実に表現されようとしたことは伝わりました。でも、この”付箋”方式はやはり”野暮ったい”のではないでしょうか。お洒落にお客様に、シェフの意図を伝えたいという趣旨からすれば、もう一工夫が必要ではないかと思いました。


せっかく奥様が、パソコンでの表現方法をご存知なのですから、ここは奥様の表現力を毎日のメニュー表に生かせないものでしょうか。

前菜4
さて、こちらが4月24日の”前菜”です。白い器で統一感を持たせられました。


毎回感動させられるのは、店主さんのそのメニューに対するアイデアの豊富さと的確さです。


以下に、個々の画像を通してご説明したいと思います。ただし、調理の素人ですから、シェフの意図を正確・的確にお伝えできるかどうかは保証の限りではありません。

コンソメスープ5
先ずは”スープ”です。


店主さんの”付箋メモ”では、”あわお鶏のコンソメスープ”とあります。スープの色は、あくまでも透き通ったやや薄い琥珀色です。


これは徳島の代表的地鶏”阿波尾鶏”(今では三大地鶏を追い抜いて日本のトップブランドに躍り出ました)から出汁を取ったもの。脂肪分が少ないからこそ、そして丁寧に丁重にアクを取られたからこそ、こういう薄い琥珀色に輝いた透明なスープが出来上がるのです。


スープの味付けも、あくまでも鶏の出汁を生かせるように、塩と胡椒でシンプルに徹せられ、実にいい風味が出ているのです。「ウフフフ・・・・・」、笑みが自然にこぼれます。派手さや奇をてらったところは一切ないホンモノです。

パプリカマリネ6
こちらは”パプリカマリネ”と”付箋”で説明されているもの。


パプリカ”とは”唐辛子”の仲間ですが、”唐辛子”の辛さの素の”カプサイシン”を全く含まない栽培品種です。このパプリカなら辛さ苦手のブログ友:”乱 駆郎”さんでも全く大丈夫!です。


なにしろ甘いんですから!この”パプリカマリネ”というメニューは、パプリカの肉厚でジューシーで甘いという特性をトコトン引き出されたお料理です。つまり、パプリカの持つ甘さを”マリネ”という酸味でバランスさせて仕上げられた。


このアイデア、実に光ります。

生ハムブンタン7
こちらは”生ハムとブンタンのカルパッチョ”と”付箋”で示されたメニュー。


生ハム”はご承知のようにやや塩分が効いたもの。それを柑橘王国の中でも既にマイナーとなった”ブンタン”を併せて使われた。


ここでは、平凡に考えると最近流行の”酸味を抜いた”甘い柑橘を使い勝ちかも知れません。もっとも、プロの調理人さんなら、その辺りは先刻ご承知でしょう。


ここで”生ハム”に、例えば甘い柑橘の代表選手”せとか”などを合わせると、それはもうデザートの世界になっちゃう。


ここはお料理の世界。シェフさんは意識して苦味と酸味をもった”文旦”を生ハムに合わせられた。敢えて文旦を使われた理由をお聞きすると、「味のバランスを考えたら文旦が最適だと!」っというお答え。

サラダクレソン他8
こちらは季節のサラダ。今は盛りの”クレソン”の苦味を使って、サラダを”大人のサラダ”に演出された。


ただ単に旬の野菜を使うというのではなく、他の生野菜とのバランスを考えて、アクセントに旬のクレソンを使われた。


プロと言う凄みを、さり気無く感じさせる一品でした。

パスタ9
さてさて、メインの”パスタ料理”です。このパスタ、初めてお目にかかりました。


皆さん、”ホウボウ”という魚をご存知でしょうか?”カサゴ”(愛媛では”ホゴ”と呼ばれる)の一種で、頭部が異様に大きい魚です。見ようによっては極めて愛嬌のある顔つきをしています。


この”ホウボウ”の”魚卵”と””を使われました。


パスタ料理で、”魚卵”(魚の卵)を使ったメニューはそこそこ目にします。一番代表的なのが”タラコ”や”メンタイコ”等の鱈(タラ)の魚卵を使ったメニューでしょう。和風スパの代表選手です。

パスタ10
その他にも、”トビウオ”の”魚卵”である”トビッコ”を使ったスパ。ワタシのお気に入りのスパ専門店”フォンターナ”さんの代表的メニューでもあります。

その他に”イクラ”を使ったパスタなど数多くあります。ですが”ホウボウ”の魚卵を使ったものなど、見たことも聞いたこともありませんでした。

普通、ホウボウは漁師さんの底引き網漁で網に掛かりますが、魚卵は切り捨てられることも多く、市場に出回りにくい魚です。

「イヤーー、多分ご承知でしょうけど”魚卵”を料理素材にする時、一番手間隙が掛かるのは”魚卵”を守っている膜を完全に取り除いてやることです。イクラなどは魚卵自体が大きいので、その点は楽です。ところが、この”ホウボウ”の魚卵は小さくて・・・・」っと店主兼シェフさん。

「でも、私はこの魚卵が好きで、これで”テリーヌ”を作ると美味しいんですよ!」っと顔が弾けます。

そして「実はこのメニューは”まかない”(シェフ自身や家族や従業員の為に作るメニュー)で作ったんですよ。そしたら””はこれは美味しい!でも”ホウボウ”ってどういうお顔をしているのか分からない!」って言ったんですよ。

「そしたらねー、祖父ちゃんが孫の為にと”魚類図鑑”を買ってきてくれたんです。するとね!””が”ホウボウ”の顔を見て、可愛い顔をしてる!って喜んでくれたんです。そこでレギュラーメニューに昇格させたんです」っと。

ホウボウとイタリアンパセリ11
もう涙が出そうになりました。最近ワタシ、涙腺が緩んで・・・・・・・

ホウボウ”は、刺身、煮付け、唐揚げ、塩焼き、鍋料理、干物など多種多様に料理される魚で極めて美味な魚です。また身以外にも、アラからは良い出汁が取れます。

事実「このパスタは”ホウボウ”(の骨)から出汁を採りました」とはシェフさん。

ワタシは魚の生を、単に醤油を漬けるだけでいただく”刺身”は苦手ですが、こうやって”ポアレ”されてるものは好きなんです。ただ単に焼くだけなら”ソテー”ですね。

ところが”ポアレ”は、ライパンに多めの油をひき、焼く調理法で、”ホウボウ”の表面の皮目はパリパリに揚がっています。その香ばしいことと言ったらありません。

ホウボウの卵”のネットリ感と、ホウボウの香ばしい焼き上がり(多めの油で)との組み合わせの妙は、食べていただくしか、そりゃあもうありませんよ。

ワタシの貧弱な描写力ではとても、その美味しさはお伝えし切れません。

まかない”から生まれたこの名品、「奥様、ブログアップされた同じ日に確かにいただきましたよ!」っと。

ご馳走様でした。このお店、まだまだ目が離せません。

なお明日からの8日間は「南予史探訪」と題して、内子町大洲市宇和町鬼北町日吉宇和島市そして吉田町の中世期の歴史をシリーズでアップします。長くなりますが、自分の出身地の歴史に触れておきたくて。

連休中に現地取材を2日間入れて、記事をまとめました。退屈な8日間になるかも知れませんが、ゴメンササイ。




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No title

お久しぶりです~。
この和ビストロきむらさん、とってもあったかいお店ですね。一番最初の記事を読んだときに、「う~ん」と思って二度目ですばらしいと思って、三度目のこの記事。じゅんさんがうるっと来たというお話のところ、私もとってもなんか感動しました。あったかすぎる・・・なんて素敵家族さんなんでしょう。お食事も手が込んでいておいしそう。付箋は確かにやめたほうが良さそうですけどw きっとお若い奥さんなのでまたいろいろかわいらしい技を編み出されてくれるでしょう♪

お忙しい中

Kaori様
Kaoriさんのブログ拝見していて(毎日チェックしています)、とってもお忙しいご様子なので、体力・気力大丈夫かなー?って心配していました。
そういう中を押して、コメントいただき恐縮です。

さてこのお店、家族総がかりで取り組んでおられます。シェフさんは、可愛い奥様にお尻を叩かれながらもご奮闘中(笑)

ですから、新しいお料理に関するノートには書き込みがいっぱい。その中から先ず、「まかない」で作って家族の反応を確認され、笑顔が広がれば、晴れてレギュラーメニューに昇格です。

いいですよねーー、こういうご家族。シェフさんのお料理のセンスとアイデアは抜群です。ただ、それをプレゼンスする方法がダサイ。ここは奥様の出番だと思います。^^

こんにちは

奥様のブログを少し読ませていただきました。
まさに異次元ワールドですよねえ。
どうして「こんにちは、店主の妻です、いつもお世話になっております」といった具合にまともに書かないのだろうと思いますが、これも若い人たちの表現なんでしょうねえ。

なんて頑固じじいみたいなことは言わずに、一度私もおじゃましてみたいと思います。

じゅんさん、こんにちは♪

私はパプリカは好きですwww

ホウボウを使ったパスタですかぁ♪
これはそう方々で食べられるパスタじゃありませんね。
私はほぼ、聞いたことがありません。
みんな知ってるかどうか、方々で聞いてみますねwww

これはホントに食べてみたいですね。私も近々行ってみなければ・・・。

私も奥さんのブログを拝見しました。
かなりお若いんでしょうねぇ。料理とともに、奥さんも一度見てみたいですねwww


別の世界

ファットマン様
コメントありがとうございました。ファットマンさんも、私と同じ感想を持たれましたか。^^

実は、私は奥様からリニューアルのお知らせのコメントいただきましたし、実際にお会いしてお話もしたことがあります。

ところが、ブログは、恐らく敢えてああいう文体や表現方法を創造されたのだと思います。敢えて異次元の空間を作られた。
そして驚くことに、あの文体というか、表現をストレートに受け入れることが出来て響きあう方たちの存在がいるということです。ファットマンさんが、例えば「・・・」と言う風に書けないものか?っと、指摘されたような文章は立派に書ける方なんです。

もはや、オジン代表の私では入り込めません。様々な人格や文体を含めた表現方法のクリエーターだと思います。

なお、お料理は見ての通りです。まあ、黙って一度召し上がってみて下さい。後悔される事はないと思います。お薦めです。

方々で

乱駆郎様
実は、私も方々で様々なお料理を食べてきましたが、ホウボウを使ったパスタは初めての経験でした。
しかも方々から材料を集めてきて作ったのではなく、親子を組み合わせた「親子丼」ですよ。この組み合わせだけは、幾ら多方面に人脈を築かれている乱さんで、しかも方々で探し回られても徒労に終わるかも知れません。^^

奥様も時々お店に顔を出しておられます。ぜひ、お訪ね下さい。確かに西洋料理の類ではありますが、「和」の心をお持ちのシェフさんの手にかかったものなら、食が進まれるのではないかと思います。

未知との遭遇があるかも^^

ご来店ありがとうございます。

こんにちは。宇宙人よめでございます(笑)。
じゅん様、またもやブログで取り上げて頂きまして、ありがとうございます。
当店のブログでの、あの文体、あの表現は賛否両論あるだろうとのことは、承知の上です。
じゅん様の推測通り、「よめ」というキャラクターは、容姿の無いゆるキャラのような立ち位置と思っておりますので、こういうアピールの仕方もありなのか。と、ご理解頂けたら幸いです。

またのご来店お待ちしております。
何度か足をお運びいただけると、「よめ」というキャラクターが、隠し切れず顔を出してしまうかもしれませんよ♪

わざわざのコメント

和ビストロきむら の奥様
わざわざコメントありがとうございました。

奥様のブログ、奥様が創作なさった世界でのことというのは承知しております。
最初拝見したときは、正直に言って戸惑いました。でも、直ぐに気が付きました。それは、ネット空間上で創造されたニューキャラクターだということに。ほぼ毎日拝見しております中で、ウフフっと楽しむ余裕も出てまいりました。

もちろん、私には創造できない世界です。私のように、ブログの世界や文体と実生活がほぼ重なり合って生きている人間には、その様な別世界を演出するなどという発想すら浮かびませんでした。

でも、なるほどこれもアリか!これはこれで立派な創作活動だと思うに至りました。また遊びに行きます。^^その時はよろしく^^

おつかれさまです~!

きむらさんのblogおもしろいですね!
僕的には好きな部類です。。^^
きっと新しいメニューも新しい感覚で生まれるのでは?!
ちょーっち遠いけど、いつか食べに行ってみたいです。。。

ああああ

おーちゃん様
コメントありがとうございます。
そう言われてみれば、おーちゃんさんのブログ表現と相通じる部分が確かにありますね。

まさに「あああああ・・・そうだったんだ!」って感じです。

ブロブと言う表現形式で、自由に別の世界を作って、そこで自らが楽しむ。おーちゃんさんのブログにコメントを寄せている方の「コメント」も、私から見れば一種独特なように思っていました。

ウーーーン、今まで発想すらしたことがなかった世界です。なるほど、この世界も奥が深い。今回、色々な面で学ばせていただきました。私は徹底的に頭が固いこともよく分かりました。

なお、時間ができたらぜひお訪ね下さい。その際に、奥様のブログを見て来た、と言っていただければ、お店や奥様の励みになると思います。是非お願いします。^^

こんにちは♪

じゅんさん こんにちは♪

先日の記事の後  うちの奥様からは「フツーすぐ行くもんでしょ!」とお叱りを受けつつ

へそ曲がりな私は ほとぼりが冷めた頃に ひっそりと行ってみる!なんて言い張ってましたら

また再燃しているじゃございませんか(笑)

以前は あまり魅力感じないと言ってた奥様も 行ってみたいなんて言い出しました^^

頃合をみて 伺ってみたいと思っているのです♪

まだでしたか

のしうめ様
あれれ、まだお行きになっていませんでしたか。それは奥様のお声に従って、今度はそっと、しかも早めにお行きになってみて下さい。

やはり、お店の外観と出されるお料理のギャップが大きいので、皆さんの関心を集めるのだと思います。

ここは純粋に、シェフさんの誠心誠意がこもったお料理をご堪能下さい。思わず「オッ!」っと、声が漏れるに違いありません。中々やりますよ!このお店。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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