「うめたこ本店」・「愛媛グルメ紀行」 606

今日は大洲市徳森(おおずし とくのもり)にある、仕出しと割烹のお店”うめたこ本店”さんをご紹介しましょう。


このお店のことは、ブログ友:”ファットマン”さんの次の記事で知りました。郷里の野村町に帰っていた帰り道で寄ってみました。(うめたこで天丼(車海老2匹でどやねん)


場所は、国道56号線を松山から大洲市内に向かっていると、”松ヶ花交差点”がありますが、その交差点を左折して東南方国行くと約250m程のところにあります。

玄関1
このお店は、昭和50年に”仕出屋”から出発なさいました。今年で38年目になります。


ここ”本店”の他に”うめたこ別館山の家”もあって、そこは宿泊も出来ますし岩風呂大浴場がご自慢です。本店からは送迎用マイクロバスも用意されているそうです。


創業は今お店に出ておられる女将さんのお父さんで、当代は二代目です。

牛鬼2
これら店内の奇抜な装飾品は、先代お父さんのご趣味です。店内には”大皿”や”大きな磁器の壺”などが、所狭しと飾ってありますが、当代の女将さんによりますと「大皿以外は、中国のおみやげ品です」っと。

そこで、珍しい店名の由来をお伺いしました。

すると「ええ、”うめたこ”は姉が付けた店名なんです。””と””は、昔から”食い合せ”でしょう!食い合せを一緒に食べると食あたりするって、アレっですよ」っと、昔懐かしいお話が飛び出した。

「だからいっその事”梅・蛸”にして、商売も当たるようにってね!」っと当代の女将さん。

確かに昔は”食い合せ”という”合食禁”(がっしょくきん)が言われていた時代があって(757年制定の”養老律令”にも、その記載がある)、その代表的なものは”鰻と梅干し”や”天ぷらと西瓜”等です。

「いやーー、懐かしいお話ですねー。今の若い方に”食い合せ”と言っても、もう通じないでしょうねー」っとワタシ。

メニュー3
さて、”ファットマン”さんの記事には、豪華な”天丼”が採り上げられていました。大きな”クルマエビ”が2尾も天ぷらとして大きな丼に乗っかっていました。


それは、今のワタシには手が負えないので”海老フライ定食(並)”を注文しました。お値段は1280円です。


女将さんに「”海老フライ定食”の””と””との違いは何でしょう?」とお聞きしてみた。


「ええ、”大”はジャンボ海老が1尾、”並”は普通の海老が2尾付いています」とのご説明でした。

海老フライ定食並4
その”海老フライ定食(並)”の画像がコレ。


実に堂々としたサイズの”クルマエビ”が2尾、お皿にドンと鎮座しているではありませんか。


それに、野菜サラダと夏と野菜のフライ、味噌汁、ご飯、漬物、そして”タコ酢”が全部の陣容です。

海老フライ5
ところで、”クルマエビ”の水揚げ日本一は”愛媛県”だということを、ご存知でしたか?


その”クルマエビ”のサイズを表すものとして、”1キロ何尾”と言う基準があります。


女将さんに「どういう海老を使っておられますか?」っとお聞きしたところ「ええ、海老フライに使っているものは”30”です」と答えられました。


つまり、このお店は”1キロ30尾”サイズのものを使っておられるという意味です。市場では大きいサイズに相当します。つまり”大きいサイズ”の一種の代名詞をただ単に”30”と言います。


なお”クルマエビ”のサイズは、市場では大きく言って五種類に分けられますが、サイズ”30”は”クルマサイズ”(約80g)と呼ばれ一番人気があるサイズです。


なおサイズ”40”は”小クルマサイズ”(約50g)と呼ばれ、天麩羅屋さんで主に使われます。

海老フライ6
どうです、この”クルマエビ”の威風堂々としたフライ姿!


尾から一節だけ海老の殻を残し、後は頭部まで綺麗に剥いてからフライにしてあります。この”クルマエビ”、何も付けなくて、それだけで旨いんです。


女将さんに言いました、「この海老フライ、そのままで何も付けずに食べられますね!旨いですねーーー!」っと。


すると女将さん、ニッコリ微笑んで「もちろんジャンボ海老も美味しいんですが、本当に一番美味しいのはこの”30”です」っと。(お客さん!分かっておられますね!っていう顔つきでした)


しかもこの”クルマエビ”で一番大切な、或いは一番美味しいのは”海老頭部”の一般に言われる”ミソ”の部分です。この美味しい部分をちゃんと残してフライにされているかどうかが、”海老フライ”の味の命なんです。


しかも”クルマエビ”にも””があって、初夏から秋にかけてがそれなんです。一番美味しい季節に当りました。

海老頭7
などと、頭の中で様々に考えながら、写真を撮っていると”クルマエビ”にギロッと睨まれました。凄まれました。


「オイ!、ゴタゴタ、御託を並べるなんでアホやで。熱い内にトットと食っちまいな!」っと。


そして「テメエの目は節穴か?よーく見てみろテンダ!オレっちの頭の中の”ミソ”っていうのはなー、こんな風なんだよ!見るだけじゃダメだよー、食ってみてから話しろっテンダヨー!」っと。

海老頭ミソ
クルマエビの頭(かしら)”に言われたとおり、よーーく見ますと、目の下から衣が付いているところまで、その全部が無傷で残っています。


この中に、海老で一番うまい部分”ミソ”がタップリ詰まっていました。蟹(カニ)でも、甲羅にへばりついている”カニ味噌”が一番美味しいでしょう?あれと同じです。


クフーーー、旨い!!参ったよ!”クルマエビ”のカシラ!恐れいりました」っと独りごちました。

タコ酢9
濃厚な海老を散々に楽しんだ後は、口腔内を綺麗サッパリ洗いなおす役目の”タコ酢”に向かいました。


日本では”弥生時代”から、”蛸壷漁”が行われていて、海中から時折その時代の”蛸壺”が大量に発掘されます。


キュウリとタコ酢の相性が抜群です。海老は個性ある濃厚な味なので、それを口中から消すのには”タコ酢”が最適です。

完食10
この画像でお見せした”お皿”。ここに”クルマエビ”の大きいサイズのものが2尾あったのです。


ところが、ワタシが食べ終わった後の”お皿”をご覧ください。頭から尻尾、更には手足まで綺麗サッパリ無くなっているでしょう?


ええ、頭の殻まで美味しくバリバリ音をさせながら食べちゃったんです。殻の香ばしかったことと言ったらありませんでした。


頭部と尻尾を何処かに隠したのでは、決してありません。全部ワタシの胃袋に直行です。これが理想的な”海老フライ”の食べ方です。


ところで、ワタシが過去にご紹介した中で以下のお店の”海老フライ”、実に無残でした。「レストラン 比来野(ひらの)」・「愛媛グルメ紀行」 179
同じ大洲市にあるお店です。地域では有名店です。


でも、”海老頭部のミソ”など、その痕跡すら全くありませんでした。どこかに溶けて無くなっていたのか?


そして、”海老フライ”を美味しくいただく理想形とは程遠い姿が下の画像です。海老の殻が硬すぎて、歯が立ちませんでした。

エビ残骸7
2匹のエビの頭部に、果敢に挑戦した時の残骸の様子がコレです。


唖然としたことを今でも鮮明に思い出します。”ミソ”はありませんでした、どこに行っちゃったのでしょう???


海老フライ”は、よーーく、お店を選んでいただきたいですね。





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こんにちは

自分のブログにも書きましたが。
あまりエビ天がおいしいので、生簀から出して調理するんですかと聞いたら、奥さんが「いいえ、さんじゅうで仕入れてるんですよ」とか言われたので、私は30匹ずつ仕入れるのかと思ってました!
エビのサイズのことだったんですねえ。今日初めて真相がわかりました。さすがじゅんさん博学ですねえ。

私もここのエビは頭まで食べてしまいます。あまりエビ味噌って意識していませんでしたが。なにせパリパリとおいしいですわ。食べない人もいますけど損してるんじゃないですかねえ。

エビフライ定食のグレードのくだりで、質問と女将さんの答えが微妙に食い違っていますが。エビフライ(上)が(大)ってことなんですかね。あれ以上大きい車エビというのも若干興味を惹かれたりしますが(笑)。

サイズ

ファットマン様
そうだったんですよ。「30」は、市場関係者や飲食店の仕入れ関係者なら直ぐに分かる言葉と意味ですね。
特に市場関係者によっては「30」と言わずに、「符牒」(ふちょう)で言う地域もあります。なぜかというと、消費者には意味をさとられないようにする為です。
私、1周間だけ大学入学前に「バナナの卸売業者」でバイトした経験がありますので、何となく見当が付くんです。

そして女将さんとの遣り取りで、微妙にズレが出ているとことまで、よく気が付かれましたね。さすがファットマンさんです。

メニューには「上」と書いておられましが、それには「ジャンボエビ」を使いますから(恐らく車海老とは別種だと思います)、つい、言葉には「大」が出たのだと思います。海老は湯掻いてしまえば、どの種の海老でも赤くなりますから、素性が分からなくなります。

何れにせよ、このお店のエビフライ(並)は、頭からバリバリやってこそ、その価値が出ます。せっっかくいただくのですから、最大限に美味しくいただきたいですよね。

気になってたんです

お久しぶりです!
両親ともに南予の出身なので、
この近くの道を通っては、
うめたこって??と思って気になってたんです。
ずっとずっと前から。
バスの窓から見る電柱の広告を見ては
何が出てくるんだろうと。

謎が解けました。
が、今日ほどエビアレルギーを恨んだことはありませんT^T

え?

くく様
確かに大洲市周辺では「うめたこ」の看板屋広告見かけますよね。

しかもそのネーミングからは、どういうお店か?の想像が付きにくい。私も不思議な屋号だな!って思っていました。

すると、まっとうなお料理屋さん、仕出屋さんだったんです。おまけに、ネーミングの謎も解けました。

で「エビアレルギー」って?  色々アレルゲンは多いことですが、海老もアレルゲンのひとつだったんですか。それは何だか人生の何割かは損しますね。日本人ほど海老好きな民族はいないそうですから、ご馳走!ッて言う時には必ず「海老」がでますもんね!

ともあれ、お元気な声が聞けて嬉しかったです。^^コメントありがとうございました。

No title

お疲れ様です~。
うめたこ、宴会では何度も利用したことはあるのですが、ランチでは行ったことがないのです。
今回のエントリで、俄然行きたくなってしまいました!
エビフライも美味しそうですし、チャンポンも気になりますね~。

お早うございます

大洲のひで様
そうですよね、ひでさんは地元も地元ですよねー。確かに、このお店のメインは夜の食事や宴会、それと仕出しのようでした。

ワタシがランチを頂いた時も、お客さんはもう一組でしたから。

でも、ここの”車海老”料理、いやーーー久しぶりに「海老食ったぞーー!」って喝采を上げたくなるくらい美味しかったです。もう尻尾から頭の先、長いヒゲまで全部しゃぶりつきしました。

ぜひ一度お試しください!そしておっしゃったように、チャンポンも気になりますね。私も郷里に帰った時は、また寄ってみたいと思っているところです。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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