「居酒屋 とんま」・「愛媛グルメ紀行」 715

今日は道後樋又の、通称”樋又通り”(県道六軒屋石手線)に面している居酒屋”とんま”さんをご紹介しましょう。


このところ想定外の忙しさに見舞われていまって、近場のお店にしか行けない状況が続いています。今日も”樋又通り”から新しいお店の情報をお伝えしましょう。

玄関1
このお店、先ずは店名でしょう!”とんま”なんですよ。由来をお伺いせずして、お訪ねした目的は果たせないでしょう。


お店に入って注文をした後、直ぐに厨房にいらしゃる店主さんにお尋ねしました。「大変に珍しい”店名”ですが、一体これは?」っと。


すると店主さん、言下にこう仰いました。「ウフフ、ええ、私の人生そのものですよ!」っと。

外メニュー2
玄関脇には、この”外メニュー”が置いてあります。紙テープでベタベタ貼り付けて、飾り立てたところは一切ありません。(消費税増税前の価格)


店主さんは続けられます。「ここで店を開いてまだ21年、まだ駆け出しですよ!」っと。


「ところが、気が付いてみると今年が”還暦”ですよ。僅かな期間働いたサラリーマン時代の年金が、今年からもらえるんです。フフ、足しなんかにはなりゃしませんけどね!」っと。

店内3
「このお店は、お寿司屋さんなんですか?」っと、ワタシ。


「いえいえ、そう見えるかも知れませんが、マア、そう・・・”何でも屋”ですよ!」


「定食類も出しますし、酒の肴も出します。まあ、気取らない”居酒屋”ですよ」


「そりゃあ、経済成長していた時代は賑わいました。ウチだけじゃありませんよ。以前はこの通りにも、随分多くの飲食店がありましたよ」

水槽4
店主さんと話していて、フト・・「誰かに見られている!」っと、視線を感じました。「え?ナニ?誰?????」っと。


店内を見回して気が付きました。そう”水槽”の彼らの”片目の視線”でした。粘りつくような強い、片目の視線・視線でした。


思わず言い訳してしまいました。「え???イヤイヤ、違うよ!君たちを食べに来たわけじゃないからね!」っと。


ところが彼ら、ワタシが食事を終えて勘定を済ませるまで、視線を外すことはありませんでした。


「気のせいだろう!」ですって?イエイエ、真面目に言っているんです。ワタシの動きに合わせるように、彼らに片目の動き、皆合っていたんです。

あじフライ定食5
さて、コレが注文した”あじフライ定食”です。お値段、680円です。(内税・消費税増税前の価格)


「いよいよ消費税が上がりますね」っとワタシが話し掛けますと、それに関する店主さんの気持ちが一気に横溢(おういつ=あふれだす)しました。(このお店は消費税増税前に訪問しています)


「今までの消費税・・・一度も価格を引き上げたことなんてありません。人一倍儲けたいだなんて、考えたこともありません。出来るだけ安いお値段で、私が出来ますものを提供したい!その一心でやって来ました」

あじフライ6
こちらが”あじフライ”です。このお店独特の”甘辛いタレ”が掛かっています。香ばしくカラッと上がった”あじフライ”2枚が輝いて見えました。


「そりゃあ、3%から5%に上がった時だって、仕入れ値は全て消費税を含んだ価格になりました。すると、お値段を据え置くということは、お店の利益を削りだすことに他なりません」


「でも、8%から10%に!・・・・・私たちがやっている個人飲食店で、10%の原価アップを吸収できるお店なんてありません。そんな利益率・・・・・今のお値段でそんなことが・・・・・・・・・・・」っと、後は言葉になりませんでした。

味噌汁7
味噌汁”も美味しかった。


うめき声に変わって店主さんの声・・・・・・・・。返す言葉がありませんでした。恐らく、こんな本音を初対面の客に話した経験などなかったでしょう。実に寡黙な店主さんです。ワタシより5歳も年下。


なお誤解される方がおられるかも知れないのでここで書いておきますが、ワタシがブログを書いているなどとは一言も言っていません。もちろん、iPhoneで画像を撮っていますから”普通”ではない、とは思われたでしょう。


でも最近スマホで写真を撮っている光景は、日常の光景になっています。「ブログを書いてそうだから、そういう客にはおべんちゃらを言っておくと無難」っと、コメント頂いた方がいますが、それは"お店にとって失礼"というものです。


厳しい言い方をするなら、そういうコメントは”下衆の勘ぐり、ここに極まれり!”というものでしょう。


想像するに、ワタシの年格好と風体に、ふと日頃思い溜めていたものが一瞬に噴出したのではないでしょうか。

サラダ8
この”サラダ”だって、手を抜かず丁寧に作っておられます。声猛々に”能書大書”するお店に比べて清々しい。


「大型店はに厳しくて、自分の相手をしてくれる小さなお店を”ベタほめする”」と、コメントで書かれたこともあります。その程度の基準で書いている訳ではありませんが、そういう見方をされるということは、まだまだワタシの”筆力”が足りないということです。更に励みます。


店主さんが続けられます。「”食品”は、お金持ちの人でもそうでない人でも、何方でも買わざるを得ません。せめて、その”食品”くらいは、何故消費税の対象外とできなかったのでしょう?」っと。


ただし、この記事をアップする日は既に消費税騒動に、一定の落ち着きが出ているかも知れません。この国の政策責任者の”現場想像力”の決定的な欠落には目を覆うばかりです。


そこに、4人組のお客さんがお店に入ってこられました。その時点で店主さんとの会話は終わりです。

玉子焼き9
フ~~~・・・・・この”玉子焼き”、そう、美味しかった!文句なしに。


店主さんとの会話は、自然な雰囲気で静かに控えめに話が進みました。


政治的な問題を、声を高めて話す考えは全くありません。

盛り塩10
勘定を済ませてお店を出た時、玄関脇に”盛り塩”がしてあることに気が付きました。


この”盛り塩”には、様々な由来説がありまが、”飲食店”に於いては”人寄せの為の縁起担ぎとしての盛り塩”という趣旨で飾ってあります。


この縁起担ぎ、笑い飛ばすことはできません。


切なく祈りながら、「少しでもお安い値段で、一人でも多くの方に喜んでいただきたい、自分が出来る人様への”貢献”はこれしかないんです!」っと絞りだすような声で応えられた店主さんの思いが、ここに全て込められているからです。





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まいろー!

消費税は辛いですにゃー!
あまりに馬鹿らしい税制、、
笑悲税って感じですね。
また、消費者が慣れてしまう現実も恐ろしいです。
この大きくて小さな国はどこへ向かっているのでしょう??

大きくて小さい国

おーちゃん様

お久しぶりですねー^^お元気そうで何よりですね。

「大きくて小さい国」、ってドンピシャ!ですね。古臭い言葉で言えば「言い得て妙」ですね。

慣れるんですよね、これが・・・いつの間にか忘れられていく。そして、皆が忘れた頃にまたぞろ、彼らは「財政危機」と宣伝を始める。「これでも欧米に比べるとまだ安い!」っと。

自分たちの歳費を削ることは今回も、忘れた振りを決め込んでいまう。質(たち)が悪い。

No title

脱サラでチェーン店のフランチャイズをはじめた夫婦は、親の店を引き継ぐより何倍もの苦労があります。またファミレスで無愛想に仕事をする男の子が、親をなくしてがんばっている苦学生かも知れません。もう少し大きな目でお店を見てもらいたいです。年上の人に失礼ですが。

観点の違い

読子様
2度めのコメントですね。苦言を呈するコメントを書くのは、書く方にとっても心理的負担が掛かると思います。それを押して、敢えて苦言を呈していただいたことに謝意を表します。

前回のコメントでは、「日の出食堂」の時でしたね。初回訪問の時から「ベタベタ」した記事を書くのは如何か?と疑問を呈されていましたね。でも、あのスタイルは私流の方法なので、各人各様なスタイルがあって然るべきだ、と回答しましたね。

今回は、人を見る目の問題に疑問を呈されています。もっと大きな目でお店を見るべきだと。ご説ごもっともだと思います。ただ、本日の記事で、上のお説がどこから出てきたのかが?分かりかねます。「下衆の勘ぐり・・・云々」という部分からでしょうか?

一般論としては、人を、或いはお店を表面で捉えるべきではなく、大きな目、深い思いを持って見るべきだ!というのは正論です。それに異論はありません。

ただ具体的なこととなりますと、様々な事例があります。既に還暦をとうに過ぎました私には、私なりの観察方法があります。自分の信ずるところを歩むのみです。私なりのスタイルで。ご理解いただけないかも知れませんが。

ただ冒頭書きましたように、疑問を呈するコメントを頂けるということは、一般論としてもありがたいと考えていますが、読子さんの場合もそれは同じです。ありがとうございました。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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