「とり泉・カラオケ等事件」

今日は先日起こった、”ある事件”について書く。”ある事件”とは、実は2つあって、”47年前に起こった事件”と、”先日に起こった事件”が符合します。

その事件”は、おおよそ47年ぶりに街でバッタリ出会った、高校時代の同級生と、初めて飯を食った時に起こった。

飯を食った日から数日前の事だった。仕事で銀天街を歩いていると、初老の男から声を掛けられた。「オイ、H君ではないか?オレ、ホラ、オレだよ!」っと。

「??????・・・・・・・失礼ですが・・・・・」っと口ごもった瞬間、記憶が蘇った。「オーーーー!”A君”じゃないか!奇遇やな~ー!一体何年ぶりなん?」っと。

彼は、高校時代の同級生で、極めて仲がよく、かつ微妙な問題で”ライバル”でもあった。その彼からの提案で、後日酒を酌み交わす約束が整った。

玄関1
彼は夜の街の事情に詳しいというので、彼にお店の選択を任せた。


彼が指定してきたのは、道後今市の、県道松山北条線沿いにある”とり泉”という”鶏料理専門店”。


もうこの地で19年営業しているお店だそうで、二番町界隈にもお店があるという。

もも2
ワタシは”焼き鳥屋”には縁がないので、注文は全て彼に任せた。画像のものは”鶏もも”と聞いたような。皮目の香ばしさと、ももの柔らかさが同時に堪能できた。


さて実は、この時、ワタシは料理に集中する余裕は全くなかったのだ。


それは、街で47年ぶりにバッタリ再会し、「初めて二人で飲む夜を、意義深い日にしたい!」という彼の提案内容だった。

猪口と野菜スティック3
飲む酒の銘柄の提案も全て彼に任せた。なんという酒だったのかは定かに覚えていないが、さっぱりした爽やかな酒だった。


さて、彼の提案とはこうだ。「お前と俺は、高校時代、”あの事件”の前までは極めて仲の良い親友だった。ところが、あの事件が起こって以降、急速に疎遠になったよなー。」っと。


ある事件”とは、今考えれば何の事はない、他愛も無い事件だった。まだ二人は子供だった。

喉の皮4
この画像は”鶏の喉の皮”。柔らかい脂身で、爽やかな酒にピッタリだった。彼は、いつの間にか、随分な”食通”になっていたようだ。


その事件”を簡単に振り返っておこう。当時通っていた高校は、”秋の運動会”が一種の名物だった。


1年生から3年生までを4つのグループに分けて、競技や応援合戦や”仮装”で点数を競うあうというといった”お祭り騒ぎの運動会”だった。


当時高校3年生だった二人は同じクラスだったので、グループは同じ。そのグループリーダーを決める話し合いがあった。


そのリーダー候補に、二人が最後まで残っていて中々決まらなかったその時、グループの間の”アイドル”的存在の”Tさん”が、こんな提案をしたのだ。

尻の皮6
こちらの画像も”鶏の皮”なんだけど、先ほどのとは部位が違っていて”鶏の尻の皮”だという。鶏一羽から取れる量はたったこれだけだと。”喉の皮”とは、脂身の種類が違うのか、モッチリした食感は何とも言えず旨かった。


「このままじゃ、決まんないよー!ミンナー、運動会では”仮装”が一種のメイエベントだよね~!だから、H君とA君に明日”仮装”をしてもらって、それでどちらが面白いかを皆で投票して決めようよー!」っと、”アイドルのTさん”。皆が一斉に拍手した。


それで翌日、ワタシは”シカゴマフィアのボス”の仮装で決めて来た。一方彼は、ブラスバント部の部長だったので、ドイツの作曲家”バッハ”の格好で登場した。

砂肝バルサミコ6
この画像は、”砂肝バルサミコ酢”だ。和風のタレで食った後にこれが登場した。意表を突かれたが、うなるほど旨かった。


二人の”仮装”にグループ委員たちが湧いた。拍手喝采だった。投票が開票されると、何と”同数”だった。


その瞬間だった。皆の”アイドルのTさん”を指さして、委員の誰かがこう言った。「仮装で決選投票を提案したのは”Tさん”なんだよー!、同数になっちゃったんだから、最後は”Tさん”が指名して決めるべきよ!」っと。周囲からは拍手の渦が。

焼き鳥と7
この画像は、鹿児島や宮崎に多い”焼き鳥・炭火焼き”で、網で焼かれると、鶏の脂に火が付いて、炎と猛煙の祭典。つまり、”鶏肉に炎と煙”を封じ込める焼き方で、燻製を思わせる香りで、極めて旨い。


話の続きだ。皆の”アイドルのTさん”が選んだのは・・・・・・・・ナント、何と、なんと、”ワタシ”の方だった。


再会した時の彼の提案が、”あの事件の再現”だった。「H君、今度飲んだ後に”カラオケ”に行こう!ただし、その時、あの日と同じ格好をお互いにして、”カラオケ採点”で決着を付けようじゃないか」っと。有無を言わさぬ迫力だった。


彼は、47年経った今も、あの日のことを忘れてはいなかった。その彼を前にして、ワタシは「冗談を言うなよ!」っと笑い飛ばす事が出来なかった。

アップ
あの時は、颯爽としたキレキレの”シカゴマフィアのボス”だったワタシ、今では見る影もなく、すっかり”引退老いぼれの元ボス”に成り果てていた。


シワもシミも目立つ。頭はすっかり白髪だ。47年の歳月は残酷だ。


目の前の彼だって、すっかり禿げ上がって、美少年だった頃の面影はない。その彼は、”ヨハン・ゼバスティアン・バッハ”が愛用し着用ていたことでも有名な、金髪と言うよりも白髪に近い、”波打った見事なカツラ”と、シルバーメタルのジャケットを着ていた。


白髪のウエーブ”が、禿げあかった頭頂部を隠して、中々凛々しい出で立ちだった。

カラオケ
でも、二人で決めたルール通りに”カラオケ採点機”に採点を委ねた。皆のアイドルだったTさん”は、今夜はいない。


ゲームは簡単だった。お互いに三曲づつ。自分が歌いたい歌一曲と、相手に歌わせたい歌を一曲、それに二人同じ歌を一曲。


合計三曲で競い合った。その結果は・・・・・・・・・・・、彼が3点上回っていた。ワタシの負けだった。二人で盛大に乾杯を繰り返した。コーラスででも歌った。


歌い合い、飲み合い、笑い合い、泣き合った2時間があっという間に過ぎた。

土下座
すっかり旧交を温めた二人は、火照った体と心のままでカラオケボックスを出た。二人共興奮していたので、”仮装”を着替えることすら忘れて大街道を歩いた。


二人で歩く姿は、異様に写ったに違いない。道行く人が、皆振り返って二人を見た。


別れ際に、彼がワタシに近寄ってきて、ワタシの耳元でそっと囁いた。「H君、あの時の、あの日の”Tさん”、今は僕の”女房”なんだ!」って。


ワタシは思わずよろめいた。そして何だかとっさに路面に座り込み、気がついたらこの”画像の格好”をしていた。


「ソッカーーー・・・・・・・”負けたよ、君には!・・・・負けだよ!!”」と、声を絞り出した。


でも、半分嬉しかった。「あの日の皆の”Tさん”、今は彼のTさん”になって・・・・幸せになってたんだ!」って。


夜はふけていった。



にほんブログ村 地域生活(街) 四国ブログ 松山情報へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

それでは

ガド様

ガドさん、そういうことになっていましたか。そういうことなら、ここは一つ、「案山子村の本物の爺」さんにも、ご隠居いただくことにして、私は元の「じゅん」に戻りますね。

世の中には「悪さ」をして喜ぶつまらん輩が、結構いるようですね。悲しい人ですね。寂しさが講じてそういうイタズラをするのでしょうが。まあ、そういう輩は相手にしないことです。

子供のいたずらにも劣る。正々堂々と、自分でブログ初めて、そこで書きたいことを書いて発散すれば済むことを。

もうこれで「案山子村の爺」も、出現できないことでしょう。寒い日が続いていますね。温かくして風邪を引かずにお正月を迎えましょうね。

楽しい想い出♪

素敵ですね!!
再会してまた昔に戻って・・・
素敵です!(^^)!
おちもよかった~~♡

事実は小説よりも奇なり

ちーばば様

世の中には、思いもかけぬ出来事が待っているものですね。筋書き通りにいった試しがないんですから。

そして、「事実は小説よりも奇なり」とはよく言ったものですね。神様の気まぐれなのか。でも、嬉しい再開でした。一部脚色はしましたが。

あの頃は、まだ本当に子供だった。その子供だった時の事が、昨日のことのようにリアルに蘇りました。

だから、人生は残酷でもあり幸せでもあるんですね。

深夜に仮装して町中を這いながら徘徊してたら連れていかれちゃいますよ~病院へ♪

とり泉さん、かつては非常に予約の取りにくいお店でした。
最近はどうなのかよく分からないけれど、私も久しぶりにあの美味しいタタキを食べに行きたいと思います♪ご一緒にいかがですか~?
レオタードでも着て(⌒▽⌒)

ああああ、病院ね!

読女様

あれれれれ、病院は考えなかったなーー。でも、あり得ますね。トホホ。

熱気と酔で頭が痺れていたんですね。あの痺れと感触が、何とも言えない快感に。

ところで、レオタード・・・・・・・。私がそれをしたら、今度は間違いなく病院が待っているでしょう。おお、怖い。

酔も程々にしないとダメですね。身を滅ぼすにはまだちょと早い!

ドラマのワンシーンですね

今回のブログ、あたかもドラマのワンシーンのような気持ちで拝見させていただきました。

人生は長く色んなことがあるのだなと感じました。

ただあの頃の記憶と酒を酌み交わすことができるのは、本当に幸せなことだと思います。

特にオチが最高でした(笑)

でもまだまだ引退されていないのでは?

私は『キッチンわびすけ』に
行って参りました。

人生でもっとも美味いカレーに出会い
じゅんさんを追いかけて良かったです。

ではまた!

思い出と酒とマドンナ

今回のブログ、あたかもドラマのワンシーンのような気持ちで拝見させていただきました。

想い出と飲む酒は格別だった
ことでしょう。長く生きておられる
と色んなことがあるんですね(^^)

ただオチが悲しすぎて...

それにまだまだ現役ですよ✊
マフィア姿が渋いっす
(`・ω・´)ゞビシッ!!

大街道はさぞ震え上がった
ことでしょう(笑)

私は『キッチンわびすけ』へ
行って参りました。

カツカレー最高でした!!

またブログ楽しみにしています。

では!!

2件のコメント

ゴリッチョリー様

わざわざ2件のコメント、ありがとうございます。ありふれた慣用句ですが、「人生は筋書きのないドラマ」、「事実は小説よりも奇なり」などを引っ張りだすまでもなく、想定外のことだらけだから面白い。

そして、確かに年輪を重ねますと、誰でも等しく「老い」は忍び寄ってきます。こっちが嫌っても、「老い」がじわーーっと、しがみついてくるんです。振り払っても振り払ってもしがみついて離れようとしない。

それで、いっその事「老い」と仲良しになってやろうって決めたんです。すると「老い」の奴の喜びようったら、ありませんでした。

「皆から散々嫌われまくってきたのに、じゅんさんは私を好いてくれたと」言わんばかりです。それ以降は大の仲良しになっています。

それで、彼を、時々遊びに誘ってやるのです。喜んでついてきてくれて、遊びを手伝ってくれます。旧友と旧交を温めることが出来たのも「老い君」の優しさだったのかも知れませんね。

そうですか!「キッチンわびすけ」でカツカレーを。良かったですね^^あのお店のカレーラメンに悪戦苦闘したことを思い出しました。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード