愛媛県外特別編・山陰」・「愛媛グルメ紀行」 646

今日は、”愛媛グルメ紀行・特別編”として、先月”出雲”を取材旅行する際に立ち寄ったお店の中の3軒のメニューをご紹介しましょう。


県外編なので、この記事をご覧になって自分も訪ねてみようということにはならないと思いますが、自称”人類ならぬ麺類”のワタシ、ご紹介する3店は、全て麺類のお店です。


先ずは、兵庫県豊岡市出石町(とよおかし いずしちょう)の名物”出石そば”の名店をご紹介しましょう。

出石皿そば南枝玄関1
上の画像が、”出石そば”の元祖を誇ります”出石そば 南枝本店”(なんし ほんてん)の玄関です。このお店の創業は、江戸時代に遡ります。


創業”宝永3年”(1706年)と言いますから、今から何と307年前です。”出石そば”の始まりは、”仙石越前守政明”(せんごく えちぜんのかみ まさあき)が信州上田城より国替えとして但馬国出石藩の”出石城主”となったことに由来します。


なお、上に書いた信州上田城の城主”仙石越前守政明”(せんごくひ えちぜんのかみ まさあき)ですが、その祖は美濃出身の”仙石秀久”(せんごくひでひさ)(仙石政明の曽祖父)です。その”仙石秀久”の三男が”仙石秀重”(せんごく ひでしげ)です。


なぜ上のような細かい事を書いたかと言いますと、今の松山市「束本町」の町名由来となった人物こそ上記した”仙石秀重”(せんごくひでしげ=後の”束本秀重”)に他ならないからです。この事は、以下の「松山市の地名・町名由来」で採り上げています。(「松山市の地名・町名由来」・ 「束本町・樽味町」 33


つまり、兵庫県豊岡市出石城主となった”仙石政明”と、松山市の束本町の町名由来となった”束本秀重”(元の”仙石秀重”)とは、縁続きなのです。


四国伊予国という島国にあってもなお、全国各地の歴史と決して無縁ではあり得ないということです。


話を元に戻します。さてその折に、信州のそば処にあった”上田城”から国替えになった城主の”仙石越前守政明”(せんごく えちぜんのかみ まさあき)は、お国のそば職人を”出石城”に伴ってやってきました。


その”仙石氏”と共にそば打職人として家臣等に随伴して出石城にやってきて、初め”大黒屋”と称し出石に最初のそば店を創業したのがこのお店の由来です。


その後、嘉永6年(1853年)に、出石藩主より「南枝(なんし)」の店名をいただき、今日に至り”出石そば”の基礎を築いたお店です。

出石皿そば南枝そば2
このお店は、観光客が集まるところから言えばやや離れた所にります。


このお店の息子さんが”南枝 小人店”を、”出石城”近くの観光の中心地に出しておられますが、地元のおばちゃんに取材したところ、やはり”本店”さんにはまだ敵わないとのことでしたので、少し歩いて本店まで来たという訳です。


出石そば”の特徴は、通常1人前5皿で供されるところにあります。ただ、1皿に盛られた蕎麦の量は大人なら2~3口程度で食べられる量なので、それだけでは量的には心もとない。


そこで、1皿単位での追加注文も可能な店が多いようです。ですから、お店では60皿食べたとか、80皿達成などの色紙が壁面をにぎわすことになります。


蕎麦は実を丸引きしており、所謂(いわゆる)”田舎蕎麦”が特徴であるので、蕎麦の色は茶褐色をしています。


それに加えて、徳利に入った出汁と、薬味として刻みネギ・おろしワサビ・トロロ・うずらの卵1個が出されました。お店によって、それらの薬味類には多少の違いがあるようです。

出石皿そば南枝皿そば3
さあて、これが1人前5皿で供せられた”出石そば”です。このお店、立地から言えば言わば”場末”にありますが、さすがに出石そばの元祖を名乗るお店、客が次から次へと詰めかけます。


すると、絶えず”湯がきたて”の”活きた蕎麦”がいただけるということです。


このお店の店主さんは、今はワタシの母親年代よりやや年上ではないかと思える(80代後半ではないか)おばあちゃんで、やや腰を曲げながらも、次から次へと舞い込む注文を的確にこなされています。


頭が自然に下がりました。「おばあちゃん、ありがとう」ってお声を掛けたくなりましたが、昼時の厨房は戦場です。控えました。

出石皿そば南枝皿そば4
当然に手打ちですから、蕎麦の幅は不揃いですが、どうです?この”瑞瑞しさ”(みずみずしさ)


蕎麦は、蕎麦粉に挽(ひ)くときの挽き方で、そば殻毎挽(そばがらごとひ)くとこの蕎麦のように黒っぽい”田舎蕎麦”になります。


蕎麦粉の中心部分だけを挽くと、白っぽい”更科蕎麦”(さらしなそば)に、蕎麦の実の甘皮部分も一緒に挽くと鶯色(うぐいすいろ)の”藪蕎麦”(やぶそば)になります。


蕎麦の風味が一番強いのが”田舎蕎麦”です。まあ、アッという間に1人前を平らげました。

出石皿そば南枝皿10枚5
迷うことなく、5皿を追加して注文。それも、アッという間に胃に収まりました。


ウン、間違いなく美味しかった!300年を超える伝統、さすがですね。

出雲そばメニュー6
さて、こちらは島根県安来市(やすし)にある”吾妻そば”という蕎麦屋さんです。”足立美術館”の隣にありますので、観光客で満席状態が続くお店です。


ここでは”出雲蕎麦”をいただきました。”出雲蕎麦”とは、日本の三大蕎麦の一つで、全国でも有数の蕎麦処です。


なお三大蕎麦の残りの二つは、岩手の”わんこそば”と、信州の”戸隠蕎麦”(とがくしそば)と言われています。ワタシは”蕎麦好き”なので、わざわざ岩手県盛岡市まで行って”わんこそば”も食べていますし、もちろん信州(長野県)の”戸隠蕎麦”も食べています。それぞれ2回行っています。


また”出雲蕎麦”を食べたのは、これで3度目(上に書きました”出石そば”も3度目です)という、まあ一種の”蕎麦マニア”でしょう。

出雲そば割子そば7
出雲蕎麦”は、一般的には”割子そば”(わりごそば)が出雲の郷土料理で、その他に”釜揚げそば”という食べ方も、出雲地方の郷土料理です。


四国に住んでいる我々は”釜あげうどん”なら一般的ですが、”釜揚げそば”には馴染みがありませんね。


でも”釜あげうどん”とて四国の郷土料理で、”釜あげうどん”を食べている県は四国四県と宮崎県だけなんです。(「再訪 179 七里茶屋」・「愛媛グルメ紀行」 630


出雲の”割子そば”は、三段の丸い漆器にそばを盛って出す”割子”(わりご)そばがもっとも有名な形ですが、このお店もその伝統を守っています。

出雲そば割子そば8
割子そば”の食べ方は、ちょっと変わっています。他の地方の蕎麦に比べて、出汁の掛け方が違うのです。


一般的には、”ざるそば”や”せいろそば”で食べる時の食べ方は、蕎麦をだし汁の中に入れる場合が多いですね。ところが出雲そばの場合、だし汁自体を漆器の器に入れて食べます。初めての方は戸惑うでしょう。(いわゆる、ぶっかけというスタイルで頂きます)


なお、”割子”(わりご)とは、一般的に言う”重箱”に相当します。


江戸時代、”松平不昧公”(まつだいら ふまいこう=「ふまいこう」というのは茶人の号で、松江藩藩主だった方です。同時に「ふまいこう」は、江戸期を代表する茶人でした)つまり”松平 治郷”(まつだいら はるさと)が出雲松江藩の第7代藩主であったころ、松江に”茶の湯文化”が花開きました。


その頃、生まれたのが”割子そば”で、当時の文化人や商人たちは”出雲蕎麦”を”割子”に入れて、野外で食べたのが始まりです。


なおこのお店の”割子そば”は、唸るほどのものではありませんでした。

蒜山焼きそば9
最後にご紹介するのが、岡山県真庭市の”蒜山焼きそば”(ひるぜん)です。


画像の”蒜山焼きそば”(ひるぜん)は、、岡山県真庭市蒜山地方のご当地グルメの”焼きそば”を言います。愛媛で言いますと今治市の”焼豚玉子飯”や、八幡浜の”八幡浜チャンポン”に当たります。


この”蒜山焼きそば”(ひるぜん)。2011年11月12・13日に開催された第6回B-1グランプリで(兵庫県姫路市で開かれた)1位の”ゴールドグランプリ”に輝きました。


2006年から毎年開催されているB-1グランプリで、西日本勢のゴールドグランプリは初めてという快挙を成し遂げられました。


なお、わが愛媛今治の”焼豚玉子飯”は、2012年(平成244年)近畿・中国・四国B-1グランプリin鳥取で、先ず”ゴールドグランプリ”(優勝)を獲得し、、北九州市で行われた、第7回B-1グランプリでは、2度目の出場ながらも、”ブロンズグランプリ”(第3位)に輝いています。

蒜山焼きそばアップ10
画像の郷土料理””蒜山焼きそば”(ひるぜん)は、ジンギスカンのタレや味噌だれを用い、具材にカシワ肉(親鶏の肉)を使うことが特徴です。


それに近年では、”蒜山高原産のキャベツ”も必須の食材となっていまして、画像を見ていただいたら分かる通り、しっかりカシワ(親鳥肉)とキャベツが具材で輝いています。


この焼きそばに掛かっているタレが独特で、我々愛媛県はどちらかと言うと広島食文化の影響を微かに受け、焼きそばには広島産の”オタフクソース”を使う場合が多くなっていますが、こちらはジンギスカンのタレ。


同じように見えても、全く別の食品であることに気が付きます。でも、味は好き好きなので、”蕎麦”の様に、遠くまでわざわざ食べに行くというワタシの個人的執念をかきたてる程のものではありませんでした。


さて、駆け足で”麺料理”ばかり3種ご紹介しました。食の文化は当然ながら、地域が変わればまた違った味わいのものになります。この経験で、また今年も1年の齢(よわい)を重ねようとしております。





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プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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