「秋の滑川 ②」・「過去記事を振り返る」 83

今日は、先週振り返った「秋の滑川」の2回目、最終回です。

今日は懐かしい風景を。今は廃校になった「滑川小学校」跡をご紹介します。もう、”木造校舎”を懐かしいと思う世代は少なくなりました。

校舎正面2縮小
校舎の正面にある、校門には今もなお「滑川小学校」のプレートが埋まっています。校庭の向こうには、木造2階建ての校舎が今もなお建っています。

ただし、子供の声が絶えて久しい校舎独特の寂しさが漂っていました。

かつては、この校庭で運動会が開かれ、地区を挙げての歓声が谷間の学校を揺らせたことでしょう。

校舎埴輪縮小
子供を叱る先生の声。でも、その先生の叱り声に反応する生徒達の表情は、この”埴輪”の様ではなかったでしょうか。

叱るほうも叱られるほうも、余裕が満ちていた時代です。

校舎正面3縮小
校庭の隅に置かれたプラスチック製の椅子も、今は跳ね上げられたままになっています。かつて、この椅子が校庭に設置された頃、木造校舎にはないカラフルな輝きに、子供たちは目を凝らしたことでしょう。

黙って校舎に一人たたずんでいると、ふと、子供たちの弾ける歓声が聞こえてくるように思えました。

この校舎を巣立った子供たちは、今、どこで、何をしているのでしょう。たまには帰ってきて、この校庭に立ってみてください。

瑞々しい、あなたの”ささやき”が、聞こえてきますよ。そして、それを追っかけるように、級友の元気ではしゃいだ声もあわせて。

木造校舎の板張りが整然と並んでいます。こうやって見ると、立派に現役で通用するように見えますね。

廃校は、校舎が古くて使えなくなっかとか、機能が低下したとかいう理由ではありません。

校舎9縮小
人口減少です。過疎化の進行で、一人減りまた一人減り。気が付いたときは、地域から子供の声が消えていた。

全国のどこの自治体でも見られる現象です。このところ、毎年、全国で500校余りの学校が廃校になっているそうです。

以前は、人口の一極集中化で、都会に人が集まる、つまり人口の移動でした。

校舎14縮小
ところが、今や人口の移動より、日本の人口が有史以来初めて減少する時代に入りました。

大昔前、SF映画で”猿の惑星”というシリーズがヒットしました。

荒廃しきった地球から、わずかに生き残った人類が別の惑星に脱出した。その惑星は””が支配する惑星だった。

人間達が力を合わせ勇気を振り絞って”猿の惑星”から脱出し、再び地球に帰ってきた。

彼らが降り立った懐かしの地球。ところが、そこは””が支配する地球になっていた、という物語。

校舎11縮小
滑川の猿達の実態は知りません。しかし、愛媛の地でも、過疎化が進行した地域では、村民より猿の頭数のほうが多くなった地域があります。

現実の話です。地域のお年寄りが畑でサツマイモを収穫していると、猿の集団が近寄ってきます。

相手が猿だといってバカにはできません。多勢に無勢。(タゼイにブゼイ=数の多い敵にはかなわない)

家の軒下に身を隠すと、猿の集団が「ザザーー」という音とともに畑を通り過ぎます。残った畑にはサツマイモの欠けらしか残っていません。

この廃校となった木造校舎に立ちすくんでいると、ふと、あの映画のラストシーンが鮮明に浮かんできました。

なおこの画像の”校舎”は、現在では取り壊されて現存していません。何て”無慈悲”なことを、地方自治地はするのでしょう?







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建物の再利用を考えて欲しい

観音寺市も幼稚園、小学校が廃校、統合化して、新しく幼稚園と小学校を作って、そちらの学校に生徒が通ってるんですが、海と川に近い場所で土地が低いので、仮に高潮や津波が来た場合が心配です。
高校も豊浜町の三豊工業高校が、観音寺中央高校に統合化されて、観音寺総合高校という名称になるそうです。
猿は、こちらでも何年か前に、町中で見ました。餌が無くて山から下りたのか判りませんが、山の管理(要らない枝や木を切るなど)は、きちんと出来ているのかなと思いました。
滑川の学校ですが、壊さずに再利用出来なかったんでしょうか?岡山県の方では、美術関係のアーティストが仕事場にしていたのを、ローカルニュースで紹介していました。まんのう町では、猪料理を出す店が廃校後に出来たそうです。
廃校を宿泊施設にしている県もあるので、何とか存続出来たはずですよね。
突拍子もない話を書きますが、もし、建物を壊さずに残していたら、農業、林業、料理を教える専門学校というか、人が集まる場所にすれば良かったのにと思います。

同感です

わたうさぎ様

全く同感です。何故残せなかったのか?全国で廃校の有効活用例は、少なくないと言うのに。
あの校舎は地域のシンボルであり、何かにつけ皆が集う場所だったんですがよ。
単なる効率とか、古いものはお荷物になるだけと言う考え方に納得がいけません。
書いて頂いた様に、活用策に付いて、皆さんからアイディアを募集すれば良かったのでは?って思います。せめて、記録だけでもと思って記事にしました。

あの校舎を利用したと言う方から、よくぞ記録してくれた!ってお礼を言われました。

東京のIT企業が徳島県の田舎に移住したと、ローカルニュースで知りました。
農産物、海産物の加工品は割と売れるじゃないですか。
道の駅じゃないけど、あの小学校で特産品を作って売る方法もあったはずです。加えて、インターネット通販すれば良かったのにと思います。
徳島県上勝町(かみかつちょう)の『いろどり』の葉っぱビジネスとか、高知県馬路村(うまじむら)の柚子を使ったジュース『ごっくん馬路村』もあるわけだし、何とかならなかったんですかね?
滑川だと、山菜料理が有名なんですか?画像を見たら、キノコ類も採れそうな雰囲気がしますけど。もったいないですね。

本当に

わたうさぎ様

今、疲れ果てて帰ってきました。本日2度目のコメントありがとうございました。

本当に、そうですよね~。馬路村の「柚子ドリンク」を愛飲している私としてみれば、私が常日頃言っている「田舎力」を発揮する可能性は、幾らでもあったと思います。

滑川は、山菜もキノコも採れます。でも、残念ながらこの貴重な資産を活用することなく、破壊されました。

実は私はこの「滑川渓谷」を、二度訪問し、2回アップしています。なぜそうしたか?と言いますと、私のような者が、この「滑川渓谷」の「記録」を残しアップしておかないと、「記憶」すら消滅してしまうのではないか?っと言う危機感があったからです。

私に出来ることは、せめてその位です。ですから、しつこく「過去記事を振り返る」でも採り上げました。

奥様のお見舞いでしたか?お疲れ様です。
私は秘密のケンミンショーと、劇的!ビフォーアフターをよく見るのですが、滑川だと冬場は雪が降り積もるんですよね?
ケンミンショーだと、冬場を乗り切る為の室内に使う機器や、『ねこ』と呼ばれる袖無し半纏(はんてん)など、北海道、東北、北陸、中部などの寒い地域の話をやっていたのですが、それを見て、山間部の滑川でも、それらの道具を使ったら、暖かく過ごせるのだろうか?と思いました。
ビフォーアフターでは、雪掻きしなくても済むように、屋根瓦は雪が落ちやすいように傾斜を付けたり、敷地内の道路に雪を溶かす機能が付いていました。
もし、学校跡に、そういう建物を建てて、ビジネスに繋がるような事をすれば良いのではないかと思ってしまいました。
冬場に使えるグッズ、夏場に使えるグッズを全国から集めて売るとか、もしくは滑川独自で開発して売るとか…。
通販があるから、そっちを利用するかもしれませんが、直に見て買いたい人は、ここに来ればいいみたいな、何とか過疎地を有効利用出来る方法は無いですかね~?
仕事場が増えれば移住者も増えると思うのですが、私の考えは甘いですか?

なるほど

わたうさぎ様

3度目のコメント、恐縮です。なるほど、色々アイデアが浮かんできそうですね。

なお、滑川渓谷は愛媛県でも松山市のお隣、東温市という所にあって四国山地の山裾の町です。ですから滑川渓谷では積雪はありますが積もる程の量は降りません。

愛媛は温暖な地なので、冬場雪が積もる地域は、愛媛県でも南部(南予と呼ばれる地域)の山間部と、「四国の軽井沢」と称される「久万高原町」とか、一部です。

私は南予の西予市野村町というところが出身ですが、野村町でも高知県境の「大野ヶ原」と呼ばれる地域では積雪があります。そこでは、袖無し半纏(はんてん)のような衣料品を、昔は着て冬を乗り切っていました。野村町ではそれを「ぽんし」と呼んでいました。

また傾斜のある屋根を葺いているのは、「久万高原町」でもかなり山奥ですね。

何れにせよ、地域地域に合った気候風土がありまして、町中では想像もつかない厳しさを様々な工夫で乗り切る知恵が、伝統的にあったものです。

ただ最近では冷暖房機器の普及で、そういう地方独特の風土や風習も見ることが少なくなってきました。

やはり地方自治体任せではなく、地域のリーダーが結集してその地域の伝統と文化と風習を、次代に繋いで行く工夫が欲しいですね。そういう意味でも、この学校の取り壊しは残念です。

又々、書いてすみません。以前、NHKの番組で、石鎚の山間部に一組の夫婦だけが住んでいる地域を紹介していました。ナレーションが秋川雅史さんでした。
皆、引っ越したけど、自分達はここが好きだから引っ越せないと言われていて、何だか切なくなりました。
野村町は友達がいます。家族で、ほわいとファームに行きましたし、城川町の道の駅で城川自然牧場の商品を買って、宝泉坊ロッジも行きました。(あいにく、時間がなくて宝泉坊ロッジでは温泉に入ってません)
野村町も城川町も何だか、旧 琴南町(ことなみちょう)や塩江町(しおのえちょう)に似ていて素敵でした。山の高さや広さは違いますけどね。
久万高原町は、まだ行っていません。プティクリフさんの星空のチーズケーキが気になったまんまです。訪問したい店が有り過ぎて絞れません。
滑川は、映画やドラマのロケ地に活用出来ると思うんですけど惜しいですね。
香川&岡山では、テレビせとうちが韓国ドラマを朝昼二本、放送しています。結構、山間部や、渓谷、大きな川などでロケしてるのを見て、日本の時代劇やドラマも地方ロケして欲しいと思いました。
二宮忠八の記念館が、まんのう町(旧 仲南町→ちゅうなんちょう)の道の駅 もみの木パークの敷地内にあるんですよ。近くに飛行神社もあります。
八幡浜出身で飛行機作りが好きだったのを知って、ドラマか映画にならないかなと思っています。ライト兄弟に有人飛行を先にされてしまったのが可哀想でした。長々、書いてごめんなさい。

恐縮

わたうさぎ様

三度目のコメント、誠に恐縮です。

さて明日は妻の、残りの目の手術です。明日は早く自宅を出て妻を転院させますので、今夜は早く休みます。

ですから、「人にはそれぞれのご縁がある」という一言だけ申し添え、返信コメントとさせていただきます。ありがとうございました。

こういう光景は

じゅんさん、こういう目に優しい光景は〜理想を言えば、残して欲しいものですよね。いずれ、壊されてなくなるのでしょうけど… 子供の想い出として〜深く心に刻まれている筈だから、学校時代の想い出に、どうしても憶えている事って〜一つや二つは有りますからね。じゅんさん、私の時には〜一学年で〜だいたい6クラスで、一クラス40人くらいだったと思います。今本当に少ないですね。少子化の影響かな。廃校になる学校も… 寂しい事です。

人口減少

むらちん様

日本は、有史以来初めて、深刻な人口減少という問題を抱えています。

日本の成長は、人口の増加が続いていたころの事で、今は人口減少をどう食い止めるか?

これが日本の最大のテーマではないでしょうか?海外に武器輸出している場合ではないのです。
プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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