「再訪272 クレピス」・「愛媛グルメ紀行」 793

今日は、空港通り6丁目(旧空港通り)の道路の南側にある、開業して20年を遥かに越えた洋食屋の老舗”クレピス”さんの3回目のご紹介です。


過去2回の記事は以下の通り。(「クレピス」 ・「愛媛グルメ紀行」 127)・(「再訪54 クレピス」・「愛媛グルメ紀行」 407


このお店は、千舟町通りにある老舗洋食屋さんの”野咲”さんの兄弟店なのです。ご主人同士が義理の兄弟だそうです。洋食のお師匠さんも同じです。

玄関1
こちらが玄関です。この周辺の働く人たちは、このお店が頼りです。

昼時の駐車場は、何時もほぼ満車状態。それが20年余りずっと続いているのですから、それだけで”価値あるお店”であることが分かります。

このタイミングでこの”お店を訪ねした理由”は以下の通りです。

ワタシの、このシリーズの熱心な”読者”さんがいらっしゃいます。今まで、情報提供を頂いたこともあります。

その方が、最近松山市でも西部地区にある”もつ鍋”さんに行かれたそうです。そのお店を訪問された”動機”に、ワタシは心動かされた。

ショーケース2
そのお店は、昼は中華ソバ屋、夜はもつ鍋を中心とした居酒屋さん。(なお<  >の文章は、ご本人が書かれたものを一部加筆修正したもの)

訳あって友人四名で初訪問することになりましたっと。(その”訳・わけ”とは、最後に明かされました。また、アンダーラインと太文字はワタシが付けました)

ご夫婦らしきお二人に出迎えられて席につきます。薄汚れた店内には演歌がかかっていました

先客は、常連客らしいオッサンが三名のみ。カウンターに仲良く横並びで「懲役に行った」という内容の事を熱く語り合って・・・

取り敢えず乾杯!っとキリン一番搾りとともに、濁った酢で臓物を和えた気色の悪い突き出しが出ました。これは、どんな物でも喜んで食べる友人Aの方に押し寄せておきましたので味の感想は言えません

誰かが頼んだ「熊本直送!極上馬刺し(タテガミつき)1200円」というのが運ばれてきました。タテガミつきということでしたが、どす黒い馬刺しをどけて、血まみれになった枯れかけのサニーレタスをはぐって探しても、タテガミを見つけることはできませんでした

店内3
話は続きます。情報提供者の文を、<     >内に引用します。

これも自分の取り分は、どういうものがどういう状態で出されても、「美味しい!」と言って喜んで食べる友人Aの取り皿にこっそり入れておきましたので味の感想は言えません

そうこうしている内に、もつ鍋が運ばれてきました。みずみずしいニラ、切り口鮮やかなキャベツ、脂に透明感のあるいかにも新鮮な小腸、濁りのない黄金色のスープ・・・予想を大幅に裏切るまともなビジュアルのもつ鍋に驚きました

この店に入ってようやく「どれ、食べてみようか」という気持ちになり、一味が入った容器を取り上げたその時でした。隠れていたゴキブリがびっくりしてテーブルの上を走りまわり、宙を飛びました

そのすぐ後に、厨房からトイレの方向へ大きな大きなネズミが2匹走り去った・・・・・・目撃したんです

この後、この4人組、このお店を逃げだすように飛び出して、今日ご紹介の”クレピス”さんに飛び込んだそうです。

そして、クレピスに寄って”特製ランチ”を食べました。人の三倍食べたはずの友人Aも同じ物を注文したので皆で顔を見合わせて笑いました。久しぶりの”特製ランチ”が夢のように美味しく感じましたとありました。

メニュー4
ワタシが何に”感動”したのか?

それは、ワタシに美味しいという評判の”中華そば”をたべさせてあげたいと考えられた”読者”さん、昼間は仕事で行けないので、わざわざ夜に仲間を誘いあって、味の下見にそのお店に行かれたんだと。

もつ鍋”を食べた後、〆に”中華そば”を食べて、その感想を添えてワタシに情報提供しようと・・・・・・・・。

ところが上に書いた始末になった。”撃沈”させられたのです。

意気消沈しながら食べた、”クレピスの特製ランチ”・・・・・「美味しかったーーー!!!」っと。

それを聞いて、胸打たれない人がありますか?涙無くして聞けるお話ではありませんでしょう!

だから、その話を聞いた2日後のこの日、”クレピスの特製ランチ”を頂きに、すっ飛んできたのです。お値段700円(内税)です。

特製ランチ5
さてこの画像が、このお店の”看板メニュー”である”特製ランチ”です。


これに、ご飯とコーヒー、紅茶の(両方共、ホットとアイスを選べます)飲み物が付いて、”700円”ですよ!しかも内税。


庶民の味方、汗して働く者の心強い”助っ人”になって頂いているお店です。

ハンバーグ6
これが”デミグラスソース”がたっぷり掛かった”ハンバーグ”です。


確かに、これにナイフを入れて半分に切り分けた時、”肉汁”が内部から流れ出る・・・・という”ハンバーグ”ではありません。


でも師匠から受け継ぎ、何日も掛けて作られる”デミグラスソース”を惜しげも無くたっぷり回し掛けられた。柔らかくて旨い!

エビフライ7
こちらは”洋食の華”だと、ワタシが思う”エビフライ”です。


そりゃあ、目を剥くほど大きいわけではない。でも揚げ立ちを、特製ソースでいただく。


兄弟店の、千舟町”野咲”さんは40年を超えますが、まだお店が新しい頃からこのお店と同じレシピの”特製ランチ”をを食べ続けてきました。ワタシの会社員時代の前半と中盤の、約10年間食べ続けたものと、味が驚くほど似ています。(当たり前といえば当たり前ですが)

オムレツ8
この”オムレツ”を含めて、美味しいという感覚と、”懐かしい”という感覚の、その両方を満たしてくれる貴重なお店です。


このお店の数多い”洋食メニュー”を食べて仕事を頑張った、恋愛をした、結婚もした、そして子供も生まれた。そういう人が一体どのくらいおられるのでしょう?


このお店の味と、青年・壮年時代の様々な思い出が重なり合っている。だから、口にした途端に、無意識に若返った気になって、”ライス”をパクつく。

ケッチャップスパ9
この画像の”ケッチャップスパ”は、洋食屋の付け合せ、子供や夫の弁当の花形でした。


世の中で一番早く登場した”お子様ランチ”は、東京の”日本橋三越本店”さん。昭和5年のことです。


その当時の”お子様ランチ”を飾ったのは、ちっちゃな万国旗だけではなく、縁の下の力持ち的な”ケッチャップスパ”でした。既に立派な”食文化”です。


ゴキブリに肝を潰し、ドブネズミに怯え、せっかく情報提供をと意気込んでいた人を意気消沈させるお店があるかと思えば、一方でこのお店の”特製ランチ”に癒される人がいる。


食べ物屋”さんは、”人生の一コマ”を飾る舞台です。その舞台で、誰が、どういう演技をし、観客を沸かせたのか?泣かせたのか?


歴史あるお店とは、そのお店で様々なドラマを演じた私達を支えてくれた”大舞台”なのかも知れません。


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まさに涙なしでは語れない(笑)
演歌にゴキブリにドブネズミ…
いったいどこのモツ鍋屋…
いや、野暮な詮索は致しますまい。

地獄から脱出した後のクレピス、どんなにホッとされたことでしょう。
特製ランチのお味、どんなに美味しく感じられたことでしょう。
嗚呼、何でもない幸せの偉大さよ!

この不潔なモツ鍋屋に、チルチルミチルなら「お陰様で幸せとは身近なところにあるということに気付くけました」と礼を言うのでしょうが、現実は「金返せ!」ですよね。

その愛読者の方と、どんなものでも笑顔で食べる友人A様と、店名を出さずにエピソードを披露されたジェントルマンじゅん様に盛大な拍手を贈りたいと思います。

そして、この画像の美味しそうなこと!私も食べたくなってきました♪クレピス大人様ランチ♡

文意をくみ取っていただき

読女様

「愛媛グルメ紀行」の、793号に及ぶ歴史の中で、初めて他の方の文を引用させて頂きました。しかも、これだけ大胆に、更に大量に。

それだけ、この読者さんの献身的行動に感動させられたということです。

しかも、モツ鍋屋さんの情景描写が、内容的にはギョッとさせられる部分を、乾いた文体で表現されていた。使える!っと思った次第です。

最近の私のブログは、読者、特にコメントをいただく方とのコメントの応酬をも含んで「一つの記事」となりつつあります。読者さんからの情報提供しかり。

その意味で、今日のブログは、今の状況を象徴するものになったのではないか?
自分なりにそう思っているところです。

もちろん「読女」さんのコメントも、その隊列に加わって頂きました。ありがとうございました。

懐かしい味

こんばんは

クレピスも2回ほど行った事があります。
何だか気になって、嫁さんと2人で行ってスゴく満足して帰りました。
良かったので、子供を連れて行くと平成の子供には合わなかったようです。
昭和生まれには、懐かしい味がとても良かったです。
また、行って見ないと。。。。。

時代という価値

ふなこ様

このお店のメニューに出てくるお料理、純粋に「味」という観点だけから言えば、このお店より美味しいお店は幾らでもあります。

このお店、この場所では20年余りですが、別の場所でも営業されていますから30年を遥かに超えて営業を続けられています。

しかも、30年余り同じメニューをほぼ同じ値段で。飲食業界に於いては、ある種奇跡です。その価値に驚嘆します。

このお店が好きな方は、味だけではない、「時代」という価値も頂いているのだと思います.

クレピスは仕事仲間みたいなお客さんが賑やかにランチされてることも多いですよね。そこが野咲と一番のちがいかも。それは全然いいのですが、タバコの臭いがちょっとキツイ。ウチのカミサンなどはあまり行きたがりません。
ネズミ、ゴキブリも困ったもんですが、喫煙問題も食べ物屋さんには頭の痛い課題かもしれませんね。

喫煙問題

フォットマン様

このクレピスさんは、店内に広いスペースで「公衆電話ボックス」と、「タバコの自販機」を据え付けられていますね。

さすがに「公衆電話ボックス」を使われている方は見かけませんが、お店の中央にある大きな「タバコの自販機」は、大活躍のようです。

今のように受動喫煙被害などのことが話題にならなかった時代のお店ですから、喫煙されるお客さんは、逆にお店で堂々と気兼ねなくタバコが吸えるお店として重宝されている面があるのかも知れませんね。

私のように、タバコを吸ったことのない人間にとっては、少々辛い面が確かにありますね。でも、恐らく今のままで推移するのでしょうね、このお店は。

コレマタ・・・・・

匿名様

随分と細部に渡って、私の記事を見ていただいたのですね。ここまで、微に入り細に入り読んでいただいている読者の方がいるとは、感動です。

ご指摘の点、早速適切に対処させて頂きました。ご指摘ありがとうございました。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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