「再訪 148 北斗七星」・「愛媛グルメ紀行」 577

今日の”再訪シリーズ”148番目お店は、国道33号線沿いの東石井2丁目、スーパーセブンスター石井店の敷地内にある”北斗七星”さんを再度ご紹介しましょう。


初めてご紹介したのは、昨年1月20日のことでした。(「北斗七星」・「愛媛グルメ紀行」 209

定食4
その時に注文したのが上の画像、”特性ハンバーグ定食”です。お値段は1,080円(内税)でした。


その記事の中で、<ワタシが”愛媛グルメ紀行”シリーズを書いていなければ、先ず入らないお店かも>と書きました。

つまり、再訪する予定はありませんでした。美味しくないから、という理由ではありません。

余りに有名で巨大なレストランなので、ワタシの記事に仕上げることが難しいからです。お店の方ともお話できませんし、調理の過程を覗くことも出来ません。

メニューも、和食、洋食、鍋料理、お子様向け、それに”北斗”名物の”タラバガニ”メニューから単品メニューまで、ナンデモアリで実に幅広く対応されています。

そして前回いただいたハンバーグの出来栄えも、全くソツがありません。

では、なぜ再訪したのか?それは、国道33号線沿いに立っていた”のぼり旗”を目にしたからです。

玄関1
こちらが玄関。巨大なファミリーレストランです。

国道33号線から目にした”のぼり旗”には”そうめん”の文字がはためいていました。

「え?えええ???”そうめん”って、あのソーメン・素麺のこと???」っと。このお店で延べ577店目になりますが、今まで一度だって”そうめん”のメニューをご紹介したことがありません。

そうめん”なんて家庭で食べるもので、まさかレストランメニューになっているとは???!っと、驚き、同時に、「では、プロの調理人なら”そうめん”をどう調理し、お金が取れるメニューにどう仕上げるのだろう?」っという好奇心が湧いたのです。

店内2
麺類”をどう分類するかについては諸説あるようです。

ここでは、民族学博物館教授の”石毛直道”先生(今は別の肩書きになられているかも知れませんが)の分類をご紹介しましょう。それに拠れば、①手延べラーメン系列、②そうめん系列、③切り麺系列、④押し出し麺系列、⑤河粉系列の5種に分類されています。

その中で、”そうめん”の名前が文献で出てくる最初は、中国の北宋時代(960年~1127年)の頃で、当時”索麺”(スゥオメエン)とあり、そうめんの作り方が書かれています。

その具体的作り方は省略しますが、今の日本で作られている”そうめん”とほとんど同じです。つまり、日本の”そうめん”は、中国の”索麺”がその源で、音も中国音がなまったものでしょう。

我が国日本で”そうめん”に関する記録が現れるのは、昌泰年間(898年~901年・平安時代)のことで、中国の記録にある”索麺”を”牟義縄”(むぎなわ)と和名を当てています。

奈良時代から鎌倉時代にかけて”麦縄”(むぎなわ)という言葉でしばしば登場しています。

奈良の東大寺を建立するとき、大量の”麦縄”を購入したという記録も残っています。

つまり、現代の”そうめん”とは、日本では古くは”麦縄”と呼ばれていて、日本で”麺類”として初めて登場し定着したのは”そうめん”だった訳です。

涼風メニュー3
ところで日本の素麺発祥の地は、奈良県桜井市三輪地区です。”三輪素麺”は、全国で最古の”素麺ブランド”です。

また、日本国内1位の生産高を誇るのは播州の兵庫県たつの市、宍粟市、姫路市などでブランド名が”揖保乃糸”(いぼのいと)。

全国第2位の生産量は、九州の長崎県南島原市などで”島原素麺”のブランド名で知られています。

四国では香川県の”小豆島素麺”や、徳島県の”半田素麺”、さらには我が愛媛県には”五色素麺”が有名ですね。

素麺は麺類の中でも一番早く中国から伝わりましたので、全国各地で様々なご当地素麺があります。

今回はそうめんメニューの中で、ご飯物とのセットになってない唯一のメニュー”そうめん&天ぷらセット”を注文しました。お値段は850円。素麺で850円も・・・・・よく取れるもんだ!っと驚きました。

そうめんセット4
さて画像が注文した”そうめん&天ぷらセット”です。驚くほど当たり前、よく言えばシンプルですね。


内容は、素麺に天ぷら。それぞれのつけ汁と薬味だけ。これで850円。工夫らしく工夫といえば、素麺を乗せた笊にクラッシュ氷を敷いた程度。

この程度の工夫なら、今や多くのラーメン屋さんで出されている”冷麺”にもよく見られる工夫でしょう。

そうめん5
こちらが”そうめん”を単品で見たもの。調理のプロの仕事だと感じたのは、敢えて言えば”椎茸”の煮物でしょう。


後は、紅葉葉とキュウリの千切りをあしらいに付けて、彩りにミニトマト1個。


素麺を食べてみて分かったのですが、素麺の湯がき加減はさすがにプロだと感じました。我々が家庭で素麺を茹でると、大概茹で過ぎて、素麺のコシをなくしてしまいます。


でもこのお店の素麺は、こんなに細い麺にも関わらず、麺にちゃんとコシを残しておられます。これは真似できないでしょう。

天ぷら6
こちらは、もう一つのメインである”天ぷら”です。そば屋やうどん屋が”種物”に使う天ぷらではなく、天ぷら屋さんが出す”天ぷら”でした。


第一、天ぷらの衣の色が白くて軽くて上品。天ぷら油もいいものが使われている証拠です。もちろん、揚げたてで美味しい。


内容は、シシトウとカボチャとエビ3尾と、後は何だったか?天汁(てんつゆ)の加減も申し分ありません。

そうめんアップ7
この”そうめん”の麺を見て下さい。こんなに細いのに、しっかりした食感を持っています。コシが残っているのです。


先ほど書いた茹で加減だけが、この素麺の決め手なのか?疑問に思いました。間違いなくこの素麺、何時も食べている味とは次元が違うような気がしました。


そこで「どのこ素麺をお使いでしょうか?」っと、お尋ねしてみました。

麺8
すると厨房に聞きに行ったフロアー係の女性、「奈良県の三輪素麺を使っているそうです」とのお答え。


日本で一番有名な素麺製造業者は、奈良県の”株式会社三輪そうめん山本”でしょう。創業は亨保2年(1717年)で、戦前は宮内庁御用達として名高い会社です。


この”株式会社三輪そうめん山本”の代表的商品は”白龍”という極細麺で、平成21年から今年にかけて3年間連続の”モンドセレクション最高金賞受賞”商品として有名です。”白鬚”という”超極細麺”も有名です。


なるほど、自信を持って850円取るだけの値打ちはあると思いました。たかがそうめんですが、次元が違うそうめんもあるということを初めて知りました。

完食9
そりゃあ”完食”でしょう。その理由は二点。量が少なかったことと、美味しかったこと。


愛媛グルメ紀行”シリーズを600回近く書き続けてきました。しかも私は自称”人類ならぬ麺類”です。


でも、でもまだまだ知らなかった世界がありました。麺の世界も実に奥が深い、正直にそう実感しました。


明日、お訪ねするお店がこの時点で決まりました。それはまた明日に。


そして、この”そうめん”にまつわる話は、全く意外な展開を辿(たど)ることになります。この記事を書いた時点では予想もしていなかった”動顛の展開”(どうてんのてんかい=想像もできなかった話のつながり)です。


それは明日の更に明日、つまり明後日(あさって)のお話です。







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おはようございます

先日、小豆島の道の駅のようなところで昼ごはんを食べる機会がありまして、ざるそうめん(大)650円など馬鹿馬鹿しいと思いましたが他によさそうなものもなく、食べてみたらコシがあってなかなかおいしかったです。食べ放題500円で雰囲気代コミの平家谷流しそうめんは毎年愛好しているのですが。
小豆島にしては太目で少しいい麺なのか、ゆで方にもコツがあるのかもしれませんね。

お早うございます

ファットマン様
小豆島のそうめんはコシがありましたか。なるほど。

実は明日も明後日も「そうめん」がテーマなのですが、素麺に質の違いがあって、しかもそれはそうめんのコシに大きく影響することを学びました。

もちろん、茹で方や、茹でた後の処理、そして食卓まで運ぶ段取りとスピード、これらが全て絡んでいるとは思いますが。

気軽に楽しめる流しそうめん、あれは自然のなかで涼をとりながらいただく、あの感じが好きですね。私はもっぱら宇和町の明間にある流しそうめんですが。

明後日の記事をご覧になって下さい。そうめん侮りがたし、っていうものをご紹介します。
毎日暑いですが、お体にはお気をつけ下さい。

お久しぶりです

お久しぶりです!

昨日、ようやく『愛媛グルメ紀行』を再読し終えました。
もう1度整理し直して、気になったお店を連絡いたします!!

それと、愛媛の『鯛飯』『鯛そうめん』に関して、ご意見を聞かせて下さい。
公式観光HPや『るるぶ』などのガイドブックには、必ずといっていいほど、
“愛媛グルメ=鯛飯、鯛そうめん”というように大きく紹介されているのですが、
色々なHPを検索すると、鯛飯や鯛そうめんを記述しているのは観光客ばかりです。
地元の方々にとっての“鯛飯や鯛そうめん”の位置づけは、一体どのようなものなのでしょうか?
『ハレ』の日に頂く行事食なのか、もしくは『昔はよく食べていた・・・』ものなのか、
横浜のサンマーメンのように、地元の人はほとんど食べないようなものなのか…。

有名な三津の『鯛や』や三番町の『五志喜』など、鯛料理はそれなりに値も張るので、
旅程に組み込むべきものかどうか、とても悩ましいところであります。

よろしくお願いします。

追伸:色彩のコントラストがとても美しい写真だった『馳走革命88』さんですが、
残念なことに閉店されていたようですね…。やはり、2階という立地も響いたのでしょうか。

本当にお久しぶりですね

miyatom様

本当にお久しぶりです。連日の猛暑、どうお過ごしかと案じていました。お元気そうで何よりです。
「愛媛グルメ紀行」を通読、再読していただきありがとうございます。書き手としてはうれしい限りです。ご希望を何通りかリストアップされ、その中で、日程やら交通手段、私の空き日程などを調整して絞り込めばいいと思います。

さて、愛媛の「鯛飯」と「鯛そうめん」についての質問ですね。偶然ですが、明日16日に、その「鯛そうめん」の記事をアップします。その中で詳しく書いておりますので、それを明日ご覧になった上で、再度質問事項をおまとめ下さい。

それに応じまして「鯛飯」と「鯛そうめん」についての私の見解をお示ししましょう。愛媛県は、長い長い海岸線を持った、細長い県です。その長さ故の特徴を持った県です。それも含めて明日以降にお答えします。

No title

鯛飯・鯛そうめんの記事が翌日に掲載されるとは何という偶然!!
確かに、鯛飯も南予と中予でスタイルが違うとは聞いたことがあります。
明日の記事を読んで、疑問点がありましたらもう1度質問しますね!

『愛媛グルメ紀行』を再読してみて、気になった郊外店TOP3はこんな感じです!

1位:ランチと喫茶の店 リンジーズ
2位:峠茶屋
3位:なかまる/手打ち蕎麦処 富そば

それにしても、じゅんさんは“麺類”を自称するだけあって、本当に麺好きなんですね!
今回の松山旅行では、その影響で僕も麺類ばかり食べてしまいそうです!

追加

miyatom様
明日の「鯛そうめん」の記事は、全く偶然です。なお、明日の記事では「鯛飯」には触れていません。
明日のコメントで「鯛飯」についてはご説明しましょう。書かれたように、中予(愛媛県の中部)と南予(愛媛県の南部)によって、名前は同じでも全く違った食べ物です。それは歴史的地理的違いによって、別の食べ物になっています。

明日の記事は、「鯛そうめん」における偶然性だけではなく、更に、何故(なぜ)更に大きな偶然性に遭遇したのか?それを実感されることでしょう。

これが、常日頃私が言っている「縁」ではないでしょうか。

No title

ご無理をなさらないよう、ご慈愛下さいませ、

恐れ入ります

やまちゃん様

適切なご注意に痛み入ります。確かに猛暑の中、ばて気味で息も絶え絶えといったところが実態です。

ただ性分なのでしょう、走り出したら中々止まれないようです。

仰るとおり無理しないで、気長にやりたいと思っています。コメント、恐れ入ります。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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