「韓国風居酒屋 ひまわり」・「愛媛グルメ紀行」 753

今日も最近ずっと組んで仕事をしている相棒と、仕事の流れで”西垣生町”に来てお昼になりました。


何時もなら「Hさん、この辺りで何処かご推薦のお店はないですか?」という質問があり、ワタシが知っているお店をご案内するというパターンが続いていました。


すると、この日は「Hさん、実はここまで来たら行きたいお店があるんです。昨日妻と午後5時半ころ来て、食事をしようと思ったら、まだ夜の部には間がある!って断られちゃったお店があるんですよ。ネットで調べたんですが、かなりの人気店のようです」っと。

玄関1
そこで、彼から案内され訪問したのが画像の”韓国風居酒屋 ひまわり”さんです。


西垣生町の海側にある”木材団地”のかなり手前の、”今出港口バス停”から南に入った住宅地の中にあります。お店の西裏側は”大新田公園”です。


この地で開業されて20年近く経ったそうですが、ワタシは全くその存在を知りませんでした。主な営業は夜の居酒屋ですが、午前11時30分からの”ランチタイム”にも営業されています。


このお店自体を知りませんでしたから、お店に入ってメニューを見ていた段階ではこのお店の”驚くべき内容”に気がついていませんでした。

メニュー2
もちろんメニューに”ハングル文字”でルビ(フリガナ)を振ってありましたから、韓国料理のお店であることは分かります。

先ず、”韓国家庭料理”のお店というのを、お店の”名乗り”にしておられます。そこでメニューを仔細に見ました。通常ワタシたち日本人が”韓国料理”をイメージしますと、”焼肉屋”さんをイメージすると思います。

そしてその”焼肉”も、”ロースだカルビだ”と、牛肉の最高部位をウリモノにするお店が数多くあります。ですから、お値段だって高くて当たり前!っとイメージされている方が圧倒的だろうと思います。

ところがこのお店の”定食メニュー”です。トップに揚げられているのが”焼肉定食”であるのは普通に理解できます。ところが2番目に”プルコギ定食”がきて、3番目に”サムギョプサル定食”と続いています。このメニューの並びに、驚かされました。

このメニューは、”日本人へのウケ”を狙ったものではなく、お値段に関係なく本当に美味しい、或いは真正面から”韓国料理”に向き合われた結果組み立てられたものである、と感じました。

なお”プルコギ”とは、”プル=火”であり”コギ=肉”のことで、直訳すれば”焼肉”そのものですが、安い部位でも美味しく食べることができる工夫がされており、日本で一番近い料理といえば”すき焼き”でしょうか。”サムギョプサル”とは、”サム=数字の三”であり、”豚の三枚肉=豚バラ”のことです。

日本にいると、韓国では牛肉ばかり食べているのでは?と錯覚しますが、韓国では”テジ=豚”も好まれ(但し、値段が安いから好まれるという面もありますが)、広く食べられています。

ミッパンジャン3
上に書きました、”日本人向け”とされていないと感じた根拠のもう一点は、上の料理三品です。

これは、韓国の料理店ではどのお店でも見られるもので、注文していないのにサービスで出されるものです。つまり、お値段は無料です。これらを”ミッパンジャン”と呼びます。食べてしまえば、また追加してもらえます。

日本でこの三品を食べるには、別料金で注文するのが普通です。ですから、韓国から日本に観光に来て”韓国料理”のお店に彼らが入ったとします。

上の三品の中で、例えば一番手前の”ナムル”を指さして注文したとしたら別料金を要求されて、「日本人は”ケチ”だ!」っとなります。要は”文化の違い”です。

このお店は注文した品が出てくる前に、黙ってこの三品からなる”ミッパンジャン”(ミッパンジャンの種類や品数は、お店によって様々です)が出されました。韓国の食文化をストレートに、全くさり気なく当たり前に前面に出されています。

ナムル4
この画像は、”ミッパンジャン”の一部として出された”ナムル”です。


ナムル”とは、もう知っておられる方が多いと思いますし、スーパーなどでも普通に売っていますが、モヤシや山菜や野草などを塩茹でしたものを調味料とゴマ油等で”和えた”ものです。


韓国の家庭、と言ってももう田舎でのことでしょうが、”ナムル”用の野草などは、野山に自然に生えているものをそれぞれの家で採取してきて使っている時代もありました。(今もそうなのか?は分かりません)

オイキムチ5
こちらは、ご存知”オイキムチ”です。つまり”オイ=きゅうり”ですので、”きゅうりのキムチ”です。


キムチ”は、アジア食文化を代表する”発酵食品”の一つです。日本でも”醤油”や”味噌”や”日本酒”の他に、”納豆”や、”なれ鮨”などの豊富な”発酵食品”の食品群がありますね。


アジア一体に広がった”発酵技術”が、食品の保存と旨味成分の飛躍的増大をもたらし、人間に新しい食品のシーンを提供してくれています。

ペチュキムチ6
上の画像も日常生活で当たり前に見られる”キムチ”で、”ペチュキムチ”ですね。”ペチュ=白菜”ですから”白菜キムチ”のことです。


韓国における”キムチ”の種類は、200種ともそれ以上とも言われています。野菜類だけではなく、魚介類のキムチも多種多様ですし、”水のキムチ”だって”ムルキムチ”という名であります。


北朝鮮と韓国のキムチの味の一番大きな違いは、北朝鮮のキムチは”甘い”けど、韓国でも南へ行けば行くほど”辛く”なります。

南の端の”釜山”などは、北に比べて温かいので腐敗するスピードが早い。ですから、それを抑えるために塩を多めに投入してあります。ですから、南のキムチは塩辛い。

プルコギ7
上の事などを、相棒に説明していますと「Hさん、韓国料理に詳しいですねー!じゃあ、肉系で”じゅん”さんのお薦めは何ですか?」っと尋ねられました。


そこでワタシは迷わず「じゃあ”プルコギ”にしたらいいです。安いけど、韓国料理の中で安くて旨いといえば”プルコギ”ですから」っと、お答えしました。上の画像が”プルコギ”です。


なお、”韓国食事情”に詳しいのは、ワタシは言わば”好奇心の塊”であるが故です。


何でも通り一遍等のところで抑えることが出来ません。異文化でも異国の歴史でも、国内の歴史でも地誌でも、気になったらトコトン調べなければ気が落ち着かない性格なのです。

豆腐チゲ8
この画像は、ワタシが頼んだ”豆腐チゲ”です。”キムチチゲ”に比べて、具材の種類が豊富です。


キムチや豆腐はもちろん、ホルモン等の内蔵類、魚介類、じゃがいも、人参、大根等の野菜類、更には”トック”(韓国のお餅)なども入っています。


なお、韓国料理で”ご飯”が出ますが、器も箸もスプーンも、金属製です。そして”ご飯”は箸では食べません。必ずスプーンで食べます。


それは、例えばこの画像の”豆腐チゲ”や、”カルビタン”や”ソルロンタン”などの”タン=汁”料理など、多くの場合、ご飯はそれらの汁気タップリの中に投入して、美味しいスープに浸して食べるのが一般的だからです。


韓国では、ご飯を入れた金属製の器を直接手で持ってご飯を食べることは下品とされていて、必ず汁などと混ぜて金属製のスプーンで食べます。これも単なる”食文化”の違いです。

全体9
二人が注文したものプラス”ミッパンジャン”が並んだテーブルを見た相棒、「じゅんさん、コレって全体を二人でシェアして食べましょうよ!、料金は合計額の折半ということで」っと提案がありました。

韓国で考えられる”おもてなし”とは、”テーブルや机の足”が折れんばかりにテーブルいっぱいにご馳走の品数を並べることとされています。

「幾らそんなに並べられても、全部は食べきれません!」っと断っても、彼らは一向に気にする風はなく、ただ”ケンチャナヨ~”(気にするな!)で終わります。

それに彼らの日常の挨拶で、真っ先に出てくる言葉は「◯◯さん、ご飯食べたか?」です。(今の時代はそうではないかも知れません)

三度三度当たり前に食事ができる時代が、当たり前にずっと続いていた訳ではないという、韓国の過酷な国際環境(数えきれないくらいの”侵略”を受けた歴史を持つ)が生み出した産物だとも言われています。

このところ、日韓双方で互いに”嫌日感情”と”嫌韓感情”を煽り立てる風潮が目立ちます。日韓双方共に愚かなことです。それを言い立てる人は、”歴史を点”でしか捉えられない人です。

歴史は、今目の前に見えることだけで判断してはならないのです。なぜかといえば、””は過去からの連続の中の豆粒でしかありません。

瞬間に”今見えた”と思った事象は、気が遠くなるほど続いている歴史の中のホンの瞬間、断面に過ぎないのですから、瞬間的に見えることだけで判断せず連綿と続いている歴史の底流を見据えなければなりません。

完食10
さて二人で食べていますと、アッという間に”完食”していました。


相棒がこう言います。「じゅんさん、出会った頃に比べると、食欲が随分増してきたんじゃないですか?」っと。どうやらそれは間違いないようです。


ワタシは勘定を済ませながら「ノムノム マシッソヨ~」(とっても美味しかったです)と言ってお店を後にしました。


松山の地において、これ程の”ディープコリア”を体感できるお店があっただなんて!新しく貴重な”発見”です。ワタシの”愛媛グルメ紀行”に、また新たな1ページが加わりました。


<注>今回の記事は韓国の食事情の微細な部分にまで触れておりますので、記述間違いを避けるため、韓国に語学留学をした上でソウルにある”超名門大学 大学院”に留学され見事卒業された知人に、記事内容の”監修”をお願いしチェックを受けております。



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No title

じゅんさん
おはようございます。
こういう正統な韓国料理のお店があったのですね。
お知らせいただいて、一度行ってみたくなりました。

サムギョプサルも私がソウルにいた1995,6年ごろから
できたメニューのような気がします。それまでは
韓国の人の食べる肉は牛肉がほとんどで
(後はほんの少しの鶏肉)テジ(豚)は食べる習慣は
なかったように思います。

それから、こないだ松山のスーパーでとんでもない食べ物を
見つけました。「牛タンカルビ」だそうす。もう見た瞬間
絶句しました。そんなもの有り得ませんよね。
舌とろっ骨が一緒になっている牛なんて。(笑)

おそらくはほとんどの日本人がカルビの
本当の意味を知らないのをいいことにああいう
インチキな表示を平気でしているのでしょう。

こういう言葉の意味ひとつをとっても日本と
韓国の距離は相当にあるなぁ、という気がしてなりません。

ソウルに

健介様

かつてソウルに居られたんですね!
だったら、目学問の私の記事に?を感じられる部分が多々あったかも知れませんね^_^

テジは、かなり以前から庶民の台所的お店では一般的だったようです。
でも 騎馬民族の末裔を自認する民族でもありますから、肉の全ての部位を完璧に食べ尽くすと言う食文化は、日本にはない文化ですね。

顔形が似ているにのでは誤解されますが、儒教を本気で取り入れた韓半島と、方便として齧った日本とでは、大きな相違点があります。それも踏まえて相互理解に取り組みたいものですね。

失礼しました

謙介様


字を間違えました。失礼しました。

No title

いえいえどういたしまして。仕事の関係で、3年間
ソウルの東大門区におりました。
ひまわりさんのメニュー、焼肉定食のところ、
ハングルでまる特マークの後、「やきにくじょんしく」と
日本語・韓国語ミックスで書かれているのがなんとなく
かわいらしいと思いました。 キムチはおっしゃるように
寒いところのものがおいしいので、南の慶尚道とか
済州道のものは塩の入れ過ぎで、ただ塩辛いだけ
ということがありますね。

こんにちは

じつは、わたし ここのお店の隣でキムチを
買っています。

大変美味しいので、もう何回も行きました。

そして、キムチの材料を買って、ここのオモニに
漬け方を教わり、自分で漬けました。

昨秋のことです。

でも、食堂の方へは入ったことがありません。
つぎは入ってみることにします。

3年も!

謙介様

えーーー、3年間もいらっしゃったんですか!それなら、ハングル文字も読めますね。

日本のレストランでも、フランス料理のメニュー名のスペルを間違って表記していた時代も過去には多くあったようですね。

また、今でも海外で「日本語」表記したメニュー名や店舗名で、とんでもない表記があったりしますね。

そのいずれも、たどたどしい幼児語のようで、却って微笑ましいですね。

何れにせよ、外国事情ですからどの国に対しても、大らかでありたいですね。再度のコメントありがとうございました。

イヤーー

せい爺様

えーーー、意外や意外です!

大洲市から西垣生町まで・・・・・。そうでしたか。

日本で日本人が作るキムチは、妙に甘すぎたり逆に辛すぎたりしますね。
あちらでは、各家庭ごとにキムチの味は違っていて、それぞれが「おふくろの味」を踏襲して次代に伝えています。

あの店のオモニから漬け方を習って、原材料を仕入れれば、より美味しいキムチが作れることでしょうね。

ぜひ、松山にお越しの節は、お店でも混じりっ気の少ない「韓国の味」をお楽しみ下さい。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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