「再訪 134 瓢太」・「愛媛グルメ紀行」 561

今日で通算”561店目”のお店ですが、延々と書き綴ってきたこの”愛媛グルメ紀行”シリーズがスタートしたのは、2011年1月24日でした。

そしてこのシリーズのトップに選んだのは、平和通にあって萱町商店街の入口付近に昔からある中華料理のお店“梁山泊”さんでした。(「梁山泊」 真っ当な「B級グルメ店」①

ある時期、ほぼ毎日通っていたお店(約5年間)なので第1店舗目に採り上げました。

そして第2店舗目に採り上げたのが、今日561店目に採り上げる、三番町六丁目、花園町の電車通りを三番町通り西に入った”瓢太”さんでした。

それは2011年1月25日でしした。(「瓢太」 真っ当な「B級グルメ店」②

玄関1
こちらがお店の玄関。過去に何度、ここの暖簾を潜(くぐ)ったことでしょう。ただし、夜には一度もお訪ねしたことはありません。

このお店の営業のメインは夜です。美味しいオデンや季節の瀬戸内料理で”一杯引っ掛けて”家路に着くというお店です。

でも私は昼、このお店の”中華そば”しかいただいたことはありません。延々と、おおよそ10年以上、ただひたすら”中華そば”と”おでん”をいただき続けました。

シリーズの2番目に登場させたお店ですから、行った回数は数え切れません。全く同じメニューで通いつめました。ワタシは、同じメニューだけを食べ続けるには一向に平気なのです。

なお、このお店では”中華そば”と言っているもの、それを”松山ラーメン”と、ワタシは呼んでいました。

巷では、それを”瓢系”ラーメンなどと、今風に呼ぶ方もいます。”瓢太”さんが辿ってきた道程を語りますと、戦後の焼け跡から生まれてきたこのお店の”源流”を語らなければ、本当の道程(みちのり)は理解できません。

その歴史の重みと悲しみとを理解された上で”瓢系”ラーメンを語っていただけたら、このお店の古くからのファンとして嬉しいですね。

でも、今日はその歴史を紐解くことがテーマではありませんので書きません。

店外メニュー2
第2店目に採り上げるほど通いつめたお店を、なぜ今まで”再訪”しなかったか?

それは、このお店を採り上げた2011年1月当時、先代さんが、ある”お師匠”さんから伝えられ、ある意味全国的にも珍しい”中華そば”を、二代目さんも守り続けておられますから、昼間に限って言えばそれ以外にご紹介したいメニューがなかったからです。

ところが最近お店の前を車で通りかかって、何気なくお店玄関を見たところ、画像の”夏メニュー”なるものの張り紙を見かけたのです。

「オ?おおおお、オ???あの”瓢太”さんに夏メニューが?????」っと。

すると、その張り紙を見た日から時を経ずして、時折コメントを交換し合っている以下のお二人の記事を拝見しました。


それは”大洲のひでさん”の以下の記事(松山市三番町「瓢太」で久しぶりの中華そば。その甘さに魅了される!)と、”おっさん”さんの(久しぶりに行きました  瓢太

お二人の記事は先月6月15日、同じ日にアップされました。その記事を拝見して、急に”里心”が付いたという訳です。

しかも従来の”瓢太”さんでは、見たことも聞いたこともなかった”夏メニュー”なるもの。一体どういうメニューなんだろう?という好奇心で、2年半振りに再訪したという訳です。

辛口つけそば3
そして、レギュラーメニュー表には載っていない”辛口つけそば”というを注文しました。お値段は650円(内税)です。

お店に入って驚いたのは、先代の奥さん、つまり二代目のお母さんがお店に出ておられませんでした。(たまたまかも知れませんが)

そのお母さんに代わって、レジ係り兼フロアー係りに若い女性が入っておられました。

その若い女性に「このお店の”夏メニュー”というのは、何時頃登場したのですか?」っとお尋ねしてみました。

すると「さあ~ー・・・・3年位前でしたか?」と。時代と共に人も変わり、メニューも変わる!でした。

そば4
辛口つけそば”は、器の底に敷き詰められた”クラッシュ氷”の上に乗せられて登場しました。

なるほど、先代さんとは一緒にゴルフをしたこともあって、かなり親しくさせていただいていましたが、”冷たいラーメン”とは無縁の世界で、”お師匠さん”から習った、あの独特の”甘口超濃厚スープ”をただひたすら作り続けておられました。

先代から当代(二代目)に代替わりしてからでも、既に20年近く経っています。二代目さんが新メニューに取り組まれるのは当然と言えば当然。

麺を湯がいた後、冷水で締められて”クラッシュ氷”の上に乗せられ、オデンタネの””を半分に切って乗せ、その上にこのお店の”中華そば”の味の根幹をなす”厚切りチャーシュー”(豚バラ角煮と言ってもい)が乗ります。

さらに、カイワレと刻み海苔と刻みネギが乗せられて完成です。

氷6
”麺”は、中細の縮れ麺でした。このお店の看板メニューである”中華そば”は、中細のストレート麺だったように記憶しています。

この姿かたち、シーンを見ても・・・・・・・「ウーーーーーーン・・・」どこかインパクトに欠けるような、そのような予感がしました。

理由は分かりませんが、””自体が語ってくれない、無表情なのです。

「何を訳の分らないことを言っている!麺が語るなんであり得ないじゃないか!」っと思われるでしょう。

でも長年の経験で、優れた麺は、もちろん無言ではありますが迫ってくる何かがあるものです。

それがこの麺からは感じ取れない。

つけ汁7
つけ汁”にスープを張る前に、スプーンで唐辛子の粉をすくって入れられました。

”辛味”の秘密は、秘密と言えないくらい簡単明瞭。スプーン一杯の唐辛子の粉。・・・・

このお店の”中華そば”の”超甘口濃厚スープ”は、全国でもこのお店と、師匠を同じくする二番町の”瓢華”さんの2軒だけです。

その作り方は秘伝中の秘伝で、一子相伝(いっしそうでん=スープ作りの奥義・秘法は自分の子の中の一人だけにしか伝えないこと)的なもの。

このお店の初代店主さんと親しくさせていただいていた時も、決して漏らしてはもらえませんでした。(当たり前です)

ですから、初代店主さんに「このスープ作りの秘伝は、息子さんには早く伝えておくべきですよ。人生何があるかも分らないのですから」と言いました。それが今、活きました。

ですから”辛口つけそば”のスープにも期待していました。で、ちょっと、スープを啜ってみた。

「ん?ン?・・・・、秘伝スープの香りが伝わらない・・・・・・コレハ・・・・」

チャーシュー8
これが、このお店のスープ作りの土台となる”チャーシュー”、豚バラの角煮以上の厚みがあります。

これを甘い秘伝のタレで煮ます。そのタレが、このお店のスープの骨格をなしています。

早速味わってみました。この”チャーシュー”は、しっかり先代さんの味そのものでした。

つまり、このお店を支え続けている”中華そば”の味は守り継がれていることの証です。

お店のお客さんの9割以上が”中華そば”を注文されていました。

メンマ9
というより、”夏メニュー”と称されたものを頼んだには、そのタイミングではワタシただ一人。

お客さんの中には、明らかに出張中と思える”キャリーバック”を片手のサラリーマンが2人。

出張時にこのお店で食べた”松山ラーメン”の味にすっかりはまった方のようにお見受けしました。

そして、松山空港に着くや否やこのお店に直行、という状態でしょう。一言も物言わず”中華そば”を無心で啜っておられた。

この”メンマ”は、彩りの一種で、味を決定付けるものではないけど、なければ淋しい。

おでん卵10
このゆで卵は、オデン桶からヒョイと卵を取り出し、スパッと半分に切ったもの。

このお店の”おでん”は、喉を掘って震えながら「        ・・・・・・」っと言うレベル。

ですからつけ麺の具材に応用されて、当然に美味しい。肩肘張って突っ張って”らあめん”なるものを出して、そこに半熟の煮卵を後生大事に出す”ラーメン屋”さんが増えた。

でもそんな”宝物”の様に扱われる”半熟煮卵”より、このお店に普通のオデンタネ卵の方が余程美味しい。

麺11
さて、サテ、肝心の”麺”とつけ汁の味とバランスです。

先ず麺・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・香らない・・・・語らない・・・・存在感を主張しない・・・・・。

つけ汁・・・・・・・・・・このつけ汁の中に”瓢太”は・・・・どこ?

ズバリ言えば、このお店に来なければいただけない”つけそば”ではない。

普通に美味しいけど、このお店だからこそ物足りなさが残る。これが普通のお店であれば、それなりに満足していたでしょう。

でもここは”瓢太”さんです。ワタシは、”瓢太”さんでしか食べることができない”つけめん”を期待していました。

師匠を同じくする”瓢華”さんとも、味が明確に違う”瓢太”さんの”中華そば”は、既に一種の伝説的メニューになっていると、ワタシは先代さんに敬意を込めてそう考えています。

その意味で、今日いただいた”辛口つけそば”は、”瓢太”さん流にもう一工夫あってしかるべきではないかと思いました。

辛口つけそば”を”辛口評価”しましたが、もちろん美味しかったことは間違いありません。それが証拠に、麺も辛口つけ汁も一滴も残さず啜って完食しました。

やはりこのお店は、師匠から直接伝授された初代さんが更に味を深められ、それを立派に引き継がれている二代目さんが繰り出す”中華そば=松山ラーメン”のものです。



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なるほどです。

麺のよさが感じられなかったのがは、〆て冷えてたかもしれませんね。氷が敷いてあるのでなおさら冷えてしまい、美味しさが出てこなかったかも。
と分析しましたが、一番は中華そばの完成度が高いからなのでしょう。
松山ラーメンと称しても過言ではない特徴あるラーメン。このインパクトを超えるものはなかなかないでしょうから。
私も同じものを食しましたが、次はやっぱり中華そばを食べようと心に誓いましたので・・・
なんでも、大将は最近怪我をされたとか。心配ですが、今後も松山ラーメンを守っていただきたいですね。
ちなみに、「おーちゃんさん」ではなく「おっさん」ですので、念のため。

Re: リンク

四楓院様
間違いに気がついていただいてありがとうございます。早速訂正しました。

連日の猛暑の影響ではありませんが、冷や汗が出ました。

名前を間違った”おっちゃん”さんと、”おーちゃん”さんには深くお詫び申し上げます。

なお、先日”おが多”さんに訪問し取材ができました。その時の記事は8月7日にアップします。

今日はありがとうございました。

間違ってしまいました

大洲のひで様
まず、「おっちゃん」さんと「おーちゃん」さんの間違い、指摘していただいた方が他にもいらっしゃって早速、朝一番で訂正させて頂きました。
「おっさん」さんと「おーちゃん」さんの御二方様、大変失礼しました。今朝は比較的涼しいのに、朝から冷や汗が出ました。

また瓢太さんは、大洲のひでさんが書いていただいたように、その間、一時的にお店を休まれていましたが、今は元通り戦線復帰なさって営業されています。続けてほしいものですね。

さてつけそばの味がイマイチだった原因、ひでさんの仰る通りかも知れませんね。まだ、味がこなれていない感じがしました。そして、どうしてもあのお店の中華そばの完成度の高さとの比較になってしまうからでもありますね。何しろ、三代に渡って磨きに磨かれてきた味ですからね。

コメントありがとうございました。

おが多

おが多さんの記事を楽しみにしています。

不思議な体験

四楓院様
「おが多」さんでは、実に不思議な体験をしました。

周囲の環境と、頂いたお料理の不思議な関係です。

そういう体験が出来たことに、深く感謝の意を表します。どこまで、その不思議な感覚が文章で表現できるのか?

自信はありませんが、その記事を読んでいただいて、その時の体験を少しでも共有していただければ、望外の幸せです。

瓢系好きです。

私も、お昼に瓢太さんに行くことがあります。とても個性的でやみつきになりますよね。

最近臨時休業されていたようですが、瓢太さんの近くに「ラヴラール」という瓢系ラーメンが食べられるお店がオープンしたので、休業中はそちらで食べていました。

一途に甘いラーメンばかりで浮気したことがなかったのですが、じゅんさんの記事を読み、私は間違っていなかったのだと確信しました(笑)

おはようございます

他の人もコメントされてましたが、ラブラールというお店は瓢太の息子さんがやっておられるのだとか。昼はラーメン屋、夜は洋風居酒屋ということらしいです(今朝の愛媛新聞に載ってました)。
私は夜の部でときどき瓢太に通ってましたが(10数年前だと思います)、そのころはお母さん、息子さん、お若い奥さん(まだカノジョだったかも)といった構成で、これらの人たちが何代目さんなのかよく分かりませんが、ラブラールの店主さんとどんな関係になるのですかちょっと気になったりします。

いつでも食べられると思いながらもう何年も瓢太に行ってないような気がします。思いついたときに行っとかないといかんですね。

今日の愛媛新聞に

アカネット様
おはようございます。コメントありがとうございました。三津の「福磯」さんの時以来のコメントですね。覚えておりました。

さてアカネットさんが書かれた、花園町の「ラヴラール」というお店のこと知りませんでした。
ところが今朝の「愛媛新聞」の朝刊で「ラヴラール」の記事が載っていましたね。瓢太さん初代の息子さんが開かれたようですね。ですから、今の瓢太さんの二代目さんの弟さんが開店されたということでしょう。

早速行ってみたいと思っています。私は瓢太さんのあの甘いラーメンを一体何年食べ続けたことやら。今のように色々なお店の食べ歩きを始めるはるか昔のことですから、当時は「ここに決めた!」と思ったら、何日でも同じメニューを食べ続けていた時代でした。

確かに病み付きになる中華そばの味ですよね!

アレアレ

ファットマン様
たった今、花園町の「ラヴラール」さんのことで、コメントのお返しを書いたばかりでした。
私も今朝の愛媛新聞記事で知りました。

瓢太さんは、加藤さんと言われる方がやっておられます。私はその加藤さんの初代さんと親交がありました。息子さんは確か3人いらっしゃった様に記憶しております。
今の瓢太さんは初代加藤さんの長男さんが継がれていると記憶しております。ですから、今の二代目さんの弟さんが始められたということでしょう。
そのお店の存在は知りませんでした。昔通っていたころは、3人の息子さんとも面識がありましたが、もうはるか昔のこと。息子さんの側では覚えておられないと思います。

何れにしても、瓢太さんの中華そばは、他店はもちろん、他県でも食べることが出来ない超オリジナルな味です。落語家で、ラーメン党党首を自称なさっている「林家木久翁」さんも、瓢太さんの中華そばの大ファンでした。その「林家木久翁」さんが、全国でもここだけでしか食べることが出来ない中華そばとオリガミをつけられたこともあります。

「ラヴラール」さんにもぜひお邪魔してみたいと思っているところです。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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