今日は仕事の流れで、銀天街の一本南の通り、湊町3丁目にあります”
お食事処 小料理 ひがき”さんをご紹介します。
一つの仕事打ち合わせが終わり、次の予定まで余り時間がなく、完全に通りすがりで飛び込んだお店です。
銀天街商店街と平行する通りの一本南の通りですが、完全に”
裏通り”に当たります。

歩みを急いでいるところで、この玄関と”
本日の日替”という手書きの黒板メニューが目に飛び込んできました。
それで、とっさにお店の玄関の扉を。こういう行き当たりばったりはほとんどないのですが、このところの仕事のたて込み方なのでやむ得ません。
お店に入ったのは、既に午後1時近くになっていました。ワタシにしては、随分遅めのランチタイムでした。

先客が4人、各人が長いカウンター席に、椅子を一つ飛ばしに座っていました。
ある人は、既に食事を終わりお茶を飲みながら新聞を読んでおられます。
夜主体の、”
小料理屋”さんですが、皆さん気楽に”
本日の日替”を食べておられました。

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本日の日替”というメニューは2種あって、当日は”
サンマ塩焼き定食”と、”
とんかつ定食”でした。
お値段はどちらも680円。内税です。
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秋刀魚(サンマ)”は旬に入り、今年は豊漁で安く手に入るそうです。そちらを注文しました。

こちらが、680円の”
サンマ塩焼き定食”で、小鉢には”
いもたき”が入っていました。
ぱっと見、これで680円なら随分お得だと思いました。それを店主の板さんに告げますと「少しでも高くすると、お客が減るのではないか?っと、随分弱気の商売しよるんよ!」っと。実に明快。
このお店は当地で開店して26年、その前に別の場所で7年の業歴、通算33年です。店主の板さんと奥さん、それに女性1人の3人体制でした。

こちらが”
サンマ塩焼き”です。脂がのっていて、美味そうな匂いが立ち込めています。
お店に入った時には、既に”
サンマ”は焼いてあって、注文が入る都度仕上げの焼きに入りますから、注文したら直ぐに出てきます。
だから、生から焼いた焼だちだという訳ではありません。板さんは大阪で修行されたとか。もうベテラン中のベテランの域です。

まあこの”
ポテトサラダ”のボリュームを見て下さい。
予め作り置きされたポテトサラダを、アイスクリームを掬う丸いおたまのような”
アイスクリームディッシャー”(通称ディッシャー)で掬われて盛られました。
味は、可もなし不可もなしと言ったところです。気取ったところは微塵もないお店です。

このサラダだって、生野菜に既存のドレッシングを掛けただけですが、それでも”
生野菜”を食べることが出来る。
”
小料理屋”の料理っぽくない、言わば”
食堂”の料理に近い感じがしますが、夜の”
肴料理”となると別物なのでしょう。

こちらの”
いもたき”も、今の季節のお料理です。
この”
煮物”になりますと、さすがに”
小料理屋”の料理でした。
煮加減と出汁がいいので、やや甘めながら美味しかった!ボリュームもたっぷりで、”
小芋”がいい味出していました。

ワタシの食事が終える頃には、客は私一人になっていました。
すると店主の板さんが、二人前の”
サンマ塩焼き定食”を作りました。それを見たワタシ「それが今日の”
賄い”(まかない=従業員用の食事)ですか?」っと尋ねました。
女将さんがそれに答えて、「ええ、ウチは何時のお客さんと同じものを”
賄い”にしていますので」っと。

ワタシの後ろの席で、2人は賄いを食べ始められた。午後1時30分。
このお店の”
ランチタイム”の終了時刻でした。
仕事は極めて順調で、様々な種類の折衝・交渉に謀殺される毎日を送っています。そう言った、言わば気忙しい中で、偶然に出会った”
オアシス”のようなお店でした。
従業員さんと並んで食べていますと、ワタシまで内間の人間のような錯覚と安らぎを覚えました。厳しい日程の中で、気持ちをちょっと”
リセット”するには最適のお店だったと思います。
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