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「再訪 145 四川飯店 菜温」・「愛媛グルメ紀行」 574

今日は今年の4月24日にお訪ねしたばかりの、通称道後樋又通り(県道六軒屋石手線)沿いにある”四川飯店 菜温”さんを再びご紹介しましょう。

このお店は”愛媛グルメ紀行”シリーズ515番目のお店としてご紹介したばかりです。(「四川飯店 菜温」・「愛媛グルメ紀行」 515

また、もともとはブログ友:”乱 駆郎”さんの4月4日の記事に触発されての訪問でした。(「四川飯店 菜温」の什景湯麺

その記事の中で、乱さんが絶賛されていたメニューが”什景湯麺”。今回はそれをいただきに来ました。

玄関1
こちらが通称道後樋又通りに面して、ひっそりと佇むお店の玄関。


本当に美味しいものを出すお店は味に自信があるから、大きな”看板類”や”プレート”を恥ずかしげもなくベタベタ”大書”するお店の作りとはまるで違います。


「ヤレ小麦は〇〇産のもの、醤油は□□商店のものを使っています!」とお店の壁に大書している店を見ると、気が小さいスピッツがやたらとキャンキャン吠えている姿が目に浮んでならない。恥ずかしくないのでしょうか?

カウンター2
こちらがスッキリしたカウンター席。このお店はカウンター席とテーブル席、それに僅かの小上がりがあるだけの小体(こてい=小ぶりな)なお店。


店内はシェフ兼店主さんと、その奥様と思(おぼ)しい女性と、若いフロアー係りの女性の3人でやっておられます。


ここのシェフは、元々は徳島そごうの中にあった”四川飯店”で修行をスタートされたそうです。(そのお店は、現在は閉店されています)


次ぎに松山の高島屋の中にある”赤坂四川飯店”で腕を磨かれた、真っ当な”四川料理”を得意分野とする職人さんです。(全日空と言われたかも知れない。聞き違いであったらご勘弁を)

メニュー3
さてメニューを見た。見る前から注文するものは”什景湯麺”に決めていました。


前回は下の画像の”葱糸湯麺”を注文しました。読み方は分りません。

ネギそば4
これがその”葱糸湯麺”で、お店の方は”ネギそば”と呼んでおられます。こちらは醤油味。


ところが乱さんがお薦めだったのは”什景湯麺”、しかもその”塩味”でした。


だから今回はお薦め通りに””什景湯麺”(スーチータンメン)の塩を頼みました。お値段は680円。


このお店のメニューの特質は、メニューの全てに英語で併記されていること。ここがやや異質。

スーチタンメン4
上の画像が注文した”什景湯麺(スーチータンメン)。日本語風読み方をシェフにお訪ねすると、横から奥様と思しき人が日本語読みを教えて頂きました。


また、シェフの修行歴も全てその女性の説明です。シェフは殆ど無言で淡々とお料理をこなされています。


今日は厨房が覗ける位置に座りました、ワタシが一番好きな位置です。


調理の様子が手に取るように見えるからです。調理の様子は以下の通りです。先ず、大きな中華鍋に油を廻し空焼きをされた後、一度油入れに戻します。


そこにタップリの油を注ぎいれて白菜を投入。それはさっと引き上げて油入れの上にある”穴あきボール”に入れて余分な油を切ります。


油を全て油入れに戻して、そこに透明のスープを張ります。そして塩を中心に調味料で味付け。中華お玉でスープを一掬いして何度も味見をして調味料を加減していかれます。

スーチータンメン5
その調理過程を見ていた奥様と思しき女性、タイミングを見図られて麺を湯掻き始めます。


麺が茹で上がりそうになると、何度も麺を数本、菜箸で掬(すく)って、麺の色合いをテリを確認されていました。麺の茹で上がりは、その麺の表面の変化で見極めておられるようでした。


麺が茹で上がって器に入れられた瞬間に、シェフが出来上がったスープを器に注ぎ完成です。絶妙のコンビネーションを見せて頂きました。その間に二人は全く無言です。


スープを啜ってみました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


言葉になりません。スープは澄んだスープなので、それの代表である”清湯スープ”(チンタンスープ)の中でも一番高級とされる”上湯スープ”(シャンタンスープ)ではないかと思いました。


実に気品に満ち溢れています。スープの味に深みと広がりがあるのです。けれど雑味は一切なし。このスープは塩を選んで正解です。


これが醤油だと、大豆を発酵させて作った醤油の味が勝ってしまって、この透明で雑味のない深い味を殺してしまうでしょう。

アップ6
頭の中が透明になるか、と思うほどの贅沢さを感じました。


スープの材料として惜しげもなく使った豪華な中国ハムなどの、素材の微妙な味が見事に溶け込んだスープでした。


具材は、白菜、キクラゲ、飾り包丁を見事に入れられたニンジン、名前が分からなかった葉物の中国野菜、エビ、鶉の卵、飾り包丁が入ったイカ、豚バラなど大よそ十種類程度が入っています。


それをこのお店では”五目そば”と呼んでいます。実に控え目。

アップ7
それら具材の持ち味を、塩で調整されたスープが支えている。引き出しているんです。1+1が、単純に2になるのではなく、5にも6にもなる調理の出来具合だと感じました。


余りの見事さに、全く一言も発することが出来ませんでした。


ただただ無言でスープと麺を啜って、具材のそれぞれの持ち味を堪能しました。

イカ5
まあこのイカとニンジンをみて下さいよ。


それぞれに細かく、根気良く”飾り包丁”の目が入れてあります。


一切手抜きしていない証拠でしょう。職人のプライドをそこに見ました。


一瞬で食べられ、目に止まらないかもしれない食材にまで手を込められてる。ホンモノですよ。

麺9
麺は細麺のストレート麺。


この麺がスープによく絡みます。ラーメン屋さんは、麺にスープが絡み易くする為に、麺を手で揉んで”縮れ麺”を開発されました。


でもこの””は、細身で真っ直ぐな麺なのに、そういう手間をかけなくてもスープがよく絡む、不思議です。

完食10
そりゃあ完食ですよ。


レンゲがついていたけど、そんなものに用はありません。器を両手で持ち上げて、最後のスープの一滴まで舐めて飲み干しました。


勘定を払う時、初めて言葉が出ました。「完璧に美味しかった!」っと。


すると奥様と思しき女性、隣に立っているシェフに向かって「お客様が、美味しかったって!」っと、まるで通訳をしているように伝えられた。


その瞬間、今まで全く無言であったシェフの顔にハニカミが生まれました。まるで”天使のハニカミ”の様に美しい表情でした。


その微かな含羞(がんしゅう=はにかみ、恥じらいの表情)の色は、かつての日本には多く見られた表情ですが、それを実に久しぶりに見た思いがしました。




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プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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