「再訪 136 伊予 味芳」・「愛媛グルメ紀行」 564

今日は4度目のご紹介のお店です。それは、国道56号線沿いの伊予市市場にある”伊予 味芳”さんです。

このところ、”再訪シリーズ”も4順目のご紹介となるお店が増えてきました。超お気に入りのお店は、この際一挙にご紹介しておこうと思ったからです。

今まで4回ご紹介したお店は、イタリアンの名店”フォンターナ”さん、城南地区うどんの名店”うどん 麦わら”さん、そして昨日ご紹介した”Chinese Cafe DINING 茶縁”さんで、このお店で4店になります。

場所は、国道56号線沿いの伊予市市場にあります。

先ず最初にご紹介したのは、2012年9月3日(「伊予 味芳」・「愛媛グルメ紀行」 367)その時は”冷やしラーメン”を頂きました。

最初の訪問で、すっかりこのお店の店主さんやお料理の出来栄えのファンになりました。

2回目は、2013年1月21日(「再訪79 伊予味芳」・「愛媛グルメ紀行」 458)その時は”中華そば”を頂きました。もうすっかり虜(とりこ)になりました。

3度目は、先月2013年6月11日(「再訪 116 伊予 味芳」・「愛媛グルメ紀行」 538)この時は”冷麺”を頂きました。

玄関1
このお店の業態は”割烹”です。それなのに、今までの3回は全て””を頂きました。

そして4回目の今日も、注文したのは”麺料理”です。

実はブログ友:”ジンゴズンゴ”さんと、ジンゴズンゴさん命名の【うどん集中講義の旅】を最近スタートさせました。

そのテーマは、”愛媛の優れたうどん店”巡り旅、取り分け焦点を”官能的な麺”に絞りました。

メニュー2
そういう背景の中で、この”割烹のお店”が、夏仕様の”うどん”を出されていることは、前回の訪問で知っていました。

ワタシがゾッコンのこのお店で、”ジンゴズンゴ”さんと共に追求している”官能的な麺”を頂けるのか?

その点で、このお店は”和食専門店・割烹”のお店です。当然に、麺は手打ちではなく製麺業者から仕入れておられます。

そのお店で、”ジンゴズンゴ”さんと追及旅をしている中で、うどん専門店でないこのお店に”官能的な麺”を期待するのは酷だと思い、単独でお訪ねしたという訳です。

そこで注文したのは、このお店が”サラダうどん”と呼んでいるメニューです。お値段は650円。

興味の焦点は、製麺業者から仕入れられている麺を使って、どう?割烹の味に仕上げられているか?にありました。

サラダうどん3
この画像が、このお店が言う”サラダうどん”です。まあ見事な盛り付けではありませんか!

この”盛り付け”の妙に、先ず第一点”割烹”の力を見ました。

このメニューは、うどん店では恐らく”ぶっかけ”の系譜に属するものでしょう。

サラダうどん4
具材から見て行きましょう。

先ず、左上11時の方向に”キュウリの千切り”、以下時計廻りに、恐ろしく細い”海苔”、カマボコ、刻みサラシネギ、トマトの櫛切り、”椎茸の煮たもの”、”千切りハム”。

そして中央手前から”下ろし大根”と天カスの上に盛られた”半熟卵”の面々です。半熟卵には炒り胡麻が振り掛けられています。

彩りといい、材料のバランスといい、そして上に書いた盛り付けの妙、さすが”割烹”のお店の細かな手仕事です。

椎茸6
先ず、この”椎茸の煮たもの”に唸らされました。本日のこのメニューの中でも”割烹仕様”の最たるものでした。

思わず「こ・・・・この・・・・そ  う・・・このシイタケ・・・いいお味に煮あがっていますねーーー!」っと、自然に声が漏れた。

「ありがとうございます。そうですねーー、ウチはシイタケをカンピョウと一緒に煮ますから、そういうお味になるんです」っと、実にサラッと、素人の私に味付けの種明かしをされた店主さん。

このシイタケの煮物で、このお料理の格が決ってしまうほどの質の高さです。

刻みハム7
これは”千切りされたハム”です。

丁度これをいただいている時、店主さんと”蕎麦談議”に花が咲いていていました。

「いやーーー、蕎麦って世界が深いと思うんですよー。私ら和食の職人にとっても”旨い蕎麦”を打ってみたいという不思議な願望があるんです」

「そこでねー、徳島県の祖谷渓に行って”蕎麦道場”に一日入門しましてね!蕎麦打ちに挑戦したことがあるんです」

「生粉打ち(蕎麦粉100%)は、水回しからして大変だったでしょう!」っとワタシ。

「いえ、そこは何とかなったんです。ことろが、イザ蕎麦を切る段になりましてね!」と、店主さんが話を繋ぎます。

「蕎麦を折りたたんで、板を宛てて蕎麦切り包丁で切るでしょう!あれが出来ないんです、和食職人には」

「ああそうか!和食の包丁は、刃の構造が”引き切り”するように出来ている。それに比べて蕎麦切り包丁は”押し切り”ですね!」

半熟卵8
そ!そーーーなんですよ。私たちはどうしても包丁を引いてしまう。体が覚えているんです。それに比べて、蕎麦切り包丁は、包丁自身の重さを利用して真っ直ぐ上から押し切りして、決して引いちゃいけないんです」

「蕎麦切り包丁で押したら、手首を使って、蕎麦を押さえている板に沿ってちょっとだけ、こう”クイッ”とひねってやる!これが、和食職人には難しいんです」っと店主さん、手振り身振りで。

このお店をお訪ねすると、お料理に使う””の話から始まって最近の”穴子”の脂の乗り方の変化、味覚の変化など、お料理談議に花開く。

さて、天カスの上に乗せられた”半熟卵”が、このメニューの”味のコンダクター”の役割りを担っています。

コンダクターとは、一般的には”指揮者”を言いますが、お料理の場合は、全体の味のバランスを整える役割りです。

おろし大根9
例えば、この”下ろし大根”です。全体にピリ辛とした刺激を与えて、緊張感を演出してくれます。

ところが、大根でも葉の付いている上の部分が甘くて、尻尾の方、つまり下の部位が辛いんです。

ですから、1本の大根を下ろしても部位によって辛さが全然違います。当然に割烹ですから、そういうことは先刻承知で全体を満遍なく混ぜて辛さを平均化しています。

それでも、極稀に辛さが違うことがあります。その時に半熟卵を使って味を和らげます。これが味のコンダクター。

混ぜた10
個々の具材の味を少しづつ味わった後は、一気にかき混ぜます。

混ぜに混ぜて、複雑な味を楽しみます。混ぜた方が美味しいお料理には情け無用です。

こと””だけに関して言えば、冒頭に書いた<”愛媛の優れたうどん店”巡り旅、取り分け焦点を”官能的な麺”に絞って>という下りの”官能的”とは言いがたい”麺”でした。

しかし、このお店の具材のバランスのよさとシイタケの奥深い味、そしてなによりも酢味の効いた”出汁”の旨さには唸らされます。

やはり、これは”割烹料理屋”が手がけた”サラダうどん”です。総合力では多を寄せ付けないレベルです。

麺11
”麺”は、伊予市ではナンバーワンと言われる製麺業者から、麺の仕様を特注して仕入れています。

このお店の近くに、中華そば専門店と号する老舗”みかさ”さんがありますが、その”みかさ”さんも同じ製麺所から麺を仕入れられているそうです。

喉を通しただけで身震いするほどの”官能的”なムッチリ感には欠けますが、適度な腰と粘りで美味しく頂けました。

ただし、三津にある”躍る永木うどん”の様に、””を酢橘(すだち)を搾っただけで頂けるというものとは別種の麺です。

店主さんご自身が「麺を冷水で締めて、それに素朴に酢橘(すだち)を絞りいれ、僅かの醤油だけで食べる!これが理想ですよね!」と目を輝かされました。

「イエネー、一度だけ香川に”うどんツアー”と称して個人的に1日に5軒廻った日があったんですよー!」

「その時にねーー、二番目のお店で食べたうどんがそれだったんですよーー。あの味は忘れられません。もうそりゃあ、衝撃でしたね」と。

完食12
店主さんと、散々に”味談議”を楽しんでいる内に”完食”です。

「女房にね!うどんやラーメンのスープは残すように!って言われているんですよ。でもね!美味しければ無意識にスープ全部飲み干して、その後で女房の言葉を思い出すようにしてるんですよ!」

「ウフフフ・・・・・ありがとうございます!内緒にしときますよ!」っと、密談が整った。

最後にお子さんの情報を一部訂正です。今まで、お子さんは男の子だけ3人いて、その3人全員が中学を卒業すると同時に板前修業に、と書いてきました。この部分に一部ワタシの聞き間違いがあったので以下に訂正させていただきます。

店主さんのお子さんは全部で5人でした。その5人全員が男の子。その中の4人が15歳の春、板前の道を目指して旅立ちました。皆さん、現在修行中です。




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プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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