「再訪 363 中華そば 創(はじむ)」・「愛媛グルメ紀行」 990

今日は県道久米垣生線沿いの東垣生町、丁度、伊予銀行の支店の西隣にあります”中華そば 創(はじむ)”さんの3度目のご紹介です。前回のご紹介は以下の通り、21013年3月19日です。(「再訪 94 中華そば・創(はじむ)」・「愛媛 グルメ紀行」 498


おおよそ2年半ぶりでした。仕事の流れで、相棒と来ました。


なお”創(はじむ)”という珍しい店名は、初めてこのお店をご紹介した時に、以下のように記述しています。


<お店の名前は、創造するの””の字を採って、”はじむ”と読ませます。店主の、”オレの中華そばを創(つく)るんだ”という心意気が、ヒシヒシと伝わるお店です。>っと。

玄関1
これが新県道久米垣生線沿いのお店です。


この周辺にラーメン屋さんがないこと、そしてこのお店の中華そばが美味しいとが合わさって、繁盛店になっておられます。


その日も、三々五々お客さんがお店に出入りしてほぼ満席の状態が続きました。

メニュー2
こちらがメニューです。


相棒が「Hさん、お薦めは何ですか?」って言うので、「やはり店名を冠した”創そば”でしょう!」っとお薦めしました。


すると相棒、「”創そばスペシャル”の大盛りを!」って注文。870円です。

創そばスペシャル4
この画像が””創そばスペシャル”の大盛りです。このお店のチャーシューは殊の外美味しいことは事前に説明してあります。


「アレレレ・・・・Hさん・・・・・このお店のスープって魚介系じゃないですか!私”魚介系スープ”は余り好まないって説明していませんっでした?覚えておいて下さいよ!!」って相棒の反応でした。


彼の出身地は福岡県なので”豚骨スープ”好みだって事は知っていましたが・・・・・・・「でもHさん、これ美味しいですね!」っという相棒の声に救われました。

餃子5
そしてこの画像が、ワタシが相棒に「もう一つお薦めめがある!」って注文した”餃子”です。


ランチタイムだけサービス価格の200円になります。通常は250円です。


「Hさん、この餃子も旨いですね!」って相棒。大盛りをぺろり平らげました。若い!

特製冷麺6
こちらの画像は、ワタシが注文した”特製冷麺”です。お値段780円。


何が特性か?というと、先ずスープには”エビと貝柱”で出汁をとられている、夏季限定スープです。


又、もう一つの特製は””です。後で説明します。

特製冷麺7
今年の夏も”冷麺”を随分頂きましたが、ここまでお洒落な”冷麺”は初めてです。


蒸鶏を散らして、玉ねぎのスライスを全体に配し、半熟煮玉子と、枝豆、ミニトマト、そして唐辛子です。


色彩が鮮やかです。冷風を感じます。単に酸っぱい香りだけでなく、エビと貝柱からとった出汁の香りがいいんです。

特製冷麺8
そして”特製平打麺”の色艶を御覧ください。どーーーーーですか!?


色艶だけでなく、舌触りも、麺自体の弾力感も凄いんです。ツルツルプリプリ!なんです。


この”冷麺”にこの”平打ち麺”を合わせる。そこにこのお店の店主さんの”創造性”を見た思いがしました。

麺10
このくらいの量で美味しければ、さすがの私もあっという間に完食です。


ここで、例によって下手な都々逸(もどき)を一節


ここで創(はじむ)と

   心に決めた

     今日も会心

       そばできた





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「一品料理・定食 のざわ食堂」・「愛媛グルメ紀行」 888

今日は安城寺町にある老舗食堂、”一品料理・定食 のざわ食堂”さんをお訪ねしました。


町名の”安城寺町”の由来は、過去にシリーズとして書いています「松山市の地名・町名由来」の2番目に採り上げました。(「松山市の地名・町名由来」・ 「梅津寺町・安城寺町」 2


場所は、久枝小学校前の信号がある交差点を、東に入った住宅街の中にあります。

玄関1
このお店の開業は、昭和50年(或いは51年?)だそうです。


昭和50年と言うと、双子の歌手”ザ・ピーナッツ”が解散した年でした。子供の頃、この双子姉妹のファンだったんです。


パソコンの世界では”マイクロソフト社”が誕生し、山陽新幹線の岡山ー博多間が開通した年でもありました。”昭和”という香りが、次第に変わり始めた年ではなかったか?っと思っています。

店内2
こちらが店内の様子。調理はご主人が、お運びは奥さんが担当されています。


今や貴重な”街の食堂”です。業歴は、堂々と”40年”になるんですから。


もう今では、この手の”食堂”は減りに減りました。先客が一人いました。

メニュー3
メニュー”は”街の食堂メニュー”を網羅され、これ以外に”日替わり定食”も用意されています。これで過不足はまったくありませんね。


このお店も、昨日ご紹介した”お好み焼 よしの”さんと同様に、メニューのほとんどが500円以下です。”うどん”なんて”280円”ですよ!


今どき考えられない価格で、現に今もやっておられます。頭が下がりますよ。先客は、その”日替わり定食”を食べていました。

おかずケース4
その”日替わり定食”のおかずが、このガラスケースに入っています。


カレイの煮付けや、ハンバーグや、揚げ出し豆腐などが並んでいました。


如何にも手作り感があふれていて、いい雰囲気を醸(かも)しています。

中華そば5
そして注文したのは”中華そば”で、お値段、380円(内税)ですよ!。


ラーメン屋さんでは食べることが出来ない”中華そば”です。


この香り、この彩り、この器・・・・・・全てに”昭和”を感じます。

中華そば6
シンプルイズベスト”の典型のような”中華そば”の佇(たたず)まいでしょう。


具材は、モヤシとチャーシューとかまぼこだけ。そこに、刻みネギとすり胡麻が掛かっています。


特に”スープ”の香りと色合いが、「これこそ”中華そば”で、ラーメンではないぞ!」っとささやいたような・・・・

アップ7
脂身”が勝ったこの”チャーシュー”だって、堂々とメインディッシュの主役を張っています。


丼の周囲を飾る”雷文”((唐草模様とも)が、時代背景を匂わせてくれているじゃないですか。


しかも、その文様が多少薄れかかっているのも、”昭和”を思わせていいですよ。

麺8
”は、かん水の香りがプーンと香っていて、緩やかな曲線を描いています。


ケレン味がない、馴染みのある””です。


お店の持っている雰囲気とピッタリマッチしているんです。

完食9
そりゃあ当然、舐め尽くして”完食”です。


ワタシのような”昭和世代”にしてみれば、ぜひぜひ、一日でも長く続けて頂きたい。


切に切に祈りながら、お店を後にしました。その間にも、入れ替わり立ち代りと、客が入ってきます。この地域で無くてはならないお店であることがよ~ーく、分かりました。



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「やしま食堂」・「愛媛グルメ紀行」 803

今日は、松山東警察署一本北側の信号を、”六六庵書道塾”の角を東に入って、一本目の四つ角横にある老舗食堂”やしま食堂”さんをご紹介しましょう。住所は北持田町です。


このお店のことは、ブログで何時も情報を頂いている:”のしうめ”さんの記事で知りました.(「やしま食堂」さんの意外な中華そば♪  北持田町~)


このお店に至る迄の両側に、道路北に”愛媛県中予局松山庁舎”があり、道路南側には画像の”愛媛県教育会館”があります。

教育会館何時建てられたか1
この建物は、”国登録文化財(建造物)”なんですよ!知っていましたか?


何時建てられたかと言いますと、昭和12年(1937年)の建築で、今から77年前の木造3階建の建物です。


縦長の上げ下げ窓など洋風な部分と、和風装飾を組み合わせる、昭和前期の建物に見られる顕著な特徴を持った建物なんです。

玄関2
お店は、上の歴史的景観を持った建物から歩いて1分。


ここから北持田町、持田町、岩崎町と続く、松山市内では有数の歴史ある住宅街の端っこにあります。


完全に住宅街に溶け込んでいますので、車でさっと走ったら通りすぎてしまいます。この地域は、戦時中も焼け残った一角にありますので、街全体が”昭和の時代”を色濃く残している地区です。

店内3
店内は小上がりを含めて、全部で20席。小振りなお店です。


私の両親(もう二人共いませんが)年代よりやや下の年代ではないか?と思われる老夫婦が、お店をやっておられます。


ワタシがお伺いしたのは、”のしうめ”さんの記事を拝見した翌日(9月10日)で、お昼前でした。先客は一人。直ぐに入れ替わりました。

メニュー4
出します”メニュー”は、全21品で、所謂(いわゆる)”昭和の食堂メニュー”の典型です。


一通りの”麺類”に、後は”丼もの”と、オムライス、チキンライス、カレーライス、焼き飯等など・・・・・。


このお店、昭和42年9月、お二人でお店を開かれました。今月で満47年。もう48年目に入りました。


後継者は?っとお尋ねしますと「後継者なんて・・・・・・・私らで終わりですよ。フフ、もう定年!」っと、おばあちゃん。

いなり寿司5
”のしうめ”さんは、この”いなり寿司”も食べられていました。ひじき入りで中々美味しそうですが、ワタシには無理です。


胃は、以前と比べると大きくなったというか、健全に戻ったのですが、急にはその容量が増えはしません。


「この辺りですと、お客さんは松山東署とか、そこの教育会館の職員さんですか?」っとお尋ねすると、「ええ、昔は。でも、今はそこの”地方局”の人が多いんです」っと。

中華そば風景6
これが、”昭和を色濃く残す食堂”の、”中華そばの風景”です。


この、持田町・岩崎町辺りは、かつての高級住宅街ですが、でも地域全体が高齢化して活気という点ではやや寂しい風景が広がっています。


そういう町にあって、この”中華そば”は・・・・・・・・・ユニークというか・・・・・ちょっと浮き上がって見えるというか・・・・


古い食堂でイメージする”中華そば”とは、いささか様相を異にします。

中華そば7
中華そば”というより、何やらそに辺りにある、有り合わせのものを全てぶっ込んだ!っという感じです。


具材てんこ盛り”の感ありなのですが、これでも”のしうめ”さんの記事で採り上げられた画像と見比べてみると、まだ具材は控えめ。


この画像では見つからないもので、”のしうめ”さんの時にあった具材は、ブロッコリーや竹輪天等。


その記事にコメントされた、ブロブ友:”ファットマン”さんのコメントに、具材の多彩さについて「ひょっとして毎日変わってたりして(笑)。」っと書かれてあった。確かに”日替り”だった!さすが”ファットマン”さん、鋭い!

野菜かき揚げ8
先ず目を引くのは、中央にドンと置かれた”野菜のかき揚げ”です。別に揚げたてという風でもなく、普通に揚げ置きでしょう。


それが何故か主役を張っていた。


店主の奥さんに聞いてみた。「この多彩な具材は、昭和42年に始めた時のもののままですか?」っと。


すると、「ウン、ほとんどそうじゃけど・・・・・そう、その”かき揚げ”、それは最近入れはじめたのよ!」っと。”かき揚げ”を入れた意図についてまで聞き出す勇気が沸かなかった。

具材集合9
多彩な具材に「全員集合!」っと、小さい声で号令を掛けてみた。


すると集まった集まった。玉ねぎ、キャベツ、モヤシ、シナチクに、カマボコ、竹輪、豚バラ、それに”ベーコン”まで入っていた。


スープは、醤油味ですがやや甘い。人工調味料が活躍していそうな・・・・。でも、それはそれで”昭和の味”なんです!

麺10
”も、特別なものではありません。


おばあちゃんに、”中華そば”がこれだけ”具沢山”だったら、例えば”チャンポン”だったらどうなるんですか?」っとお聞きした。


すると、「ソーーヨ!そこへな、生卵が乗るやろーー、それになキノコ類とか野菜とか・・・・・・」っと。こうなると、ちょっと”怖いもの見たさ”の世界になりそう。


静かに時間が流れて行きました。奥の厨房におられるであろうご主人は、一度も姿を見せず。大正から昭和に掛けての”男の沽券”(こけん=面目・プライド)を見た思いがしました。


もしこのお店が営業を止められたら、確実に”昭和”が遠ざかってしまう。一日でも長く続けて欲しいと、心のなかで念じてお店を後にしました。




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「やせうま食堂」・「愛媛グルメ紀行」 787

今日は木屋町3丁目にある、老舗食堂の”やせうま食堂”さんのご紹介です。


木屋町通り”は本町通りの一本東にあって、北から南方向への一方通行の道です。


現在の本町通り(市内電車通り)が通るまでは、”松山藩”時代に”札の辻”から北へ伸びる”今治街道”の市内出口にあって、商店街が昔から栄えていた通りです。


なお、”札の辻・今治街道”のことは、昨年40回シリーズで書きました「松山の地名・町名由来」の11回目に書きました。(「松山市の地名・町名由来」・ 「朝美・辻町」 11


ところが本町通りが開通したことと、南向き一方通行になったことで次第に商店街としての活力を失ってきました。

玄関1
こちらが木屋町通りに面した”玄関”です。ワタシは前前職時代(30年弱勤めた)の20代と40代に、通算で10年間この地域をエリアに営業をしていました。


ですから木屋町通りの4丁目から1丁目までの、様々な業種のお店や事務所は100%近く、何らかの形でお邪魔し関わってきた経験があります。


ところがこの場所にこのお店があることは、このお店がここに移ってきた当時から知っていましたが、何故か”ご縁”がありませんでした。

店内2
店内では、厨房の奥で調理を担当するお母さん(概ね80歳代だと思われます)がまだ現役で頑張っておられます。


そしてフロアー係を担当するのは、ワタシよりやや年下とお見受けした息子さんで、この2人でお店をやっておられます。


このお店がスタートした時は、木屋町通りに”交番”がありますが、あの交番の西側近くで開業なさいました。そして、まもなく当地に移転され、通算で40年を越えました。

メニュー3
これが”メニュー”の一部です。


このお店”食堂”ですから、画像に見える”麺類メニュー”はもちろん、その他にオムレツ定食やハンバーグ定食などの”洋食メニュー”など、ざっと数えただけで50種余りのメニューを用意しておられます。


「この辺りも、お店が減りましたね!」っとワタシが息子さんに話しかけました。その時店内には、食べ終えたお客さんが一人勘定を済ませるところでした。


「ホーーヨ、ホーーヨ、減ってシモーータ!。あの”豊田食堂”さんも、モー、店閉めたローー!今ココらへんで残っとるのは、日東ストアー高砂店前の”高砂食堂”さん位になってシモータなーー!」と息子さん。

おかずケース4
そういった話をしながら、画像の”おかずケース”に近寄ってカメラに収めた。


「まあ、残っとるユータラ、老舗食堂の”松屋”さんは別格として、ちょっと離れとるけど中央通の”高市食堂”さん位ですかねーー?」っとワタシ。


「ホーーヨナーー!昔はなー、この値段でも採算が取れよったんよーー!でも、今じゃこの値段じゃ”採算”なんて・・・・。ホーーヨ、バーちゃんのボケ防止に店開いとるよーーなもんよ!」っと。


そこで再度”メニュー”に目を転じて見た。うどん=280円、中華そば=450円、日本そば=350円、コロッケ定食=560円、ハンバーグ定食=610円、野菜炒め=260円・・・・・・・・・ナルホド・・・・・・

テーブル5
どうやら、ガラスケースのおかず一品とご飯に組み合わせが、450円という”定食”かも知れません。


おかずを毎日用意して、来られるお客さんに提供し続けておられます。おかずは既に冷えております。


それを、別に”電子レンジでチン!”するわけでもなし、皆さん淡々と、漫画雑誌やスポーツ新聞を見ながら黙々と食べておられます。


恐らく、”味がドーコー?”という世界とはまた別の世界が、現にこのお店にあります。

ポテトサラダ6
この”ポテトサラダ”だって、無骨そのもの。刻み入れられた”タマネギ”は、ザックリと粗めに刻んであるし、水にさらされていないのか?タマネギの”エグさ”がモロに出ています。


でもそれが却ってパワフルで、「コレって、エーヨーがあるー!!」って感じてしまいます。


スーパーでパックに入っている”ポテトサラダ”とは、明らかに違う味です。一種”下手味”(げてみ=上品ではなく、大衆的な味)的な魅力なんでしょう。

中華そば7
この”中華そば”だって、恐らく時間をかけて出汁をとって・・・・・などという世界ではないと思います。


立派に”化学調味料パワー”が炸裂しているような?(もし間違っていたら御免なさいですが。その場合訂正させていただきます)


経営的に考えたら”薄利多売”ではなく”薄利小売”でしょう。「採算なんか・・・・・・」っという言葉が、実にリアルに響きます。

中華そば8
でも間違いなく、”街には必要な食堂”なんです。


「今日も、バーチャン、元気かなー?」っと一声掛けながら、麺を啜り込む。


気取ること無く、我が家の卓袱台(ちゃぶだい)に腕を付いて食べるように、新聞見ながらテレビ聞きながら、ついでに空きっ腹を満たし、そして貴重な休憩をとる。

ワカメ9
チャーシューが入っているでなし、茹で卵だって入っていない。もちろん、シナチクも却って似合わない。


ヤッパ、ここは蒲鉾だし、ワカメだし、缶詰から取り出したコーンが似合っている。


モヤシなんて、安いのに栄養があるっていう、言わば優等生。ワタシには、馴染んだ味です。

麺10
もう無条件でスルスル  スルスル  と、入っていく。頭の中を空っぽにして、昔の商店街の賑やかであったことなど懐かしがりながら、ゆったりと時間が流れてゆく。まだまだバーチャン、現役で頑張って頂きたい。


勘定を済ませる時、厨房の奥のバーチャンに「ご馳走様!」って声を掛けると、曲がり気味な腰を少し伸ばされて微笑まれた。


大分県のご出身なので”やせうま”と、店名を名乗られます。大分の有名な郷土料理で小麦粉で練って平たく伸ばして、湯掻いてきな粉をまぶして食べる、それを”やせうま”と呼びます。食品名なんです。


この”やせうま”という食品も、言わば郷土の”下手味”を代表する食品です。素朴で、喉掘って旨いものではないけれど大分県民には懐かしい味です。この”やせうま食堂”さんを、そのまま象徴しているかのようです。



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「再訪 256 らーめん 春光亭」・「愛媛グルメ紀行」 770

今日は、井門町の松山インターに程近いらーめん専門店、”らーめん 春光亭”さんの3回目のご紹介です。過去2回のご紹介は以下の通りです。(「再開 春光亭」・「愛媛グルメ紀行」 308)・(「再訪2 春光亭」・「愛媛グルメ紀行」 326


過去2回の記事でも書いていますが、このお店のメニュー、基本的には”汁そば”という1種類しかありません。しかもその”汁そば”の味のユニークさたるや、松山広しと言えども”唯一無二”です。

玄関1
世間にある、いかなる名前の”らーめん”、”ラーメン”、”中華そば”、”支那そば”、”らうめん”、・・・・・・・・etcどの味とも似ている味はありません。


そうです、このお店に来るしか”汁そば”は食べられないし、「それに似た代替メニューはどのお店にも無い!」っと、ワタシは断言します。


しかもこのお店の店主さんのキャラクターもまた”唯一無比”なるもので、千葉県に住む妹を連れてこのお店に来た時、妹をして「私が無償で、ボランティアでいいから、厨房の中でもフロアーでも洗い物係でも、モーー、何でもいいから手伝ってあげたい!」っと言わしめた程の、愛すべきキャラなんです。


そのお店、その店主さんが「”冷やしてそば”を出す!」っと聞いた日には、そりゃあ何をおいてもほっとけないでしょう。

メニュー2
お店に入って先ず驚いたことは、今まで”汁そば”というメニューしか出していませんでしたが(”肉そば”というメニューもありましたが、中に入っている鶏肉の量が違うだけ)、「7月から8月末迄は”冷やしそば”のメニューだけです」という趣旨の張り紙が玄関のドアガラスに貼ってあったことです。


事実、店内のメニュー表にも”冷やしそば”のメニューしか表示してありません。この号で”愛媛グルメ紀行”も770号になりますが、お店のメニューが実質1種類しかないというお店は他に1軒だけしか知りません。


たった1種類のメニューだけで40年を越したお店は、2011年3月22日にアップした、二番町にある”COFFEE & LUNCH ボルガノ”さんだけです。(「キッチンボルガノ」 真っ当な「B級グルメ店」⑰


その(”ボルガノ”さんの唯一のメニューは”ハンバーグ・ステーキ”)です。今月(8月)19日に2回目をアップする予定です。

カウンター席3
お店には午前11時30分に入りました。丁度一人の若い女性客が「とっても美味しかったです!」っと感慨深げに勘定を済ませてお店から出るところでした。従って、ワタシが食べ終えるまでは店主さんとワタシだけという時間でした。


そこで、”冷たいそば”の”煮玉子”トッピングという注文をした後で、店主さんに”冷たいそば”一本でこの夏を乗り切ろうと考えるに至った経緯をお尋ねしました。


ワタシは記事には2回しか書いていませんが、もっと数多くこのお店には来ていますので、店主さんはワタシの顔を覚えておられたのだろうと思います。


店主さん、静かに語り始められました。


「実は・・・・・・・・・」っと、”冷たいそば”に取り組むに至った経過といいますか理由をお話いただきました。かなり大きな決断をされたようです。そのお話の内容につきましては、残念ながら文章化は出来ません。マナーを守りたいからです。


ですが、店主さんの重い決断をしっかり受け止めて「心して”冷たいそば”をいただかなきゃ!」っと、心引き締まりました。

冷やしそば4
そして供せられたのがこの画像の”冷たいそば+煮玉子”です。お値段750円+100円です。(内税)


ちょっと息を呑みました。・・・・・・・・・・黙って”冷たいそば”に魅入りました。第一印象は”潔い!”でした。


まず、極めて上質な”和風出汁”の香りが鼻腔に優しく届きました。


店主さんともお話したのですが、このお店の”汁そば”の出汁は、明らかにうどん出汁、或いは蕎麦汁に近い”和風出汁”ですし、麺も”細うどん”や”きしめん”に近い”平打麺”を使っておられましたので、”冷たいそば”にすると、それらの特徴が一層際立つと予測はできました。


おまけに普通のお店の”ラーメン”ですと、”チャーシュー”は多くの場合”煮豚”使っておられます。ところがこのお店は、淡白で上品な”鶏胸肉”を使っておられます。

冷やしそば5
上に書きました一般的なチャーシューだと、スープと麺を冷たくして出した時、煮豚の脂が冷やされることで固まってしまい、脂の旨味が殺されてしまいます。”冷たいラーメン”を出しておられるお店の、共通した悩みではないか?と思います。


その点このお店は、”鶏胸肉”を使っておられますから””が豚肉ほどありません。つまり旨味の元である””が固まるという事態にはならないということです。


そのまま冷やしても”冷たいそば”に生まれ変わりやすいということです。ですから、見事な変身ぶりで、もう何十年もお店で出し続けてきた”お店の伝説的看板メニュー”と言っても過言ではない出来上がり具合でした。その位完成度が高いメニューになっていました。


しかも、食べてみて直ぐに分かりましたが”汁そば”とは””が変わっていると思いましたので確認しました。


すると「はい、製麺所を変えまして別の麺にしました。”冷たいそば”のシーズンが終わった後も、”この麺”でやりたいと思っています」っというお応えでした。トコトン研究された結果の、このメニューだったのです。

鶏胸肉6
まあご覧になって下さい!この膨(ふく)よかで優しい”鶏胸肉”を。

このお店の”そば”の強烈な個性を構成している要素は4点あると思っています。

それは先ず第一に、透明感と豊かなコクという相矛盾する要素を見事に調整・統合された上質な”和風出汁”でしょう。

そして、カンスイを極力抑えた”平打ち麺”、気品あふれる”鶏胸肉”、そして彩りと独特の食感を演出する”水菜”でしょう。

このオリジナル四要素が合わさったことによって、このお店の”そば”(もう”ラーメン”とは表記出来ない)は,市内で唯一無二の個性的”汁そば”になった。

ミニトマトアップ7
そしてこの画像の”ミニトマト”です。単に彩りを考えてのものではありません。


この”ミニトマト”は凍らせてあります。このことを店主さんにお尋ねしてみました。


すると、「ええ、この”冷やしそば”を考える過程で、大阪方面を食べ歩いて研究していた過程でこの”ミニトマト”に出会いました。これは採り入れたいと、直ぐに思いました」っとのお話でした。(食べ歩いた地域が間違っていたらゴメンナサイですが)


冷たくて彩りが良くて、この”冷たいそば”の個性を高めてくれています。上手くバランスも取れています。優れたアイデアは直ちに取り入れる柔軟さもお持ちなのでしょう。

煮玉子8
こちらはトッピングとして注文した”煮玉子”です。


この”煮玉子”は、それは見事な”半熟”になっています。ネットリとした黄身の食味と、ツルリンプリンとした白身の食感が面白い。


手間暇かけて、一個ずつ殻を剥いた”煮玉子”を、僅か100円で提供されています。言葉が続きません。

麺9
この””が、製麺所を変え”麺”のレシピを変えて打たせた新しい”平打ち麺”です。


冷やすために、湯掻いた後一度流水に晒して麺の熱を取っても、”麺”のモチモチ感が損なわれない””が誕生していまいた。店主さんの飽くなき探究心に頭が下がります。

完食10
もう無我夢中でいただきました。唸りました。


店主さんと目が合いました。ワタシ、黙って大きく頷きました、二度も三度も。


店主さん、例によって玄関の扉を自分で開けてワタシを送り出して頂きました。「この味で良かったですか?」っと呟きながら。


ワタシは無言で大きく大きく、力強く頷きました。親指を一本立てて、ギュッと突き出しながら。笑顔と笑顔が重なった瞬間でした。



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プロフィール

じゅん

Author:じゅん
愛媛の松山から、「愛媛グルメ紀行」や「愛媛の歴史」など、幅広いテーマで情報発信しています。日曜日を除く毎日更新。画像も豊富。
長いサラリーマン生活に終止符を打ち、還暦をとうに過ぎた2014.12.1に起業して社長になりました。

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